kairakunoza @ ウィキ

誰がために王冠は輝く?(4)

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匿名ユーザー

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さあキリキリいくっスよ4回目……ってあれ!?
このマークは……
「もしかして私が王様!?」
「おお、ひよりんが王様か……では、ご命令をば」
期待してるよ?って感じに泉先輩が言ったっス。
そんな事急に……いや、考えろ、考えろ私……
まだゲームは4回目……無難な命令にしておくべきか……
しかし少ない回数ながらこのいい感じに暖まってきた空気なら、
ある程度までの無茶は通る気もするし何より私が見たい……とりあえず、こなかが分が足りない。
……振り向くな、躊躇を見せるな!
オタクに後退の二文字はねぇ!ぶるるああああああああああ!っス!
届け、私の迸る熱いパトス!
「2番の人に!」
ギクッって感じにかがみ先輩の肩が跳ねる。よし、ビンゴォ!!
後はどうやって泉先輩に当てるか……
って何で、手を振ってるんスか先輩…………
…………ッは!?
そうか、あれは先輩のメッセージ。
ならば―――――

「5番の人が!」
ニヤリ、と泉先輩はしたり顔で割り箸を掲げたっス。

―――分かってるじゃん、ひよりん―――
―――もちろんっスよ先輩、というかやっぱひよりん恥ずかしいっス――― 

一瞬のアイコンタクトで会話。ひよりん、って言われたのは気のせいっスか。
そう、先輩が踊ったのは、自分の番号が5番だと示すため。
本来ならこんなことルール違反で、ちょっと気が引けるんスけど……

…いや、違うっス。
この場において『ルール違反』とか『気が引ける』だとか…
そんなペットボトルを買うといらないのに付いてくる、いらない携帯画面クリーナーにも匹敵するような、
その下らない倫理観がイベント取り逃しに繋がる破滅への輪舞曲(ロンド)であり、命取りっス!
クックック…… 今の田村ひよりにそれは無いっス…… 
あるのはたったひとつの思想だけ……たったひとつ!
『命令して百合を見る』! それだけっス…… それだけが満足感っス!
過程や方法なぞ……どうでもよいのだァーーーーーーーーーッ!
LILYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY(リリィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ)!!


オーダーはオンリーワン。
「キス、するっス!」
私がそう言うと、かがみ先輩の時が、いや、動きが止まったっス。



……最高に「ハイ」になった私はもう何も怖くないっス。
「キ、キスなんてできるわけないじゃない!」
硬直状態から直ったかがみ先輩の言葉も、軽くあしらえるっス。
「大丈夫っス。するのは泉先輩からなんで、かがみ先輩は目を瞑ってるだけでいいっス!それに唇じゃなくてもいいっスから」
今は怖いもの無しでも、さすがに後は怖いっスから。それ位の譲歩はするっス!
「そういう問題じゃないわよっ!」
「まあまあかがみん、王様の命令は絶対だよ?」
「こなたは……いいの?」
「そりゃいいに決まってるじゃん!ルールは守らなきゃゲームは面白くないし」
「まあ、そりゃ、そうだけど……」
先輩上手いっ!真面目なかがみ先輩には有効な手段っス!
さっきルール破ったじゃないっスか、っていうのは置いておくっス!
そして……
「何より……かがみと、だからね!」
「な、な…………!」
よし、決まったっス!ガードを崩して畳み掛ける、対ツンデレの必勝形っス!
「わ、わかったわよ……」
かがみ先輩は真っ赤になって、ベッドの上に座ると目を瞑ったっス。
デレモードっスね!
「でも、唇は駄目だからね!」
まだ少しツンが入ってるっス。
ツンデレの鏡っスね!
本当に、ツンデレのかがみっス!!
「ふふ~、わかってるよ」
そんなかがみ先輩も、泉先輩がそっと髪をなでると、表情を僅かに緩めたっス。
「こなた……」
もう内心はデレデレに違いないっスね。
一方、泉先輩はいつもより少し真剣な感じがするっス。
ニヤリ、とこっちを向いた先輩の瞳は、
―――ありがとひよりん、私、やるよ―――
と言っていたような気がするっス。
私が返事、という返視―――をする前に、先輩はかがみ先輩の首に手を回して、
「かがみっ!」
「…………っ!?」
ズキュウゥゥゥゥゥゥゥン!なんて効果音が付きそうな感じに、突然唇にキス!!
や、やったッ!
さすがは尊敬すべきオタクの先輩!
私たちにできないことを平然とやってのけるッ!そこに痺れる、憧れるゥ、っス!



さらにここでアクシデント!
かがみ先輩が驚いてバランスを崩し、泉先輩が覆いかぶさるような形でベッドに倒れこんだっス!
「……んーーー!」
かがみ先輩が手足をじたばたして抵抗するも、先輩はキスを止めないっス。
これはエロい……
マンガなんかでは良くあるっスけど、実際見るとすごいっス!
他の皆も驚きつつも、その光景から目が離せない様子っス。
「ふぁ、……んっ」
あ、だんだんかがみ先輩の瞳がとろんとなっていくっス。
それに抵抗していたはずの手が、いつの間にかきゅっと泉先輩の背中に回ってるっス。
これはもう完全に攻略っスね!これなんてエロゲ!?
「んっ、んっ……!」
「ふぁむ……んぁ」
……ていうか先輩、舌、入ってません!?
ディープキスってやつじゃないっスか!?
Vooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!
皆の前で、大胆過ぎっスよ先輩!かがみ先輩も流され過ぎ!
ファイナルフュージョンの承認は出てないっスよ!超人合体には早いっス!
ぐふう、やばい!マジで鼻血が出そうっス!!


……そしてそれから更に数分してから、泉先輩はかがみ先輩から唇を離したっス。
わお、糸引いてるよ……
「はぁ、はぁ……」
かがみ先輩はボーッとした感じで、ベッドに寝転がったまま肩で息してるっス。
その度に胸が上下して……うおおおお自重しろ私!
「とっても美味しかったよ、かがみ?」
そう言って笑う泉先輩。
「…………ばか」
かがみ先輩はやっとその一言を搾り出すと、しっとりと濡れた瞳で泉先輩を見つめたっス。
泉先輩はそっとかがみ先輩の左頬に手を当てて、優しく反対の頬にキス。
そう、左手は、添えるだけ……。
かがみ先輩は恥ずかしそうに顔を背けて……

……あ、こっちと目が合っちゃったっス!

「……………………?」
まだ頭がボンヤリしているのか、かがみ先輩はアクションを起こさないっス。
「「「「「「…………………」」」」」」
ちなみにこれは私たち6人分の沈黙。
うわあ、気まずい……
「……………………」
長い沈黙の後、先輩はようやく自分の置かれている状況を悟ったのか、
「――――――っ!!」
声にならない悲鳴を上げると、本当に火が出るんじゃあ、って位に顔を首筋まで真っ赤にしたっス。
そして、
「こなたのばかぁぁぁぁぁぁぁ!」
そう言うと泉先輩を押しのけて突然立ち上がりスタートを切ると、まさに脱兎の勢いで走り去っていったっス。
以前、泉先輩が冗談交じりに「かがみってウサギみたいだよね~」なんて話してたっスけど…………納得っス。

私は今確かに、ツイテをぴょこぴょこ揺らして走るかがみ先輩の後姿に、白いウサギを見たっス……!!

      【To be continued…】

















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コメント:
  • 二人の関係はここから変わっていくんダナ… -- 名無しさん (2011-04-28 18:01:51)
  • ひよりん面白い…。ジョジョw -- 名無しさん (2008-09-10 16:41:52)
  • これで付き合ってないこなたとかがみも気になります -- 名無しさん (2008-06-11 16:12:43)

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