馬場このみ『衣手にふる』
執筆開始日時
2019/06/12
概要
「んん……っ。」
彼女は読んでいた資料の束から顔を上げ、静かに集中を解いた。
ここ、劇場の事務室には談話スペースが置かれており、誰も使っていないときにはローテーブルを挟んだ奥側のソファーでこうした読み物をするのが彼女の習慣となっていた。
彼女が意識を外に向けたとき、開かれた窓から木々が揺れる音を連れた爽やかな風が吹き込んで、そっと彼女の髪を揺らした。
梅雨入りして以来雨が続いていたが今日のような晴れ間は季節柄ありがたく、事務室のどの窓も大きく開かれ、自然の風を取り込むようになっていた。
馬場このみは読んでいた資料をテーブルに置き、談話スペースから出た。
彼女のプロデューサーも事務員である青羽美咲も出払っているため、いま事務室にいるのは彼女だけである。
部屋の端にある冷蔵庫から、作って冷やしておいた麦茶を取り出して、氷を入れた透明なグラスに注いでから、また談話スペースへと戻る。
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最終更新:2020年06月22日 18:59