トラ



種別
別名  
住所 宮城県柴田郡村田町
特徴  昔、名取のある寺の和尚が飼っていた赤虎猫。和尚はトラを非常に可愛がり、常々「恩返しをしろ」と言い聞かせていた。ある時、大尽の家で死人が出て、葬式をすることになった。大尽の家は他所から高名な和尚ばかり連れてきて、地元の和尚を呼ぼうとしない。トラは魔がさして、棺箱を空中に吊り上げてしまう。高名な和尚たちがいくら経を読んでも効果がなく、地元の和尚を呼ばなかった罰だと噂が流れる。漸く呼ばれた地元の和尚がこの様子を見てトラの仕業だと気付き、「トラやァ、トラやァ、南無トラやァー」と拝むと、遂に棺箱は下に降りてきた。和尚の評判は良くなり、これ以降は死人が出たとき飼い猫に魔がさすといけないので、死人の上に魔除けの刃物を置くようになったという。
資料 『民話の手帳』創刊号

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最終更新:2011年09月04日 19:42