蚩
総画:10画
字義:①まっすぐで短いからだ。〈類義語〉豸チ。
②おろか。短小でみにくい。おろかなさま。〈類義語〉愚。「蚩妍シケン」
③乱す。また、乱れる。
④あなどる。ばかにする。▽妛シに当てた用法。
⑤「ちぇっ」と舌うちしてあざわらう。嗤シに当てた用法。
⑥「蚩尤シユウ」とは、伝説上の黄帝時代の豪族の名。兵乱を好み、乱暴で、
黄帝に滅ぼされた。▽おろかでみにくい化け物の意。
音読:(シ)
訓読:(あなど・る)(おろ・か)(みだ・れる)(みにく・い)
熟語:【蚩妍】シケン みにくいことと、美しいこと。美醜。
蚤
総画:10画
字義:①のみ。虫の名。非常に小さくて、人畜の血を吸い、かきたいようなかゆみをおこさせる。
②はやい。時間的にはやい。つとに。▽早に当てた用法。〈対語〉晩。
③つめをきる。つめでひっかく。つめ。▽掻(ひっかく)や爪(つめ)に当てた用法。
「蚤甲ソウコウ」「蚤牙ソウガ」
音読:(ソウ)
訓読:(つめ)(のみ)(はや・い)
蛉
総画:11画
字義:①「蜻蛉セイレイ」とは、
(イ)細くてすっきりしたとんぼのこと。
(ロ)〔国〕ゆらゆらと飛ぶ昆虫コンチュウの名。かげろうのこと。
②「螟蛉メイレイ」とは、あおむし。
音読:(レイ)
訓読:
熟語:
【極楽蜻蛉】ごくらくとんぼ
蛞
総画:12画
字義:①おたまじゃくし。「蝌蚪カト」とも。
②「蛞蝓カツユ」とは、なめくじ。
③「蛞螻カツロウ」とは、けら。
音読:(カツ)
訓読:(おたまじゃくし)
熟語:
蜍
総画:13画
字義:①「蟾蜍センジョ」とは、かえるの一種。大形で、主として陸上にすむ。がま。ひきがえる。
▽俗語で、癩蛤蟆ライハアマという。
②月の別名。▽月の中に蟾蜍センジョ(ひきがえる)がいるという伝説から。
音読:(シ)(ジョ)
訓読:
蜀
総画:13画
字義:①ちょう・がなどの幼虫。毛虫。
②一つ。ひとり。▽独に当てた用法。
③昔中国にあった国の名。
④今の四川省付近の地方のこと。肥えた土地と要害の地として知られた。
音読:(ショク)
訓読:(あおむし)(いもむし)(とうまる)
蜃
総画:13画
字義:①おおはまぐり。
②想像上の動物の名。息を吐きだすと水上に楼台があらわれると考えられた。
「蜃気楼シンキロウ」
③祭祀サイシに用いるうるしぬりのうつわ。
音読:(シン)(ジン)
訓読:(おおはまぐり)(みずち)
蛻
総画:13画
字義:①ぬけがら。へび・せみなどがぬけ出たあとの外皮。「蚕蛻サンゼイ」「蛇蛻ダゼイ」
②もぬける。ぬぐ。へび・せみなどが外皮からぬけ出る。
また、へび・せみなどが外皮をぬぐ。〈類義語〉脱。
音読:(セイ)(ゼイ)
訓読:(ぬけがら)(もぬけ)(もぬけ・る)
熟語:
【詩人蛻骨】しじんぜいこつ
【蝉蛻】センゼイ
①せみがからをぬぐ。また、せみのぬけがら。
②今までのかたちからぬけでる。
③世俗を離れ超越する。『蝉脱センダツ』
蜻
総画:14画
字義:「蜻蛉セイレイ」とは、すっきりした形をしたとんぼ。あきつ。
音読:(セイ)
訓読:
蜚
総画:14画
字義:①虫の名。羽があってとび、台所などにすんで、悪臭を発する。あぶらむし。ごきぶり。
②とぶ。空をとぶ。〈同義語〉飛。「蜚鳥ヒチョウ(=飛鳥)」
音読:(ヒ)
訓読:(あぶらむし)(ごきぶり)(と・ぶ)
蝓
総画:15画
字義:「蛞蝓カツユ」はなめくじ。かたつむり、くもをあらわす熟語にも使う。
音読:(ユ)
訓読:
熟語:
螳
総画:17画
字義:「螳螂トウロウ」とは、かまきり。〈同義語〉蟷螂。
音読:(トウ)
訓読:
螻
総画:17画
字義:①「螻蛄ロウコ」とは、虫の名。けら。おけら。
②「地螻チロウ」とは、みずち。竜の一種。
音読:(ル)(ロウ)
訓読:(おけら)(けら)
熟語:【螻蟻】ロウギ ①けらと、あり。▽とるに足りないものにたとえる。
②自分の事がらを謙そんしていうことば
蟠
総画:18画
字義:①わだかまる。とぐろを巻く。また、あぐらをかく。〈同義語〉盤。
「蟠竜ハンリョウ(=盤竜)」「蟠踞バンキョ(=盤踞)」
②めぐる。ぐるぐると平面をまわる。〈同義語〉盤。
③わらじむし。虫の名。石の下などの湿地にすむ。
音読:(ハン)(バン)
訓読:(うずく・まる)(ま・がる)(めぐ・る)(わだかま・る)
熟語:【蟠屈】ハンクツ
①竜などがとぐろを巻く。とぐろをまいたようにわだかまる。
②気がふさいで、晴れ晴れしないこと。〈同義語〉盤屈。
蟾
総画:19画
字義:①「蟾蜍センジョ」とは、
(イ)かえるの一種。大形で、多く陸上にすむ。ひきがえる。がま。
▽月にすんでいて月を食い、このために月が欠けるといわれる。
(ロ)水をそそぐ器。また、文房具の水入れ。▽がまが水の精とされることから。
②月のこと。▽月にひきがえるがすむといわれることから。「蟾光センコウ」
音読:(セン)
訓読:(つき)(ひきがえる)(みずさし)
蠡
総画:21画
字義:①虫が木のしんを食い破る。むしばむ。
②木のしんを食い荒らす虫。
③ひさご。ひょうたんを割ってつくった器。酒を入れたり水をくんだりする器。
④「蠡蠡レイレイ」とは、連なるさま。
⑤にな。巻き貝の一種。川・池・沼などにいる。
⑥「谷蠡ロクリ・ロクレイ」とは、匈奴キョウドの部族の長の称号。
音読:(ラ)(リ)(レイ)
訓読:(にな)(ひさご)(ほらがい)
蠱
総画:23画
字義:①穀物につく虫。また、人の体内にいる虫。
②まじないに用いる虫。▽うつわの中に虫を入れて共食いさせ、
生き残った虫の毒気でかたきをのろう迷信があった。「巫蠱フコ」
③のろいや毒薬。人を害するもの。
④まよわし乱す。「蠱惑コワク」
⑤周易の六十四卦カの一つ。巽下艮上ソンカゴンショウの形で、
乱のあとに新しいものがおこるさまをあらわす。
音読:(コ)
訓読:(そこ・なう)(まじな・い)(まどわ・す)
熟語:【蠱惑】コワク 女がその色香によって男をたぶらかす。
蠹/蠧
総画:24画
字義:①きくいむし。虫の名。木材・樹木のしんを食い破る。
また、衣服や本を食い破る虫。しみ。紙魚。
②虫が食い破る。むしばむ。虫が食い破ること。また、そのあと。むしくい。「蠹蝕トショク」
③物事をそこない破る。たたき破る。「蠹賊トゾク」
音読:(ト)
訓読:(きくいむし)(しみ)(そこ・なう)(むしば・む)
熟語:
最終更新:2009年01月14日 21:29