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夢であるように

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匿名ユーザー

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私たちの関係が変わった日。
まさか、まさか「アイツ」にあんなこと言われるなんて、
以前の私なら天地がひっくり返ってもあり得なーい!とか思ってたかもね。
でも、でも今は・・・・・と考え思い出してると頬が火照ってくるのが分かる。
べ、別にそんな嬉しいって訳じゃないんだからねっ!
と、こんな私の気持ちも知らずに「アイツ」はすぐそこで寝息を立てているのだけど───

大して覚悟もしていなかったのにその言葉を言われた。
今考えてみれば様子も変だったし、話の切り替えも不自然すぎた、
「かがみ、好きだよ」
聞いた時は思わず固まってしまい動かなかった。
いや、頭の中が真っ白になって動けなかったと思う。
そりゃ、誰だってこうなる・・・・・と思うよ。以前から意識してた人に、
しかも真っ直ぐ目を見ながら言われちゃ、ねぇ。
なんとか平静を装ってみようとしていると、
「後でもいいけど、できれば返事はすぐ欲しいかなぁ」
事の張本人───こなたが言った。
私はこなたの表情に不安の色が浮かんでいるのを見ると、心を決めた。
「私も実は、前から好きだったんだよ」───と。
こなたの顔を見ると、嬉しさと悲しさが入り混じったような顔になっていて、
みるみるうちに涙が盛り上がり───泣きながら私に飛びついてきた。
「・・・かがみっ・・・かがみぃっ!」
「・・・ちょっ・・・どうしたの?」
こなたは私の胸に顔をうずめて泣いた。私はかなり動揺しながら、
「・・・ごめん、私なんか悪いことしたかな」
と言っておいたがこなたは、
「うっ・・・ぐすっ・・・違うの・・・かがみにね・・・断られるのが怖かったの・・・」
あぁそうか、と納得した。でもここが私の部屋で良かった。
学校や人のいる所で言われたら、私のことだから世間体なんか気にして断っていたかもしれない。
そんなことを思いながら、抱きしめて頭を撫でていた。改めて可愛いとも思ったけどそれは内緒。
どれくらいそうしていただろうか、気づくと腕の中のこなたは寝息を立てていた。
全くしょうがない奴、と苦笑しつつもベッドに運んでやる。
(かれこれ3時間も勉強してたんだから仕方ないか・・・)
別の原因もあるだろうけどそれはおいておく。
こなたを寝かせて、布団をかけて一息つくと、ベッドの端に座った。
      • 寝顔が可愛くてちょっとむかついたからもうちょっとこのままでいてやることにする。
          • あれ?本音が出たか。
ふと机の上を見ると、教科書やノート類が散らばっている。
こいつ、まさかこれが目的でうちに来るなんて言い出したんじゃないだろうな、なんてことを考えた。


───そして今、まだ私は座っている。
起きた時のために飲み物でも持ってきといてやるか、と立ち上がり
ドアノブに手をかけた───時、背後から何か、私にはこう聞こえた。
「・・・待って・・・行かないでよぉ・・・」
「・・・え?」
振り向いたが、寝ているこなたがいるだけだった。とすると、今のは寝言か。
と思い改めて行こうとしたが、こなたが苦しそうで、悲しそうな顔をしていたのに気づいた。
そして、今度はさっきより大きな声で、
「やだっ・・・かがみが行っちゃうなんてやだよっ・・・!」
「・・・こなたっ!」
たまらなくなって揺り起こした。しかし、当の本人は、
「・・・ふぇ?どうしたの、かがみん?」
───とりあえず説明してやる。
「やけに苦しそうに私の名前呼んでたから起こしてあげたのよ」
「えええぇぇっ、あたしそんなことを・・・・・あ・・・」
「え、あんた最初から起きてたんじゃな・・・」
何を思い出したのか、こなたがまたすすり泣き始めたので話すのをやめた。
「うっ・・・夢・・・見てたんだ、かがみがさ・・・さよなら言ってどっかに行っちゃう夢・・・
かがみがここにいたってことで・・・ぐすっ・・・なんかほっとしちゃって・・・」
こいつの頭の中の私はどうなってるんだ、と思ったけども、抱き寄せてやる。
「いい?私はどこにも行かないわよ。私とあんたはいつも一緒で、
私の居場所はあんたの隣なんだから、それに私もその・・・こなたがいないとダメなんだから」
それを聞くとこなたは私のほうを見上げて、
「かがみん、いつもそれだとデレが映えないぞー、かがみはツンデレでこそかがみなんだから」
「・・・っ!あんたねー・・・前から言ってるけど私はそんなんじゃ・・・」
こいつ・・・ここで、しかもこの雰囲気の状況でそんなことを言うか。
全く、こいつの変わり身の早さにも困ったもんだ。そんな私の気持ちを知ってか知らずか、
「じょーだんだよかがみん、でもツンデレなかがみんが一番可愛いなー」
平気な顔でこういうことを言う。私は顔を真っ赤にして、
「・・・っ!ちょっと飲み物かなんか取ってくるから待ってなさいよ!」
と言い放ち部屋を出て行ってしまった。

(やっぱり、私はこなたの側じゃないとダメなのかなぁ・・・まぁ、多分こなたも
そうなんだと思うけど・・・ってかそうよね、うん───)
そんなことを考えつつ、台所へと向かった。

一方、部屋では───
「あちゃー、ちょっとやりすぎたかな?」
とこなたが独りごちた。そして目を閉じて、



(どうか、あの夢が夢のままで終わりますように───)













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コメント:
  • やっぱりこなたは策士ですか?w -- ほむ (2008-04-14 11:54:51)
  • gj! -- 名無しさん (2008-04-12 11:36:09)

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