東海道湾岸鉄道20000系電車
20000系電車(20000けいでんしゃ)は、東海道湾岸鉄道?が保有する直流特急形電車。1996年7月31日から特急「オーシャンアロー」として営業運転を開始した。
主要諸元
起動加速度 | 2.6km/h/s |
営業最高速度 | 160km/h |
設計最高速度 | 180km/h |
減速度 | 4.6km/h/s(通常) 5.2km/h/s(非常) |
編成定員 | 465人(普)+60人(T)=525人(9両編成) |
最大寸法 | 21,300(21,800)*×2,850×3,390mm *()内は非貫通型先頭車 |
車体傾斜装置 | 曲線ガイド式制御付き自然振子 |
編成重量 | 218.5t(6両編成) |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1,500V |
モーター出力 | 220kW/基(WMT104) |
編成出力 | 220kW×12=2,640kW(6両編成) 220kW×18=3,960kW(9両編成) |
歯車比 | 1:5.22 |
駆動装置 | WN平行カルダン歯車形たわみ軸継手方式 |
電動機 | かご型三相誘導電動機 |
制御装置 | PWMIGBT-VVVFインバータ制御 WPC8(1C1M) |
ブレーキ方式 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ 抑速・耐雪・発電・直通予備ブレーキ |
保安装置 | ATS-SW,ATS-P,東鉄CS-ATC,列車防護無線装置 EB,TE装置,誘導無線装置,デジタル列車無線 |
概要
従来特急「ほたる」に使用されていた500系の置き換え、高速化を図るため、そして観光列車にふさわしい車両として設計・開発され、川崎重工業・近畿車輛・日立製作所で製造された。500系に倣い、振り子式車両として開発されているが、制御式自然振り子機構を採用したため、乗り心地は500系より改善されている。
最高速度は160km/hで、曲線通過速度は本則+35km/h。相模線の半径400mカーブを100km/hで走行することが可能である。160km/h運転は湾岸本線で行っている。以前は熱海~下田間の最高速度は130km/hに制限されていたが、2008年3月16日のダイヤ改正後から、当形式に限って熱海~下田間での140km/h運転が認可されている。
足回りは5000系1000番台?をベースとしたIGBT素子によるVVVFインバータ制御で、日立製作所製の制御装置を採用している。しかし、音は5000系1000番台の日立製作所製インバータよりも5000系2000番台の日立製作所製インバータの音に近い。集電装置には東海道湾岸鉄道の車両としては初となるWPS28型シングルアームパンタグラフが採用された。
車体は普通鋼製だが、車高を低くすることで軽量化を図っている。側面にはイルカをイメージしたマークがある。種別(列車名)・行先表示器は3000系以来の標準である種別(列車名)は幕式、行先はLED式となっている。車体および機器は耐寒耐雪構造となっている。これはベース車のJR西日本283系の設計をそのまま引き継いだためである。
2008年5月現在、基本6両編成(A931~A942)12本(72両)、付属3両編成(A951~A962)12本(36両)の計108両が熱海電車区に在籍している。基本編成の下田寄り先頭車両と、付属編成の東京寄り先頭車両に非貫通型パノラマT-Seat車を連結している。また、基本編成の3号車に展望ラウンジが設置されている。この影響で、3号車の4号車側に客用ドアはない。
編成中の扉位置は500系と異なるため、各停車駅の乗車位置案内も「ほたる」とは別に設定されている。また、横浜支社監修の時刻表には、列車時刻の上にイルカのマークが入っている。
運用
特急「オーシャンアロー」として東京~下田間で運用されている。通常は基本編成+付属編成の9両で、多客時には中間に40000系の付属編成を1本連結した12両編成での運転となっている。
編成
- 基本編成
- 付属編成