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*レギオン
【れぎおん】
|ジャンル|シューティング|~|
|対応機種|PCエンジン CD-ROM2|~|
|発売元|日本テレネット|~|
|発売日|1990年9月21日|~|
|定価|6,780円|~|
|分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(lightsteelblue):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|しょっぱなから死ぬ要素満載&br()デバッグ放棄疑惑高し&br()PCエンジン界の''「死ぬがよい」|~|
**概要
-日本テレネットが1990年にPCエンジンにてリリースしたオリジナル横シューティング。
-ゲーム自体はショット&ボムのオーソドックスな内容で、特別複雑なものではない。PCエンジンとしては割と珍しく、二人同時プレイが可能。
-マルチルート、マルチエンディング制を採用しており、ルートの選択の仕方によって、ステージ数や構成が変化する仕掛けとなっている。
**問題点
-真っ先に突き当たる問題として''序盤から難易度がおかしい''点が挙げられる。とにかく敵弾スピードが意味不明位に速かったり、何の予兆もなく敵や障害物の体当たりに遭遇したり、といった具合。最初のうちは''何故ミスしたのかすらも理解できない状況に陥る''事は必至である。
--こういう難易度なのにミス後はすべてのパワーアップが初期化された状態での途中復活なので、場所によっては''連続ミスのスパイラルにはまる''恐れすらある。
--自機がやられた後一定時間無敵になるが、この無敵時間には何と''パワーアップアイテムの取得判定まで消滅''してしまう。もはや無敵時間ではなく生殺し時間である。
-自機のやられ判定がやけに大きく、他シューティングと同じような感覚で避けると、かなりの割合でミスする恐れがある。また敵や地形のグラフィックの色彩はFCのように完全に溶けこんでしまうことはないのだが、わかりにくい場面も多くこれまた''何故ミスしたのかが理解できない状況になりやすい''。
--さらには自機スピードも鈍足であり、それがさらに死にやすさに拍車をかけている。しかも、このゲームにはスピードアップ関係のアイテムは一切存在しない。ある程度パターンを覚えるか予測しないと回避は不可能に近い。
-各ステージの難易度がちぐはぐすぎて、全然バランスが取れていない。後半ステージの「衛星要塞エネルギー炉」の難易度は非道であり''どんな上級シューターでもここで終わる恐れがある''。
--衛星ステージの構造は、狭い地形の中で「これでもか」といわんばかりにがレーザーがひしめき合い、''レーザーが現れたらそこでミス''なんて状況が普通である。しかもこのステージのボスも「どうやったらこんな攻撃避けられるのかスタッフに問いたくなる」レベルの凶悪さ。''シューティングとしてそれでいいのか?''
--その反面、衛星要塞エネルギー炉の前ステージにあたる「衛星要塞外壁」のボスは、何も攻撃をせずにワンパターンに動くだけというやる気のなさである。''どんだけ性能が極端なんだ、このゲームのボスは。''
-残機が全部ミスするとコンティニューカウントに移行するのだが、''この間もスクロールが流れ続け、ステージの尺稼ぎができてしまう''。しかも、これがこのゲームにおける重要な攻略ポイントであり、数少ない良心でもある実情。
--難易度のキレてるステージでコンティニューカウントになったら''カウント0まで待ってからコンティニューするのが鉄則''であり、決してムキになって即再開してはいけない。このゲームにおける攻略の要は''ズルする事こそが正当法''なのである。
--もちろんコンティニュー数には限りがあり、単に時間稼ぎをするだけでは即効で終わってしまうという事実も忘れてはいけない。
--コンティニューしようと思ってRUNボタンを押すと何故か''ポーズ''がかかる。GAME OVER画面でポーズがかかっている状態はシュールとしか言いようがない(ちなみにコンティニューはIボタン)。
-説明書のアイテム紹介ページに、「出現するパワーアップアイテムは、緑がワイドショット、赤がバルカン」と表示されているが、それは誤りであり、「赤がワイドで緑がバルカン」が正解である。''説明書すらろくにチェックできてねえよこのソフト''。
-ステージの一つである「惑星ルーブル」にて、''ボス戦前にボンバーを使用しないと先に進めないというトンデモバグがある''。もしその場所でボンバーストックがなければわざとミスしてストックを補給するしかない。しかも説明書にてそのバグを「惑星ルーブルにはボムを使わないと進められない場所があるらしいぞ」と''いかにも仕様みたいな表記がされている''。これはデバッグ放棄と見てほぼ間違いだろう。…ってか、''そんな仕様あってたまるか!!!''
-CD-ROM2にて製作されているゲームなのに、''道中BGMが本体の内蔵音源で、ボスBGMがCD音源''となっている。道中BGMのループが短くて気だるい曲調と、ボス戦の神秘的な曲調の温度差が激しすぎる。別に内蔵音源だから悪いとは言わない(PCEには内蔵音源使用の名曲が大量に存在する)が、''せめて曲調を統一してくれよ頼むから''。
--ステージ開始後長めの英語のナレーションが流れるのだが、こちらにCD-DAを使っているのが原因であろう。もっともナレーションを流し終えてからCD-DAでBGMを演奏するなどのやり方もあったわけで、何故そうなったのかよく分からない作りではある。
-グラフィック周りもCD-ROM2のゲームとしてはショボい部類。これより頑張った外見を持つHuカードのゲームはいくらでも存在する。
**評価(?)点
-シューティングとしての土台はそんなに悪くはない。''…ゲームバランスが崩壊しているだけであって''。
-二人同時プレイができる。いや、それじゃ苦痛度も倍増なんていっちゃ駄目よ。
-ルート分岐やマルチエンディングで何度も楽しめる。いや、ゲーム自体がアレで繰り返せってのも酷だなんていっちゃ駄目よ。
-無理ゲーではあるが、各ステージのパターン把握とコンティニューの有効活用を駆使すれば、十分クリアは可能ではある。そこを寛大に見れば、クソゲー度はぐっと下がるだろう。
--しかし、シューターにはそんな余裕のある人は少ないが…。
-さすがにテレネットのゲームだけあってCD-DAで奏でられるBGMは素晴らしい。
**総評
-難易度鬼畜、ゲームバランス崩壊、デバッグ放棄疑惑、と三拍子揃った酷いゲームである。実際、当時のゲーム雑誌においても最底辺の評価がされており、当初から「買うとほぼ間違いなく後悔するソフト」として、PCエンジンユーザーから忌み嫌われていた存在であった。
-ただ、コンティニューの引き伸ばしを利用し、いかにミスを無駄にしないかという戦略性は偶然の産物ながら持っているゲームでもある。そういう意味では、何もかもが糞という存在とは一概にも言い切れないかもしれない。''一般的プレイヤーにとっては完全にアウトだが''。
-敵と敵弾の動きの速さは尋常ではなく、見方によってはバカゲーとも評価できるかもしれない。もっとも今だから笑えるのだが、リアルタイムでこれを買ったら死にたくなることうけあいである(体験者談)。
-「ゲーム雑誌の編集者達が普段プレイしている未完成のβ版とはこういうものだ」ということが味わえるという、別ベクトルの点で話題になったゲーム。
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