「あと3周……」
最初は途方もない道程だと思ってた。
でも、それももうすぐ終わりを迎える。
47周を走り終え、残りは3周だった。
でも、それももうすぐ終わりを迎える。
47周を走り終え、残りは3周だった。
ゆきちゃんは、こなちゃんが走るのを静かに見ていた。
朝見たときよりも雰囲気が違って見えるのは、気のせいかな?
お姉ちゃんは、なんだかさっきからしきりに時計を気にしている。
こなちゃんが早く走り終えるのを期待しているみたい。
そして、私は……。
朝見たときよりも雰囲気が違って見えるのは、気のせいかな?
お姉ちゃんは、なんだかさっきからしきりに時計を気にしている。
こなちゃんが早く走り終えるのを期待しているみたい。
そして、私は……。
『じゃあこなたは、いったい誰に会いたいのかしら?』
言葉の意味をずっと考えてた。
こなちゃんがこうまでして会いたいのって、いったい誰なんだろう……。
こなちゃんがこうまでして会いたいのって、いったい誰なんだろう……。
「あいてっ」
「こなたっ!?」
「こなたっ!?」
それも、こなちゃんとお姉ちゃんの声で、現実に引き戻される。
ハッとした私は顔を上げる。
見ると、こなちゃんが地面に倒れこんでた。
ハッとした私は顔を上げる。
見ると、こなちゃんが地面に倒れこんでた。
「こなちゃん!大丈夫!?」
「大丈夫だって、ちょっとつまづいただけだから……」
「大丈夫だって、ちょっとつまづいただけだから……」
それだけ言うと、こなちゃんはゆっくり立ち上がってまた走り出した。
もうお姉ちゃんもゆきちゃんも走ることを止めなかった。
もちろん、私も。
今まで走った47周が無駄になる、それもあったけど……
もうお姉ちゃんもゆきちゃんも走ることを止めなかった。
もちろん、私も。
今まで走った47周が無駄になる、それもあったけど……
『これくらいで止めないでよ』
なによりも、こなちゃん自身がそう言ってる気がしたから。
またこなちゃんが帰ってきた。
これで残りはあと2周。
でも、こなちゃんはもう限界だ。
たぶん、歩くのがやっとっていうくらい。
もう見ていられなかった私は、ほとんど無意識にこなちゃんに向かって駆け出していた。
これで残りはあと2周。
でも、こなちゃんはもう限界だ。
たぶん、歩くのがやっとっていうくらい。
もう見ていられなかった私は、ほとんど無意識にこなちゃんに向かって駆け出していた。
「こなちゃん!私も走るよ」
「え……つかさ……」
「こなちゃんがこんなに頑張ってるのに、それを見てるだけなんてもうできないよ」
「え……つかさ……」
「こなちゃんがこんなに頑張ってるのに、それを見てるだけなんてもうできないよ」
きっと、やめようって言ってもダメだから。
だから、せめて最後だけでも一緒に走りたかった。
だから、せめて最後だけでも一緒に走りたかった。
「ダメって言っても、ついてくるよね」
「当たり前だよ!」
「わかったよ。じゃあ行こう、つかさ」
「当たり前だよ!」
「わかったよ。じゃあ行こう、つかさ」
私の前にこなちゃんの手が差し出される。
その手を握って、私たちはゆっくり走り出した。
すぐそばまで来ているゴールに向かって。
そして、その向こうのゴールに向かって。
その手を握って、私たちはゆっくり走り出した。
すぐそばまで来ているゴールに向かって。
そして、その向こうのゴールに向かって。