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( ∵)道端に落ちたタコさんウインナーのようです」(2012/05/13 (日) 01:29:41) の最新版変更点

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. 落ちちゃった ( ∵) お箸からコロンと落ちた僕を、二人の男の子が見下ろす 残念がるような目と、無関心そうな目 僕の窪んだ目とは違う、いろんなものを映す黒いガラス玉に僕が映る ( ∵) 234 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:25:59.38 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「あー…落ちちゃった…」 ('A`)「落ちたのはしゃーないな。あ、バス来たぞ」 (;´・ω・`)「うわっ、早く食べなきゃ…また朝練で倒れちゃう」ガツガツ ('A`)「がんばれー」 ( ∵) 落とされることなく食べられていくおかずたちから目を逸らして、上を見る 青い空と柱に繋がってる糸 その線に、楽譜の音符みたいな小さな鳥たち 可愛らしい囀ずりか日常を奏でる ( ∵) 僕はあの鳥たちに食べられるのかな 235 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:28:30.20 発信元:222.231.81.151 ('A`)「ほら、はよ乗れはよ乗れ」 (;´・ω・`)「おさないれおはないれ」ムゴムゴ 僕が盛り付けられていた弁当箱の持ち主は、もう一人の男の子に背中を押され大きな車に乗り込んだ 大きな音を立てて走り出した車はあっという間に見えなくなった ( ∵) 道端に、僕ひとつ 通行人は僕に気づくことなく歩き去っていく ( ∵) 少ないとはいえ人がいるせいか、小鳥はまだ降りてこない 食べられる前に、僕の作られた経緯を思い出そうかな 236 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:31:06.18 発信元:222.231.81.151 僕は豚の腸に詰められた豚肉で出来ているポークソーセージ でもただのポークソーセージじゃない (*∵) タコみたいな足と顔のあるウインナーだ つまようじでほじくられてできた顔はなかなかかっこいくできていると思う (*゜ー゜)チュンチュン ( *><)チュンチュン 二匹の茶色い小鳥が僕の元へやってきた ぴょんぴょんと小さく飛んで僕の近くへ寄り、ちょっとずつ啄んでいく (;∵) あぁ、自慢の足が 食べられるってわかってたのに、こうなるって知ってたのに 苦しいや 神経なんてないのに、どこかが痛い どこが痛いんだろう? 238 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:33:31.44 発信元:222.231.81.151 (;*゜ー゜)チュ、チュン… (;><)チュン…チュチュン… ( ∵) 僕を食べてた二匹が、ちょっとずつ下がっていく どうしたんだろう? 二匹の視線は僕の顔が掘られていない背中に向いていて、見えない ちょっと怖くなる 一体なにがあっ ( ゜∋゜) さっきまで僕を啄んでいた小さなくちばしより遥かに大きなくちばしが僕をつついた その拍子にコロンと動いた僕の視界に大きな黒 239 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:36:33.11 発信元:222.231.81.151 (;;∵) 厳つくって強そうな烏は、僕をくわえると羽ばたいた 足がもげそうになるくらい強い風 近くなった空の広さ さっきまでは見れなかった屋根 ( ゜∋゜)バッサバッサ (*∵) すごいや 僕、空飛んでる ジーンと染み渡る感動になにかが熱くなる こんな綺麗な景色を見せてもらえるなんて (*∵) 僕、この烏に食べてもらいたい 240 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/05/11(金) 21:39:58.38 発信元:222.231.81.151 ( ゜∋゜)バッサバッサ…トンッ ( ∵) 朝日に温められた瓦の上に置かれる 僕は今から食べられる 僕はこの烏に食べられたい ( ゜∋゜)パク 烏の体のひとつになって体を動かすエネルギーになって この空が夕陽に染まるのを この空が群青に染まるのを 見てみたい 感じてみたい このエネルギーが果てるまで このエネルギーが消えるまで …………… 241 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:40:35.66 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「ただいまー」 J('-`)し「あら、おかえりなさい」 (´・ω・`)「お腹すいた…ご飯もう出来てる?」 J('-`)し「まだ出来てな…あ、春雨スープなら出来てるよ」 (*´・ω・`)「はるさめー!」 J('-`)し「はい」コトリ (*´・ω・`)「いただきまーす」ゴクゴクズーズー (*´・ω・`)「やっぱおいしいや!!お母さんありがとー」 J('-`)し「うふふ。まだあるわよ~飲む?」 (*´・ω・`)「飲む!」 J('-`)し「はいはい」コトリ (´・ω・`)「…あ」ゴクゴクズー… J('-`)し「ん?」 242 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:41:54.45 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「スープのウインナーで思い出したんだけどさ、朝タコさんウインナー落としちゃったんだよね…」 J('-`)し「あらあら」 (´・ω・`)「………」 J('-`)し「そうしょぼくれなくたっていいじゃない。たかがウインナーでしょ?」 (´・ω・`)「うん」 J('-`)し「………」 243 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:46:20.10 発信元:222.231.81.151 J('-`)し「………」 J('-`)し「ほら、出ー来たっ」 (´・ω・`)「…ん?」 J('-`)し「…まだ焼いてないからタコには見えないわね」 (*´・ω・`)「えっ?タコさんウインナー?」 J('-`)し「そうよ~明日のお弁当に入れましょうね?」 (*´・ω・`)「うん!!」 ( ∴) (´・ω・`)「…ちょっと顔ちがくない?」 J('-`)し「…失敗しちゃったの……」 (*∴) ( ∵)道端に落ちたタコさんウインナーのようです
233 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:23:51.23 発信元:222.231.81.151 やっぱワカビロぽぽすきだな 乙 投下する 落ちちゃった ( ∵) お箸からコロンと落ちた僕を、二人の男の子が見下ろす 残念がるような目と、無関心そうな目 僕の窪んだ目とは違う、いろんなものを映す黒いガラス玉に僕が映る ( ∵) 234 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:25:59.38 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「あー…落ちちゃった…」 ('A`)「落ちたのはしゃーないな。あ、バス来たぞ」 (;´・ω・`)「うわっ、早く食べなきゃ…また朝練で倒れちゃう」ガツガツ ('A`)「がんばれー」 ( ∵) 落とされることなく食べられていくおかずたちから目を逸らして、上を見る 青い空と柱に繋がってる糸 その線に、楽譜の音符みたいな小さな鳥たち 可愛らしい囀ずりか日常を奏でる ( ∵) 僕はあの鳥たちに食べられるのかな 235 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:28:30.20 発信元:222.231.81.151 ('A`)「ほら、はよ乗れはよ乗れ」 (;´・ω・`)「おさないれおはないれ」ムゴムゴ 僕が盛り付けられていた弁当箱の持ち主は、もう一人の男の子に背中を押され大きな車に乗り込んだ 大きな音を立てて走り出した車はあっという間に見えなくなった ( ∵) 道端に、僕ひとつ 通行人は僕に気づくことなく歩き去っていく ( ∵) 少ないとはいえ人がいるせいか、小鳥はまだ降りてこない 食べられる前に、僕の作られた経緯を思い出そうかな 236 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:31:06.18 発信元:222.231.81.151 僕は豚の腸に詰められた豚肉で出来ているポークソーセージ でもただのポークソーセージじゃない (*∵) タコみたいな足と顔のあるウインナーだ つまようじでほじくられてできた顔はなかなかかっこいくできていると思う (*゜ー゜)チュンチュン ( *><)チュンチュン 二匹の茶色い小鳥が僕の元へやってきた ぴょんぴょんと小さく飛んで僕の近くへ寄り、ちょっとずつ啄んでいく (;∵) あぁ、自慢の足が 食べられるってわかってたのに、こうなるって知ってたのに 苦しいや 神経なんてないのに、どこかが痛い どこが痛いんだろう? 238 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:33:31.44 発信元:222.231.81.151 (;*゜ー゜)チュ、チュン… (;><)チュン…チュチュン… ( ∵) 僕を食べてた二匹が、ちょっとずつ下がっていく どうしたんだろう? 二匹の視線は僕の顔が掘られていない背中に向いていて、見えない ちょっと怖くなる 一体なにがあっ ( ゜∋゜) さっきまで僕を啄んでいた小さなくちばしより遥かに大きなくちばしが僕をつついた その拍子にコロンと動いた僕の視界に大きな黒 239 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:36:33.11 発信元:222.231.81.151 (;;∵) 厳つくって強そうな烏は、僕をくわえると羽ばたいた 足がもげそうになるくらい強い風 近くなった空の広さ さっきまでは見れなかった屋根 ( ゜∋゜)バッサバッサ (*∵) すごいや 僕、空飛んでる ジーンと染み渡る感動になにかが熱くなる こんな綺麗な景色を見せてもらえるなんて (*∵) 僕、この烏に食べてもらいたい 240 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2012/05/11(金) 21:39:58.38 発信元:222.231.81.151 ( ゜∋゜)バッサバッサ…トンッ ( ∵) 朝日に温められた瓦の上に置かれる 僕は今から食べられる 僕はこの烏に食べられたい ( ゜∋゜)パク 烏の体のひとつになって体を動かすエネルギーになって この空が夕陽に染まるのを この空が群青に染まるのを 見てみたい 感じてみたい このエネルギーが果てるまで このエネルギーが消えるまで …………… 241 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:40:35.66 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「ただいまー」 J('-`)し「あら、おかえりなさい」 (´・ω・`)「お腹すいた…ご飯もう出来てる?」 J('-`)し「まだ出来てな…あ、春雨スープなら出来てるよ」 (*´・ω・`)「はるさめー!」 J('-`)し「はい」コトリ (*´・ω・`)「いただきまーす」ゴクゴクズーズー (*´・ω・`)「やっぱおいしいや!!お母さんありがとー」 J('-`)し「うふふ。まだあるわよ~飲む?」 (*´・ω・`)「飲む!」 J('-`)し「はいはい」コトリ (´・ω・`)「…あ」ゴクゴクズー… J('-`)し「ん?」 242 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:41:54.45 発信元:222.231.81.151 (´・ω・`)「スープのウインナーで思い出したんだけどさ、朝タコさんウインナー落としちゃったんだよね…」 J('-`)し「あらあら」 (´・ω・`)「………」 J('-`)し「そうしょぼくれなくたっていいじゃない。たかがウインナーでしょ?」 (´・ω・`)「うん」 J('-`)し「………」 243 :!ninnja:2012/05/11(金) 21:46:20.10 発信元:222.231.81.151 J('-`)し「………」 J('-`)し「ほら、出ー来たっ」 (´・ω・`)「…ん?」 J('-`)し「…まだ焼いてないからタコには見えないわね」 (*´・ω・`)「えっ?タコさんウインナー?」 J('-`)し「そうよ~明日のお弁当に入れましょうね?」 (*´・ω・`)「うん!!」 ( ∴) (´・ω・`)「…ちょっと顔ちがくない?」 J('-`)し「…失敗しちゃったの……」 (*∴) ( ∵)道端に落ちたタコさんウインナーのようです

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