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シークレットゲーム CODE:Revise - (2017/02/01 (水) 11:53:50) のソース

*シークレットゲーム CODE:Revise
【しーくれっとげーむこーどりばいす】
|ジャンル|サスペンスアドベンチャー|&amazon(B004KJDDYW)|
|対応機種|Windows XP/Vista/7|~|
|発売・開発元|FLAT|~|
|発売日|2011年3月25日|~|
|定価|8,800円(税別)|~|
|レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~|
|ポイント|フルプライスに合わない短小2シナリオのみ&br『[[うたてめぐり]]』式のシーン数詐欺&br立ち絵だけで終わる一部Hシーン&br''PSP版はシナリオ大幅修正+加筆で良作化''|~|
|>|>|CENTER:''[[FLAT作品リンク>FLAT作品]]''|

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#contents(fromhere)
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**概要
『[[シークレットゲーム -KILLER QUEEN->シークレットゲーム -KILLER QUEEN- DEPTH EDITION]]』での、密室空間におけるデスゲームとしてかなりの高評価を得ることに成功したFLAT。~
今作はその好評だった前作の世界観を活かし、新しい空間におけるデスゲームを目指して制作、販売された作品である。

今作は何より体験版''まで''が非常に秀逸で、体験版の終わり方(琴美の首輪が発動し爆死、琴美の首から上を抱えて泣き叫ぶ修平)は今作の期待値を高めるには十分すぎた。~
が、いざ蓋を開けてみると、過去作の栄光を全て投げ捨てたかに見えるような出来であった。

**あらすじ
>周囲を小高い山々に囲まれ外界から隔絶された廃村――阿尾嵯(あおさ)村。
>建物は朽ち果て、無人の廃墟となったその場所に集められた14人の若者。
>首には爆弾が仕掛けられた首輪、手には1台のPDA。彼らは否応なしに、“ゲーム” へと巻き込まれてゆく――
>“ゲーム”のルールは、それぞれの参加者に与えられた特定の条件を達成すること。
>条件をクリアするためにはあらゆる行為が正当化され、参加者同士が殺し合うことすら許容される。
>
>条件を満たせなければ、首輪が爆発し命を落とす。
>
>生き残るために仲間を作るか。 裏切りを恐れ孤独を貫くか。 それとも……
>PDAに搭載された特殊機能と、フィールド内に設置された各種の銃火器を駆使し、生き残りを賭けた過酷なデスゲームが始まる。
>
>世界から見放された廃墟の村で繰り広げられる、14人の少年少女が辿った最後の記録。
>信頼と裏切り、嘘と真実が渦巻くこの舞台で、果たして彼らは何を得、何を失うのだろうか。
>
>ここにまた、新たなる “ゲーム” の幕が切って落とされた。
>
>(公式サイトより)

**キャラクター
※プレーヤーナンバーは公表されているもののみ。クリア条件は『ファースト』(後述)のもの。~
なお、今作はジョーカーも含め14人によりゲームが行われる。

#region(close,長いので収納)
-藤田 修平
''プレーヤーナンバー:4''
''クリア条件:ナンバーが素数のプレーヤー全員のクリア条件を満たす''
''PDA特殊機能:半径10m以内にあるPDAの特殊機能を無効化する''
本作の主人公。
幼い頃に両親と死別し孤児となった不遇な生い立ちから、達観した物事の見方をすることが多いが、内には強い闘争心と情熱を秘めている。
吹石琴美とは同じ学園に通う知り合いで、幼い頃からの親友でもある。
ゲームのクリアには複数のプレーヤーとの協力が必須であり、難易度の高い条件を強いられている。

-吹石 琴美
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
心優しく、自分の感情に真っ直ぐな少女。
非日常的な“ゲーム”の状況に当初は困惑を隠しきれない様子だったが、プレーヤー同士団結し平和的な解決を目指そうといち早く行動する。
積極的にリーダーシップを発揮するタイプではないが、苦しい状況の時ほど明るく振舞うことの出来る強い心を持っている。
幼なじみの藤田修平には好意以上の感情を寄せているが、男女の関係ではない。
良心的でしっかり者のイメージが強いが、修平に他の女性が近づくと露骨に頬を膨らませる年齢相応な可愛らしい一面も覗かせる。

-藤堂 悠奈
''プレーヤーナンバー:J''
''クリア条件:最終日までの生存''
''PDA特殊機能:半径1m以内にあるPDAを使用不能にする''
銃火器の扱いに長け、高いサバイバル能力とフィジカルを持つ赤髪の少女。
“ゲーム”の事情に詳しいらしく、その主催者たちに強い憎しみを持っている。
ゲーム序盤から積極的に他プレーヤーへの接触を試み、無益な争いを避けさせプレーヤー全員の生存を目指し行動する。
普段は理性的だが、簡単に敵の挑発に乗るなど、激情型でかなり気が短い。
自分の赤い髪にコンプレックスとも愛着とも言えぬ微妙な感情を持っている。

-荻原 結衣
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
栗色のロングへアーが特徴の大人しい少女。
実直で他人の言動に流されやすいため、悪意を持った人間に簡単に騙されてしまう可哀そうな性格。
仲間との協調性はあるが、それは自立心の無さの裏返しとも言える。
ゲーム開始時にPDAを誤って壊してしまったため、プレーヤーナンバー、クリア条件、PDA特殊機能は不明。

-伊藤 大祐
''プレーヤーナンバー:10''
''クリア条件:10人以上のプレーヤーとの遭遇''
''PDA特殊機能:半径1m以内にいるプレーヤーが死亡した時、本人を除く半径5m以内にいるプレーヤーの首輪を爆発させる''
社交性に長け、初対面の相手にも気軽に話しかける気さくな青年。
自分の置かれた状況を理解していないのか、緊張感に欠ける発言が多い。
爆弾の仕込まれた首輪を強引に外そうとするなど、後先を考えない行動をとることも。

-阿刀田 初音
''プレーヤーナンバー:Q''
''クリア条件:プレーヤー全員の生存''
''PDA特殊機能:半径20m以内に他のPDAが接近すると警告をする''
誰にでも無邪気な笑顔を振りまく愛嬌のあるキャラクター。
「なのです」 口調と特徴的な帽子が幼さを強調させている。
芸能界で活躍する現役のアイドルで、かつてはテレビドラマに出演したこともあるらしい。
しかし近年は人気が下火らしく、不本意な仕事を無理強いされるのだと苦笑を浮かべる。

-三ツ林 司
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
常に飄々とした態度と、冷やかな微笑を浮かべる少年。
容姿端麗なため異性からの人気は高いが、他人からの好意を素直に受け入れられない捻くれた性格の持ち主。
ゲームクリアを目指して序盤から果敢に行動する数少ないプレーヤーのひとり。
強制的に“ゲーム”に参加させられた境遇とは裏腹に、状況を楽しんでいるかのような節がある。

-蒔岡 玲
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
黒髪長髪、日本人形のような容姿の少女。
由緒正しき武道の家系に生まれ、剣術の心得がある。
そんな生い立ちゆえか、刀に対して執拗な愛着を持つようになり、参加者に用意された数々の武器の中から迷わず日本刀を選択した。
生真面目で礼儀正しい言動の中に、確固たる意志の強さを匂わせる。

-上野 まり子
''プレーヤーナンバー:A''
''クリア条件:特定のパートナーと3時間以上離れずに行動する''
''PDA特殊機能:???''
生真面目で頑固、古典的な委員長タイプ。
“ゲーム”への参加を断固拒否し、主催者を見つけ出しその罪を暴こうとする。
強い正義感の持ち主だが、我を通そうとしてから回る場面も多い。
危険な特殊能力を有しているため他のプレーヤーとの共闘が困難だが、クリア条件を満たすためには長時間行動を共にするパートナーが必須となる。

-真島 章則
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
クールで無愛想な、長身長髪の青年。
格闘技に精通し、参加者の中でも屈指の近接戦能力を誇る。
得体の知れない“ゲーム”に参加するつもりは無く、どうにかして廃村からの脱出を図ろうとする。
積極的に他のプレーヤーと争うつもりはないが、降りかかる火の粉を払うことに躊躇はない。

-黒河 正規
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
粗野で排他的な性格の金髪巨漢の男。
なにかにつけて横暴な振る舞いをし、物事を暴力で解決しようとする利己的な性格の持ち主。
非合法な薬物の密売組織に関わっていたダーティーな過去を持つ。
真島章則との間には少なからず因縁があり、彼を執拗につけ狙っている。

-細谷 はるな
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
必要最低限の言葉しか発しない無口な少女。
他人との馴れ合いを嫌って、単独行動に走ることが多い。
信頼した相手には甘えるような態度を見せることから、人間不信というわけでもないらしい。
“ゲーム”についてなにか知っている素振りを見せるが、やはり多くは語らない。

-粕谷 瞳
''プレーヤーナンバー:?''
''クリア条件:???''
''PDA特殊機能:???''
メイド服を纏い、チェーンソーで武装した異色のプレーヤー。
自身を 「メイド」 と称し、主を求めて旅をしているなどと理解不能な発言を繰り返す。
その行動理念と思考は常軌を逸脱し、目的のためなら手段を選ばない非情さと相まって、バイオレンスな狂気を放つ。
優れた動体視力と反射神経をもち、卓越した戦闘技能で他のプレーヤーを圧倒する。
何が目的で何のために行動しているのか、全てが謎の人物。

#endregion
**ルールについて
基本的なルールはキラークイーンと同様。~
異なるのは、今作は『平穏にみんなで助け合えば全員生存できる』クリア内容となっている『ファースト』からはじまるという点。~
しかし、何かしらの要因で死亡者が出た場合、殺し合いをしないとクリア出来ない『セカンド』へと移行する(というよりも、移行するように誘導される)。~
『ファースト』から『セカンド』に移行する際に、それぞれのクリア条件が変更になる。

例)修平であれば『''素数ナンバーのプレイヤー全員のクリア条件を満たす''』→『''素数ナンバーのプレイヤー全員の死亡''』

助け合いから殺し合い、という、同じゲーム内での展開の大きな変化は前作にはなかったものである。

**問題点
***シナリオについて
-前作には4つのシナリオが用意されていたが、今作はシナリオはわずかに''2つしかない''。
--具体的には、主人公らが生き残るエンドと真相解明エンドの2つのみ。パートナー毎のルートや初回に会うキャラによる展開の変化などはない。
--また、ゲームのウェイトは共通シナリオ、というより体験版パートに偏っている。しかも、2chのスレでの報告では、''フルコンプに10時間かからない''という短さである。

-主人公の修平は自己犠牲精神に溢れた前作主人公とは大きく異なったキャラで、冷徹な判断も出来る新しい主人公像を見せてくれる。
--…のは最初だけ。体験版のラストの展開で他プレイヤーへの強い殺意を持つようになるのだが、''その直後に殺意はどこかへ消えてしまう''。
--基本的には、前作の主人公と同様に利他的な思想であると気づくのはその後である。

-主にセカンドにおけるキャラの扱いには大きな温度差があり、場合によっては数回出てきてすぐに殺されて退場してしまう。
--ファーストで事細かにキャラ描写を入れた割にはセカンドに移行した途端、信じられないほどあっさり死亡するキャラが多数。
---序盤からヒロイックな雰囲気を纏って存在感を示していた藤堂悠奈すらそれに当てはまっている。
--一部のキャラのスペックがチート級に設定されており、その部分だけバランスが崩れてしまっているのもマイナスと思われる。
---顕著なのが謎のメイド・瞳。理想のご主人様を探すメイドの格好をしたサイコパスという怪しさ全開の設定に加え、戦闘、サバイバル、情報収集とあらゆる能力に長け、果ては多数の武器を所有して主人公に提供するという、もはや何のゲームのキャラか分からないほど。
---一般人が大半だった前作に比べると、何かしらの武器や武術に長けた参加者が多く、また、老若男女無差別に集めた感じだった前作と違って参加者の殆どが高校生であり、デスゲームらしさよりどちらかと言うとバトル系ラノベのような様相がやや強まっている。

-作中では主人公以外の男性キャラが女性キャラをレイプしたり殺害したりするシーンがあるが、''殆どのレイプシーンや殺害シーンでCGがない''。
--これは当時始まっていた、エロゲーブランド全体での陵辱自主規制の影響があると言われているが、物語の凄惨さをせっかく出せるシーンを放棄するのはいただけない。

***シーン数詐欺について
-今作のギャラリーには、シーン数として10個の枠が確保されている。
--が、実際のHシーンは4つしか無い(陵辱系はなく和姦のみ)。残りの6個の枠はOPムービー×2、EDムービー×2、そして2つあるシナリオそれぞれのエピローグである。
-これは同ブランドの過去作『[[うたてめぐり]]』と同じ手口。

**評価点
-前述した通り体験版の部分までは評価が高い。

-ルールやキャラなどは悪くなかった。
--能力や扱いの不公平さなどはあれど、どのキャラも一癖も二癖もある個性的なキャラ付けが成されており、前作の面々に劣らない魅力を持っている。
--ルール自体も前作に続いて秀逸。惜しむらくは、それに見合った展開が用意されていない事。

-本作自体の評価点ではないが『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage』で本作の反省が大いに生かされた。

**総評
前作と同じ基調のゲームを目指したのはよいものの、いかんせんボリュームの薄さが今作の大きな問題といえる。~
フルプライスでコンプまで10時間、更にお楽しみシーン数も少ない。~
ゲームのルールや、ファースト→セカンドの流れなどは相変わらずのセンスの良さは特筆すべきものだったのだが…。~
他にも、体験版の流れを放棄したその後の展開や、ヒロインの扱いの問題、シーン数詐欺などで大きく評価を下げてしまった。

**その後の展開
KOTYeスレに選評が投下された際、「ルート追加でコンシューマ移植が目に見えている」と批判されるだけの出来だったが、やはり加筆修正されたコンシューマー版が発売された。

-『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage』
--2013年3月28日に、本作のシナリオを大量に加筆・修正を加えた上でPSPに移植され発売された。
--監督に中澤工、シナリオにチーム月島と、高評価を受けた『ルートダブル-Before Crime*After Days-』のスタッフが参加。その結果、''シナリオが大幅に改善''された。公式によると''8割近くのシナリオを一新''したとの事。
--原作の2つのルートは大きく加筆修正され、更には3番目のシナリオも追加。ボリュームが大幅に増加している。
--PSPという性質上、Hシーンや露骨なレイプシーンはカットされたが、もともと外す気満々であったことで大きな影響はない。
---むしろ、最大の問題点だったシナリオの改善により、このシリーズを一気に良作へと戻すことができている。

-『リベリオンズ Secret Game 2nd Stage BOOSTED EDITION』
--同年9月27日に、PSP版をWinに逆輸入して発売された作品(18禁)。
--エロシーン関係に問題はあるとはいえ、シナリオは好評だったPSP版から更に加筆されている良作。
--Win版で買うのであればこちらをおすすめしたい。