「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~ 依頼内容はゲームシステムの詳細記述です。記事になっていないゲームを引き合いに出されても詳細はわかりません。~ &color(red){''17年5月24日までに改善されない場合は削除対応します。''} ---- *バーチャル飛龍の拳 【ばーちゃるひりゅうのけん】 |ジャンル|3D格闘アクション|&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/slps00338_jacket?$pkgL$,height=160)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|カルチャーブレーン|~| |発売日|1997年7月17日|~| |定価|5,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|CBが3D格闘ゲームを作ると…| |>|>|CENTER:[[''飛龍の拳シリーズリンク''>飛龍の拳シリーズ]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 カルチャーブレーン(CB)の代表作であるアクションゲーム『飛龍の拳』シリーズの3D化作品。恐らく、同社が唯一、SCE系ハードで出したと思われるシリーズタイトルである。~ 当時は2D作品よりも3D作品が尊ばれる風潮が強く、2D格闘のパイオニア、『ストリートファイター』や『餓狼伝説』、『サムライスピリッツ』までもが3D化するような時代だった。そんな時代の中で、同社も自社のキラータイトル「飛龍の拳」を3D化した。~ 初の3D化ということもあって、当時の様子を見るとCBは本作にかなり自信があったようだが、元々3D化に向いてないゲームシステムに加えて、スタッフに3Dゲームのノウハウが無かった為にシリーズの特徴を大きくスポイルした作品となってしまった。 **システム -SFCの『飛龍の拳S』のように、複数のモードがあってシリーズ伝統の心眼システムがない格ゲーになるモードも搭載されている。 --モードによって操作方法も異なる。 **問題点 -3D格闘制作のノウハウがやはり不足していたらしく、木偶の棒をそのまま動かしたためにキャラ全員挙動不審。しかもキャラの動きが何故か重い。 --他社の3D格闘ゲームでは考えられない変な挙動が多い一方で動き自体はヌルヌルと滑らかなため、逆に挙動不審に拍車をかけてしまっている。 -スタン・ハンセンもどきや不気味なおかっぱ女等、キャラクター全員に魅力が感じられない。同時期の他社3D作品と比較してもお世辞にも美しいとはいえない。 --加えて何故かパッケージのキャラの3Dグラフィックと実際のキャラの3Dグラフィックに相違点が見られる。 //-体験版ではミンミンが何の説明もなくコギャル語で話すようになっていた。 //製品版でも同様なのか? -アーケード版からの特徴である心眼システムを何の工夫も無く3D格闘にぶち込んだために糞化。(モードによっては心眼システムはない) --心眼システムとは、相手の弱点が表示され、そこを突くとダメージを与えられ、逆に自分の弱点を表示されればそれを防ぐというもの。上級者同士の対戦ともなればまるでカンフー映画のような流れる攻防を演出出来るシステムでもあった。 --しかしフィールドやキャラが3D化した本作に、3Dに適した調整や変更などもなく従来のシステムでそのまま導入したために、システムが結果的に機能しない形となってしまった。 -通常の攻撃でもパターン化してハメやすいなど、格闘ゲームとしては致命的な面がある。 --一部の技にはガードしても意味のない攻撃が存在したり、適当な操作でコンボが簡単に決まりすぎたりとにかくいろいろと調整不足。 -格ゲーであるのにSEがしょぼく、攻撃をヒットさせても爽快感がほとんどない。 --あまりにも不自然な挙動とSEのしょぼさが重なり、格闘ゲーム最大の要であるコンボ時の爽快感が本作にはほとんどない。 -モードごとに操作ボタンが違う……のは問題点ではないのだが、一部のモードの操作が説明書に記載されていない。格ゲーなのに操作に関して説明不足。 -PSの長所を生かしきれず、ロードが長い等の短所ばかりを目立たせる。しかも勝利時にたまに数秒ほどフリーズしたかのような症状も起きる。 -テーマ曲をはじめ、幾多の名曲が糞アレンジ化。 **評価点 -一応遊べる出来にはなっている。 **総評 元から3Dには不向きな作品だった事に加え、当時のスタッフに3Dポリゴンの技術力が無かったこともあり、原作の面影が無くなった結果、『どこにでもある平凡な3D格ゲー』と化してしまった。 とはいえ、当時は猫も杓子も3Dグラフィックが当たり前とされる風潮が強く、そうでないゲームは顧みられることもなく消えていった時代であった。~ そのため、技術力やノウハウのない小さな会社であろうと、生き残るために無理やりにでも3Dゲームを開発していかなくてはいけなかったという、同情せざるを得ない背景事情があったのも事実。時代が生んだ悲劇と言うべきか…… **その他 -NINTENDO64『飛龍の拳ツイン』に本作のバージョンアップ版(バーチャル飛龍の拳ver1.5)とSD化版が収録されている。 --こちらも問題点はいろいろあるが本作より調整されているため、それなりに遊べる出来。 --また媒体の違いによりロード時間のストレスもない。 -PSで『バーチャル飛龍の拳 H.G.』(発売予定 1999年6月→2000年12月→ 2001年1月。一時的にバーチャル飛龍の拳ダッシュに変更したりまたHGに戻ったりも)というタイトルが発売予定だったが中止された。 -本作のキャラデザインやイラスト等は、本来SFCで発売予定だった『飛龍の拳プロ』で使用する予定だったものが流用されている。 -これが発売された時期と前後してCBが迷走、後にオリジン弁当の2Fに堕ち着く。 --本作はCB衰退の象徴かつ飛龍の拳の衰退の象徴と言える。 -ラスボスはシリーズおなじみの龍魔王だが、1と2に登場した龍魔王フーズフーが復活したのか、3で登場した龍魔王フドウが復活したのか、誰か龍魔王の称号を継いだ別人なのかよくわからない。 --GBやN64でも登場するが何者なのか正体不明のまま。 -エンディングでは次回作の伏線として、最後に何者かの影が映る。