涼宮ハルヒの仮入部~バレーボール部編~
今日もわざわざグリークラブの部室の前に遠回りしてから、部室に行って着替えてから体育館に行く。今日も榊君かっこいー。「はい、じゃあ次アタックの練習するよ!」部長さんがみんなに呼びかけ、入部したばかりの1年、もしくは仮入部の人が列を作る。と言ってるあたしは、入部してから3日になる。中学のときもバレーボール部だったからね。高校でも入ろうと思って。「次!」よし、いよいよあたしの番。いくわよ!スズキアタック!!決まった!!あたしは、アタックの練習も終わり、のんびりと残りのアタック練習者を見ておこうと思ったんだけど、その中に一人。あたしと同じ中学出身で、現在同じクラスの子が一人。涼宮ハルヒいやぁ、あの奇行っぷりは本当にビックリだったよ。初めてその奇行っぷりを知ったときは、思ったね。やっぱり、人間っていろんな人がいるんだな~って。で、あたし思ったんだよ。入学式のクラスでの自己紹介は絶対に普通じゃないこと言うなって。案の定言っちゃったわけよ。「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい、以上」アチャー。本当に言っちゃったよー。って感じで。高校入っても何かするつもりか・・・で、何でその涼宮さんがこの部活に来てるの?そういえば、いろいろ仮入部してるって噂になってたかな?まあ、何をしたいのかはわかんないけど、そんなことしても、宇宙人はあらわれないよー。でも、この人、かなり運動神経いいんだよなー。あっ!涼宮さんの番だ。おっ!やっぱりうまい!これだけ見てると、かっこいいんだけどね。いやはや性格が問題。先輩方、今までしてなかった拍手しなくても・・・まあ、初めてだからしかたないか。バレー部に宇宙人がいないことが分かったらとっととやめてくでしょう。で、みんながアタックの練習をし終えると、「みんなに質問なんだけど、中学のときもバレー部だった人ってどれぐらいいる?他にもバレー習ってた人、ちょっと手あげて」と、部長さんがそう言っているので、あたしも手をあげる。よくよく、見てみるとほとんどの人が手をあげているなー。あげてないのは、涼宮さんぐらいか。でもまあ、先輩方も先ほどの涼宮さんの実力は認めちゃってるわけで、「じゃあ、1回みんなで試合やってみる?」とのこと。進入部員&仮入部の人にそこまでやらせてもらえるなんて、中学の時には考えられませんでした。ごめんよ、後輩。それで、次はチームわけ。それは先輩が先ほどの能力から判断してわけることに。でも、途中、あたしに先輩が何か言ってたからそれも参考にするみたい。まあ、どっちでもいいんだけどねあたしは。「確か、鈴木さんと涼宮さんって同じクラスよね? さっき涼宮さん、5組だって言ってたから」はい、そうです。ということは、あたしと涼宮さんは同じチームなわけだ。そんな気をつかわなくてもいいんですけど・・・ピーッ最初のサーブはこっちのチーム。しかも、あたしからよ!!いけっ!スーパースズキサーブ!!略してS3よ!!・・・ミスった!!「あんた、中学のときバレーボール部だったでしょ?さぼってたの?」それを言わないで涼宮さん。それに、これぐらいのミスならプロでもするから。・・・多分。それと、はっきり言ってその言葉むかつく。いや、本人には言ってないけどさ。なんか、言ったら言ったで、「逆ギレ?」とか言われそうだし。まあ、こっちも悪いと思ってるよ。本当に。次は相手サーブ。おっ!ラリーがつづくねー!これはこれで面白いんだよ。涼宮さんはイライラしてるけど。でも、思ったよりはチームのこと考えて行動してくれてよかった~。自分だけボールにむかって進むような人だと思ったんだけど。まあ、ほとんどそうなんだけど・・・。と、考えていると、相手チームはこちらが油断してる隙に、誰もいないスペースにボールを打ってきた。まずい!また1点取られる!!と、思ったんだけど・・・なんと涼宮さんが勢いよく走りこんでスライディング。ボールは床につかずに、涼宮さんの足にぶつかって、大きく跳ねた。涼宮さん・・・これサッカーじゃないんだから・・・まあ、ルール違反ではないけどね。で、そのおかげで何とかこっち1点取れてサーブ権獲得。次のサーブは!!涼宮さん・・・いや、多分、期待はできるんだろうけどね・・・思ったとおり、サーブはすごくよかった・・・。あたしはしたことないけど、ブロードサーブ。あたしはね、バレーボールの何が面白いかっていうと、あのラリーがつづいたときのハラハラ感が面白いと思うのよ。だから、サーブだけで8点もとらないで・・・。で、予想通りというか、なんていうか、あたし達のチームが圧倒的勝利を収めた。もちろん、涼宮さんのおかげ・・・あたしの活躍はなし。「ここも普通ねー。やっぱりやめます」うんうん、それがいいよ。あなたがこの部活に入ったら、1ヵ月後には変な噂がたっているような気がするから。先輩、そんなに残念がらなくてもいいですよ。あたしがいるじゃないですか。涼宮さん・・・もし、球技大会でバレーボールをすることになったら、その時また一緒にがんばろうよ。
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