• IF阿知賀とすれ違い

カツンカツンと鳴る足音と目の前から放たれる圧力、それに穏乃は唾を飲み込む

穏乃(和の学校の制服、名前なんて言ったっけ? 確か、みやなが……宮永咲っ!)

戦意が燃え滾る。絶対に負けられないと覚悟が決まる

穏乃「(彼氏持ちなんて)私の倒すべき敵だ!」

憧「どったの、しず?」

仲良さそうに繋がれた男女の手を目にして、女子校育ちの悲哀と嫉妬はすごかった

ーーー
咲ちゃんサイド

咲「うう、京ちゃん早くおトイレ連れていってよぉ、このままじゃ私」

京太郎「我慢、我慢だ咲。流石に高校生でおもらしはシャレにならんからな」

咲「ふぇぇ、歩く振動で漏れそうだよ……」

男女が手をつないでいる理由は色気のかけらもなかった。現実は非情である


  • Take 2

穏乃(あの制服、和と同じ高校の……名前、名前は)

一瞬ためらったものの持ち前の行動力で一歩を踏み出す。

穏乃「あのっ、清澄の応援の方ですよね!? お名前、聞いてもいいですか!?」

京太郎「えっと、須賀京太郎だけど。それと応援じゃなく一応部員な」

憧「ちょっ、しずぅ!?」

咲「ちょっと京ちゃん、なんで他校の人と仲良くなろうとしてるの? ねえ、どうして、ドウシテ」

京太郎「なっ、待て咲、それは、それだけは!」

咲「カン(物理)」

哀れ、京太郎の意識はここで途絶えた。
次に起きた時、阿知賀の女子と知り合った記憶はすっぽり抜け落ちていたという。


カン

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2019年10月09日 10:32