別れ話をしよう - kairakunoza @ ウィキ

「別れよう」
「え？」
こなたの急な告白に私は驚いていた。
私…柊かがみはこなたとずいぶん前からアレな関係になっていた。
あいつのほうから告白してきて。私は訳の分からないまま承諾した。
それからこなたとの生活が始まって。
こなたに「かがみんもうちょっと料理勉強したほうがいいんじゃない？」とか煽られたり。
こなたに急に唇を奪われたり。
なんだかんだ言いながらも、こなたと一緒にいるときが一番幸せだった。
―――ずっとこんな日が続くと思ってた。
―――ずっとこなたと一緒にいれると思ってた。
だけど――こなたは私に別れ話を切り出した。
私は再度こなたに確認を取る。
「え……嘘でしょ？そんなことあるわけ―――」
「悪いけど……本当なんだ」
こなたの顔は心なしか沈んでいた。
こなたと―――別れる？そんな馬鹿な事あるわけないと思ってた。
でも…現実はすまし顔で時計を回してしまったのだ。
私にとってこなたはいつの間にか誰よりも大きい存在になっていた。
こなたと一緒にいるだけで幸せになれた。なのに―――
そう思うと、私の目から何かが溢れてきた。
「…なんちゃって安価ドッキリだよ、そんなことあるわけ……かがみ？」
「……いやぁ…」
「かがみ？」
私は夢中でこなたに抱きついた。
「わ！？」
「こなたと別れるなんて…いやっ……」
私の涙はもう淵を越えたようだ。
「こなたはぁ……私だけのものなんだからぁ……ひっく、ひっく…別れるなんて言わないでぇ…」
「かがみ……」
こなたは私の体をぎゅうと抱きしめた。
「…大丈夫だよかがみ、私はどこにも行かないから…だから泣かないで？笑ってよ…ねぇ」
「…ほんとう？本当にどこにもいかない…？」
「本当だよ、かがみ」
「こなたぁ…」
私は自分の唇をこなたの唇に触れさせた。
深いものではなく、ただただ優しいキス。
でもこれで私はまた幸せで優しい気持ちになれた気がした。
数分か数時間後か、私とこなたは唇を離した。
そして私はこなたに涙で濡れた頬で笑顔を見せた。

……この後、こなたの真意を聞きなおしてこなたをボッコボコにしたのは秘密だ。