*3D格闘ツクール 【すりーでぃーかくとうつくーる】 |ジャンル|3D格闘コンストラクションソフト|&amazon(B000069U1X)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|アスキー|~| |発売日|1998年7月30日|~| |定価|5,800円|~| |分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|モーション製作がメイン…というか、それだけ&br()やり方によってはバカゲー|~| |>|>|CENTER:''[[ツクールシリーズリンク>ツクールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 コンシューマ用ツクール初の対戦格闘ゲームを作成できるツクール。~ 対戦格闘ゲームのツクール自体はPC向けに『2D格闘ツクール95』が発売されていたが、格ゲーで使用するモーションを描く必要があるためコンシューマでの発売は困難であった。~ そこで、世の3D格ゲーブームに乗っかる形で発売されたのが本作である。 **特徴 -最初から用意されたキャラクターモデルにモーションをつける形で製作を行う。 --モーションは打撃、投げ、勝ち負け、基本動作の4種類があり、勝ち負けと基本動作は割り当てられた動作(立ち、ガードなど)にモーションを付けていき、打撃と投げはモーションとコマンド、当たり判定、ダメージ量、名前を設定して技を製作する。パンチも必殺技も同じ「打撃」という分類であり、派生技(キャンセル技のようなもの)も設定することが出来る。 --もちろん、サンプル通りに作る必要はなく、例えば基本動作では方向キー上は奥移動、下は手前移動だが、上でジャンプ、下でしゃがみといった2D風にする事も出来る。ただし、ガードだけは固定。 --モーション製作の補助として、あるポーズから次のポーズまでの間を補完してくれる機能がある。この機能で設定できるフレーム数を操作することで動作の速度を変えたりもできる。 --CPUが使用した時用にロジックを組むことも可能。 -用意されたキャラクターは20名。サンプルモーションも用意されている(内容は某3D格ゲーぽく、八極拳やマーシャルアーツなど)。 -『[[ストリートファイターEX]]』からスカロマニアが特別出演している。 --一部モーションが変更されているものの、スカロトカチェフなどの技も再現されている。 -メモリーカードを持ち寄れば自作したキャラ同士で対戦も可能。ただし、保存できるのは1枚につき1人である。 **問題点 -ストーリーやキャラのやりとりといった部分は製作できない、というか存在しない。このため非常に味気ない。 -投げ技が強すぎる。投げ抜けがないため、モーションに入ったら無敵。かけるのも簡単。 -エフェクトが作れないため、飛び道具などが作れない。 --一応、当たり判定を体から離れた部分に設定可能だが、そもそも見た目にわからない時点で… --エフェクトの代わりに効果音が設定できるものの、それがどうした。数も少ないし。 -コマンド自体も短いものしか作れない。長いものを作ろうとしたら派生技を設定しなければならない。 --せいぜい波動コマンドが精一杯。昇竜コマンドやレバー一回転などは作れない。 -そして最大の問題点がモーション製作の困難さである。 --2D格闘ツクールシリーズがグラフィック制作そのものの困難さ((1キャラに付き膨大な枚数のアニメパターンを書かなければならないことに加え、ドット絵製作技術やアニメーションを作るノウハウ自体がないとまず厳しい))をネックとしていたのに対し、本作では予めグラフィックが用意されている代わりに~ 3Dの立体構造の把握の困難さが大きなネックとなっている。 --三次元でものを把握しなければならないため、角度の設定や軸の設定などをしっかり把握しなければならない。 --上記の通り、補完機能があるものの、次のモーションでのパーツの角度などを把握できていないと実際に動かした時に思わぬ動きをすることが多数。 ---動く時にぐるっと回転したり、変な方向に腕が曲がったり・・・。 **総評 格ゲーツクール素材としてはかなり扱いが難しく、かなり根気のいる代物である。~ また、技コマンドの設定に制約があることやストーリー設定等のゲーム以外の外堀の部分の制作が行えないこともあって、味気なさがあるのも否めないところ。~ クソゲーと評価する者もいるもののはっきり言って裁定が難しいが、中には純粋にモーション製作を楽しんでいるプレイヤーもいるのは確かである。~ 非常にモーション製作の自由度が高いので、一部では面白モーションを作って笑い飛ばすバカゲーとして扱われている。 **続編 -3D格闘ツクール2(PS2) --プラットフォームをプレイステーション2に写して発売された続編。 --モーション制作の自由度の高さと困難さは前作同様高く、やる気と根気が要求されるのは相変わらずだが、前作のインターフェースを継承しているため、慣れればそれなりに作りやすい。 #region(参考動画:3D格闘ツクール 続・若き日の過ち) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=LeId_nq-pHs) #endregion