【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 3本目 http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1370334512/
678 ：妹びら選評１：2013/06/29(土) 10:48:57.81 ID:Kl1EEMmV0
修行が足りないので細切れで
派手さこそ無いものの、こんそめ!等で地道な人気を伸ばしていた「Silver Bullet」から、
昨年８月、地味な魔物が密かに現れ、そして言の葉にも挙げられず地味に消えていった。
昨年大賞級の殺戮兵器とは比べるべくもないが、何かの参考になるのなら、
今更ではあるがその嘆かわしい記憶を書き残すのはやぶさかではない。
彼の魔物の名は「妹びらいざー」（いもびらいざー）
半年以上の延期を経て現れた、いわゆる「妹ゲー」と呼ばれる何かである。
あらすじとしては非常に簡単で、
１．主人公は、妹の太ももに欲情するシスコンである
２．それを知った他ヒロインたちが、主人公宅に泊まりがけで彼を監視する
３．ヒロインといい雰囲気になって手を出す
４．家や学校やその他でいちゃつく
が４人の各ヒロインについてあるものだと思えばよい。
ごく一般の学園萌えゲーであり、イラストも上々、総容量も約3.5GBとまあ普通、
Ｈシーンも各６～７回ずつあるなど、分量的にも何ら問題はないように思える。
では、何を以ってこの選評が書かれているのか。
問題点は主に２つ。
まずひとつに、「前述のあらすじで全て説明できる」が最大の問題として挙げられる。
正直に言って、私は詳しい説明をしろと言われて、この選評の二倍にも膨らませる自信がない。
公式サイトの「あらすじ」を書いた人間に、心から敬意を抱くレベルである。
例えば、本命たる妹のルートを見てみよう。
前述の主人公に加えて、妹にも「兄の指先に欲情する」なる難儀な性癖があり、
これを乗り越えるべく二人して奮闘する日々が描かれている……はずなのだが。
１．妹と性的な意味でいちゃつく
２．さすがに色々ヤバいと気づく。で、我慢を始める
３．１週間後「俺は悟りを開いた。もう大丈夫だ（意訳）」
４．その日の放課後「やっぱり無理だったぜ」
大筋の薄さもさることながら、１での描写が物語の大半を占めているのがひどい。
２～３の展開でわずか３カット、４の描写で２カット、
本来なら５に存在するはずのエンドロールすら存在せず、
そのまましれっと表示されたタイトル画面を前に、私が２分ほど固まっていたのはいい思い出である。
すなわち、端的に言えばシナリオの転換や発展性があらゆるルートに於いて皆無なのである。
第二の問題点として、所々に見受けられる作りこみの粗さが挙げられる。
先に述べたエンドロールの未実装や、シナリオの平坦さ、
ユーザーの盛り上がりを尽く断絶せんとばかりに絶妙なバランスで散りばめられた誤字脱字に始まり、
ＣＧの差分ミスでＨシーン中に主人公の腕が分裂し、図らずもカ◯リキー化するなど、
半日でもチーム全員でデバグを行えば容易に減らすことのできたであろうバグが散見される。
発売直前の細切れな延期から開発時間が圧倒的に不足していたことが伺えるが、
それでもデバグの時間を最小限に減らすことでユーザーにいち早く商品を届けようとする、
スタッフ陣の類まれな情熱にはため息が出るほどである。
総合として、実妹や◯◯生などの、この業界においても希少な要素をこれでもかと詰め込み、
かつ主人公自身もその背徳性に気づいているといった、
萌えゲーとしても抜きゲーとしても最良の下地を肥やしながら、
調理に手を抜いたがためにその醍醐味を一切合切投げ捨てるという、
典型的なガッカリゲー、これが「妹びらいざー」であると私は考える。
何やら最近では社自体の動きが不穏であるSilverBulletだが、
これだけの設定を築き上げる力を持っているのだから、今一度
本気で作り上げた作品でリベンジを仕掛けてきていただきたいものである。
少なくとも私には、彼らが全力で推すゲームにならば、惜しみなく手を伸ばす覚悟がある。
最後になるが、これを予約した際にタイトルが読めずに
「では、（中略）と、いもうとび……ら…………えーと、あー、はい、ご予約が３点ですね」
とオロオロしていた中年の男性店員が、このゲームでの最大の萌ポイントであることを付記しておく。
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