京太郎「怜さん! 俺の未来を占ってください!」

怜「うちのは未来視であって占いとはちゃうんやけど。まあええわ、そこ座り」

京太郎「はーい」ワクワク

怜「むむむ……今惹かれとる相手に告白したら、付き合ってはもらえるみたいやけど身持ちが堅おて手は出されへん。
  んで、男子高校生的に悶々しとったら彼女の親友に誘惑されてそのまま浮気を続けて刺されるって出たで」

京太郎「そ、そんな……だったら最初からその親友の人にすればいいんですか?」

怜「んー、それもあかんな。付きおうとる彼女の親友が彼女の体調を心配、誘惑して……以下は同じ流れや」

京太郎「俺に明るい未来はないんですか」

怜「一つだけあるで。最初から二股を宣言して3人で付き合うんや。
  そしたら互いにライバル心で女が積極的になって、いい感じで青春を楽しめるって出たわ」

京太郎「それしかないと?」

怜「ないな」

京太郎「俺、俺……言ってきます!」

怜「頑張りや~。うちはここで待っとるで」

ひらひらと京太郎が走っていくのを見送って、背中が見えなくなった辺りで真剣みのあった顔を普段通りに戻す。

怜「まあ、口からでまかせなんやけどな。うちにもチャンスの一つくらいあってもいいやろ、竜華?」

園城寺怜という人間は親友には配慮しつつも自分が完全に負けるのは嫌という、なんとも難儀な性格をしていた。


カン

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最終更新:2019年03月11日 01:05