「アタックアニマル学園」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

アタックアニマル学園 - (2011/06/08 (水) 11:00:35) のソース

*アタックアニマル学園
【あたっくあにまるがくえん】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000068HSO)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ポニーキャニオン|~|
//|開発元||~|
|発売日|1987年12月26日|~|
|定価|5,500円|~|
|ポイント|これなんてスペースハリアー?&br()あまりにも謎すぎる世界観|~|

**概要
-1987年にポニーキャニオンからファミコンにてリリースされた3Dシューティング。
-どっからどう見てもあの3Dシューティング界の名作『スペースハリアー』に酷似したゲームシステムが特徴であろう。また、3Dメガネをかけて3Dモード(下記)でプレイすると、画面が今でいうところのニンテンドー3DSのような立体的に見えるギミックが搭載されていた。
-開発元はあのスクウェア(現:スクウェア・エニックス・ホールディングス)という噂がある。実際、同年にスクウェアからFCにて『とびだせ大作戦』『JJ』といったスペハリ風の3Dシューティングがリリースされており、ゲームシステム的な類似点が見られる。
--しかし、本作のクレジット表示にはスクウェアの表示が一切なされておらず、スクエニ側の公式サイトでの歴代ソフト情報では本作の情報は掲載されていない。よって、スクウェア開発という情報は誤認の可能性も否定できない。
--余談だが、本作と同時期に超大作RPGシリーズの元祖にあたる『ファイナルファンタジー』がリリースされている(もちろん、本作とは何の関係もない)。
-一人プレイ専用、全6ステージ構成のエンドレスループ制。

**主なルール
-概要でも述べた通り、このゲームはスペースハリアーを模倣したようなゲームシステムなので、操作系統もほぼ全く同じである。ゲームの流れとしては、強制スクロールで道中を進め、最後に待ち構えるボスを倒せばステージクリアとなる定番なものである。
-十字キーで主人公であるノッコの八方向移動調整、AとBボタンはショットに使用する(どのボタンも効果は全く同じ)。
--ショットは最初は2連射しかできないが、下記の地蔵によるパワーアップを得れば最大4連射まで可能。
--SELECTボタンを押せば、3Dモードにする事ができ、もう一度押せば通常モードに戻る。これはあくまでも視覚的な演出が変化するだけなので、ゲームを攻略する上で無理に取り入れる必要は無い。3Dメガネをかけずに3Dモードにすると、視力に悪影響を及ぼす位に画面が小刻みにぶれる為、メガネなしでは触れないほうが無難である。
-ときおりステージ内に「地蔵」が出現するので、それに触れるとパワーアップなどの恩威を得る事ができる。連続で取る事により、その恩威に違いがあり、純粋なパワーアップ形式ではない。以下その詳細。
--地蔵1個取得…ショットが3連射になる。
--地蔵2個所得…ノッコの移動スピードが増す。
--地蔵3個所得…ショットが4連射になる。
--地蔵4個所得…ノッコの移動スピードがさらに増す。
--地蔵5個所得…1UPの効果。
--ミスすると地蔵による連射、スピードの効果がすべて失われるペナルティがある。
-残機制の途中復活ですべてなくなるとゲームオーバー。地蔵を除けばノッコに触れるものすべてがミス対象である。
--本作にはコンティニューは存在しない。その変わり、裏技でステージセレクトは可能(但し、裏技には2P側のコントローラーが必要)。

**評価点
-当時のFCソフトとしてはスクロールスピードの臨場感が上手く表現されている部類で、そういう意味では頑張っている節が見られる。
-FCの数少なき3Dシステムに対応しており、立体感のある迫力でプレイできる衝撃は当時としては凄いものがあった。
-グラフィックの書き込みは年代を考えれば頑張っている方。ノリのいいBGMのクオリティも高い(サウンドテストは不可)。
-操作方法は簡単で、ゲーム自体は無難に作られているレベルではある。

**問題点
-プレイして真っ先に突き当たるであろう問題として、''異様なまでに視野が確認し辛い''点が挙げられる。ゲーム開始時から「何か知らん内にミスしてた」なんて状況が普通にあり得る程で、''熟練3Dシューティングプレイヤーですら序盤でゲームオーバー''なんて惨状に陥る可能性も否定できない。
--スクロールスピードの恐ろしい早さ、FC性能の関係もあり位置把握がいまいちわかりにくい敵配置、そして下記のノッコの低性能ぶりも相まって、絶妙なまでの理不尽な難易度に仕上がっているのである。
-ノッコの自機性能がやけに悪く、これも難易度を大きく上げている要因となっている。
--ノッコの初期ショットは凄まじくひよっちい2連射で敵に攻撃が当たりにくく、これのせいで''常時弾切れ状態で常に敵にぶつかる危険性を孕んでいる''。しかも、敵側は常時殺意満々で襲い掛かってくる為、''必然的に敵と敵弾を避ける事がメインのゲームになってくる''。
--そして微妙に鈍いノッコの移動スピードも相まって、避ける事すらも拒絶するかのような無理ゲーチックな地帯も多々あり、これまた難易度の上昇に貢献している有様。
--地蔵によるパワーアップで連射数を上げたり、スピードアップしても、初期よりマシ程度であんまり強化したという実感がなく、それでいてミスすればその強化も失われるというオチ。はっきりいって''一体どうしろと状態である''。
--さらに最悪な事に、スクロールスピードが早すぎて地蔵に触れられない((あまりにもスルーする機会が多い故に、とあるプレイヤーはネットで調べるまでは地蔵(ノッコ強化)の存在すら知らなかったという情報もある程。))、コンティニューすらも搭載されていない、とプレイヤーをストレスの渦に巻き込みかねない程の作りとなってしまっている。
--ただ、敵の行動そのものは単調なものが多くパターンを記憶すれば何とかならない事もなく、スコアエクシデンドによる1UPが頻繁に起こるという救いもあるといえばある。
-敵の種類に使い回しが目立ち、別のステージでも似たような敵パターンに遭遇しがちで、その結果マンネリ感の激しい内容となっている感は否めないところ。また、BGM数も使い回しがあり、楽曲数少なめである。

**賛否が分かれそうな点(というか舞台設定がとにかく謎なところ)
-そもそもゲームタイトルの「''アタックアニマル学園''」という題材自体がすでに謎だ。一体スタッフは何を思ってこんなタイトルにしたのだろうか?
--一応は、敵に向かって攻撃をするゲームだから「アタック」、敵の多くが動物の姿をしているから「アニマル」、ノッコが女学生だから「学園」という解釈もできなくもないが…。
-主人公のノッコが「さらわれた仲間の女学生を助ける為、マシンガン片手に戦いに挑むスケ番」という、どこをどう突っ込めばいいのかよくわからない設定がされているのが素敵である。
--マシンガン使用なのに2~4連射しか弾を発射できない点や、スケ番が重火器をぶっ放しながら空中浮遊している点などは、もはや些細な事だろう、多分。
--ちなみにこのゲームのリリース当時は『スケバン刑事』『セーラー服と機関銃』といった映像作品が話題となっていたので、こういう設定になったと思われるが…。
-敵は何故か動物中心で、どのような理由でノッコに襲い掛かってくるのかは作中では一切説明されない。しかも、動物ばかりと思わせておいて、実は骸骨や栗などの動物ではない敵も出現する。''タイトルの「アニマル」と矛盾している''。
--ステージ1から''やたらとぶっとい容姿のコアラ''がボスとして出迎えに来てくれるという仕打ちが待っている。その後のステージのボス達がどんなのデカブツなのかは…お察し下さい。
--そして、アイテム相当にあたるのが地蔵。マシンガンぶっ放しのスケ番が地蔵に触れてパワーアップする様は何かの狂気としか思えない。
-本作において絶対に外せないであろう特徴として、''ステージをクリアする度にノッコのコスチュームが変化する''(自機グラフィックがステージ毎に変わる)という%%誰得な%%サービスが用意されている。
--ステージ1のノッコはまだスケ番っぽいセーラー服。
--ステージ2に進むと見た目はセーラー服だが、''何故かスカートの丈が短くなっている''。え、脱衣シューティング…?
--ステージ3はコスチュ-ムが完全に変わり''何とブルマ体操着でのプレイ(戦闘的な意味で)''となる。体操着でマシンガン乱射するスケ番とか…。
--ステージ4はさらにコスチュームが変わり''スクール水着プレイ(戦闘的なry''となる。スク水でマシンガンとかどういう事なの…?
--ステージ5は''何かのコスプレ(サンタ服?)でのプレイ(戦闘ry''となる。いや、もう何も突っ込まないよ…。
--最終ステージはステージ2同様のミニスカセーラー服だが、注意深く見るとパンチラしている。''わずか1ドットのパンチラだが''。
-エンディングで仲間の女学生を救うエンディングになるのだが、ここでもノッコがパンチラ(しかもこっちは''2ドットのおぱんつ表示'')している。最後までサービスシーンを忘れないその姿勢は素晴らしい…のか?
--もちろん、[[パンツの見えるゲームWiki>http://www41.atwiki.jp/higher/pages/281.html]]にも余裕で登録されている。FCソフトのパン見えは結構レア(?)だぞ。
--結局のところ''一体ポニーキャニオンは何がしたかったのか''というのが最大の謎であろう。FCというハードでここまで(今いうところの)萌えに走るその姿勢はある意味評価ともいえなくもないが…。

**総評
-純粋にゲームとして見ると、「スペースハリアーを模倣したが、何もかもがあちらに及んでいない、真性の劣化パクり」という評価が主である。実際、あまりにも酷い難しさで本作をクソゲー扱いするプレイヤーも少なくない模様。
-しかしそれ以上に、キャラデザインをこんな統一感のない謎の世界観に仕上げ、お色気萌え要素を取り入れたのかという疑問の方が印象に残る作品である。スタッフは何を考えてこれを作ったのだろうか?