「かがみん。ねえ、かがみんったら」
夏休みも中盤が過ぎて、そろそろ山積みされた宿題が気になってくる頃、
こなたが勉強会と称して、事実上の宿題写しの為に家にやってきた。
夏休みも中盤が過ぎて、そろそろ山積みされた宿題が気になってくる頃、
こなたが勉強会と称して、事実上の宿題写しの為に家にやってきた。
「だー、かがみんってのはやめい」
ただでさえ暑いのにべたーとひっつかれて、つい、いらっとした声をあげてしまう。
「うー かがみが怒った」
ごめんというより早く、こなたはぷうっと頬を膨らませる。
「もう、なんなのよ」
私はふくれるこなたに根負けしてノートを閉じた。
ただでさえ暑いのにべたーとひっつかれて、つい、いらっとした声をあげてしまう。
「うー かがみが怒った」
ごめんというより早く、こなたはぷうっと頬を膨らませる。
「もう、なんなのよ」
私はふくれるこなたに根負けしてノートを閉じた。
「かがみってさ。なんだかんだって言って、私の相手してくれるから好きだよ」
こいつは……
いや、分かっている、分かっているのだ。
口ではつれないことを言いながらも、私はこなたに構ってほしいと思っている。
だから、どうしても何かにつけて甘くなってしまう。
いや、分かっている、分かっているのだ。
口ではつれないことを言いながらも、私はこなたに構ってほしいと思っている。
だから、どうしても何かにつけて甘くなってしまう。
「ねえ、かがみ。今度の土曜日、ひまかな? 」
「ん…… 特に用はないけれど? 」
私が答えると、こなたは妙にそわそわと手足を動かしながら尋ねてくる。
「あのさ、今度、ハルヒの声優さんのイベントがあるんだ。よければ、付き合ってほしいんだけど」
「ん…… 特に用はないけれど? 」
私が答えると、こなたは妙にそわそわと手足を動かしながら尋ねてくる。
「あのさ、今度、ハルヒの声優さんのイベントがあるんだ。よければ、付き合ってほしいんだけど」
「ふうん」
腕組みをしながら、妙に緊張気味のこなたを見つめて…… 分かってしまった。
腕組みをしながら、妙に緊張気味のこなたを見つめて…… 分かってしまった。
こなたは自らオタクと公言しながらも、いわゆる『一般人』を無視している訳ではない。
むしろ、こちらがわの『常識』はきちんと弁えており、自分の趣向は押し付けない。
だからこそ、このイベントに付き合ってもらえるのか、とても不安だったのだろう。
むしろ、こちらがわの『常識』はきちんと弁えており、自分の趣向は押し付けない。
だからこそ、このイベントに付き合ってもらえるのか、とても不安だったのだろう。
「ふふ…… 」
私は、こみあげる笑いをこらえきれずに、くつくつと声を漏らしてしまう。
「な、何、笑ってるのさ」
こなたが、ほっぺたを更に膨らませた。
私は、こみあげる笑いをこらえきれずに、くつくつと声を漏らしてしまう。
「な、何、笑ってるのさ」
こなたが、ほっぺたを更に膨らませた。
しかし私は何も言わずに、こなたの後ろにまわって、華奢な身体をぎゅっと抱きしめる。
「な、なにをするー 」
「こなた、心配しないでね。一緒に行ってあげるから」
「ほ、ほんと? 」
こなたは振り返って、嬉しそうに私を覗き込む。
大きな瞳は宝石のように輝いている。
「な、なにをするー 」
「こなた、心配しないでね。一緒に行ってあげるから」
「ほ、ほんと? 」
こなたは振り返って、嬉しそうに私を覗き込む。
大きな瞳は宝石のように輝いている。
「そうね。私も、ハルヒは読んでいるし…… 声をあてている人に興味がないわけじゃないわ」
私は、ぎゅっと抱き締めたまま、耳元で囁くように伝えた。
確かにコミケと同じように、やたらに長い行列やら、リュックを背負ったお兄さん達やら、
近寄りがたい雰囲気はあるかもしれない。
でも、こなたと一緒なら大した事ではないし、むしろお祭り的な雰囲気を楽しむことだって
できるかもしれない。
私は、ぎゅっと抱き締めたまま、耳元で囁くように伝えた。
確かにコミケと同じように、やたらに長い行列やら、リュックを背負ったお兄さん達やら、
近寄りがたい雰囲気はあるかもしれない。
でも、こなたと一緒なら大した事ではないし、むしろお祭り的な雰囲気を楽しむことだって
できるかもしれない。
でもね。
「ただし、それまでに夏休みの宿題をきちんと終わらせることが条件よ」
「えー 」
こなたがあからさまに嫌そうな顔をする。
なんて分かりやすいのだろう。
「当たり前じゃない。来週の土曜日って言ったら、夏休みは、もうほとんど終わりに近いのよ」
「でも、宿題は、8月31日になって慌ててやるのがデフォなのに」
「そんな決まりないから」
あっさりと珍説を否定してから言葉を続ける。
「ただし、それまでに夏休みの宿題をきちんと終わらせることが条件よ」
「えー 」
こなたがあからさまに嫌そうな顔をする。
なんて分かりやすいのだろう。
「当たり前じゃない。来週の土曜日って言ったら、夏休みは、もうほとんど終わりに近いのよ」
「でも、宿題は、8月31日になって慌ててやるのがデフォなのに」
「そんな決まりないから」
あっさりと珍説を否定してから言葉を続ける。
「ほらほら。分からないところは教えてあげるから」
私が楽しそうに言うと、こなたはしかめっ面をしながらも、渋々と机に向かい、
シャーペンを動かし始めた。
私が楽しそうに言うと、こなたはしかめっ面をしながらも、渋々と机に向かい、
シャーペンを動かし始めた。
「来週が楽しみ…… かな」
心の中だけで呟きながら、私は目の前にいる少女に向けて、微笑んでみせた。
心の中だけで呟きながら、私は目の前にいる少女に向けて、微笑んでみせた。
(おしまい)
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- 未成年閲覧禁止だったんだwwww
そしてGJ! -- 名無しさん (2008-09-24 08:49:46) - ●<アッナール -- 名無しさん (2008-09-23 23:32:31)
- 31日にやるのがデフォか…
私は学校始まってからやってないのが出てきて半泣きになりながらやるのがデフォでした…。 -- 無垢無垢 (2008-08-26 07:22:42) - ああ、そっか!!ここ年齢制限あったんだったな!!関係ないから完璧に忘れてたw
前言い忘れたから言うけどGJ!! -- 名無しさん (2008-08-17 10:38:08) - ↓ここは未成年閲覧禁止だから、中高生はまずいでしょW
でもここは非エロ作品にも名作が多すぎるから、未成年閲覧禁止はもったいなすぎると思う
もちろんこの作品も激しくGJですv -- 名無しさん (2008-08-16 17:47:03) - ↓誰が来たっていいだろw それに大学生かもしれんだろうがw -- 名無しさん (2008-08-16 15:20:03)
- 中高生はクルナ
GJ -- 名無しさん (2008-08-16 15:02:15) - ほのぼのktkr!
GJでした -- 名無しさん (2008-08-16 14:27:48) - ほのぼのこなかがGJ -- 泉こなた(九重龍太) (2008-08-16 10:42:28)
- ほのぼのとした話で良かった。しかし……宿題とか手を付けてないw -- 名無しさん (2008-08-16 03:07:22)
- 何かあったかい気持ちになりましたよ~。って俺も宿題どうしよう(汗 -- kk (2008-08-16 02:22:48)