古畑任三郎 VS SOS団 プロローグ
※ 始めに
いくつかの設定を話に都合よく変えたりしています。特に長門有希の情報操作などの反則技は、推理ものとして破綻してしまうため一切登場しません。いくぶん不自然な点があるかと思いますが、ご了承ください。
古畑「え~……あなたは超能力者の存在を信じていますか? イエスと答えた方、未来人、宇宙人はどうでしょう? 全てを信じておられる方はなかなかいないでしょう。 しかし、実はいるのです。しかも同じ場所に集まって……」
古 畑 任 三 郎 VS S O S 団
放課後の生徒会室。そこに居たのは生徒会長と、華麗な未来人、朝比奈みくるの二人だけであった。
会長「それで、答えは決まったかね?」みくる「………。」会長「クク、とはいえ君に選択肢は無かったね。私は君の重大な秘密を握っているのだから。 そう、君が未来から来た人間だということをね。 もしこのことを涼宮ハルヒに、そして学校中に伝えたらどうなるか……」みくる「やめて!そんなことをしたら……」会長「ククク、大変なことになるんだろう?だから私も黙っていてあげるよ。 ただし、私の願いを聞いてくれたら、だけどね。 SOS団を解体させる。たったこれだけで、君は心の平穏を得られるんだ」みくる「そんな……お願いします。SOS団は必要な場所なんです。 涼宮さんにとっても、そして、私にとっても……」会長「ならば、君が未来人だと言うことをバラしても?」みくる「それは……」会長「期限は1週間だ。それまでにSOS団を解体させるように。 ククク、では私は先に失礼するよ。」
会長は笑いながら生徒会室を後にした。朝比奈みくるは、そこに立ち尽くすだけであった。
ガチャ
みくるはSOS団部室のドアを開けた。部室内にいる4人の目線が一斉にみくるに向けられる。
キョン「……どうでした?」
キョンが気遣うように言った。
みくる「……ダメでした。全然話も聞いてくれない。あと1週間で解体しろって……」ハルヒ「1週間ですって?ふざけんじゃないわよ!」みくる「ごめんなさい……」ハルヒ「みくるちゃんは謝る必要は無いの!悪いのはアイツよ。 みくるちゃんの秘密を握って脅すなんて、卑劣すぎるわ!」
ハルヒは、当然みくるが未来人であることは知らない。だが、みくるが脅されているという事実だけは知っていた。みくるがハルヒが掃除当番でいない時を狙ってキョン、古泉、長門に相談したのだが、その話の一部をハルヒも聞いてしまったのだ。だが古泉のとっさの機転により、「みくるは未来人で、ハルヒに伝えると脅されている」ことは伏せたまま、「秘密を学校中に広めると脅されている」ことを伝えたのだ。 ハルヒもそれで納得し、みくるの「秘密」について聞くことは無かった。
ハルヒ「もうこうなった以上、実行に移すしかないわね。キョン「本当に……やるのか?」ハルヒ「みくるちゃんを助けるためには、もうこれしかないでしょ? 秘密を握られてる以上、どうしようもないわ。」
ハルヒは一呼吸置いて、つぶやいた。
ハルヒ「やるなら完全犯罪よ。」
帰り道、SOS団の5人は一緒に帰っていた。前方にハルヒとみくる。ハルヒはずっとみくるのことを気遣っていた。そして後方には、キョン、長門、古泉の三人が……
キョン「とうとう実行に移すつもりらしいが、お前的にはどうなんだ、古泉。」
キョンは古泉に小声で問い掛けた。
古泉「僕も涼宮さんに同意です。実行に移すべきだと思いますね。」キョン「それはハルヒの機嫌を伺ってのことか? 今はイエスマンをするような時じゃないぞ?」古泉「僕自身の意思も含まれていますよ。彼は機関の協力者ではありますが、 いかんせん調子に乗りすぎている。このままでは世界に悪影響を及ぼす行動をとりかね ません。そうなる前に……ね。」キョン「そうか……」
キョンは長門の方を向き、今度は長門に話しかけた。
キョン「お前はどうなんだ?長門。」長門「私も古泉一樹と同意見。彼の存在は情報統合思念体にとって非常に不利益。 情報統合思念体も危険因子である彼の排除を望んでいる。それに……」キョン「それに?」長門「私個人も、彼の行動には憤りを感じている。」キョン「お前も怒ってる、そういうことか。」長門「そう。……問題は、あなた。」キョン「俺?」古泉「そうです。あなたは以前話したように極平凡な学生です。 これから行おうとしていることは、とてもリスクが高いですよ?」キョン「愚問だな。俺だけ参加しないなんざ、団長様が許してくれるはずもないさ。 それに俺だって朝比奈さんをあんな目に合わせるあいつを許す気にもなれん。 とことん付き合うさ。団員その1、としてな。」
そう、計画は動き始めたのだ。SOS団による、生徒会長殺人計画が………
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