*プチコン / プチコンmkII 【ぷちこん / ぷちこん まーくつー】 |ジャンル|ツール|&image(http://www.famitsu.com/images/000/011/017/l_4f545d140191b.jpg,height=200)| |対応機種|ニンテンドーDS&br()(ニンテンドーDSiウェア)|~| |メディア|ダウンロード専売ソフト|~| |発売元&br()開発元(mkII)|スマイルブーム|~| |開発元(無印)|スマイルブーム、JOEDOWN、ロケットスタジオ|~| |発売日|無印:2011年3月9日(配信終了済み)&br()mkII:2012年3月14日|~| |定価|800DSiポイント|~| |判定|なし|~| //判定なしも記述するルールになりました **概要 「手のひらでプログラミング」を合言葉に、ニンテンドーDSi上でBASICプログラムを走らせるツールとして開発されたダウンロード用ソフト。~ BASIC言語での開発となるが、スプライトやBG、MMLによる作曲といった拡張要素が追加されゲーム開発も可能となっている。~ 海外でも『Petit Computer』のタイトルで配信され、愛好者も多いソフトである。~ なお、続編の『mkII』は無印に機能追加などを行ったバージョンアップ版でほぼ同じ内容のため、同時に解説する。 **特徴 -かつてのマイコンを彷彿とさせる単純ながら扱いやすいBASICでの開発をサポートしている。 --実行画面と編集画面により手軽にプログラムを編集しながら実行してテストすることが可能。ある程度プログラムをかじった経験があれば、すぐに使えるようになる。 -スプライト機能、BG機能によるグラフィックをサポート。 --ゲーマーなら聞いたことがあると思われるが、スプライトとはFCなどで使用されているキャラクターを描画するための機能、BGは背景を滑らかにスクロールするための機能といったところ。これらを使用することで高速な画面描画を実現している。 --回転、拡大機能、パレット機能にも対応しているため、グラフィックパターンの圧縮も容易。 -音楽再生などにももちろん対応。 --命令も豊富でピッチや音量なども自由にいじることが出来る。 -DSらしく、入力はボタン操作に加えタッチペン入力にも対応。 --ソフトウェアキーボードを搭載しており、このキーボードからの入力も読み取ることが出来る。 -サンプルプログラムとして、ドット絵作成ツールや簡単なゲーム、サンプルグラフィックも収録されている。 --これらのサンプルは読み込んで自由に改造が可能。シューティングなどゲームの基本は詰め込まれているので、なかなか参考になる。 -無印はバージョンアップ版の『mkII』配信に伴い、現在は配信終了している。 **mkIIの追加・変更点 -製作したデータをSDカードに保存する事が可能になり、データ保存数の問題を解決。 -QRコード読み取り機能を追加。公式サイトのQRコード作成ツールで変換したデータを読み込むことが可能になった。 --これにより、ネット上を通じて他のプチコンユーザーにデータを配布することが可能になった。従来通りの通信によるやり取りも可能。 -MML((一言で言えばプログラムで楽譜を書く作曲機能。決まった文言に従って入力したプログラムを音に変換して出力できる。本Wikiに記事のある『マビノギ』でも使用されている。))の再生が可能になった。 --8チャンネル同時再生、16音同時発音に対応。音色は128種類+ドラム68種類+PSG8パターン+ユーザー定義波形32パターン+ノイズと豊富。 --他にも細かい設定が存在し、FCやSFCの楽曲を再現することすら可能になっている。 -音声合成機能の追加。 --12種類の声質を用いて合成音声を鳴らすことが可能になった。さすがに機械的ではあるが、これによって作成できるソフトの幅も大きく広がった。 -スプライト機能の拡張。 --スプライトのサイズが選択出来るようになり、合わせて衝突判定の機能も拡張。 --他にも回転、拡大の基点がスプライトの中心に変更されたり、アニメーション状態のチェック機能の拡充など細かいが便利な変更が多数盛り込まれた。 -プログラム部分の変更点。 --実行速度がアップ。複雑なプログラムもサクサク動くようになった。 --命令の追加・拡張。 ---ELSEによる分岐、ラベル指定に変数が使えるようになった、ACLS命令での画面初期化、GPAGE命令により4枚の画面を同時に扱える…など多彩な命令が追加された。 --その他、変数名・ラベル名が最大16文字まで可能に、配列バッファサイズが256K個になるなどの拡張が施され、柔軟なプログラムに対応した。 --パッケージ化の追加により、実行に必要なファイルを一括読み込み可能になった。 -他にも非常に多くの変更点が存在し、全体的に完成度が向上している。 **評価点 -非常に高い自由度。 --プログラムでの製作なので当たり前だが、製作できるソフトの幅は広い。 --ゲームはもちろん自作OS、ファイル管理ソフトなど様々なソフトが製作されている。動画サイトやTwitter、自身のHPで公開している作者も多い。 -豊富なサンプルゲーム。 --ドットイート、3DダンジョンRPG、シューティング、CPUとの対戦格闘、会話ゲームやゲームに使えそうなサンプルも豊富に用意されている。 --特に3Dダンジョンやシューティングはなかなかの出来栄えなので、これを改造するだけでもそこそこのゲームは作れる。 **問題点・賛否両論点 -この手のソフト共通の問題として敷居が高め。 --ほとんどのゼロの状態から手を着けねばならないので、プログラム初心者がいきなりちゃんとしたゲームを作成するには当然不向き。 --当たり前だが、初心者はまずサンプルの改造から手を付けてみるといい。サンプルと説明書を見比べながらプログラムの構成を理解することで自分のモノにしていく根気が重要である。 -マニュアルもリファレンスを兼ねているため、内容が非常に膨大でDSで見るには向いていない。公式サイトに同様のマニュアルが掲載されているので、そちらを開きながらプログラムした方が良い。 --あくまでリファレンスなので、数学三角関数なども書式、引数、戻り値、エラーが掲載されているのみで、具体的な使い方は解説されていない。どうやって使うのかは自力で学ぶ必要がある。 -画面が見づらい。 --基本的にプログラム画面は黒背景に白文字だけの構成。現代は命令部分を色分けして見やすくするのが当たり前なので、さすがに古すぎる。 --続編の『プチコン3号』では文字の色分けが実装された。 -リソースゆえ仕方のないことだが、基本文字がカタカナとアルファベット、記号類しか対応していない。 --漢字はまだしもひらがな未対応なので、ひらがなを使うには工夫が必要になる。 -ソフトウェアキーボードにしか対応していない。 --DSゆえの問題点だが、USBキーボードなどが使えないためプログラムは下画面のソフトウェアキーボードでタッチ入力していく方法以外存在しないため、非常に書きづらい。 --これにより、ユーザーによってPC上で書いたプログラムをプチコンで読み込める形式に変換するソフトウェアやQRコード精製ツールが作成された。 **総評 DS上で手軽にプログラミングを行え、かつてのマイコンを彷彿とさせるツールとして一部で話題になった。~ その高い自由度により、昔のゲームをDS上で再現するユーザーも多く((ただし、著作権に配慮してダウンロードには応じていない場合が多い。動画サイトに多くの動画が投稿されているので、検索してみるとよいだろう。))、他にも1画面内に収まるプログラムだけでゲームを作るなどといった遊びも行われている。~ プログラムゆえにハードルは高いが、現状DS上でゲームを製作できるツールは本作や『[[RPGツクールDS]]』くらいしかないため、貴重なタイトルと言えよう。~ //---- //*プチコン3号 SMILE BASIC //【ぷちこんさんごう すまいる べーしっく】 //|ジャンル|ツール| //|対応機種|ニンテンドー3DS&br()(ニンテンドー3DSダウンロードソフト)| //|メディア|ダウンロード専売ソフト|~| //|発売・開発元|スマイルブーム| //|発売日|2014年11月19日| //|定価|1,000円| //|判定|| //発売から3ヶ月未満のため2015年2月19日まで執筆禁止。