「さあ 跪くがいい」
むかしむかしあるところに
悪逆非道のギャングの
頂点に君臨するは
正体不明の謎のボス
冷酷無残な配下達
信頼の置ける側近
組織の名前はパッショーネ
全てが全て彼のもの
麻薬が売れなくなったなら
子供たちにも売りさばけ
正体を探る者たちは
虐殺してしまえ
「さあ 跪くがいい」
白い粉 華麗に舞う
鮮やかな彩りで
惹かれた哀れな蝶たちは
嗚呼 養分となり朽ちていく
ボスになる前に恋をした
海の向こうのサルディ二ア
だけども相手の女は
彼の娘を産んでいた
娘を知った謎のボス
ある日幹部を呼び出して
静かな声で言いました
「娘をここまで護衛しろ」
絶頂をおびやかす者は
誰だろうと許さない
娘を手に入れた彼は
手首だけを残し
「任務は、これにて終了だ」
悪の華 可憐に咲く
狂おしい彩りで
時間を飛ばし姿隠す
嗚呼 誰も彼には触れない
組織のボスを倒すべく
護衛チームは立ち上がる
烏合の彼らを率いるは
黄金の心持つ少年
心を裏切られた怒り
謎のボスに向けられた
無敵の頂点に立つ彼
兵士たちなど敵ではない
魂が入れ替わりはじめ
娘の中に逃げ延びた
彼のかわいい側近は
一人残された
「電話…待ってます…」
悪の華 可憐に咲く
悲しげな彩りで
彼の築いた絶頂は
嗚呼 もろくもはかなく崩れてく
むかしむかしあるところに
悪逆非道のギャングの
頂点に君臨してた
正体不明の謎のボス
終わりに辿りつくことはない
永遠に死を繰り返す
ボスと呼ばれたその人は
孤独の中で何を思う
一人の少女がやってきて
心配そうに彼を見る
襲いくる恐怖に怯え
彼はこういった
「俺のそばに近寄るなああ---ッ！」
悪の王 儚く散る
悲しげな彩りで
そして人々はこう語る
嗚呼 彼は吐き気を催す悪
最終更新：2009年12月27日 12:45
