末原「はぁ……」
末原「あー,なんかオモロイことないかなー」
末原「こんな風にグダグダとプロの動画見ても,ただ暇なだけやし……」
末原「なんかないか……ん?」
末原「なんやこの生放送…初心者雀士のネトマ生配信?今から?」
末原「しょーもなさそうやけど……まっ,見るだけならただやしな」カチカチ
きょーちゃん『え,えー,声聞こえますかー?』
きょーちゃん『っつても,誰も居るわけないか…ははっ』
きょーちゃん『誰かと一緒に打ってる方が集中できるからと言ってはyoutuberは流石に無理が……』
末原「……なんか悲壮感溢れてて可哀そうや」
末原「ちょっとコメ打ってみるか」カタカタ
きょーこ:聞こえとるよー
きょーちゃん『えっ,うそぉ!!?』
きょーちゃん『あっ,はい,見てくださってありがとうございます!』
きょーちゃん『ただネトマするだけの詰まらない配信ですが,見て頂けたら嬉しいです』
末原「声の感じからして…高校生か」
末原「声もしっかりと聞こえやすいし,イキり感もない,結構ええかもな」
きょーちゃん『じゃ,最初の局は――』
きょーちゃん『――あー,これはどうすれば……』
末原「麻雀の腕はたしかに初心者やな」
末原「えーと,この場合は」カタカタ
きょーこ:三萬切りやな
とよね:三萬切るといいよー!
爽:これは三萬だな
きょーちゃん『お,ありがとうございます……ってええ!?』
きょーちゃん『もうリスナーさんが三人も!?』
きょーちゃん『あっ,その,しばらくは寂しい戦いを強いられるものかと思ってまして…』
きょーちゃん『めちゃくちゃありがとうございます!』
末原「こうも反応ええと,コメントの書きごたえもあるなぁ…」
末原「っと,私の他に二人もこんなん見てる物好きがおるんか」
きょーちゃん『やったー!あがったー!!』
きょーちゃん『清一で跳満!』
きょーちゃん『リスナーの皆さんのお陰様です!ありがとうございます!!』
きょーこ:いい感じの出だしやな
とよね:おめでとー!
爽:きょーちゃんはわしが育てた
きょーちゃん『じゃ次も――』
きょーちゃん『――よし!カンチャン埋まってリーチだ!』
きょーちゃん『――あ,当たるな!これは通ってお願い申し上げます!!』
きょーちゃん『あああああああ!!俺の点棒がああああああ!!』
末原「…ふふっ」
末原「こうも楽しそうで麻雀してる人,そうそう居らんわ」
末原「私も最初はこんな感じやったっけ……」
きょーちゃん『本日最終試合!なんと2000点差でトップ!あとは凌ぐだけ…』
きょーちゃん『やったー!流局したー……ってあれ?』
きょーちゃん『えっ,なにこれ,西場?』
末原「くふっ」
末原「そ,そりゃアカンよきょーちゃん」カタカタ
きょーこ:誰も三万点超えてないからやな
とよね:誰も三万点超えずに南場が終わると,西場に行っちゃうんだよー
爽:三万点超えたら勝ちだから,とにかく早くあがるんだ!!
きょーちゃん『そんなルールあるんですか!?』
きょーちゃん『ここは速攻で…ってダブリー!?』
きょーちゃん『こんなん分からねぇよ!えーいこれだ!!』
きょーちゃん『ぎゃあああああああ!!』
末原「~~っ!!」バンバンバン!
末原「そんな,そんな結末あるか!?」カタカタ
きょーこ:まさしく速攻やったな
爽:最速に限りなく近かった
とよね:残念だったねー
きょーちゃん『えー,これからはちゃんと西場にならないよう点数に気を付けます!』
きょーちゃん『本日の放送はこれで終わります!おやすみなさい!!』
末原「あー,面白かった,また見よーっと」
その後,このチャンネルはちょー有名になりましたが,今日もkyoチャンネルは平和です
カン!
~おまけ~
豊音「ふふふ…くふふふ」
塞「トヨネ,何見てるの?」
胡桃「一人で笑っててこわい」
エイスリン「ドウガ?」
白望「どうしたの…?」
豊音「あっ,ごめんねー」
豊音「これ見てたんだー!昨日見つけたユーチューバーでちょー面白いよー!」
塞「なになに,一見は普通のネトマ配信だけど…」
胡桃「そんな面白そうには見えないけど…」
コンナンワカラネェヨ!エーイコレダ!!ギャアアアアアア!!
エイスリン「……フフ」
白望「……いい」
胡桃「…致命的に運がない!」
塞「この…ふふっ…台本でもあるんじゃないかっていう展開がとてもいいわね」
豊音「でしょでしょー!」
豊音「まだ登録者4人だけだけど,ちょー面白いよねー!」
その後,五人でアーカイブを鑑賞するのが日課となりましたが,今日も宮守女子高校麻雀部は平和です
カン!
最終更新:2020年04月06日 23:33