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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 - (2016/05/04 (水) 14:39:33) のソース

*ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 
【はりー・ぽったーとふしちょうのきしだん】
|ジャンル|アドベンチャー|&amazon(B000VE7B84)|
|対応機種|Wii&br;プレイステーション2&br;プレイステーション3&br;Xbox360|~|
|メディア|DVD-ROM 1枚|~|
|発売元|エレクトロニック・アーツ|~|
|開発元|EA Bright Light|~|
|発売日|【Wii】2007年8月2日&br;【PS2/PS3/Xb360】2007年11月22日|~|
|定価|【Wii】5,800円&br;【PS2/Xb360】6,800円&br;【PS3】6,980円(全て税別)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|映画に忠実なグラフィックとサウンド&br;隅から隅まで探索できるホグワーツ&br;ゲーム自体はやや単調|~|
|>|>|CENTER:''[[ハリー・ポッターシリーズリンク>ハリー・ポッターシリーズ]]''|

**概要
J.K.ローリング作の大人気ファンタジー小説(及びそれを基にした映画)『ハリー・ポッター』シリーズの5作目『不死鳥の騎士団』をゲーム化した作品。本作は校内探索に重きを置いたアドベンチャーゲームとなっている。~
多種のハードに派生しているがゲーム性について本質的に同一と判断した為、本記事ではWii/PS2/PS3/360版をあわせて記述する。ゲーム性が異なるDS版のみ[[こちら>ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (DS)]]で記す。

//執筆者はPS3版のみプレイしました。PS2,Wii,360版はプレイ動画やネットの情報を参考に記述しているので、細かい所で正確性を欠いている可能性があります。不備に気付いたら修正していただけると幸いです。また海外ではPSP,GBA版も発売されているようです。 

**システム
本作は主に主人公のハリーを動かして、ホグワーツを探索したり問題を解決しながら映画の雰囲気を楽しめるようなスタイルとなっている。複雑なアクションは特に要求されず楽な気持ちで操作できるのも特徴。

-忍びの地図
--ゲームを進行にで使うことになる地図、ホグワーツを小さい区切りで分けて地名が与えられている。
--ホグワーツ内のイベントの場所や行きたい場所(小区画)を指定することで、ブックマーク機能を発動しハリー達を謎の足跡が導いてくれる。

-呪文詠唱
--右スティック(Wii版のみWiiリモコン)を回すことで唱えられる。回し方のパターンで様々な呪文を撃ち分けることになる。
--日常用の呪文と、特定のボタンを押しながら発動できる攻撃呪文がある。
---決闘時はボタン無しでも攻撃呪文に。

-発見ポイント
--ホグワーツにある(掃除や整頓など)呪文をかけられるギミックに呪文をかける、肖像画を通れるようにするなどすると初回に限り「発見ポイント」が与えらる。
--「発見ポイント」につながるギミックは各小さいエリアごとに決まった数配置されており、達成率を忍びの地図から確認可能。
--発見ポイントを達成することでグリフィンドール寮に近い所にある「リワード部屋」の特典が解放されていく。

**評価点
-ホグワーツの構造
--映画で登場した場所がきちんと再現されているだけでなく、(独自の解釈が含まれてはいるが)映画では再現されなかった細部まで表現してあり、ホグワーツの奥ゆかしさを存分に出している。
--古びた石の質感から校舎に潜む生き物までもかなり自然に描かれている。
--原作を再現したためにホグワーツの校舎は迷いやすいのだが、忍びの地図のブックマーク機能のおかげでこのような問題もかなり解消している。
--また非常に広いマップでありながら、ロードを全く必要としない。
--基本的に閉じている扉もそこに向かって歩くだけでハリーが押し開けてくれるので非常に手軽。

-キャラ再現
--キャラクターグラフィックが映画の時とほとんど同じ外見になった。
--日本語字幕で言語版だが、映画の俳優と同一人物が声を当てている。

-やりこみ要素
--発見ポイントや学校の各所で繰り広げられるゲームのおかげで、メインシナリオのおつかい感の解消につながっている。
--生徒とカードゲームやコブストーン、魔法使いのチェスを楽しめる。
--リワード部屋から見られるインタビューをはじめとして特典映像はかなり豪華。

-挙動がリアル
--呪文をかけられた物体の挙動グラフィックが綺麗で、物理演算の面でもかなり自然。
---人との接触や物体をぶつけたときなどのマニアックな所でもモブキャラが吹っ飛ぶなどの反応をする。
---この呪文の挙動は「発見ポイント」の積み重ねで強化が可能。
--ただし走り出しや急停止する時の挙動も人によっては重たく感じる。広いマップに対してハリー達の足が遅く感じられる場合も。
--Wii版の呪文詠唱操作は実際に杖を振っているような感覚にひたれる。

**賛否両論点
-モブキャラ
--学校の生活感を出すには必要不可欠ではあるのだが…。
--こちらが急いでいると、その場を歩いているモブの生徒が時々邪魔に感じる。ゲーム序盤は、ハリーが嫌いで因縁を吹っかけてくるモブもいるので鬱陶しい。

-オリジナルストーリー
--監督生となったロンやDA軍団の招集など、原作映画ではカットされていたシーンも加わっている。その中で色々なキャラとのやりとりが楽しめる。
--マクゴナガル先生に怒られるオリジナルストーリーが妙に多い。逆にスネイプ先生は無愛想なだけでやたらと親切。
--逆に映画本編で見られたシナリオの中でもゲームに特に関連が見いだせなかった部分はカットされている。本編のテンポの都合上仕方のない面もあるが、映画のお気に入りのシーンが見られない場合がある。
//--1~4作の流れを知らないとストーリーをあまり理解できない。
//これはどのハリー・ポッター作品にも言えること。極端な話原作小説でも映画でもそうなる。

-難易度が低すぎる
--快適性には貢献しているのだが、これといってゲームオーバーに直結する行為が存在しない。
--うまくプレイすれば、メインシナリオのクリアはかなりあっさりと出来てしまう。
--ラスボスは一応存在するが、エンドロールも流れず何事も無かったかのようにハリー(≒プレイヤー)は普通のホグワーツ生活を送ることに。
--クリア後のやりこみ要素を楽しいと感じるかそうでないかでこのゲームに対する印象が大きく左右されると考えられる。

-言語設定
--音声は英語、日本語字幕で固定されている。
--字幕が大きいので見やすい一方、大事なイベントや画面の景観を損なう場合がある。

**難点
***共通
-やりこみ要素の偏った難易度分布
--非常に簡単な物で揃っていて物足りなく感じる場合もある、一方でプレイヤーが頭をよく捻らないと解決できない難しい物も。
---肖像画の合言葉を教えてもらう際に、いくつかの段階を踏まなくてはならないものが存在するが、それを途中セーブすることは不可能。最後までやり遂げないと最初からやり直しになる。
---O.W.Lの試験は逆にあまり頭を使わなくてもいい単純作業になっている。DS版と違いエピソードクリア後も挑戦できるが、内容はそちらに比べてややさびしい。

***ハードごとによる差異
-グラフィックの粗さ
--PS2/Wii版のグラフィックがやや粗い。

**総評
アクション性が弱く難易度が低いので物足りなく感じられる部分はあるが、そこを乗り越えることが出来れば、イベントを重視した作りになっているので、キャラゲーとして見れば秀逸な出来といえるだろう。~
特典ややりこみ要素も最大の特徴でもあるホグワーツの探索とも噛みあいかなり奥が深い。