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(画像:早川SF文庫<図>)
<リンク集>
位置づけとしては「教科書・参考書」。
<作品概要>
- <◆基本情報>
- 著者:オースン・スコット・カード
- 訳者:田中一江(ハヤカワSF文庫)
- 主な受賞歴
- <◆主要人物>
- ※★:本作で初登場した人物。赤字:故人。
- ウィッギン兄妹
- アンドルー(=エンダー)・ウィッギン:三男。パガー戦役にてパガーを絶滅(異類皆殺し[ゼノサイド])寸前に追い込んだ張本人であり、現在は「死者の代弁者」。また、<百世界>の思想に重大な影響を与えた「窩巣女王」「覇王[ヘゲモン]」「ヒューマンの生涯」の著者。前作でノヴィーニャと結婚し、現在惑星ルジタニアに在住。スターウェイズ議会による惑星ルジタニア抹消を阻止しようと知恵を絞る。
- ヴァレンタイン・ウィッギン:次女。<百世界>全土に絶大な影響力を持つ思想家「デモステネス」その人。本作では、アンドルーの求めに応じ惑星ルジタニアに向かう。
- ピーター・ウィッギン:長男。支配や権力掌握に絶大な才を示し、<百世界>の初代「覇王[ヘゲモン]」となった。現在は歴史上の人物となっている。
- ウィッギン兄妹の関係者(惑星ルジタニア以外)
- ジェイン:フィロトの網の目に住まい、全アンシブルを自在に制御できる存在。アンドルーおよびミロとは、彼らが耳にした宝石上の端末を介して会話ができる。
- ヤクト:ヴァレンタインの夫。
- シュフテ:ヴァレンタインとヤクトの娘。
- ラース:シュフテの夫。
- ロウ:ヴァレンタインとヤクトの娘。
- ヴァーサム:ヴァレンタインとヤクトの息子。
- プリクト:かつてのヴァレンタインの生徒。現在はヤクト一家の家庭教師。
- 惑星ルジタニア
- フィゲイラ家
- ピポ:異類学者[ゼノロジャー]。ピギーとの行き違いにより、前作で死亡。
- …リボ:異類学者。ピポの息子。ピボと同様の理由で、前作で死亡した。
- ……オウアンダ・サーヴェドラ:異類学者。リボの娘。
- ノヴィーニャの家系
- グスト、シーダ:異生物学者[ゼノ・バイオロジスト]の夫妻。デスコラーダの研究を始め、「尊者」と呼ばれた。故人。
- …ノヴィーニャ(=イヴァノーヴァ):異生物学者。リボと恋を言い交していたが、彼にある秘密を隠すため、マルカンと偽装結婚。後にその秘密を解き明かしたアンドルーと結婚。デスコラーダウィルスの解明に全力を尽くす。
- …マルカン・リベイラ:ノヴィーニャの元・夫。故人。
- ……ミロ:異類学者。ノヴィーニャの長男。前作で事故に逢い、言語機能・運動機能に障害を負っている。オウアンダと恋を言い交していたが、兄妹の関係であることが判明し、交際を断念。
- ……エラ:異生物学者。ノヴィーニャの長女。ノヴィーニャとともにデスコラーダウィルスの研究中。
- ……キン / エステヴァン神父:ノヴィーニャの次男。聖職者として、ルジタニア人・ピギーの双方から大きな尊敬を集める。
- ……オリャード:ノヴィーニャの三男。視覚障害のため電子眼を取り付けている。哲学的考察に長ける。
- ……ジャクリーン:オリャードの妻。
- ………ニンボ:オリャードの長男。
- ……クァーラ:ノヴィーニャの次女。微生物学者であり、デスコラーダウィルスが知性生命体であると主張、デスコラーダウィルスの抹殺に強く反対している。
- ……グレゴ:ノヴィーニャの四男。物理学者。クァーラの主張に真っ向から反発。
- その他の人々
- コヴァーノ・ゼリェイゾ:ミラーグレ主長であり、ルジタニア総督。
- ペレグリーノ:司教。
- 異種人[ラマン]たち("ピギー"および"バガー")
- ルーター:最初期に人類と接触した"ピギー"。現在は既に"父樹"となった。
- ヒューマン:前作のキーマンであった"ピギー"。前作でアンドルーの手により「第3の生」に移行、"父樹"となっている。
- ウォーメイカー:人類に対し敵対的な"父樹"。
- プランター:"ピギー"。ヒューマンの息子。アンドルーの助手。
- 「窩巣女王」:"バガー"の長にして、唯一の生き残り。
- 惑星パス
- ★ハン・フェイツー:パスの指導層である神子[みこ]の一人であり、スターウェイズ議会のために働く。名前の由来は歴史上の人物「韓非子[ハン・フェイツー]」。
- ★ハン・ジャンチン:ハン・フェイツーの妻。名前の由来は歴史上の人物「江青[ジャンチン]」。
- ★ハン・チンジャオ:ハン・フェイツーの娘であり、新たに神子として選ばれる。名前の由来は歴史上の人物「李清照[リー・チンジャオ]」。
- ★シー・ワンム:ハン家の召使であり、チンジャオの秘婢[シークレットメイド]となる。名前の由来は歴史上の人物「西王母[シー・ワンム]」。
- ★ムパオ:ハン家の召使であり、元・ジャンチンの秘婢。
- <◆シナリオ>
- 上巻
- 1 別れ <ハン・チンジャオの誓い>
- 2 出会い <ヴァレンタインとミロの出会い>
- 3 清らかな子 <チンジャオ、神子になる>
- 4 ジェイン
- 5 ルジタニア艦隊 <チンジャオ、父からルジタニア艦隊消滅事件の調査を命ぜられる>
- 6 ヴァーレルセ <アンドルーのいま / デスコラーダはラマンかヴァーレルセか?>
- 7 秘婢 <チンジャオ、ワンムを召し抱える>
- 8 奇跡 <ミロ帰還 / 窩巣女王との面会>
- 9 パインヘッド <ワンム、チンジャオに質問する / ジェインの出自考察>
- 10 殉教者 <エステヴァン神父、殉教>
- 11 和氏の壁[かしのへき] <神子の真実 / 新たなる共闘関係・敵対関係>
- 下巻
- 12 グレゴの戦い <グレゴ、住民を扇動。住民はピギーの元へ>
- 13 自由意思 <フェイツーの作戦会議 / ジェインの生命考察>
- 14 ウィルス・メーカーズ <エラ、デスコラーダの突破口を見いだす / プランターの決断>
- 15 生と死 <オリャード参戦 / ジェインの出自の真実 / 遺伝子操作正常化バクテリア完成 / クァーラの翻意>
- 16 旅立ち <リコラーダ完成、思わぬ「副産物」>
- 17 エンダーの子供たち <アンドルー兄妹のエピローグ / ジェインのエピローグ>
- 18 パスの神 <チンジャオのエピローグ>
- ※副題は内容備忘のため管理人が便宜的に設定。
<関連情報、その他雑感>
- 「フィロトとは、あらゆる物質とエネルギーのもとになる最小基本単位だ。フィロトには質量もなければ次元もない。ここのフィロトは、一本の線にそって全宇宙とつながっている。いわば、それはひとつのフィロトを最小の直接的構造物である中間子にふくまれるほかの全フィロトに接続する一次元的な直線だ。その構造物である中性子などの接続する。中性子の細糸が収束しあって太糸になり、原子を構成する他の全ての素粒子と接続させ、原子の太糸がよじれて分子のロープとなる。これは核力や重力とはいっさい無関係だし、化学結合ともなんら関係がない。われわれの知る限り、フィロティック接続は、なにもしない。それはただ存在するだけなんだ」(上巻-4)
- 「アンシブルの原理はこういうことだ。中間子を強力な磁場に宙づりにして、それをふたつに分解する。たとえどこまでひきはなしても、フィロティック収束が両者を接続し続けるだろう。しかも、その接続は即時的だ。片方の物資がスピンしたり振動したりすれば、両者をつなぐフィロト・レイもスピンしたり振動したりし、その動きは他方の末端でもまったく時差なく感知できるんだ。両者の間に何光年というへだたりがあろうとも、動きがフィロト・レイの端から端まで届くのに時間はいっさいかからない。そうなる理由はだれにもわからないが、さいわいなことにそうなんだ。アンシブルなくしては各地の人間世界は意味のあるコミュニケーションのとりようがない。」(上巻-4)
最終更新:2012年10月09日 00:37