それは普通の暇な日のこと、珍しく咲がパソコンの前に座って人差し指だけでカタカタやっていた
和「咲さん、何をやってるんですか?」
咲「えっとね、いんたーねっと? で相性占いを」
和「そんなオカルト当たりませんよ」
優希「いいじゃないかのどちゃん、試しにやってみても」
咲「じゃあ優希ちゃんでやってみるね……『お互いに高め合える関係で結婚も可能性ある』って」
優希「なるほど、私と咲ちゃんはライバ……結婚?」
咲「うん、相手の名前は京ちゃんにしておいたんだ」
優希「ま、まあいいことにしておくじぇ」
和「それはおかしいです、やり直した方がいいと思います」
咲「そう? じゃあ試しに私と京ちゃんはっと。
うーん……『付き合うとうまく気持ちを伝えられなくて不安定になる』かあ、幼馴染として長いから距離感分らないのかも」
優希「京太郎と咲ちゃんは仲良しだし相性いいと思ってたじょ」
和「ほら、占いなんてそんなものです。オカルトですね、オカルト」
久「あら面白そうなことやってるじゃない、私はどうなの?」
咲「部長ですか? えっと、『お互いに気持ちを伝えにくい』らしいです。愛情表現の仕方を考え直すべきだとか」
和「変ですね、当たっています。いえ偶然当たる確率もありますし、可能性としてはそちらかも」
久「どういう意味よ、和?」
まこ「後輩に絡むのはよしんさい。久は気になる相手をからかう癖があるじゃろ、それをやめろってことじゃな」
咲「染谷先輩はっと、優希ちゃんと同じですね。成長できて結婚もありですって」
まこ「ほう、悪くはないんじゃな。まだやってない人間はおるんか?」
優希「のどちゃんだけだじぇ」
久「和、貴方だけ逃げようなんてそうはいかないわよ」
和「いえ、ですから占いなんて」
咲「あー、和ちゃんは『干渉しすぎ』だって。気になるのは分かるけど詮索しすぎて京ちゃんから嫌がられるって」
久「確かに和ってそんな感じよね、納得だわ」
優希「つまり束縛する女だな」
和「そ、そんなオカルトありえません!」
―――ところで某所では
照「私と京ちゃんは『これ以上ない理想の関係』、照れる、照だけに」
カン
最終更新:2018年05月02日 16:48