ハルヒと親父 @ wiki内検索 / 「二人は暮らし始めました 1日目」で検索した結果

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  • 二人は暮らし始めました 1日目
     その朝、ハルヒは目覚めると、真っ先に俺の首にかじりつかんばかりに飛びついてきた。 「キョン!あんた、今の、見た?」 「何をだ?」 「夢よ、夢! 見てないの?」 「ああ、俺もさっき起きたが、夢は見てないな」 「そう。……よかった」 「大丈夫か。怖い目にでもあったのか?」 「ううん。……顔、洗ってくる!」 「何、見たんだ、ハルヒ?」 「え?」 「今朝、飛び起きた時だ。夢、見たんだろ?」 「ああ、あれ。……なんでもないわ」 「朝の様子じゃ、なんでもないことはなかったぞ。悪いが見えちまった」 「な、なに見たのよ?」 「涙。おまえ、泣いてたろ?」 「……」 「拭うな、今は大丈夫だ。それで、顔を洗いに飛び出てったんだろ?」 「あたしとあんたの夢は、ときどきシンクロするから……だから、念のため、聞いたのよ」 「だから、どんな夢だって?」 「気分の悪い夢。聞い...
  • 二人は暮らし始めました 10日目
    ハルヒ うちは女二人に男一人よ。 キョン 俺のところは、男女二人づつだな。 ハルヒ うちではトイレの便座は、普通降ろしてあるわ。 キョン おれのところは、上げてある。 ハルヒ あんたん家は、なんで便座を上げてるの? キョン 知らん。父親に対する、わずかばかりの敬意の表現じゃないか。 ハルヒ 妹ちゃんは、あんたと結構歳が離れてるわよね。上げたままだと、小さい頃危なくなかったの? キョン ああ、トイレトレーニング用の奴があるだろ。あれ取り付けるには、便座を上げとかないといけなかった。その名残かもしれんな。……しかし、これは今決めなきゃならない問題なのか? ハルヒ 甘いわね、キョン。新婚、同棲に関わらず、男と女が暮らし始めたとき、もめごとの種になる第3位が、この「トイレの便座は上げたまま(男性優位)それとも降ろしたまま(女性優位)」問題よ。事は生物の根幹に関わること、しかもはっきり口するのが憚ら...
  • 閲覧回数上位SS
    今日の閲覧回数ベスト20 留守番(二人は暮らし始めました) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方ータロット篇 ハルキョン家を探す その3 閲覧累積回数ベスト100 あるSS書きの個人的七つ道具ー魔道具篇 (21591) あるSS書きの個人的七つ道具ー表(タブロー)篇 (17105) ハルヒと親父1 (17040) できちゃった その6(最終回) (15946) ハルキョン家を探す その3 (15228) ハルキョン家を探す その2 (14788) ハルキョン家を探す その5 (14426) ハルヒと親父2 ー おとまり (14120) あるSS書きの七つ道具 (13762) 夏休みの工作 (13497) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方ータロット篇 (12724) あるSS書きの個人的七つ道具の使い方(事例編) (12199) ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 そ...
  • 二人は暮らし始めました 4日目
    「ハルヒ、いつもネットで何見てるんだ?」 「内緒」 「おいおい。『一緒に暮らす以上お互い隠し事はなし』っていったのは、おまえだぞ。といっても、俺の方は、すでに隠すような余地は何もないわけだが。『あたしと住むんだから、この手のものは必要ないわね』って随分捨てられたし(谷口すまんな)。で、今は何見てるんだ?」 「プライバシー」 「けんもほろろ、かよ。んなこと言われると、余計に見たくなるんだよ。えーい、実力行使!」 「あー、後悔するわよ」 「誰だ、このマヌケ面? って、俺かよ! というか、ライブカメラな現在の俺かよ! どこで撮ってるんだ?」 「そんなの、アングルでわかるでしょ」 「って、パソコンのディスプレイのすぐ上に乗ってるじゃないか。なんで、気付かなかった、おれ?」 「灯台下暗しってとこね」 「いや、まて。高校時代もか。部室でも、おまえ……」 「ふっ。ご想像にお任せする...
  • 二人は暮らし始めました 3日目
    「う〜ん。ハルヒ、今日は夢見なかったのか?」 「夢見てんのは、キョン、今のあんたよ! あああ、時間がない。タクシー呼ぶから、その間に顔洗って着替えて!」 「いくらなんでも、そりゃ無理だろ。……今日、なんかあったっけ?」 「あんたとしゃべってると日が暮れるわ! 結婚式でしょ、結婚式!」 「ええ、もう? 暮らしてまだ3日目だぞ!」 「結婚してから、一緒に暮らす人も大勢いるの! じゃなくて! どういう訳か、あんたも呼ばれてんでしょ!」 「そうだった。あああ、寝過ごした!」 「そんなの、あんた以外はみんな、先刻承知よ!」 「ハルヒ、おれの靴下がみんな、おまえの下着に変わっちまってるぞ!」 「衣類も1人分が2人分になったんだから、入れる場所が変わったって何度も説明したでしょ!」 「見たことのない下着がある」 「そ、それは勝負下着よ!」 「何と勝負するんだ?また誰と?」 「…...
  • 二人は暮らし始めました 5日目
    「さあ、キョン! 今朝のメニューは、手羽先餃子に、焼き塩シャケ、蟹かまのマリネに、卵豆腐、さつま芋の味噌汁、納豆、豆乳、ブルーベリー、あと常備菜からは昆布の佃煮とじゃこの佃煮、漬物は3種類。あとご飯はもちろん食べ放題よ!」  ちょっと待て。いや、本当は待たなくていいし、うまそうなんですぐに食べたいんだが、待ってくれ。ハルヒ、朝からこんなに食うのか? 「引っ越ししたばかりで、昨日まではパンとか適当なもので済ませて来たけど、やっぱり日本人は朝食よ! 朝から食えるだけ食って、一日を戦い切る企業戦士よ!」  いや、俺たち、学生だしな。 「なによ、食べないの?」  くう。……食ってから考えるか。 「あー、おいしかった。キョンはどう?」 「ああ、めちゃくちゃうまかったぞ」 「そうね。食いつきが全然ちがってたわ」 「……すまん、ハルヒ。うまいものをたらふく食って幸せに浸っている...
  • 二人は暮らし始めました 9日目
    「39.2度……。キョン、ごめん」 「熱は出た方がかえって気分はマシなんだ。中途半端なときがいちばんしんどい。だから気にするな」 「ごめん」 「あと人肌で暖めるのがいいのは、雪山で遭難したときだ。俺の方が熱が高いから温まらないし、お前にも風邪がうつるから、もうするな」 「うん、ごめん」 「ネットスーパーで、スポーツドリンクと桃缶とプリンとゼリーの栄養補助食と氷枕と遠赤外線を反射する保温シートを注文してあって午後には届くけど、他に欲しいものない? あと、いつでもおかゆは作る用意はしてあるわ」 「ああ、いまは食べ物は体が受けつけんと思う。ちょっと、眠るから」 「うん」 「熱があるから、何かうわごとを言うかもしれんが気にするな」 「うん。……タオルしぼる水とりかえてくる。ゆっくり寝てて」  二人が付き合い出してない頃、あたしが風邪を引いて、キョンがお見舞いにきて...
  • 二人は暮らし始めました 7日目
    ハルヒ 昨日のちゃんこは、おいしかったわね。ついつい食べ過ぎたわ。 キョン ヘルスメーター買っといてよかったな。 ハルヒ む。あたしが重いっていうの? キョン いや、重くなかったぞ。 ハルヒ あんたも別に重くなかったわ。 キョン 体重の掛け方か? ハルヒ そんなもんなの? ところで、食べ過ぎると言えば、付き合い出した頃、あんたと焼き肉を食べに行ったわね。 キョン ああ、食べ放題のやつな。 (付き合い出した頃) キョン こら、俺の皿に肉を勝手に入れるな。んぐお、口に突っ込むな。 ハルヒ あんた、焼き肉の掟を全然理解してないようね。 キョン なんだ、焼き肉の掟って? ハルヒ 焼く、そして食う、よ! キョン そのまんまだろ! ハルヒ うっさい。あんたみたいにちんたら食べてたら日が暮れちゃうわよ! キョン そのまえに制限時間...
  • 二人は暮らし始めました 6日目
    ハルヒ キョン、昨日の帰り、ヘルスメーターを買ってたわよね? キョン ああ。 ハルヒ ひょっとして、あたし、太った? キョン いや、おまえは全然重くないぞ。むしろ自分用というか、近い未来対策だ。『備えあれば憂いなし』『転ばぬ先の杖』だな。 ハルヒ あんた、太る予定でもあるの? キョン 予定はないが、『幸せ太り』って言葉があるだろ、ハルヒ。 ハルヒ あるわね。でも、幸せと太ることは無関係よ。 キョン そりゃまあ、そうだろうが。 ハルヒ 結婚して太ったっていう新婚夫婦が時々いるけど、あれは作る方からすれば「量の加減がわからないし、だったら少ないよりは多いほうがいいかな」と思って作りすぎるからだし、食べる方からすれば「最愛の人がせっかく作ってくれたのに」と思って、無理して食べて残そうとしないからよ。 キョン まあ、そうだろうな。だが、ハルヒ、この間、交感神経...
  • 二人は暮らし始めました 2日目
    「夢、見たわ」 「そうか。今日のは、あんまり大変そうでなくてよかったな」 「夢というより、想起ね。昔あった出来事を思い出したのよ」 「そうか」 「キョン、あんた、修学旅行で2日目に泊まった旅館、覚えてる?」 「あー、はっきり覚えてないが、廊下でおまえに会ったよな、確か」 「そう。消灯時間後にね」 「部屋を出るとき、なんか冷やかされた気がするな、そういえば」 「あんた、あんな時間に何してたのよ?」 「いや、単にのどが乾いて、飲み物を買いにだな。……おまえの分も、ちゃんと買っただろ?」 「余計なことだけ覚えてるのね。あんた、あたしとどこで会ったか覚えてない?」 「だから、廊下だろ」 「生徒は泊まってない階のね」 「生徒には買い食いさせたくない教師の親心だ。どこの修学旅行もそんなもんだろ」 「確かに生徒が泊まっている階には、自動販売機はひとつも無かったわね。あっても電...
  • SS(二次創作)「ハルヒと親父」シリーズの物置
    ...) 親父が来る(二人は暮らし始めましたー場外)  その1 その2 その3 一攫千金シリーズ  新興宗教 +ハルヒと親父(親父とSOS団) 涼宮家の一族 前編 後編 オヤジラジオ その1 その2 その3 その4 図書館で オヤジ野球 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 ロール・プレイング その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7  +ハルヒと親父(親父もしくは母さんメイン) ハルヒと親父(親父もしくは母さんメイン) 涼宮親父の修業時代 ハルヒ母の遍歴時代 親父と母さんの格闘 オヤジ狩り 王様とあたしたち その1 +小さいハルヒと親父 小さいハルヒと親父 ファーストキス・ショット 生まれた理由 涼宮ハルヒの特訓 キスキス 夏休みの工作 しふぉん 捨て猫と会った日のこと High Moon:真夜中の親...
  • 二人は暮らし始めましたー場外ー親父が来る その3
    ...まい〜 二人は暮らし始めました シリーズ   1日目  2日目  3日目  4日目  5日目  6日目  7日目   8日目  9日目  10日目 二人は暮らし始めましたー外伝   ハルキョン温泉旅行 その1  その2  その3  その4(最終回)   二人はひきこもりました その1  その2  その3 二人は暮らし始めましたー場外  親父が来る その1 親父が来る その2 その3
  • 二人は暮らし始めました 8日目
    ハルヒ あー、昨日の焼肉はおいしかったわね。ついつい食べ過ぎちゃったわ。 キョン 食い放題に底なしモードで挑めば当然だな。それにしても太らないな。 ハルヒ あんた、こないだから、そればっかりだけど、あたしに太って欲しいの? スレンダーと言えば聞こえは良いけれど、実は抱きしめると骨があたって痛いとか? キョン モデル体型の意外な盲点だな。いや、おまえの場合は、いろんな場合と場所で、それぞれに何かもかもが、ちょうどいい具合だと思うが。まあ、太っても痩せてても、ハルヒはハルヒだけどな。 ハルヒ そ、そんな、よく言うような頻出で月並みなこと言ってもダメだからね! キョン ダメって、何がダメなんだ? ハルヒ うっさい。と、とにかくダメ、ダメなの! キョン たとえダメと言われようが、ハルヒはハルヒだけどな。 ハルヒ あんた、重ね重ね、そういうことを。あたしを憤死させよ...
  • 二人は暮らし始めました-外伝-二人はひきこもりました その3
    ...まい〜 二人は暮らし始めましたシリーズ   1日目  2日目  3日目  4日目  5日目  6日目  7日目   8日目  9日目  10日目 二人は暮らし始めましたー外伝   ハルキョン温泉旅行 その1  その2  その3  その4(最終回)   二人はひきこもりました その1  その2  その3 二人は暮らし始めましたー場外  親父が来る その1 親父が来る その2 二人は暮らし始めましたー短編  ラブひげ危機一髪 ラベンダー・バス
  • 二人は暮らし始めましたー場外ー親父が来る その2
    ...へつづく 二人は暮らし始めました シリーズ   1日目  2日目  3日目  4日目  5日目  6日目  7日目   8日目  9日目  10日目 二人は暮らし始めましたー外伝   ハルキョン温泉旅行 その1  その2  その3  その4(最終回)   二人はひきこもりました その1  その2  その3 二人は暮らし始めましたー場外  親父が来る その1 その2 その3
  • 二人は暮らし始めましたー場外ー親父が来る その1
    ...つづく 二人は暮らし始めました シリーズ   1日目  2日目  3日目  4日目  5日目  6日目  7日目   8日目  9日目  10日目 二人は暮らし始めましたー外伝   ハルキョン温泉旅行 その1  その2  その3  その4(最終回)   二人はひきこもりました その1  その2  その3 二人は暮らし始めましたー場外  親父が来る その1 親父が来る その2 その3
  • そのとき親父書きは何を思ったか(その15)?
    二人は暮らし始めました 6日目  つまりハルヒが大食いなのに太らないのは、恋にもキョンにも不思議にも常に「臨戦態勢」で挑んでいるからだと。副交感神経優位なキョンですら、ハルヒといるかぎりは交感神経優位にならざるを得ない状況に巻き込まれるので太らない(笑)。いや古泉、おまえはいい、黙ってろ(笑)。 アルプスの少女ハルヒ  カオス一つ目。宮崎アニメの初期名作ですね。で、ハルヒちゃんの火くぐり羊を数えるネタが入ってます。個人的には、鶴屋ロッテンマイヤーの「けだものにょろ!」が好きです(笑)。 ハルヒ番長  カオス二つ目。昨年、自分の中でブレイクした『金剛番長』(週刊少年サンデー)がクロス元。卑怯番長とか、ネーミング、設定からして卑怯なマンガ。主人公、金剛番長の決めセリフ「知ったことか!!」(なんと時勢を反映した(笑))。 銀行強盗  やっちまいました。リライトした...
  • 留守番(二人は暮らし始めました)
     「……ハルヒ?」  手が隣が居る誰かを探していた。  気が付いて、目が覚める。 「そうか。あいつ、帰ってたっけ」  あの親父さんがインフルエンザだとかで、「タダでさえ体の弱い母さんにうつしたら大変」だからと、親父さんは一室に隔離され、食事を出したり着替えを出し入れしたりをハルヒがやることになった。 「おまえにうつったら意味ないだろ?」 「あたしはそんなマヌケじゃないわ。親父のタミフルひったくって先に飲んでおくから。親父? タミフルなんかに頼らず気合で治させるわ。この暮れの忙しいときに呼び付けるんだから、それぐらい当然よ。それにタミフルの服用は、症状は劇的に改善するけど、治癒についていえば平均で1日だけ治りが早くなるくらいの効果しかないの」  あわれ、親父さん……。  あいつと暮らし始めて、8ヶ月。  のべつまくなし、ほとんどあらゆる時間を一緒に居...
  • ハルキョン家を探す その3
     次の日の放課後、俺とハルヒは、約束の通り、あの不動産屋を訪れた。  「そうか、君たちの部屋を探してたのかい。それでいいのは見つかったかい?」 「それが、どれもいまいちピンと来ないのよねえ」  かいつまんで話した「事の顛末」をニコニコ顔で聞いてくれる店主と、そんなのはそっちのけで物件リストの中にサイコ・ダイビングしてしまうハルヒ。 「すいません。目標を追い出すと周りが見えなくなる肉食獣な奴で」 「いいよいいよ、気にしないで。住むことは生きることなり、だ。真剣に探すのは当然だよ」 「住むことは生きることなり、ですか」 「実感が湧かないかな。若いうちは元気で外を飛び回っていて、家なんか帰って寝るだけ、ということも多いからね」  ハルヒが部屋探しに打込む様子を目の前にしても、どこか違和感を感じるのは、「外を飛び回ってる」ハルヒのイメージがどうしたって強烈すぎて、「帰って寝るだけ」...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー1
    お立ち寄りいただいた方々のための足跡帳バックナンバー1 ([+]をクリックで展開、[-]をクリックで畳込み) -2009-05-16〜2009-05-31の分 おっかなびっくり設置してみました。 -- 親父書き (2009-05-16 12 14 15) 早速リンク貼っちゃったぜ! -- ざぶとん (2009-05-16 16 23 18) 楽しませていただきました! 質問ですが、VIPにある「親父シリーズ」は載せないんですか? -- まこD (2009-05-16 18 32 45) VIPにある「親父シリーズ」は他の方が書かれたものです。あちらの方が数倍上手だと思います。日々精進。>まこD さん -- 親父書き (2009-05-16 18 38 02) 後先になりましたが、リンクありがとうございます>ざぶとん さん -- 親父書き (2009...
  • ハルキョン家を探す その2
     涼宮家の魅惑の夕食が終わり(今夜は和食、とっても大変そうな懐石風だった)、ハルヒがガリガリ引いたばかりの豆で入れたコーヒーを飲み、今度は俺たちがなんだか皿の上に乗せられているような心持ちだった。人生で起こることは、すべて皿の上でも起こる、と言ったのはだれだったか。 「うん、おもしろい」  ハルヒの親父さんが発した一声はこれだった。 「ひさびさに早く帰って来たら、夕食は魅惑の懐石料理で、その上願ってもないスペシャル・ゲストがいて、バカ娘までしおらしい、と来る。俺は今日のを最後の晩餐にしてもいいくらいの心持ちだよ、母さん」 「なんですか、お父さん」 「キョン君のふとんを敷いてやってくれ。今日は寝ずに語り明かそうな、なっ、キョン君」 「すみません。その前に、お話が」 「おお、何だろう? 俺の向かいにはキョン君がいて、その左隣にはうちのバカ娘。母さんはどこにすわるんだ?...
  • 8月18日 北海道清酒の日
    8月18日 北海道清酒の日  「いっ(1)ぱい(8)」(一杯)の語呂合わせから、毎月18日は北海道清酒の日です。  北海道清酒のシンボルとして「いっぺい君」という熊のキャラクターもあります。  また、日本全国の清酒の日は10月1日です。  たいへんお酒の好きな夫婦がおりました。  亭主も女房も、酒に酔わないという日はないほどでした。  二人の親たちも、また友人や近所の者も、見るに見かねて小言を並べ注意をするのですが、いっこうになおりません。  ある日のこと、亭主は外で酒をのみ、べろんべろんによっぱらって、家に帰ってきました。  女房は女房で、亭主のいない間にと、さかんに飲んでおりました。 「ハルヒ、帰ったぞ」  亭主は、ふらつく足をふんばって、玄関に立つと、女房は、酒瓶を持ったまま出てきて 「こんなに遅くまで、どこ言ってたのよ、バカキョン!」 と...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー5
    お立ち寄りいただいた方々のための足跡帳バックナンバー5 ([+]をクリックで展開、[-]をクリックで畳込み) -2009-05-16〜2009-06-07の分 2009-05-16〜2009-06-30の分(別ページ) -2009-07-01〜2009-07-31の分 2009-07-01〜2009-07-31の分(別ページ) -2009-08-01〜2009-08-31の分 2009-08-01〜2009-08-31の分(別ページ) -2009-09-01〜2009-09-30の分 2009-09-01〜2009-09-31の分(別ページ) -2009-10-01〜2009-10-15の分 恐らく最速(28日)で、閲覧回数ベスト100に「親父さんと谷口くん4」が上がってきました。世評(?)の高かった夏の自転車です...
  • 一人旅に必要な事 その後の後
     その女の子は10mくらい前でキョンの手をふりほどくと、と・と・と、とあたしの前まで来て、ちっちゃな指を突きつけてきた。 「おばさん、だあれ?」  おっと、そう来たか。でも、あたしだって、だてに場数は踏んでないのよ。 「あたしはハルヒ。あんたのお名前は?」 「あたしアキ。はる、なつ、あき、ふゆ、のアキ」 「んー、おりこうさんだね。自分の名前の意味まで言えるんだ」 「あたし、ハルヒって知ってるよ」 「へー、聞こうじゃないの」 「パパの初恋の人!」 思わず手がこぶしになるわ! 覚えてなさい、キョン! 「そんで、最愛の人! でも、初恋って実らないんだって!」 アキちゃん、それ、何回くらい練習したのかしら?  「初恋」あたりで固まったキョンは、ようやく「解凍」できたらしく、自分の娘に追いついて来る。 「アキ、『はじめまして』と『こんにちは』だろ、最初は」 「ごめーん。ア...
  • キス銀行
    ハルヒ 今日(5月23日)はキスの日よ! キョン ああ、そうらしいな。 ハルヒ そういう訳で、キス銀行ってのを始めることにしたわ。キョン、さっそく口座を開きなさい。 キョン キスなら、いつもしてるだろ。ほら。……。。 ハルヒ ん……。じゃ、なくて! ぎ・ん・こ・う! キス銀行と言ったでしょ? キョン 名前だけだと、なにするところかわからんぞ。 ハルヒ わかりが悪いわね。つまりキスを預けたり引き出したりできる銀行よ。 キョン おれはまた、休日や夜間だと手数料をとりあげるところかと思ったぞ。 ハルヒ あんた、ATMとキスして、どうしようっての? キョン いや、どうもしないが。……口座を開くって、なにをどうするんだ? ハルヒ 簡単よ。ナニをこうするのよ! キョン 〜んんん。……って、これだと、ただのキスだろ? ハルヒ ただのじゃないわ。ディープ・...
  • 一人旅に必要な事 その後
    「あ、キョン君、おひさしぶり。え、ハル? んー、あ、お父さんがちょっとしゃべりたいって、かまわない?」 「よお、キョン、元気か? ああ、ハルヒは、絶賛一人旅中だ。ん、バイクだ。雪国で役立つ、スーパーカブ(ポストマン仕様)だ。心配? ああ、心配だ。親のできることは、いつだって心配することぐらいしかない」  何年も経つというのに、電話の向こうの親父さんは、あの時のままの親父さんだった。  そのことが余計に胸を締め付けた。 「で、どうした? 電話してくれたのはうれしいが」 「親父さん、おれ……」 「ああ、聞かない方がいいか」 「いや、俺の方が聞きたい事が。……ハルヒに会ってもかまいませんか?」 「やれやれ。『これ以上あいつを傷つけるな』とか言った方がいいか? おまえさんは何もやっちゃいない。バカ娘がひとりで派手に転んだだけさ。大手を振って会えばいい。それに親父的には、...
  • 1月31日 妻にささげる日
     「ちょっとキョン! ここ、どこ?」 「群馬県だ。あそこで噴火してるのが浅間山、その向こうはもう軽井沢だけどな」 「もうって、通り過ぎてるじゃないの!」 「いや、上田菅平ICで降りて国道144号線を来たからな」 「って、細かい地名を言ってもわかんないわよ!」 「正直おれもわからんが、もうすぐ目的地につくらしいぞ」 「どこよ?」 「嬬恋(つまごい)村だ」 「それって中島みゆき、長渕剛、佐野元春、チャゲ&飛鳥、谷山浩子、八神純子を輩出したヤマハポピュラーソングコンテスト(通称POPCON)の本選が開催されたとこ?」 「残念ながら、それは静岡県掛川市にある嬬恋だ。よく勘違いされるけどな」 「あ、あんた、そんなところまで妻を求めに行く訳!?」 「いや、『請う』じゃなくて『恋う』と書く。そこに村の名前にちなんだ『愛妻家協会』というのがあるらしい。なんでも嬬恋村は、日本武尊(ヤマ...
  • 夏の自転車
     地球の公転周期を、昔の人間はたまたま「1年」と定めたが、俺たちを乗せた惑星が、相当に長い距離を巡り、また元の位置あたりに戻ったとしても、結局のところ、かわりばえしないのが人間の習慣という奴だと、我が身と我が体験を通じて断言し、ついでに嘆息をもらさざるを得ない。  学年で言えば1個上にあがり、背負わされる課題の山はそれに応じて更なる高みに達したと聞くが、俺はと言えば、まだそいつを確かめる気になりさえしないのだ。  言い訳させてもらえば、人間の思考能力及び集中力、注意力はそれぞれ有限であり、より重要な懸案事項が、まさに今、眼前に存在しているのであれば、それに有限な思考能力その他諸々を注がずにはいられないのが、人間という生物なのであって、それを「悲しい」とか「進歩がない」とか、そういう情緒的な文言で片付けて欲しくないものだな。って、そう言ってるおまえはどうなんだ、ハルヒ?  「あたし? ...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー4
    お立ち寄りいただいた方々のための足跡帳バックナンバー3 ([+]をクリックで展開、[-]をクリックで畳込み) -2009-05-16〜2009-06-07の分 2009-05-16〜2009-06-30の分(別ページ) -2009-07-01〜2009-07-31の分 2009-07-01〜2009-07-31の分(別ページ) -2009-08-01〜2009-08-31の分 2009-08-01〜2009-08-31の分(別ページ) -2009-09-01〜2009-09-14の分 スポンサーから一言、脱稿。現在、絶賛反省中。ああ、事件ものなんて手を出すんじゃなかった……。 -- 親父書き (2009-09-01 19 16 12) 某所に1日限りの、私にとっては「夏のご褒美」となるコンテンツ発見。ああ、夏の疲れがいやされ...
  • 親父と母さんの格闘
     「すまんが、これを預かってくれないか?」 「黄金(こがね)の指輪、ですか」 「月並みですまんが、母親の形見なんだ。なくすと困る」 「話し合いに行くのではなかったの?」 「そのつもりだし、『話し合い』で負けるつもりはないんだがな。少々ボキャブラリーが不足気味らしくて、すぐに刃物や拳で語り出す連中なんだ」 「『通訳』に同行しましょうか?」 「とてもあり難い申し出だが、ほら、あるだろ、命もプライドも両方が惜しいって状態」 「自信家ね」 「いや、バカなんだ」 「さっきのはプロポーズじゃなかったの?」 「そのつもりだ」 「じゃ、指輪はあなたがはめてください」 「お、おう」 「約束です。無事に帰っていらっしゃらない時は、連れ戻しに行きますから」 「ああ。善処する」    ● ● ●  「なんの用だ? おれはもう行員でもなけりゃモサドでもない。ああ、あんたら...
  • バカップル度チェック(初心者篇)
    ハルヒ なによ、これ? ば、バカップル度チェックぅ? キョン なんだ、興味あるのか? ハルヒ なっ! ある訳ないでしょ、そんなもん!! キョン そうか。 ハルヒ あ、あんたはどうなのよ!? キョン いや、おれも別に……。 ハルヒ わかったわ!! あんたが、そこまで言うなら、無視するのもかわいそうだから、受けて立ってあげる! キョン いや「そこまで」も何も言ってないが……。 その1 外を歩く時は手を繋いで、または腕を組んで歩く。 ハルヒ て!? うで!? キョン ま、まあ、人それぞれだよな、こういうのは。 ハルヒ ちょっと待ちなさい! ……そうなの? キョン な、なにが? ハルヒ ごまかさないで、ちゃんと言いなさい! キョン だから、何をだよ? ハルヒ つまり、その、手とか! 腕とかよ! キョン 手も腕も、おかげさまで...
  • バカップル度チェック
    ハルヒ なによ、これ? バカップル度チェック? あ、あんたって奴は…… キョン 試しにやってみるか? ハルヒ そ、そこまで言うなら、いいわ、受けて立ってあげる! キョン いや「そこまで」は言ってないが。 その1 外を歩く時は手を繋いで、または腕を組んで歩く。 ハルヒ あたりまえよね。 キョン あたりまえだな。 その2 向こうだって当然自分のことが好きだ。 ハルヒ ……。 キョン どうした、ハルヒ? ハルヒ どうしよう、あたし、あんたがあたしのことを好きな以上に、あんたのこと好きかもしれない。 キョン バカ言うな。それを言うなら、俺だってな! ハルヒ なによ、こっちにだって! …(略)… その3 どちらがより相手を好きかで言い合いになったことがある。 キョン ハアハア。いまやったな。 ハルヒ ハアハア。初めてじゃない...
  • ロール・プレイング その7
    ロール・プレイング その6から 老人 なんじゃ、もうギャーギャー騒がんのか? つまらん。 オヤジ 勢いに任せてオトコマエなことを言っちまったら、へんに腹がすわったらしくてな。 老人 便利な腹じゃ。 オヤジ 残る恐怖は、怒った女房だけだが、こいつは克服したくない。 老人 そしてよく回る口じゃ。 オヤジ このまま王宮まで飛ぶのか? 老人 降りると余計に時間がかかる。王都は人が多すぎる。都を抜けようとすると丸1日はかかるわい。 オヤジ 都市計画がなってないな。公衆衛生の観念もないだろ? 向こうに戻ったら、ヨハン・ピーター・フランクの10巻本を届けてやる。 老人 王都は確かに死亡率が高いが、それでも人が押し寄せるよう来る。それで釣り合いがとれておるのじゃ。 オヤジ マルサスの罠にどっぷりかよ。東の巫女が戦を避けたがってたのも、その口か? まあ、この世界の戦で、それほど人が死ぬかは疑問だが。...
  • 二人は暮らし始めました-外伝-二人はひきこもりました その1
    ハルヒ なにベンツのマーク(スリーポインテッドスター)描いて欲情してるの? キョン してない。これは俺たちの生活時間を示した円グラフだ。 ハルヒ ふんふん。こっちが睡眠ね。たっぷり8時間、ちょうど一日の三分の一眠っている訳ね。 キョン 生活習慣を改めた結果だ。ちょっと眠りすぎてる気もするがな。 ハルヒ 睡眠は大事だわ。睡眠時間が7時間を切ると・・・ キョン そのネタは前にやった。で、こっちが学校へ行ったり、買い物に出たり、外に出かけてる社会生活の時間だ。これも合わせると、全部でおよそ8時間になる。 ハルヒ 残りの三分の一は何? キョン あー、うっほん。ハルヒ、こっちへ来い。 ハルヒ 何よ?別にいいけど。……えへへへ。 キョン 何故しがみつく? ハルヒ だきついてんのよ! キョン そうか。で、俺に触るとデレ・スイッチが入るんだな。ツン回路が切れるというか。 ハルヒ 条件反射みたいなものね。く...
  • 司書はなにゆえ魔女になる?
     「三日間ほど、部活に来れない? どうして、また?」 「図書室の整理を手伝うことになった」 「学校のか?」  長門が手伝う必要があるほどの規模とも思えん、ちっちゃな図書室のはずだが。  怪訝な顔をしたおれに答えるように、長門は付け加えた。 「司書教諭は入院した。図書委員の誤操作及び誤った修復作業により図書貸出管理システムがダウンした。入院前に司書が発注した図書が書店の都合で搬入が重なった。これらにより、このままいくと約10日間、図書室は使用不能となる」 「それってただの偶然なのか?」 「普通の偶然」 「じゃ、普通じゃ起こりえない『ものすごい偶然』って、どれくらいなんだ?」 「有機生命体の平均寿命からすれば、一個体あたり10のマイナス6乗程度の確率、この惑星レベルでは10のマイナス15乗程度の確率、現有宇宙全体では10のマイナス50乗程度の確率」 「よくわからんが……そう...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その3
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その2から  そんなこんなで、出発当日。  ハルヒから電話をもらった俺は、パッケージング・バイ・ハルヒのトランクを、俺の部屋から玄関へと運び、その到着を待っていた。  ほぼ予定時刻に、すでに涼宮家を満載したライト・バン型タクシー(?)が、うちの家の前に到着した。 「いわゆる空港行きの乗り合いタクシーだ。予約している飛行機の便を連絡しとくと、タクシー会社が調整して、ドア・トゥ・ドアで送迎してくれる。今日は、おれたちだけみたいだが」  とハルヒの親父さんが、運転手に代わってそのシステムを説明してくれる。 「それじゃあ、行ってくるから」  と家族に、特に妹に、言い聞かせるように旅立ちの挨拶をする。 「ご迷惑かけないようにね。涼宮さん、お世話になります」 「こちらこそ。無理を言ってすみません」 「いえいえ、うちの馬鹿息子は、本当にハルヒ...
  • できちゃった その4
    できちゃった その3から ハルヒ母 どうしたの、ハル? 部屋の隅で膝なんか抱えて。アンニュイな雰囲気が出てるわ。 ハルヒ そんなの出したくない。 ハルヒ母 体育座りは、確かに妊婦さんにはお勧めではないわね。キョン君はどうしたの? ハルヒ オヤジにとられた。 ハルヒ母 あらあら。 ハルヒ 「進路指導」なんだって。何やって将来食って行くつもりなんだ、とか、なんとか。 ハルヒ母 そんなの『ハルヒの嫁、ハルヒの嫁、ハルヒの嫁』でいいのにね。 ハルヒ いや、いきなり、そこまでは私も割り切れてないというか、切り込めてないというか。 ハルヒ母 どんな風に働くかなんて、何のために働くかがはっきりしないと決められないでしょ? ハルヒ むー、オヤジも母さんも「出たとこ勝負400戦全勝」だからいいけど。 ハルヒ母 誰だって負けることはあるわ。でも大人は多少...
  • 二人は暮らし始めました-外伝-ハルキョン温泉旅行 その2
    その1から 「というわけで、痛いエロカップルが部屋つき露天風呂でどんなことするか、リサーチしたわ。といっても、半分以上が盗撮ネタだったけど」 「……ハルヒ、聞こうと思ってたんだがな。俺でさえ毎日3時間しか寝てないのに、いつそんなこと調べてるんだ?」 「あんたが寝静まってからに決まってんでしょ、エロキョン」 「だから、お前、毎日ちゃんと寝てんのか?」 「むう」 「ちなみに夕べか明け方か知らんが、直近の睡眠時間は、何時間、いや何分だ?」 「15分ほど、うとうと……したかしら?」 「俺たちがここに来て11日になるが、その間の、のべ時間だと?」 「あーえー、全部足せば5、いいえ、6時間にはなるはずよ!」 「ハ・ル・ヒ」 「な、なによお?」 「ちょっと来い」 「こら、耳ひっぱるな! って、どこ触ってんのよ!」 「いいから、ここ座れ」 「す、座ったわよ」 「人...
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