納富雅也(日本電信電話株式会社)

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氏名    所属        職種        社会人経験年数   
納富雅也  日本電信電話株式会社   NTT物性科学基礎研究所量子光物性研究部・フォトニックナノ構造研究グループ・グループリーダー・上席特別研究員    20年以上  

経歴・業務内容

1988年東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了。同年日本電信電話(株)入社、NTT光エレクトロニクス研究所勤務。1996年から1997年リンシェピング大学(スウェーデン)客員研究員。1999年よりNTT物性科学基礎研究所。2001年より特別研究員、2010年より上席特別研究員。現在同所量子光物性研究部フォトニックナノ構造研究グループリーダ。入社以来一貫して人工ナノ構造による物質の光学物性制御及びデバイス応用の研究を行う。量子細線、量子箱の研究を経て、現在フォトニック結晶の研究に従事。2001年より東京工業大学連携客員講座准教授、2010年より同大学客員講座連携教授を兼務。文部科学省国立大学法人評価委員。工学博士(東京大学)。2006/2007 IEEE/LEOS Distinguished Lecturer Award受賞。平成20年度学術振興会賞受賞。平成20年度日本学士院学術奨励賞受賞。平成22年度文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)受賞。日本応用物理学会、APS、IEEE, OSA会員。(1*)

やりがい

「私自身も、研究テーマ探しには苦労しましたが、『まず自分自身が興味をもてる』ということが、その後の研究姿勢やモチベーションをドライブする原動力になります」(本人談。2*参照)

仕事への姿勢/考え方

「研究のすそ野や視野を広げる意味で、人的ネットワークをいかに広げるか、というのも私たちの大切な姿勢です。実際自らの研究が、思わぬところで他者の研究とつながったり、その連携からブレイクスルーが生まれたりすることも多いものです。多様な分野の専門家たちとの議論の中で、さらに知見や理解が深まったり、新たな視座が築けたり、そんな喜びがあります。周辺研究にも目を向け、自ら情報を取りにいく努力を堅持していきたいですね」(2*)
「若い研究者が、流行を追いかけたくなる気持ちは理解できますが、常に『流行の先を創るのだ』と考えて欲しいですね。冷静な視点で、なぜそれが流行を築いているのか、その物理現象の意味をよく見つめてもらいたいと思います。そうすると"その次"が見えてくると思います。ただそういう長い視点での研究はすぐに成果が出るとは限らないので、そこでへこたれずに長いスパンでテーマを追求し、成果の開花に向けてがんばっていただきたいですね」(2*)

転機

NTT入社後、光エレクトロニクス研究所に勤務。スウェーデンのリンシェーピン大学に出向後、帰国。そこで上司に「新しいテーマを自由に考えろ」と言われ、『光の閉じ込め構造の研究』に単身で着手する。しかし一年後『さまざまな周辺フィールドのプロフェッショナルたちに声をかけることで、テーマが一気に広がり』、『あちこちを巡って協力者を募』ることを重視するようになった。

感想

「技術者」「研究者」と聞くと、「ひとりでコツコツと自分の課題へ取り組んでいる人」というイメージばかり持っていた。しかし実際はそれだけではなく、多岐に渡る分野の多くの人と協力し合い、プロジェクト完成に向かって全員で取り組んでいることが分かった。大学の講義で行われるグループワークは、延長線上にあるこの活動のために存在するのだろう。現時点で私はグループワークがあまり得意でない。自分の意見を出せずに終わったり逆に主導しすぎてグループの調和を乱してしまったりなど、失敗ばかりである。社会人になれば誰もがグループワークを経験するはずだが、まだ練習を始めたばかりで納富氏の足元にも及ばない。私もいつかは企業に就職し、誰かと協力して商品を開発したり企画に参加したりして、納得のいくプロデュースをするところまで漕ぎつけたい。たしかに納富氏のような精鋭の技術者にはなれない。そうなるためには物理や数学の知識が足りなすぎる。だが、彼らエキスパートとごく普通の一般人とのコミュニケーションをつなぐ「協力者」として、両者の視野を広げることは出来るのではないだろうか。



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最終更新:2022年12月18日 20:40
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