参ったな。
少し無防備になりすぎたか。



「……どなたかは存じませんが、僕は危険な人物ではありません。
この殺人ゲームにだって乗るつもりは………」

「おい、勝手にしゃべるんじゃあねえ。てめえが危険かどうかは俺が判断する。
今度、俺に無許可で口を聞きやがったらお前の後頭部を狙っている拳銃が火ィ吹くぜ?」


面倒くさい男だ……。
俺に対して優位に立とうとして必死ってところか?
声の距離からして、約10メートル背後。
『本の能力』で攻撃するのも不可能な距離だ。
相性を補完している投げナイフも、今は手元にはない。
わざわざ『拳銃』という言葉を使ってきた。
彼がその気になれば(拳銃がこれがブラフでなければだが)俺に勝ち目はない。
問答無用で殺りに来る奴でなくてマシだったと考えるしかないか。
なんにせよ、この場はこいつの指示に従うしかない。



「問1。てめえは今何をしていた? 川の中を覗き込んでよ。
まさか学校の宿題でメダカの観察をしてたわけじゃあねえよな?」
「……その質問だけど、なにか意味があるのか? 君を満足させる答えを、僕が持ち合わせているとは思えませんし。
それに、僕が嘘をつく可能性だって」



ドォン!



銃声。と同時に、足元の石畳が炸裂し、銃痕が残る。
拳銃はブラフでは無かったか。
排莢音がしたということは、オートマチック式か。


「イエローカードだ。次は当てるぜ糞餓鬼。オレの質問にのみ簡潔に答えろいいか。
何を探していた?」


こいつ、クールに装っているが、なかなか熱いタイプだな。
尋問慣れもしている。普段なら今の一発も急所を外して当てているところだ。
わざと外したのは、俺という人間の善悪がはっきり判別出来ていないせいだ。
こういうタイプなら、付け入る隙は必ずある。

「……小型のペンダントを探していた。母の形見なんだ。そこの橋の上から落としてしまってね。
だがもう見つからないし、もっと下流に流されてしまったのかもしれない。
状況が状況なんで、そろそろ諦めようかと思っていた頃だ」

嘘だがね。
だが、事前に嘘をつく可能性を示唆したことによって、ある程度の嘘なら簡単に見破られることはないだろう。
本当に探していたのは『亀』だ。C-4の川沿いの亀。それがあの『トランプ』の寄越した情報。
だが、小一時間探してみてもそれらしいものは見つからない。
なにかトラブルがあったのか、それともおちょくられただけなのか。
そもそも『亀』というキーワードの意味が不鮮明すぎて、見当がつかない。
奴がまだ俺とつながりを持つ気なら、『トランプ』で向こうからアクセスがあるだろう。
そう判断し、諦めて去ろうかと思った矢先に、こいつらに声をかけられたのだ。



「ほう。そいつは災難だったな? 問2だ。お前の名前と素性を話せ。できるだけ簡潔にな」
「蓮見琢馬。18歳。日本の高校に通うごく普通の学生だ。ぶどうが丘高校―――そう、奇しくも例の地図の『杜王町エリア』に載っているのと同じ名前の学校だよ」
「例の地図……? あ、ああ、なるほどな」


……?妙なリアクションだな。こいつ地図を見ていないのか?
いや、地図の存在を知らないというわけでもなさそうだ。一体どういう……



「よし、問3だ。ここに来てから――――」
「ミスタさんッ! もういいじゃないですか! これ以上はやめておきましょう!」
「てめっ! 喋んなっつってただろうがッ! しかもオレの名前まで―――ッ!」



……なるほど。二人組だったのか。
ミスタ。グイード・ミスタだな。
イタリア系の名だ。もしやジョルノがダービーズカフェで待っていた仲間ってのはこいつらか?
6時の放送時点で生き残っているイタリア系の名は、ジョルノと女性名を除いても10人弱……。
断定するには早いが、この地図の広さを考えると低い確率じゃあない。
ジョルノはギャングだ。仲間に尋問慣れした奴がいるというのも理にかなっている。

「大丈夫です。この人は…… えっと、わたしの友達とご学友のようです。もしかしたら親しいご関係かもしれませんし」
「……僕の方からもお願いしたいですね。もう質問ごっこはいいでしょう。お互い、一緒に行動する仲間が欲しいとみえる。
これ以上の一方的な尋問は、今後の信頼関係に大きく影響すると思いますよ」
「くっ………」


グイード・ミスタが言葉につまる。もう一人の方は完全に俺の方に付いてくれたようだな。
話の主導権は完全にこちら側へ移った。
しかし、わたしの友達の……ときたか。
ミスタの名を出して咎められたことを気にしているのかもしれんが、全くフォローになっていない。
おそらく東方仗助らのことだ。
なるほどあのお人好しの友達ともなれば、与するのは容易い。
あとひと押し。


「……とにかく、移動しましょう。さっきの銃声で、誰かここへやってくるかもしれません。それが好戦的な人物だったとすれば」
「わかった! わかったから! オレの負けだ」




よし……!






☆ ☆ ☆


歴史都市ローマを代表する観光施設サンタンジェロ城。
バチカン市国よりわずかに離れた場所に位置するこの建物は、紀元1世紀よりローマの歴史と共に存在し、軍事施設として、要塞として、または貴族の避難所として利用された来た。
しかし、『このローマ』においては、同位置に上書きされた「DIOの館」によってかき消され、存在してはいなかった。
もっともそんな背景を理解していたのは、生粋のイタリア人であるグイード・ミスタではなく、日本人である俺、蓮見琢馬の方。
そして、宇宙人(?)のヌ・ミキタカゾ・ンシ。
この妙な取合せのトリオが、DIOの館に集まっていた。



「この建物には、オレたち以外は誰もいないはずだ。………よし、この部屋でいいだろう。ゆっくりと話ができる」
「構わないが、もうあんな脅迫めいた尋問はやめてくれよな」


ミスタに連れられて来たのは、館一階の図書室だ。
千帆とよく通った茨の館の図書とは違い、何十年も前の古い書物ばかりだ。ジャンルも、彼女が好む小説の類はなく、もっぱら宗教や神話に関係するものばかり。
この館の主人(名簿に記載のあったDIOか?)は、なかなかいい趣味を持っているようだ。
この場所へ来る道すがら聞いた話によると、ミスタたちは俺に出会う前にも一度この建物に立ち寄りたそうだ。
そして、最上階で2人の遺体を見つけた。
一人は黒人で、射殺体。もう一人の白人は頭を尖った魚の骨で貫かれてという。
争った形跡もなく、死に方も不審で謎の多い現場だったそうだ(特に興味もないがな)。
ミスタの持つ自動拳銃もこの現場で見つけたらしい。
それまでは丸腰で、武器はおろかはじめに支給されたデイパックも地図も、放送で配られた名簿も無くしてしまっていたようだ。
さらにミスタが失ったものはそれだけではなく。



「記憶喪失……?」
「と、いうことらしい。多分………」



ミスタは記憶を失っていた。どの時点から、というのは細かく分からないが、少なくともこのゲームが始まった午前0時から、1~2時間前に気絶から目覚めるまでの記憶は無いようだ。
その間の出来事に関してはミキタカに聞くことができるので然程問題はないが、ミスタの主観では不安も多いだろう。
スティーブン・スティールという謎の男のパフォーマンスも、空条承太郎とジョルノ・ジョバァーナ、そしてもう一人が爆殺される光景も覚えていない。
記憶を取り戻してからもミキタカ以外の生きた人間に出会ったのは俺が初めてらしい。
ミキタカの緊張感のなさと、不可解な死体。ルールをまた聞きしただけのバトル・ロワイアルのいう殺し合いゲーム。
混乱するのは無理もない。
尋問中に垣間見えた余裕のなさと、地図の話題を出した時の不可解なリアクションの意味も、ようやくわかった。

しかし、記憶喪失とはな………


ウェザー・リポート、エリザベスに続き、こんどはグイード・ミスタ。
このゲーム開始以降のたった数時間で、なにかと記憶障害者との縁が多い。
永遠に消えない記憶の闇に悩まされた俺に対する当てつけかと思うほどだ。

それで地図も無く、そのジョルノさんと別れたカフェの場所もわからなくなってしまったと」
「そのとおりです。私がちゃんと場所を覚えていれば良かったのですが、あいにく取り乱してしまっていまして。
う~ん、どこかのカフェに居たことは間違いないのですがねえ……」
「仕方なく、ローマに土地勘のあるオレを頼りに、町の中心方向へ向かっていたところで、お前を見つけたってわけだ」



いや、お前土地勘無いだろう。
まあ地元の人間ほど観光地の名所は詳しくないこともあるが、サンタンジェロ城すら把握していない程度には、こいつは郷土愛はない。
ジョルノがしばらくダービーズカフェで待つと言っていたにも関わらず見当違いの方角へ向かっていたのはそのためか。
デイパックを開き、テーブルの上に地図を広げる。


「今いるのがこの『DIOの館』だ。この建物から北へ出て、カイロ市街地エリアをまっすぐ進めばダービーズカフェという場所にたどり着く。ここじゃあないのか?」
「……あ、そういえば、カフェの周りの景色は、ヨーロッパというよりもっと繁華街じみていたような気もします」
「オイ、てめえそれを早く言いやがれよ……。まったく逆方向に向かうところだったじゃあねえか」
「そんなこと言われましても…… 地球人の顔の区別が付きづらいのと同じで、町の風景なんかも見分けるのは結構大変なんですから」
「都合のいい時だけ宇宙人の設定持ち出すんじゃねえよこの野郎!」


「……漫才はそのくらいにしたらどうです? 話が前に進みませんので」


まったくいいコンビだよあんたらは……。
ボケとツッコミを繰り返す二人を制す。時計を見ると、次の放送までもうあまり時間もない。


……放送がはじめるまでには、できる限り済ませておきたい。



「じゃあ次に、琢馬。お前の素性についてだが……」
「先程も軽く説明しましたが、僕はごく普通の高校生ですよ。ミキタカさんの友人の東方さんや虹村さんについても、学校の有名人だから名前ぐらいは知っている程度でして。
『クレイジー・ダイヤモンド』だとか『ザ・ハンド』などという能力についても、この殺人ゲームなんていう非現実的な状況でもなければとても信じられません」


自分のことは適当に誤魔化す。
無駄に記憶力がいい分、普通の人間のフリ、物を知らないフリ、そう言った嘘をつくことに離れている。
逆にミキタカから仗助たちの『スタンド』について聞き出すことができた。
このゲームに関係なく、仗助たちは俺に敵対心を持っていた。
今後戦うことになるやもしれない相手の情報は仕入れておかなくてはな。

名簿にあったぶどうが丘高校の人間は、仗助、康一、億泰、間田敏和、山岸由花子、双葉千帆、そして俺の7人。
中等部の矢安宮重清や初等部の川尻早人、卒業生の小林玉美らも含めれば、かなりの人数があの学校の関係者だ。
さらに吉良吉影や、空条承太郎、岸辺露伴、トニオ・トラサルディー、双葉輝彦、飛来明里、織笠花恵らもまた、杜王町に縁のある人物だ。
特に、ミキタカによると吉良吉影は凶悪な殺人鬼だったという。ただのサラリーマンだという認識しか持っていなかった俺にとって、特に有益な情報だ。

そのヌ・ミキタカゾ・ンシに関しては、杜王町に暮らしていると言いながら、俺の記憶にはいない稀有な存在だった。
宇宙人を自称している時点でどこまで信用していいのやらわからない。
だがまあ、言動を見るに、大して重要な人間でもないだろう。

その後、ミスタの仲間たちについても軽く情報を聞き出す。
能力の詳細などは流石に聞き出せないが、名前と容姿だけでもわかれば有益な情報だ。
ブチャラティ、アバッキオ、ナランチャ、フーゴ、そしてトリッシュか。
やはりジョルノと比べて、このミスタの方が幾分か口が軽い。



よし、そろそろいいだろう。
仕上げに入るとするか。

「じゃあ、最後に交代で名簿を見てください。それと、このメモが放送で呼ばれた名前の……つまり、最初の放送までに亡くなった方のリストです。危険人物の名前とか、お知り合いがいないか確認して欲しいのですが」

チェックが終わったら、すぐにダービーズカフェに向かいましょう。
そう付け加えて、2人に名簿とメモを手渡す。
放送の内容も全て記憶しているが、こんな時のために手書きでメモを用意しておいた。



「ええと、たしかこの噴上裕也って人は、仗助さんのお友達だったような気がします。
それとこの片桐安十郎って人と、音石明って人は、たしか仗助さんとは敵同士だったとか」
「でもその2人の名前は放送であったらしいぜ? それに……死んだはずの暗殺チームの奴らの名前までありやがるな。プロシュートって野郎は、確かあの老化ガスのやつだよな?」


2人してメモの内容をじっくり隅から隅まで目を通している。
そろそろだな。
それでは………


「オイオイ……マジかよ。たった6時間でいったい何人…… ん、なんだこの文章…………」




さよならだ、グイード・ミスタ。




「ふーっ、いやはやすごい人数ですね。ミスタさん。お仲間は全員ご無事で――― え?」


ミスタは突然血を吐き、倒れる。
それにワンテンポ遅れて、ミキタカが気がついた。


「なっ! ミスタさんっ! どうしたのですか? ミスタさんっ!?」
「わ―――わかりません。 僕も、ふと目を離した隙に…… 突然ミスタさんが血を噴き出して―――」


白々しくすっとぼけて見せる。
突然の事態にミキタカも混乱中だ。


「く……車………」
「―――え? ミスタさん、何です?」



「車に………轢かれた…………」


「はぁっ!?」


血を吐いて全身に傷と痣を負ったミスタが、うわ言のように呟いた。
ああ、そうだとも。車に轢かれると、痛いんだよ。死にたくなるほど強烈にな。
ミキタカがわけがわからないといった表情で慌てている。
当然だ。ここは館の室内。ついさっきまで隣にいた人間が突然血を吐き倒れ、挙句は『車で轢かれた』などと言い始めたのだからな。

「いったい何が……名簿とメモを読んでいただけなのに………」
「ミキタカさん、とにかく落ち着いて! ここを移動しましょう! ミスタさんは僕が運びますから、ミキタカさんは荷物を集めて―――」
「わ…わかりましたッ!」

ミスタのズボンを破り、ふくらはぎを見る。
車のバンパーにぶつけられたような青い痣がよく目立つ。
やはりこの能力は強力だ。
自分の過去の体験を記したページを他人に読ませることで、【感情移入】によってその人物にも同様の事象を追体験させる。
ミスタに渡した放送のメモ、その列挙された名前の中に、むかし俺が交通事故にあった時の記憶のページをさりげなく紛れ込ませていたのだ。
例えば戦闘中に放送を迎えた者。ミスタのように放送中に気絶をしていた者。
そんな連中と遭遇した場合、当然放送の内容を記したメモを求められるだろう。
俺のスタンドは、文字を読むことで発動する能力だ。
グイード・ミスタのような情報弱者にとって、俺の能力は回避不能のトラップといっていいだろう。
そして………


「ぐふっ」


ミスタの落としたメモを拾い集めていたミキタカも、そのトラップに引っかかったようだ。
血を吐き、糸の切れたマリオネットのように地面に崩れ落ちる。
本のページを視界に入れ、存在を認識した時点で効果は発動する。
ミスタが見たのと同じ文章を目にしたようだ。
ミキタカには別の『飛び降り自殺』の記憶を見せてやろうと準備していたが、その手間は省けたようだな。

やれやれ。
ここまで来るのに疲れたが、ようやく善良な市民の演技から解放される。
千帆と2人でいるときでも、こんなに喋ったことはほとんどない。
だがなんとか、放送前にこいつらから色々な話を聞き出すことができた。


「悪く思うなよ」


俺だって、仲間が必要ないわけではない。
ただ、ジョルノ・ジョバァーナの仲間であるお前らとは組めないんだよ。

俺はこいつらとの情報交換の際、俺が既にジョルノと出会っている事や、ジョルノがこいつらを探していたことなど話さなかった。
組むつもりが初めからなかったからだ。
ジョルノ・ジョバァーナと別れた時、俺はエリザベスと一緒だった。
ほんの数時間前の話だ。
エリザベスという名前は名簿には無かったので、次の放送では違う名前で呼ばれるのだろう。
エリザベスの死が、直ぐにジョルノたちにバレることはない。
だが、ジョルノたちと別れたほんの数時間後に、エリザベスと一緒にいるはずの俺が単独で行動していたということをジョルノに知られるのはまずいのだ。
ミスタたちと組むことになれば、ジョルノとの再会は免れないだろう。
あの冷静かつ聡明なジョルノ・ジョバァーナに、無抵抗な女性を手にかけた俺が疑われるという状況は、絶対に避けねがならない。

もっとも、次の放送でジョルノの名前が呼ばれでもしたら、この殺人の意味は無くなるわけだがな。
だがあのジョルノがそう簡単に死ぬとも思えないし、ミスタをここまで楽に殺す絶好の機会が、そうそう何度も巡ってくるとも思えない。

虫の息のミスタの腰から、拳銃を抜き取る。
放っておいても(織笠花恵のように)失血死は免れないだろうが、きちんと止めを刺しておくべきだな。
とはいえ、もうじき放送の時間だ。

死亡推定時刻をあやふやにする為にも、殺すのは放送の直後の方がいい。
こいつらは既に籠の鳥。
軽く引き金を2度引くだけで、文字通りいつでも殺せる。
できる限り最善を尽くすべきだ。ゲームはまだまだ続くのだから。

血の水溜りに沈む2人を眺めながら、椅子に腰掛け、俺は第2回放送の始まりを静かに待った。


【C-3 DIOの館 1F図書室/ 1日目 昼】

【蓮見琢馬】
[スタンド]:『記憶を本に記録するスタンド能力』
[時間軸]:千帆の書いた小説を図書館で読んでいた途中。
[状態]:健康
[装備]:自動拳銃
[道具]:基本支給品×2(食料1、水ボトル半分消費)、双葉家の包丁、承太郎のタバコ(17/20)&ライター、SPWの杖、不明支給品2~3(リサリサ1/照彦1or2:確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:他人に頼ることなく生き残る。千帆に会って、『決着』をつける。
0.双葉千帆を探す。
1.放送後、ミスタ、ミキタカの両名に止めを刺す。
2.『カードの能力』の持ち主とのコンタクトを図りたい。
2.千帆に対する感情は複雑だが、誰かに殺されることは望まない。 どのように決着付けるかは、千帆に会ってから考える。
[参考]
※参戦時期の関係上、琢馬のスタンドには未だ名前がありません。
※琢馬はホール内で岸辺露伴、トニオ・トラサルディー、虹村形兆、ウィルソン・フィリップスの顔を確認しました。
※また、その他の名前を知らない周囲の人物の顔も全て記憶しているため、出会ったら思い出すと思われます。
※また杜王町に滞在したことがある者や著名人ならば、直接接触したことが無くとも琢馬が知っている可能性はあります。
※ミスタ、ミキタカから彼らの仲間の情報を聞き出しました。
※拳銃はポコロコに支給された「紙化された拳銃」です。ミスタの手を経て、琢馬が所持しています。


【グイード・ミスタ】
[スタンド]:『セックス・ピストルズ』
[時間軸]:JC56巻、「ホレ亀を忘れてるぜ」と言って船に乗り込んだ瞬間
[状態]:記憶喪失、全身打撲、出血、気絶中。
[装備]:閃光弾×2
[道具]:拡声器
[思考・状況]
基本的思考:なし(現状が全くわからない)
1.車に……轢かれた?

※記憶DISCを抜かれたことによりゲーム開始後の記憶が全て失われています。
※ミスタの記憶はJC55巻ラストからの『ヴェネツィア上陸作戦、ギアッチョ戦の直前』で止まっているようです。


(やばい…… まずい…… どうしたらいいんでしょうか――――――?)



もしやと思って、死んだフリをしたミキタカ。
彼が倒れた直後に、蓮見琢馬は慌てていた演技を引っ込め、冷酷な殺人者に姿を変えた。

どう考えても、外部から敵に攻撃された気配はなかった。
ギャングをやっているミスタに全く気が付かれずに、致死量のダメージを与えるほどの攻撃が、誰にも気がつかれずに行われるはずはない。
ミスタの近くにいたのは、自分以外では琢馬だけ。
そして、ミスタは琢馬から受け取ったメモを読んでいただけ。

どういう能力かはわからないが、これが攻撃のキーなのでは?
少ない情報からそこまで予想したミキタカは、琢馬に疑念を抱き、そして擬死行為によって確信を得たのだ。
ミキタカはミスタのダメージを真似て、体中に傷を作り、血を吐いた。
そういう『変身』をしたのだ。
琢馬は何も疑うことなく、自分の能力によってミキタカが傷ついたと思い込んでしまった。

ギャングのミスタに比べると、自称宇宙人のミキタカはどう見てもただのギャグキャラだ。
ミスタさえ封じてしまえば、ミキタカはどうにでもなる。
そう思い込んで先にミスタを攻撃した琢馬は、ミキタカを完全に侮っていた。




(危険…… 蓮見琢馬は危険です……! なんとかして逃げ出して、ジョルノさんを探さなくては……! 助けを呼ばなくては……!)




事が起こるのは、放送後。
ミスタの生死はすべて、ミキタカの手にかかっている。
倒れて動けないフリをしながら、ミキタカは第2回放送の始まりを静かに待った。




【ヌ・ミキタカゾ・ンシ】
[スタンド?]:『アース・ウィンド・アンド・ファイヤー』
[時間軸]:JC47巻、杉本鈴美を見送った直後
[状態]:健康、死んだフリをしている
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本的思考:ゲームには乗らない
1.蓮見琢馬はやばい。ミスタを助け、なんとか逃げないと。
2.ジョルノと合流したい。
3.知り合いがいるならそちらとも合流したい
4.承太郎さんもジョルノさんと同じように生きているんでしょうか……?

※琢馬から第一回放送、名簿の情報を得ました。
※ジョルノとミスタからブチャラティ、アバッキオ、ナランチャ、フーゴ、トリッシュの名前と容姿を聞きました(スタンド能力は教えられていません)。
※第四部の登場人物について名前やスタンド能力をどの程度知っているかは不明です(ただし原作で直接見聞きした仗助、億泰、玉美については両方知っています)。



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前話 登場キャラクター 次話
146:記憶 ヌ・ミキタカゾ・ンシ 157:デュラララ!! -裏切りの夕焼け-
146:記憶 グイード・ミスタ 157:デュラララ!! -裏切りの夕焼け-
144:相性 蓮見琢馬 157:デュラララ!! -裏切りの夕焼け-

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最終更新:2014年03月12日 21:12