kairakunoza @ ウィキ

きゃんでぃ・がーる

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「そういえば、こないだお父さんの代理で隣町まで行ったんだけどさ」
 自販機のボタンを押す前に、かがみが思い出したように口を開いた。
「隣の駅の近くに県の会館があって、そこで祭りの打ち合わせをするからって会議室を借りたのよ」
「そういや、かがみのところはもうすぐ夏休みの季節だもんね」
「うん。それで借りに行ったまでは良かったんだけど……」
 そう言って、かがみが自販機の取り出し口からオレンジジュースを取り出す。
「そこで、近くの高校の先生に注意されちゃった」
「へ? なんで?」
 かがみは真面目で品行方正で――まあちょっとツンデレもあるけど、注意される謂われ
なんてないぐらいいい子なのに。
「『男女交際禁止の我が校に何か用ですか』って。そこは駅の近くの交差点なんだけど、
よく見ると道ばたとか向こう側の交差点とか、先生がいっぱい立ってるのよ」
「もしかして、男女で一緒に帰ってないかっていうチェックで?」
「それならまだマシよ、おしゃべりすらもダメだっていうんだから」
「うへー、きっついなー」
「学校の方針だっていうのならまあ仕方ないのかもしれないけど、それに駆り出される
先生たちも可哀想だなって思ったわよ」
 かがみはパックにストローを挿しながら、話を続けてゆく。
「しかも、駅のホームにまで先生が立ってたの。後でうちのクラスの子に聞いたら、近場の大きめ駅にもいるんだって」
「ウチの学校もちょっと厳しいほうかもしれないけど、そこまではされてないよね」
「まあ、それ以前に一緒に注意される人はいないけど」
「ウチらは性別同じだしさー」
「ぶふっ?!」
 ジュースを飲もうとしたかがみは思いっきり吹き出して、ジュースを逆噴射させていた。
「あーもったいない。ぺろぺろぺろっと」
「ちょ、こ、こなたっ、なにほっぺなめてるのよっ!」
「えー、だってもったいないじゃん? ちゃんと買ったのは最後まで飲まないと」
 ほっぺたやーらかいし、甘酸っぱい味だし……やばいっ、なんか病みつきになりそうだ。
「だって、あんたが変なコト……まったく、いっつもびっくりさせるんだから……」
 ぶつぶつ呟くかがみのかわいいことかわいいこと。こうからかってみるのも、またいい感じやねー。
「とゆーわけで、今日も一緒に帰ろうね、かがみんっ」
「ふざけてるならイヤッ!」
「はうっ、そんな殺生なー」
 ぷんすか怒ってるかがみだけど、ほっぺは真っ赤に染まってる。ホント、体は正直ですなあ。
 まあ、放課後になったら機嫌も直ってるだろうし、それまでじらしてみよーかね。くっふっふっふ。



コメントフォーム

名前:
コメント:
  • 教室でペロペロしたのか?! -- 名無しさん (2011-04-12 23:48:23)



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー