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ぱられる☆すたーず

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匿名ユーザー

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「かがみ~ 起きて」
「うーん」
 朝、目が覚めると、微かに味噌汁の匂いが漂ってくる。
「あれ?」
 周囲を見渡すと、自分の部屋ではなくて…… こなたの部屋だ。

 おかしい!
 瞼を擦りながら起き上がり、居間に入ると、こなたがエプロンを着て台所で味噌汁を作っている。
「おはよ。ようやく起きたね。かがみん」
「おっす。こなたっ…… て、なんで私がココにいるのよ! 」
 絶対にありえない。ここは間違いなくこなたの家だ。
 そもそも昨日、こなたの家に遊びに来た記憶は全くない。
 クイズ番組を家族でみて、宿題をやって11時には寝たはずだ。

「土曜日だからって。寝ぼけすぎじゃないカナ。カナ」
 なんで二回繰り返すのか疑問に思わないことはないけど、今はそれどころじゃない!
「なんで私がこなたの家にいるのよ! 昨日アンタん家に遊びに行った覚えはないわよ」
 こなたは、慌てふためく私の様子に肩を竦めてみせてから、ガスのスイッチを止めた。
 湯気をたてているなべを置いてから、こなたが近寄ってくる。

「な、なによ」
「ん―― 」
 こなたは掌を私のおでこに当ててくる。
「熱は無いようだね」
「だから、どうして」
 私が再び噴火しそうになった時、入り口から小柄な女の子が姿をあらわした。
「おはようございます。こなたお姉ちゃん」
「おはよ。ゆーちゃん」
 こなたの従姉妹の小早川ゆたかちゃんだ、こたかと似合わず、とても素直でピュアな女の子だ。
 しかし、最近こなたに染められてしまったような言動が、ちらちら見えている気がするのは
気のせいだろうか。
 ゆたかちゃんは笑顔をみせながら言った。

「おはようございます。かがみお義姉ちゃん」


「おはよ…… へ? 」
 私は、あんぐりと口を開けたまま固まった。
 ちょ、ちょっと待って。今、何ていったの?
「どうしたの? かがみお義姉ちゃん」
「な、な、な、何言っているの? ゆたかちゃん? 」
 慌てまくる私に、ゆたかちゃんは首をかしげている。
「私、何か変なこと言ったかな? 」
 思いっきり言っているわよ! どうして私がゆたかちゃんの義姉になるのよ。
 それじゃあ、まるで私がこなたと結婚しているみたいじゃない。

「えっ、かがみお義姉ちゃん。先月、教会で式あげたじゃない」
「かがみん。酷いなあ」
 こなたも肩を竦めている。
 待て、待て、まてい。勝手に婚姻させるな。それにそもそも女同士は結婚できないから。

「かがみん。そんな寝ぼけた事いっていると司法試験落ちちゃうよ。法科大学院の学費が勿体無いよ」
 おかしい。絶対におかしいわよ。私がロースクールに通っているって、まるで未来の事みたい。
それに日本では同性同士は結婚できないって決まっているわ。
「大丈夫? 1年前に同性婚が法律で認められたんだよ。かがみ、法案が成立した時、
狂喜してハルヒダンス踊っていたのに」
 いやいや踊っていないから。

 信じられない言葉の連発に呆然となりながらも、何とか椅子に座って、食卓にならんだ料理を眺めると、
ごはんと味噌汁、玉子焼き、プチトマトサラダ、ベーコンが綺麗に並んでいた。
「いただきます~ 」
 ゆたかちゃんとこなたが仲良く唱和して食べ始めた。
 私は、ショックから立ち直れておらず、あまり箸が進まなかったが……

 ふいに、これは夢なんじゃないか? という考えが思い浮かんだ。


「なんだ夢か…… 」
 絶対にあり得ない、ぶっとんだ展開も夢なら納得がいく。
 つまり、こなたが私の嫁になることを、深層心理は望んでいるのだろう。
 とても恥ずかしいけど、所詮夢だ。
 だったら、私の思う通りにしても誰も文句を言わないはずだ。

「こなた。ちょっと来て」
「なに? かがみん」
 私の席に近づいてきたこなたを、強引に抱え上げて膝の上に載せる。
「な、何をする~ 」
 わめきながら、ばたばた暴れるけど気にしない。むしろ暴れてくれた方が可愛い。
「ほら、あーんして」
 箸で玉子焼きを持ち上げ、こなたの柔らかい唇にゆっくりと運んでいく。
「HA☆NA☆SE~ 」
 強引にこなたの口を開かせて、玉子焼きをもぎゅもぎゅと食べさせる。
 しぬほどかわいい。

 ゆたかちゃんは顔を真っ赤にして、ちらり、ちらりと覗いているけど、気にしない。
「かがみ~ やっぱりおかしいよ」
 じたばたと暴れてなんとか逃れようとするこなたをしっかりと固定して、プチトマトを、
親鳥が雛に餌を与える要領で口移しで食べさせる。
 何度か繰り返していくうちに、こなたの綺麗な瞳が次第にとろんとなって、いい塩梅になってくる。
「そろそろベッドに行こうね。こなた」
「かがみん。まだ朝だよ~ 」
「徹夜明けだから丁度いいでしょ」
 私は、こなたをお姫様だっこして、ゆっくりと寝室に歩いていった。
 …………
 ……

「かがみ~ 起きなさい~ 」
 階下から私を呼ぶ声がする。瞼を開けると、見慣れた自分の部屋に戻っていた。
「なんだ。夢か」
 あまりにも予想通りだけど、やはり落胆してしまい、ため息をつきながら階段を降りていく。
「えっちの時の、こなた可愛かったなあ」
 危ない妄想に浸りながら、不注意に階段を降りた結果、見事に踏み外してしまい……

 どんがらがっしゃーん!

 もの凄い音に驚いて、駆けつけた家族全員の顔を、私は見渡した。
 1、2、3…… 6 ひとり多い!

「寝ぼけてちゃ駄目だよ。かがみん」
「あれ? 」

 (おしまい)


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  • かがみより素晴らしい女性は
    存在しません。(超個人的な意見
    ですけど…) -- チャムチロ (2012-08-25 16:13:02)
  • またひぐらしネタww -- 名無しさん (2009-10-08 18:00:11)
  • 正夢?いつかの思い出?アレ?どっちだ??? -- 名無しさん (2008-05-08 23:16:52)
  • いーなーぁ。かがみんやっぱしかぁいいなーぁ!
    -- 名無しさん (2008-04-20 15:31:34)
  • あれ?www -- 名無しさん (2008-04-19 07:06:16)
  • かがみが夫なの?? -- フウリ (2008-04-15 23:42:56)
柊こなたということです←結論 -- 名無しさん (2008-03-25 11:16:35)
どっちみちかがみんとこなたんは結婚していたのか? -- 九重龍太 (2008-03-23 15:10:02)

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