ジュエリー・ハーツ・アカデミア -We will wing wonder world- 選評

ブランド きゃべつそふと
ジャンル 落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー
原画/キャラクターデザイン しらたま
企画/シナリオ 冬茜トム
サブキャラクター原画 よねぞう
発売日 2022/7/29
価格 ゲーム本体9,800円(税別)
抱き枕カバー付き限定版22,800円(税別)

選評

【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/
320:ジュエリー・ハーツ・アカデミア選評 ◆Zkfpe80yn.:2022/08/04(木) 13:43:14 ID:Jh62d3Pw
タイトル:ジュエリー・ハーツ・アカデミア-We will wing wonder world-
ブランド:きゃべつそふと
発売日:2022年7月29日
価格:10,780円(税込)抱き枕カバー付き限定版25,080円(税込)
ジャンル:落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー
原画:しらたま
シナリオ:冬茜トム

あらすじ
フリギア王立ジュエリー・アカデミア──

そこは『意志(ジェム)』と呼ばれる不思議な宝石を研究する学園。主人公ソーマ・ジェイスはアカデミアに眠る『賢者の石』を探るべく、
エージェントとして『クラス・ダイヤ』への潜入を試みる。
しかし……彼が配属されたのは謎の新設学級『クラス・ペガサス』だった。

──素性を隠す外国のスパイ・ソーマ。
──剣にしか興味のない女子・ベルカ。
──誰ともつるまない孤高の不良・ヴェオ。
──獣人にして稀代の才媛・メア。
──成績も態度も最悪の王子・マークス。
──唯一まともなクラスの良心・アリアンナ。

ペガサス組に揃ったのは目的も国籍もバラバラな6人の少年少女。
彼らはしばしば反発し合いながらも、やがて世界を脅かす危機に直面することになる。

『石喰い』──

それは、ノヴァ大陸全土を石化せんと迫る謎の災厄。
その最前線に位置した彼らは、元凶の組織《メデューサ》との闘争に巻き込まれていき……?

「いくよみんな──わたし達の全力を、思いっきりぶつけてやろう!」

果たしてソーマはミッションを達成できるのか。
そして、大陸を喰らう石化の脅威に打ち勝つことはできるのか。

世界を羽ばたく意志と絆の冒険譚──ここに輝く。

  • CG数とシーン数
各ヒロイン16枚(内Hシーン6枚)×4
その他31枚
背景27枚
シーン数3×4の12シーン

  • 問題点
①少なすぎる素材によるバトルシーンの演出のしょぼさ

まずプレイしていて気づく点が代わり映えのしない演出である
本作では何度もバトルシーンがあるがその表現を各キャラ1枚か2枚の基本CGとその差分に数種類のエフェクトを組み合わせて描写している
そのためバトルシーンでは紙芝居のようにCG→エフェクト→CGのようなパターンを何度も見る羽目になる
またCGのバリエーションとして複数の基本CGを一枚のCGのように組み合わせていることもある
必然バトルシーンのたびに紙芝居を見させられるプレイヤーは壮快感など得られず何故バトル物にしたのかという疑問を浮かべるのである

②潔すぎる一本道

本作は一本道シナリオであるこれ自体は好みの問題もあるので一概に問題とは言えないだろう
しかし本作はその一本道が本当に一本しかないのである
一本道シナリオといえど複数のヒロインがいれば何らかの形で各ヒロインとのENDがあると思うのが普通であろう
だがこの作品にはそんなものはない一応ヒロインへの告白と返事の差分はあるもののデートやHシーンといった描写は全ておまけに追いやられているのである

またシナリオ自体もなかなかのものである
特にアレなのが終盤でようやく敵組織のリーダーを倒したと思ったらぽっと出のラスボスが現れてヒロインの1人アリアンナがその身を犠牲に封印→エピローグからのEDかと思ったら
実は主人公とクラスメイトは封印後も頑張ってたためなんかアリアンナがパワーアップして最終戦の時まで時間が巻き戻ってチートパワーでラスボスを完全に倒してハッピーエンドである
ビターエンドからハッピーエンドになるのはいい
しかしながらそこに至るまでのカタルシスが無さ過ぎるのでポカーンとしてしまうのである

主に感じた問題点はこの二つである
個人的に気になった細かな問題点としては
  • 癖のあるセーブ&ロード
  • ジャンプ機能がないため各ヒロインの告白差分を見るのがめんどくさい
  • 少なすぎる立ち絵により描かれない名前ありのモブ達
が上げられる

  • まとめ
メーカーが新たな路線として作ったであろう本作
発売前からの意欲的な広告に対して出来上がったものはあまりにも足りないものだった
バトルシーンの多さに対して少なすぎる素材
一本道シナリオなのに感じる描写不足
有償特典で各ヒロインを推しているにも関わらずおまけに追いやられているヒロイン達
とちぐはぐな印象を受けた

補足

339: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/07(日) 23:58:30 ID:YDQx9scU
最後に ジュエリー・ハーツ・アカデミアについて感じたことがまとまったから書き込みます
ジュエハは要素要素で見るとまとまってはいる作品だと感じました
CG数やシーン数みてもjksは言うまでもなく一定の基準に達してますしシナリオも細かいところに目をつぶれば良シナリオと言えるでしょう
ただなんというかこの作品を通して感じたのはこんな感じにしとけばいいだろというメーカーの妥協です
それなりのシナリオそれなりのCGやシーンと決してダメとは言えないけどもっとうまく出来たのではと思うことが多々ありました
確かに発売日に予定通り発売するというのは当たり前で守るべきことです
しかしそれで作品のクオリティを妥協するのは違うのではないかとも思います
そこで思い出したのがCuteness is justiceです
この作品ははっきり言ってすべてが足りてない作品でした
しかしながら面白い作品を作りたいという思いは十分感じ取れました
一方 ジュエリー・ハーツ・アカデミアはどうでしょうか?
バトル物というメーカーの新路線を担っているとは思えるほどの情熱を感じませんでした
言ってしまえば ジュエリー・ハーツ・アカデミアは妥協と打算で出来た作品です
この作品は今のエロゲ業界を端的に表しているのではないでしょうか?
以上が私が感じたことです
長文失礼しました

質疑等

327:名無しさん:2022/08/04(木) 21:03:08 ID:aN8w2LNU
>>322
セーブロードの癖って何?
アメイジング・グレイスの頃から、セーブ80箇所が少ないってのは言われてたけど
それ以外はごく普通では

375:名無しさん:2022/08/19(金) 12:24:53 ID:WqqH3PFQ
ジュエハの選評がWikiにコピペされたけど
>>327でも書いた「癖のあるセーブ&ロード」は説明が必要だと思う
ごく普通の仕様としか思えない

386: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/19(金) 22:24:41 ID:jA/hYyX2
>>375
おま環かは分からないけどセーブロードするときにダブルクリックした後もう一回クリックしないと反応しなかったことですね

391:名無しさん:2022/08/20(土) 23:44:11 ID:TOjh3IF6
>>386
『アメイジング・グレイス』からその仕様だったので、ほとんど無意識にダブルクリックしてました
同じゲームエンジンでもLump of Sugarのゲームは1クリックでセーブできたので、きゃべつそふと側の仕様っぽいですね

392:名無しさん:2022/08/21(日) 01:31:18 ID:BrrRk37E
>>391 読んでランプもそんな仕様だろと思って確認したけどここ最近の2作だけは1クリックでセーブできるんだな
HOOK系も2クリック必要だしEthornellはこの仕様の方が多いんじゃね

追加評価 ※選評ではない

【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/
524:名無しさん:2022/09/25(日) 09:09:05 ID:nhE46llM
ジュエリー・ハーツ・アカデミアをプレイしたので
>>321の選評読んでみたがまぁ納得。
個人的には「そこそこ面白い」くらいの評価なので
クソゲーとは思わないけど、微妙な評価する人がいるのも頷ける。
選評ってほどしっかり書くわけじゃないけど気になった点書いていく

  • 男性キャラの絵柄
男性キャラ(特に主人公)の絵が変。細くてナヨってしててキモイ。
典型的な"女性は描けるけど男性は描けない人が無理して描いた男性"みたいな絵柄。

主人公立ち絵:
+ ...
この体型でも本人曰く「結構鍛えてる方」
+ ...

  • 戦闘シーン
少ないCGと少ないエフェクトの使い回しが多く迫力がない。
そして単純にCGのクオリティが低い。
女性キャラの戦闘シーンCGはそれなりの出来なんだけど
男性キャラの場合、上記の"男性キャラが描けてない"問題と相まって
クオリティが低く迫力が全然ない。

この辺のCGとかもうちょっとなんとかならなかったのかと。
+ ...

また下記のCGが主人公の射撃シーンとして頻繁に使用されるんだけど
銃のシリンダー覗いてるようにしか見えない。
「思いっきり肘曲げてどうやって撃つんだよw」と毎回心の中でツッコんでた。
+ ...

女性キャラの射撃CGは結構カッコいいのにどうしてこうなった?
+ ...

この絵師さん(しらたま氏)はバトルモノじゃなくゆるふわ萌え系作品のほうが向いてると思う。

後、戦闘シーンが無駄に長い。
そもそも文章で迫力ある戦闘シーンを描くってかなり力量がある人じゃないと難しいと思うんだよね。
だからサッサと結果だけ描写すればいいのに戦闘シーンがとにかく長い。
特にラストバトル。
ラスボス倒したと思ったら「これが私の真の姿だ!」とラスボス復活。
もう一度倒したら「私が真の敵よオーホッホッホ!」と新たな敵が登場。
そいつも倒しエンドロール流れたと思ったらエンドロールがキャンセルされ
なぜかタイムリープが発生し最終決戦やり直し。
1回1回の戦闘シーンが長いのに何度も繰り返されて流石に辟易。
ドラクエの竜王だって1回復活するくらいならともかく3度も復活されたら萎えるわ。

  • 恋愛&エロ要素
完全な1本道のため本筋での恋愛&エロ要素が皆無。
一応途中の選択肢によりヒロインと恋人同士になるんだけど
サブシナリオが解放されるだけで、すぐに共通√に戻る仕様。
なのでヒロインと恋人同士になってるのに、あくまで本筋は
友達・仲間といった距離感で話が進むので違和感ありまくり。

一番顕著だと思ったのが、主人公が暴走して恋人含む仲間に危害を加えるシーン。
結局センターヒロインが自分の身を顧みず主人公を救うんだけど
これって普通恋人の役割だと思うんだよね。
けど救い出すのはセンターヒロインで固定。
他のヒロインが恋人だったとしても、その恋人は
センターヒロインが主人公を救い出し抱き合ってるシーンを見てるだけ。

例えばケモ耳ヒロインと恋人同士であったとしても
ケモ耳は下記のシーンをただ棒立ちで見てるだけって状況になる。
+ ...

後は話の中にエロ描写が全くない。
裸はおろかパンチラ・ブラチラ程度のちょいエロすら全くない。
Hシーンのあるサブシナリオを削除すれば、そのまま全年齢版として販売できるレベル。
シナリオゲーにエロ要素のみを求める人は少ないと思うが
シナリオとエロをバランスよく楽しみたいという人にとってガッカリ感が凄そう。

  • シナリオ(作風)
中盤までは一言で言うと"テンプレラノベアニメ"
主人公が特殊能力持ちが集まる学園に入学して~クラスメイトと衝突して~
的な昔よく見た展開。
個人的には嫌いじゃないんだけど、2015年くらいに大量発生して
一時期アニメ界隈で"粗製濫造の象徴""嘲笑の的"みたいな扱いを受けてた
テンプレラノベアニメ的展開なので人によってはこの展開に馴染めないって人もいそう。
で、この作風の展開が20時間くらい続く。
エロ要素も皆無なので、このゲームやるくらいなら
同作風のアニメ2クール見たほうがいんじゃね?って気になってくる。
少なくともヒロインの着替えを覗くシーンがほぼ確実に入ってくるアニメのほうがエロさでは上w
中盤に物語の真相が発覚したくらいから一気に面白くなってくるんだけど
真相発覚してからも話がけっこう長いので徐々に勢いが落ちてしまうのが残念。

全体的な感想としては、作品テーマ・ライターの得手不得手・絵柄が
微妙にマッチしてないというか噛み合ってないというか、そんな印象を受けた。

いろいろ書いちゃったけど個人的にはそれなりに楽しめたし
評価としては中の上って感じ。
ただ書いた通り、色々と粗があったり癖があったりする作品なので
少なくとも万人にお勧めできる作品ではないかなと。
最終更新:2022年12月04日 18:16