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高良みゆき誕生日記念SS

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kairakunoza

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だれでも歓迎! 編集
 ある日、学園にて
「ウハッ、いよいよ明後なのですわー!」

 当然、高良みゆきが吠えだした


   【高良みゆき誕生日記念SS】

 高良みゆきの突然の咆哮の所為で、みゆきの隣に座って牛乳を飲んでいたつかさが、盛大に吹き出した
「あぶっ」
 そして、運悪くつかさの目の前に座ってコロネを頬張っていたこなたの顔に盛大に掛かった
「ごめ~んこなちゃん、今拭くから!」
「いや、大丈夫だよつかさ、自分で拭くから」
 こなたはスカートのポケットからハンカチを取り出し、顔を拭いた
「つかさは悪くないよ、悪いのはみゆき、貴女よ!」
「そうだよ~ゆきちゃ~ん、急に大声を挙げるから~」
「フフフ、すみません」
「ところで聞くけど、明後日は何が有るのよ?」
「明後日は確か…………あっ、明後日はみゆきさんの誕生日だね!」
「そうです!そうなんですよ!流石は泉さん!よくぞ覚えてくれました!!」
 机に身を乗り出し、こなたに顔を近付けた
 近っ、近いぞ!少し離れろよみゆき
「オーバーだよみゆきさん、覚えてるのは当然の事だよ」
「そう言えば、確かに明後日はみゆきの誕生日ね。忘れてたわ」
「え~、かがみ酷いよー、友達の誕生日はちゃんと覚えとかないとー」
「うっ煩いなー、悪かったわね!…………つかさも覚えてたの?」
「ウン、チャント、OBOETETAYO、ONEECHAN」
「明らかに忘れてたわねつかさ、後半ローマ字になって読みにくいわよ」
 姉妹揃って忘れてたのかよ
「明後日は確か日曜日だよね、せっかくの休みなんだし、一日中はみんなで楽しもうよ!」
「そうだねーこなちゃん、いっぱい楽しもー」
「そうね、じゃあ帰りにどっか寄ってく?みゆきの誕生日プレゼントを買いに」
「べっ別に、そこまでしなくても……」
「いやいや、駄目だよーみゆきさん、そんなに遠慮しないで。欲しい物が有れば何でも言って」
「何でも、ですか……」
「そうそう、私の出来る範囲なら何でも挙げるから。だから遠慮せず言って」
「そうですか……」
 そう言うとみゆきは、真剣に考え出した
 流石、こなたは優しい。こんなに友達想いで、素敵な娘だとつくづく思う

 みゆきはしばらく考えた後、口を開いた
「では、私は……」
「ふんふん」
 こなたは頷きながら、次の言葉を待つ
「私は……………
…泉さんが欲しいです」
「ふんふん…………へっ?」
 突然の告白にこなたの動きが停止し、周りに沈黙が訪れる
 みゆき……今、何て言った?…………こなたが欲しいって、言わなかった?
「ゆきちゃん……今さっき、こなちゃんが欲しいって、言わなかった?」
 キョトンと留まっているこなたの代わりに、つかさが話し出す
「ええ、言いました、私は泉さんが欲しいと」
「あっあのさ、みゆき……こう言っちゃ何だけど、こなたと貴女って女同士じゃない?」
「そうですが、それが何か?」
「何かって言われても、少し変だとおもわなi「いえ、少しどころか全く変だと思いませんよ」
 そっそそそ即答かよ!最後まで言い終わる前に被せやがって!
「実と言いますと、前から泉さんに好意を寄せていたんです」
「そうだったの、気付かなかったよ……」
「ええ、ずっと隠してましたから」
 正直、私も気付かなかった、まさかみゆきがこなたの事、好きだなんて気付かなかった。その様な素振りも見えなかったのに

「みゆきさん、私の何処が良いの?」
「そうですねー迷いますねー総てです」
 ぶはっ、迷ってねぇ!
「正直、泉さんの良いところを挙げるには、少し時間が掛かります。4,5時間掛かります」
 ぐはっ、少しどころじゃねぇ!
「まあ、強いて挙げるとするならば、泉さんの小さなお身体には、私の萌え要素と愛と幸せが沢山詰まっておりますね」
 と、言い終わった後、眼鏡をクイッと上げる
「そっそうなんだ」
 こなたは顔を朱く染めながら俯いた
 こなた気を付けた方が良い。こいつは何か狙ってるぞ
 こいつの口から『萌え要素』が出た時点で、かなりの不気味さが漂ってくる
「ゆきちゃんって、なんか、大胆になって来たね」
 少しばかり背景になってた我が妹が、声を掛けた。なんだ居たのか
「私は泉さんの事が本当に好きです。好きなんです。」
 わかった、わかったからみゆき、取り敢えず落ち着け。あのこなたがすっかり茹で蛸状態だ
「私の頭の中には、もう、泉さんの事でいっぱいなんです。頭の中の泉さん状態なんです!」
 確か、『頭の中の消しゴム』という映画があったな

「どれくらい泉さんの事を想ってるかと言いますと…………
『いつも素敵な貴女を
ずっとずっと
みつめていたい
さしずめ私は貴女の虜
んがっくっくっ
すべて、そう総てが
きになって、夜も眠れないのです。』
↑因みに縦読みでも、私の想いが含まれております」
 うるせぇよ、もう黙れよ、ッて言うか『ん』の部分無理やりじゃねぇか
「ゆきちゃん本当に落ち着いて、こなちゃんから湯気が出て来てるよ」
 あっ、本当だ。こなたが茹でこなたになってる。
「お顔を真っ赤に染めた泉さんも可愛いですよ」
「あうう……」
 もう止めて、こなたのライフはもうゼロよ!!
 おかしい、みゆきがだんだん自重しなくなってる……

 ジュルリ

 はっ、今のなんの音だ!?みゆきの方から聞こえてきたぞ!
「では、冗談はさておいて、本題に入ります」
 本題って、なんだ?
「泉さん、誕生日当日、私と………………デートしてくれませんか?」
「「「へっ?」」」
 私とつかさとこなたの声が重なった。……今…………なんて…………
「私の誕生日当日に、泉さんとデートがしたいのです」
「えっと、その…………」
「せめて、1日だけでもお願いしたいのですが、駄目ですか?」
 なっなな……
「何を言ってるのよ、みゆきぃ!冗談は程々にしてよ!!」
 私は思わず立ち上がり、声を荒げてしまった
「至ってマジです」
「!!」みゆきは、私と対象に冷静でそう応えた。
 みゆきの目には、一寸の曇りが無かった。曇って欲しかったが、お前は何処の超能力だよ
「ゆきちゃん……私達だって、ゆきちゃんの誕生日を祝いたいよ……」
「つかささん……誠にすみませんが、それは夕方からでお願い出来ませんか?」
「えっ…………」
 どうやら、偉く本気の様だ……。どんな梃子を使っても無駄みたいだ
 だが、問題はこなたがどう返すかだ。受け取るか断るかで決まる
「…………良いよ」
「「えっ!!」」
 私とつかさは、こなたの方へと同時に振り向いた
「良いよ……みゆきさん、一緒にデート……しよう」
「ちょっとっ、こなた本気なの!?」
「もしかして……こなちゃん……ゆきちゃんの事が…………」
「正直……判らないんだ……私が……みゆきさんの事が好きかどうかは…………」
「だったら……なんで……」
「でも、みゆきさんの誕生日だし……みゆきさんにも、結構善くして貰ってるし……せっかくの頼みなんだから……」
 たがらって…………こなた…………
「その日だけで良いので、お願い出来ますか?」
「うん、良いよ」
「有り難う御座います。泉さん……」
 まさか…………こんなに、すんなりと承諾するなんて…………もしかして、こなたもみゆきの事が…………
 いや、それは無いな
「御免ね、かがみ……つかさ。みんなでやるのは、夕方ぐらいからで良いよね……」
「…………判ったよ、こなちゃん……」
「有り難う……つかさ」
 ………………
「…………かがみ?」
「…………勝手にすれは良い」
 私は、ぶっきらぼうに、そう応えた
「有り難う……かがみ」
 ………………何だろうか、この気持ちは……変に不快感しか抱かない。
 予定を勝手に決められた所為なのか、それとも、みゆきとこなたがデートする事になった所為なのか…………正直判らない
 何なんだろう、この気持ちは…………
 キーンコーンカーンコーン

 昼休み終了のチャイムが鳴った
 今更チャイムが鳴るのか、なんか遅い気がする
 私は納得が行かないまま、自分のクラスへと戻った

 そして、その日が来た

 2人の待ち合わせ場所を知らないので、つかさと一緒にこなた宅の近くにバレない様に身を潜めた
 数分後、こなたが玄関から出て来た

 うおっ、何この服装!マジ可愛い!パネェ!然も、スカートまで穿いてる!危険!らめぇ!!あ~もうっ、可愛すぎる!文書で表せない程に!!(作者の表現不足含め)
 こなたが歩き出した。そして私達は気付かれない様に跡を追う

 あっ、因みに言うけど此はストーキングじゃないわよ、尾行よ、こなたの貞操の為にも尾行してるのよ、勘違いしないでよね!

 (笑)

 コラつかさ、笑う所じゃないわよ

 こなたは、公園の噴水場で待ち伏せしていたみゆきと合流し、そのまま歩き出した
 よし、2人に気付かれない様に尾行再開d、えっ、みゆきの服装はどんなのか?だって
 知るかよ興味ねぇよ、どうでも良いですよbyだい●ひかる

 そして2人は、近くにあったお洒落なカフェテラスの店内に入った
 私達は、遠目から隠れて店内の2人の様子を確認する
 店員に、窓側に設けてあるテーブルに案内されたお陰で、2人の様子が良く窺える
 注文を受け終えたのか、店員は2人の元に去って行った。何を頼んだろうか……

 数分後、注文された料理が2人の元へと運ばれた
 遠目から見ると多少分かり難いが、みゆきはサンドイッチとお茶(何のお茶か判らないが)で、こなたはチョココロネとオレンジジュースのようだ。つか、カフェテラスなのにチョココロネ普通に有るんだ
 それにしても、2人はなんか楽しそうに食事をしている
 正直羨ましい……私もこなたと一緒に食事したかったな
 私がこなたと一緒に楽しく、且つラブラブに食事している光景を思い浮かべていたら、傍に居たつかさが話し掛けてきた
「妄想癖お姉ちゃ~ん、私もお腹空いた~」
「煩いわね~、少し我慢しなさいよ!我慢出来ないならあっちにコンビニが有るから、食べ物買って来なさい!!」
 つかさは、「こんな薄情な姉が此までに居ただろうか」と、呟きながらコンビニへと向かった
 視線を2人の方に戻すと、本当に楽しそうにしているので、なんか本気に羨ましく思う。羨ましいのう羨ましいのうギギギ
「お姉ちゃ~ん、買って来たよー」
「あっ、有り難うつかさ」
「はい、バルサミコ酢」
「……………………それだけ?」
「ちゃんと2人分有るよ」
「………………………………」
 久しぶりに我が妹に殺意が湧いた
 つかさが買って来たバルサミコ酢を飲みながら、監視を続けた
「なんかこうやってると、刷り込みみたいだね、お姉ちゃん」
「其れを言うなら、張り込みでしょ」
「ご飯の中にいろんな具材が入ってるねー」
「其れ、炊き込み」
「あっ、あの人、列の途中から入って来てるよ」
「其れ、割り込み」
「危険だから止めてねー」
「其れ、駆け込み」
「お腹痛いねー」
「知らんわ、そんなの」
 何、この会話
 そうこうしてる内に、2人は食事を済ませたのか、テーブルにデザートが運ばれてきた
 運ばれてきたのは、2種類のパフェ。みゆきはイチゴパフェ、こなたはチョコパフェの様だ
 こなたはどんだけ、チョコが好きなんだ。私も人の事言えないけど
「んっ、何やってるのか2人は………………ま さ か 」
 みゆきがスプーンでパフェを掬い挙げ、こなたの口元まで運ばれてきた
 ……………………所謂、『あ~ん(ハァト』で、ある!!!
 そしてこなたは、恥ずかしそうに頬を染めながら、それを………… た べ た 
 『あ~ん(ハァト』成立である!!

「あっあああああああああああああああ」
「どうしたの?お姉ちゃん」
「あっあああああああああああああああ」
「もちつK、取り敢えず日本語でおK」
「みゆきとこなたがAaあ~ん」
「うん、分かるよ、見てたもん」
「ふしゃ~」ちくしょー、羨まシティー。私もあ~んしたイングランド、むしろこなたとトゥギャザーでハチャメチャなコーリング
「ねぇつかさ、この空いた瓶で火炎瓶作れない?」
「作れるよ、用意しようか?」
 作れるのかよ、マジ引いた
「あっお姉ちゃん、こなちゃんとゆきちゃんがお店から出たよ」
「何っ、追うわよつかさ、見逃さない様にしなきゃあ」
「わかったよ、ストーカーお姉ちゃん!」
「ちょっ、おまっ、ストーカーじゃねぇしwwww」

 今現在、午後2時過ぎ。2人が向かった先は、どうやら映画館のようだ
「次は映画かぁ~、やっぱ、デートには映画は付き物なのね」
「こなちゃん達は、何の映画を観るんだろ?」
「確か、この時期にやっている映画は確か…………サスペンスホラーだったような~」
「ほっホラー!?」
 と、つかさの顔がどんどん青ざめている。確か、ホラー系は苦手だっけ
 あっ、店内へ入って行った、私達も入るぞ
「おっお姉ちゃん、あそこに入るの?」
「あそこに入るの?って、つかさはエロいわね~。入らなきゃ駄目でしょ、2人をちゃんと確認しないと」
「何がエロいのか別として、本当に入らなきゃ駄目なの?」
「ねぇ、つかさ…………」ガシッ
「なっ何っ、お姉ちゃん……」ガクブル
「 四 の 五 の ぬ か す な 」
「ぅっ、ぅん…………」
 つかさをドナドナしながら、店内へ入った

 店内はほぼ満席状態だった。結構スプラッタな表現が海外では評判で人気になり、既に続編も制作されているらしい映画なので、マスコミや口コミのお陰なのか、日本でもこんなに大盛況している程になった
 そして、此の映画のタイトルが『エイリアンVSプレデターVSゾンビVSキョンシーVSプレスリー男VS助さん』だ、そうだ
 正直、カオス過ぎてどんな映画なのか検討も付かん。こんなんで続編が既に制作されているなんて、とっても恐ロシア
 こなた達の様子が窺える範囲の席に座る
 ブーーー-(屁じゃない)
 おっ、もう開演する時間ね
 隣に座ってるつかさを見てみたら、なんか白眼むいてた。気が速いわよ、つかさ

 暫く2人を監視しているとみゆきが、「きゃっ」とか「ひゃっ」とか「恐い!らめぇ!!」とか言う度に、こなたに抱き付いた
 こなたも特に嫌がらず、抱き付くみゆきに「ははは、みゆきさんは恐がりだねぇ」と、頭を撫でながらあやした
 くそっ、私と代われ!みゆき!!
 なんもリアクションを起こさないつかさを不信に見てみると、なんか口から泡が出て来ている
 お前は蟹かと、心の中で突っ込んで置こう
 そして、世にも下らない3流映画は終盤に近付こうとしている

 意外だった……マジで意外だった……まさか終盤にドンデン返しが来るとは

 ゾンビやエイリアン等を総て打ち倒したプレスリー男は、恋人の助さんと結ばれると思ったが、実は助さんはホムンクルスで、プレスリー男を担いで自爆オチという
 厨二病満載の映画だったが、全世界の私を別の意味で泣かすとは、この映画…………なかなか侮れん!
 周りの客がどんどん引いて行き、こなた達も席から離れ、出入り口に移動するのを確認した後、つかさに声を掛けた

 が…………
『へんじがない、ただのしかばねのようだ』状態になって居た
 この『へんじがない、ただのしかばねのようだ』状態のつかさをほっとく訳にはいかず、『へんじがない、ただのしかばねのようだ』状態のつかさの魂を急いで見つけ出し
 『へんじがない、ただのしかばねのようだ』状態のつかさから『ただのつかさ』に戻し、大急ぎでその場から離れた
 一応、後日につかさに映画の感想を聞いたが、つかさ曰わく『正直、内容は覚えてないけど、綺麗な湖の上で見知らぬおばあちゃんが手招きしてた』そうだ

 よかったよかった

 時刻は午後5時を過ぎた頃
 2人は最初に待ち合わせした公園に戻り、ベンチに座った
 私達はその後ろの方へと隠れた

「どうでしたか、泉さん。楽しかったですか?」
「うん、とっても楽しかったよー。本当にありがとー」
「喜んで頂けて安心しました。私も泉さんと一緒に居られて、本当に楽しかったです」
「へへへー」
 なんか…………2人から、ほのぼのとした雰囲気が漂っている。畜生、妨害したろか!?
「この後どうしようか?」
「そうですね……少し時間が経ちましたら、私の家に戻りましょうか?」
「そうだね、かがみとつかさが来るからね。後で電話で呼ばないと」
 そう、最初は私とつかさが夕方くらいにこなたから連絡を受け、みゆきの家に行き、集まった所でみゆきの誕生会をやる予定だったが…………2人は気付いただろうか、私達が勝手に尾行している事を……

「本当に楽しかったです……」
 みゆきが、なんか感傷に浸っている様だ
「本当は……いつまでも、泉さんとこうして居たかったですね……」
「えっ……」
 なんだとコノヤロウ、させてたまるか!
 くっそー、マジで妨害したい、邪魔したい、ムガー!
「どうしようか、どうしたら良いと思う?つかさ」
「う~ん、もう食べきれないよぉ~」
「そうか、食べきれないかぁ、成る程……………………つかさ?」
「すかぴー」
 …………寝てるし
 つかさの口元を手で塞いで、空いた手でつかさの鳩尾に狙いを定めて…………打つべし!!
 ヒュッ、ドゴォ!
「っへぼす!」
「…………つかさ……起きた?」
「あっ危うく口から……国民的美少女が出してはいけない物を出すところだったよ……お姉ちゃん……」
「そうか、そりゃあ良かったね」
「ううう、ヒドス……」

「なんか、後ろから音がしたね」
「そうですね、何でしょうか?」
 やっヤバい気付かれる、なんとか誤魔化さないと!
「にゃっニャアー、ナーゴ」「ミーミー、フニャオ」

「……どうやら、犬の様ですね」「そうかー犬かぁ」
 猫だコラ!おっとつっこんだらバレてしまう、堪えないと

「泉さん…………前にも言ったように、私は泉さんの事が好きなんです」
「うん」
「今日、泉さんとデートが出来て、本当に嬉しかったし、楽しかったです」
「うん、私も」
「今日と云う日を、何度も何度も待ち望んでました。私と泉さんで2人きりになる事を……」
「うん」
「泉さん……」
「ん?」
「私とお付き合いしてくれませんか?」
「………………………」
「…………………………」

 遂にみゆきが、こなたに告白した。こなたはどう返事するのか

「………………少し、時間をくれないかな?」
「…………お時間ですか?…………わかりました」
「ゴメンね……」
「いいえ、焦らなくても大丈夫ですよ」
 返事は保留って事か、けど、今までのこなたの行動を監視する限りは何か脈ありそうだ
 そう言ってるけど、やはりこなたはみゆきの事が……

「そろそろ良い時間ですので、私の家に行きますか?泉さん」
「そうだね、みゆきさん」
 おっ、そろそろ移動するのか、私達も急いで家に戻らないと……
「其れでは行きますか泉さん
そして、かがみさんとつかささんも」
 !!えっええ……
「えっ、かがみとつかさが居るの!?どこに!?」
「ずっと、私達の後ろから浸けて来たんですよね」
「そうなんだ、私は気付かなかったよ」
「へへへ、バレてたみたいだね、お姉ちゃん」
「そうみたいね……」
「なんで、かがみとつかさが……」
「ゴメンねこなちゃん、怒らないでね……」
「私達はこなたが心配で……」
「泉さんの何を心配にしてたんですか?」
「いや……それは……ははは」
「幾ら何でも、かがみさんが心配している事はしませんよ」
「一体、何を?」
「気にしなくても大丈夫ですよ。泉さん」
「?」
「では、行きましょうか皆さん」
「あっ、私達は一旦家に戻るね!こなちゃんとゆきちゃんは先に行っといて」
「うん、わかった。行こう、みゆきさん」
「はい」
「ゴメンね、待っててねー」

 そして私達は2人を見送った

「ふう、バレちゃったねお姉ちゃん、私達も急いで家に戻って準備しないと…………お姉ちゃん?」
「……あっ、なっ何っ、つかさ」
「んも~、聞いてたの?お姉ちゃん。早く家に戻ろ」
「そうね、早く戻らないとね」

 こなた……私は……

 そして、みゆき宅

「こなちゃんゆきちゃんごめ~ん、少し遅れた~><」
「みゆき待たせてゴメンね」
「いえいえ、大丈夫ですよ。泉さんもお部屋で待ってますので、どうぞあがって下さい」
「うん、わかったー。おじゃましまーす」とてててて

「ねぇ、みゆき……」
「何ですか?かがみさん」
「改めて聞くけど、どうだった?こなたとのデートは……」
「そうですね……最高に……最高に楽しかったです!」
「そう……なんだ……」
「かがみさん、ひとつ聞いてもよろしいですか?」
「うん、良いよ。何かな?」
「泉さんの事、どう思いますか?」
「どうって……」
「好きか嫌いか、ですよ」
「…………そうね、好き、かな」
「それは友達としてですか?それとも恋愛感情で好きですか?」
「友達としては勿論、好き…………でも、恋愛感情ではまだ判らない……」
「そうですか…………私は泉さんの事が好きです。勿論、友達としても、そして恋愛感情でも大好きです」
「………………」凄い、みゆきは凄い……目が真剣その物、なんであそこまで真剣なんだ
 正直、適わない。こなたに対する感情が私より強すぎる
「私は……正直……少し、嫌、大分羨ましかった……こなたとデートが出来た貴女を……」
「そうですか……」
「私にも、同じ様な機会が有れば、やってみたい…………こなたとデートがしたい……」
「………………」
 そうか、やっぱり……私は……
「こなたの事、好きなんだ。勿論、恋愛感情で」
「どうやら、かがみさんは私のライバルのようですね」
「その様ね」
「かがみさん……」
「んっ、何?」
「負けませんよ」
「あら、奇遇ね、私もよ」

「お姉ちゃ~んゆきちゃ~ん、何してるの~早く来てよ~。待ってるよ~」
「あっゴメンつかさ、今すぐ行く!…………よし、行こうかみゆき!」
「はい、かがみさん」

「もう、遅いよ~、何してたの~」
「そうだよー、主役が居ないと始めればないよー」
「すみません泉さんつかささん、少しかがみさんとお話してたんで」
「なんの話?」
「それはですね……」

「「2人の内緒よ(です」」

「さあ始めよう!」
「そうね、始めましょうか」
「それでは、みゆきさん!」
「「「お誕生日おめでとーう!!!」」」

 そして、みゆきの誕生会は夜遅くまで続いた

 宴が終わり、帰りの最中に
「楽しかったねーお姉ちゃん、こなちゃん」
「そうね、楽しかったね」
「みゆきさん、泣いてたね」
「相当嬉しかったんだね」
「そうね」
「………………」
「どうしたの?こなちゃん」
「ごめん、かがみつかさ、先に帰ってて!」
「忘れ物したの?」
「うん、忘れ物!一旦みゆきさんの家に戻るから、先に帰っといてね!じゃっ」
 そう言い終わり、踵を返して、みゆきの家に向かった
「何を忘れたのかな?こなちゃん」
「そうね、なんだろうね……」
 遂に行ったか……これは、私の負けかな

「必ず幸せにしてやれよ、みゆき……」
 私は小さく呟き、歩を進めた

 後日、みゆきとこなたの口から、報告が出た
 誕生日の日にこなたからみゆきに告白をして、付き合う事になったという内容の報告だ
 やっぱりな…………こなたもみゆきの事が好きだったんだな……
 実は以前からこなたもみゆきに好意を寄せてたらしい……それも、私もつかさも初耳だった
 つかさは最初は驚いてたけど、直ぐに快く受けいれた

 そして、みゆきは歓喜の涙を流した。と、隣に居たこなたも、うっすらだが涙を流した
 よかったな……みゆき、必ずこなたを幸せにしてやれよ。
 もし、悲しませる様な事をしたら、一発殴ってこなたを奪うからな
 その時は、覚悟をしとけよ、みゆき


 happy birthday 高良みゆき

 乙


















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