kairakunoza @ ウィキ

とある男子生徒の視点

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匿名ユーザー

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昼休みにふと「いつもの四人組」の方に目を向けると、その中の一人に変化が生じていた。
四人組が誰かなんてのはこのクラスの生徒なら誰もが知ってるだろう。大体見た目からして特徴的過ぎる。


一見すると小学生かと疑いたくなるような風貌を持つアホ毛の女、泉こなた。
このクラスの「居眠り大魔王」の称号をひそかに獲得している。本人は知らないだろうが。

ピンクの髪の毛に眼鏡、更には男子生徒の視線を釘付けにして止まないその巨乳。
彼女の名は高良みゆき。あの四人の中でもひときわ男子の目を引く存在だ。
文武両道な上にあの巨乳。注目を受けない方が難しいってもんだ。
誰かが言ってたね、あれは歩く萌え要素だと。
けど実際はあんまり注目されてないんだよなあ……灯台下暗しってやつか?

双子の一人。妹の方、外見的にも内面的にも。リボンが特徴的な彼女は柊つかさ。
泉こなたに勝るとも劣らぬボケっぷりとプロ級の料理の腕前を併せ持つ、幼馴染になりたい女No.1。
バレンタインの時に渡していたチョコは、何も知らんやつが見たら確実に本命だと思うだろう。あれで友チョコだから恐ろしい。

そして最後の一人、双子の姉の方。外見的にも内面的にも。ツインテールが特徴な柊かがみ。
高良みゆき並の学業の才と、泉こなたに対するツンデレ的言動が目立つ女。何気に世話好きだ。
こいつが冒頭にも述べた「変化を起こしていた一人」だ。


なんでそんな事知ってるかって?いっつも俺の席の近くで喋ってるから否が応無しに人物像が掴めるんだよ。

まあこのような説明をこれ以上してもしょうがない、さっさと本題に移ろう。



一言で言うなら「柊かがみに男が出来た」らしい。俺にはわかる。
いつもよりもハキハキした喋り具合。人生を謳歌しているあの表情。
あれはまさしく恋する乙女だね。後ろの席のダチが狙っていたらしいがご愁傷様。
あいつはもうおまえの手の届かないところに行っちまったよ。最初から可能性なんて無かっただろうが。

その事をそれとなく伝えたら、あいつは例えるなら「清々しくない真っ白に燃え尽きたジョー」
って感じの顔をしていたので、せめてもの情けにスポーツドリンクを買ってやった。
泣きながら飲んでいた。涙がボトルの中に入っていた。哀れな。


にしても泉こなたもいつもよりかなりハイテンションだった気がする。
あいつは感情の浮き沈みが激しいからよく分からん。もしかしてあいつも男か?




……今日、驚愕の事実が発覚した。昨日、柊かがみに男が出来たと言ったが、すまんありゃウソだった。
話し方が某コロネになるのも許して欲しい。俺は大分混乱している。
正確に言うと、出来たのは女だ。……意味がわからんとか言われても事実だからしょうがない。

そして泉こなたに出来たのも男ではなく女だ。……勘の鋭いやつならこの時点で気付くだろう。


そう。泉こなたと柊かがみはいわゆる恋人同士になったのだ。
以上、終わり、解散。ありがとうございましたー。



冗談だ。ジョーク、ジョーク。ここはジョークアベニュー、DEATH。HAHAHAHAHA。
……いや、すまん。ゴメン。ほんと調子乗りすぎました反省してます。
実際のところは俺の見ちまったものを人に話したくてしょうがない。むしろ聞いて下さいお願いします。


そう、俺は見ちまったんだ。泉こなたと柊かがみの関係を決定付けるシーンを。
以下に、俺の見た一部始終を報告する。





その日、俺は学校に居残りの用があって遅くまで残っていた。
用事も済み、帰ろうとした所で、教室の机にプリントを入れたままである事に気付いたのだ。
当然、取りに行くだろう、思いだしたんだし。俺は悪くない、何が悪いかと言えばタイミングが悪かった。


教室に入ろうとした時、教室から物音がした。他の誰かが残っているのだろうかと思い、興味半分でこっそり覗いたのがまずかった。



教室の中で、泉こなたと柊かがみが、キスをしていた。


キスだ。それも生半可なキスじゃない。ディープキスだ。大人のキスだ。帰って来たら続きをしましょう。

ここで俺は心の中でごゆっくりと言いつつその場を離れるべきだったのかも知れないが、
まるで金縛りにあったかのように体が動かず、俺はキスをする二人を凝視していた。


二人はしっかりと抱き合ってお互いの唇を貪っている。時折くちゅくちゅと、二人の唾液の音まで聞こえてくる。
二人とも目を塞ぎ、触覚を頼りに一心不乱に唇を合わせる。

「ん……ふぅっ……」
どちらが出した声だったのだろうか。いや、きっと両方だろうな。
唾液の音と、微かな喘ぎ声を上げながら二人の勢いはとどまるところを知らない。
唇を相手の唇にピッタリ重ね、相手の唾液を啜る。啄むように唇を合わせる。舌で相手の口内を余すとこなく舐め回す。
とてつもなく淫靡な光景。すでにこの教室にきた目的も忘れ、俺は二人に見入っていた。


1分経ったのか1時間経ったのかも定かじゃないが、ようやく二人の唇が離れた。
ふたりはようやく目を開け、お互いの顔を見つめて微笑む。


ぎゅっと、二人が抱きあった。両方が、この学校の男子程度なら1発KO出来るだろう微笑をたたえながら。

俺は、二人の互いに向けた愛の言葉を聞いた後に、その場を離れた。



俺はなぜ、「柊に男が出来た」なんて事を思っちまったんだろうか。
ずっと以前から、あいつには最高のパートナーが側にいたって言うのに。
昨日の俺をぶん殴ってやりたい。志村後ろ後ろって。
しかし、まったく幸せそうなやつらだった。もしもあの時あの瞬間世界で一番幸福なのは誰か、なんて聞かれたら、
俺は迷わずあいつら二人の名前を挙げただろう。それぐらいに幸福に満ち溢れた二人だった。


しかしなあ……あそこまで見せつけなくったってなあ……いや俺が覗いてたんだけどさあ……



…………………彼女、欲しいなあ………。




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  • 俺も遭遇したよそれ! 正確には声しか聞こえなかったけど。
    かがみ「ば・バカか!誰かにみられたら…」
    こなた「そのスリルがいいんじゃん☆ それに、夕暮れの教室でって、最高に萌えるシチュでしょ?」
    かがみ「たしかに…ロマンチックだし…ラノベなんかでも憧れるシーンだけどさ…」
    こなた「私…かがみと…今しかできない思い出が欲しいな…なんて…」
    かがみ「くぅ~~~☆ その表情は反則だろーっっ」
    確かこんなやりとりだったと思う…チクショウ、覗けばよかった…ORZ -- 名無しさん (2011-04-13 21:15:00)
  • リアルならドン引きしてるだろうな -- 名無しさん (2010-10-13 19:00:33)
  • 理想のイメージです -- 名無しさん (2010-10-09 13:56:38)
  • ああ、見たいなあ..... -- 名無しさん (2010-09-08 18:00:33)
  • 誰かこれを漫画化しません?? -- 名無し (2010-06-14 12:36:18)
  • 映像化してくれ -- 名無しさん (2010-06-12 13:33:00)
  • 生でみたい -- 名無しさん (2010-05-23 12:33:34)
  • ↓に激しく同意。GJ! -- 名無しさん (2009-02-19 20:08:22)
  • らきすたのオリキャラってこういう使い方が見てて楽しいね。
    しかしバレなくて良かったな、見られたら多分グッバイマイライフ間違いなしw -- 名無しさん (2008-10-25 16:27:29)
  • こういいオリキャラは良いな。俺とかわれ。あと、もっとやれ -- 名無しさん (2007-07-31 03:11:18)

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