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※当項におけるソードアート・オンラインのシステム用語や仕様の詳細な設定は、遊ぶ環境作りの一環として作られた独自設定です。 原作で描写されていない仕様や明らかになっていない設定などは全て推測を元に設定されている為、原作と異なる可能性があります。 極力原作の描写や設定を尊重したいと考えている為、原作で新しく描写されたり、 詳しい設定や新たな設定が明らかになった場合、原作に準じた設定や仕様に変更、修正する可能性があります。 ※このゲームにおいて参加者が操作するプレイヤーキャラクター以外のキャラクターは、設定上人間が動かしているキャラクター(アバター)と、 システムによって管理されAIで稼動するキャラクター(オブジェクト)の二種類存在するため、前者を《他プレイヤー》、後者を《NPC》と区別して表記する。 また作中でプレイヤーと呼ぶ場合、設定上SAOにログインしSAOに捕らわれている人間キャラクター達を指す。 ◆カラー・カーソル SAO内で他のプレイヤーやNPCを見た(ターゲットした)時に表示される情報パネルをカラー・カーソルと呼ぶ。 表示されるのはカラー・カーソルとHPゲージ、各種情報タグだけでプレイヤーネームやレベルなどは表示されない。 本人に直接聞く以外の方法でプレイヤーネームを知りたい場合は、フレンド登録申請をして互いにフレンド登録する、 パーティー参加申請を出してパーティーを組む、デュエル申請を出す位しか手段が無い。 同じ階層に居て名前が解っているプレイヤーにはインスタント・メッセージの送信が可能。 ただしインスタント・メッセージでは相手に届いたかどうかを確認する事は出来ない。 プレイヤーがダンジョン扱いのエリアやインスタンスエリアに居る場合はメッセージ類の送受信が出来ない仕様なので、 送受信出来なかった事が解ると当該プレイヤーがダンジョン扱いのエリアかインスタンスエリアに居る事が推測できてしまう。 インスタント・メッセージで相手に届いたかどうか確認できないのは、 インスタント・メッセージを利用した付きまとい行為やハラスメント行為を防止する為の仕様。 互いにフレンド登録をしているプレイヤー宛のインスタント・メッセージはフレンド・メッセージと同様の扱いになる。 つまり異なる階層に居ても階層を跨いで送受信可能で、かつ、送受信出来たか否かが解る。 通常プレイヤーとNPCは外見だけでは殆ど区別がつかないが、カラー・カーソルの色で判断する事が出来る。 カラー・カーソルの色がグリーン(緑色)なのが人間のプレイヤーが動かしているプレイヤーアバターで、 カラー・カーソルの色がイエロー(黄色)なのがNPCである。NPCはさらにNPCである事を示す情報タグも付いている。 ビーストテイマーのペットや攻性化していないノンアクティブ・モンスターのカラー・カーソルもNPCと同様イエロー表示。 またカラー・カーソルの色はプレイヤーアバターの属性(Alignment)も表す。 プレイヤーアバターは通常ノーマルな属性でグリーン(緑色)のカラー・カーソルを持つが、 他プレイヤーへの攻撃や過度のハラスメント行為によって犯罪者属性に変化した場合、 カラー・カーソルの色もグリーンからオレンジ(橙色)に変化する。 ※アクティブ、もしくは攻性化した(襲い掛かってきた)モンスターのネームカラーとカラー・カーソルは赤くなるが、 その明度は自分とのステータス差によってライトピンクからダーククリムゾンまで変化する。 自分より圧倒的に強いモンスターのネームカラーは限りなく黒い赤色になる。 殆ど経験値が得られない格下は白に限りなく近いライトピンク(ペールピンク)、同じレベルの適正な敵がピュアレッドで表示される。 ◇情報タグ カラー・カーソルには各種情報タグも表示される。 《ギルド》に参加しているプレイヤーなら《ギルド》のロゴマーク、通称ギルドタグが表示される。 NPCにはNPCである事を示す情報タグ、通称NPCタグが付いている。 情報タグを利用してパーティーメンバーを募集したりする事も出来る。 メニューから情報タブ、募集タブを選択し募集要項などを記入するとカラー・カーソルに募集タブが表示される。 カラー・カーソルに募集タブを出している他のプレイヤーをターゲットし、募集タブをタップすると募集要項を読む事が出来る。 情報タグは売り手募集、買い手募集、ギルド参加希望、ギルドメンバー募集、など多様に利用されている。 拠点として利用されている街の広場などでは情報タブを利用した交流が盛んに行われている。 ◇他プレイヤーへの報酬や謝礼の相場 交渉と彼我の《友好度》次第では他プレイヤーを雇用したり、協力を求めたりする事も可能。 他プレイヤーに支払う給与や報酬、謝礼の額は、事前の交渉や約束、他プレイヤーへの感謝の気持ち次第だが、 必要とされるスキルのスキル熟練度の値×100コル、もしくは他プレイヤーのレベル×1000コルの値を参考に、 拘束時間や危険度を考慮した額が大体の目安、相場とされている。 プレイヤー同士のトラブルを望まないのであれば、成功報酬なのか、失敗しても一定額払うのか、 前金の有無等々、事前に具体的に決めておくのが望ましい。 ◆属性(Alignment)とカルマ(Karma) ソードアート・オンラインのシステムプログラムにはプレイヤーの心理状態や感情をモニターする機能が備わっている。 その為、プレイヤーはシステムに嘘をつく事が出来ない。 攻撃対象や攻撃範囲内、攻撃の軌道上に他プレイヤーが存在する事を知覚している状態で攻撃を行った場合、 攻撃するのを止めなかった、即ち故意に攻撃したものとシステムに見做される。 偶発ヒット、つまりわざとではないと他プレイヤーに嘘をつく事は不可能ではないが、システムに嘘をつく事は出来ない。 また害意や悪意は無かったと他プレイヤーに嘘をつく事も不可能ではないが、やはりシステムに嘘をつく事は出来ない。 対象の知性に対し悪意や害意があったかが不明瞭な場合、対象の知性への《友好度》の値を参考に判断する。 属性(Alignment)はカルマ(Karma)の値によって決定され、カラー・カーソルの色で明示される。 カルマ(Karma)の値そのものはゲーム内では明示されておらず、プレイヤーが直接確認する事は出来ない。 ただし《カルマ解消クエスト》(後述)の内容や、監獄エリアの牢獄内に拘束を強いられる期間(後述)は、 カルマの値が減少している程負担が増し、期間が延びる事がマニュアルに明記されている為、類推することは可能。 カルマ(Karma)の値は初期値、基準値0(ゼロ)が最大で、下限は無く、他プレイヤーへの攻撃などを行う度に減少する。 カルマが0の時、属性はノーマル(Normal)でカラー・カーソルの色はグリーン(緑色)。 カルマが-1以下の時、属性はクリミナル(Criminal)でカラー・カーソルの色はオレンジ(橙色)。 オレンジはプレイヤーに犯罪者属性、犯罪者カラーとして認識されている為、 カラー・カーソルがオレンジのプレイヤーは犯罪者(オレンジ)プレイヤーとして扱われる。 また犯罪を目的としたプレイヤーの集まりを指してオレンジギルドと呼ばれるようになるが、あくまで呼称でしかない為、 実際に《ギルド》を結成しているとは限らないし、犯罪者(オレンジ)プレイヤーのみの集団であると保証するものでもない。 カラー・カーソルがオレンジになった犯罪者プレイヤーは、《圏内》(犯罪禁止コード有効圏内)での行動が制限される(後述)。 そのため犯罪を目的とするからこそカラー・カーソルをグリーンに戻す(後述)、もしくはグリーンに保つという事も行われ得る。 犯罪者プレイヤーの中でも特に殺人を犯したプレイヤーを指してレッド、ないしレッドプレイヤーと呼ばれるようになるが、 プレイヤーを示すカラー・カーソルの色自体はグリーンとオレンジしか存在しない。 つまりシステムに規定された呼称や色ではなく、畏怖や忌避感、嫌悪感によるプレイヤー間での通称、ないし蔑称。 ◇犯罪者(オレンジ)プレイヤーに対するペナルティ カラー・カーソルがオレンジになった犯罪者プレイヤーは、《圏内》(犯罪禁止コード有効圏内)での行動が制限される。 カルマが-1以下の犯罪者(オレンジ)プレイヤーが《圏内》に進入した場合、即座に衛兵NPCによって拘束される。 ゲートから徒歩で《圏内》に進入した場合はゲート両脇に常時待機している衛兵NPCが、 《転移結晶》などで《圏内》に転移してきた場合は転移座標に衛兵NPCが湧出し、拘束する。 衛兵NPCは極めてレベルが高く、《圏内》では害することも出来ない為拘束を免れることは出来ない。 ★《圏内》に進入した犯罪者(オレンジ)プレイヤーは衛兵NPCによって拘束され次第、 《監獄エリア》内に設けられている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移(投獄)される。 《圏内》である《主街区》で自由に行動できない為、階層間の移動に《転移門》を利用することが出来ない。 階層間を移動する場合、《転移結晶》で他階層にある《圏外村》のエリア名称を直接指定して転移するか、 他階層が出口に設定されている《回廊結晶》を使用するか、《迷宮区》を徒歩で行き来する必要がある。 犯罪者(オレンジ)プレイヤーを対象とした攻撃を実行する事によって、攻撃側プレイヤーのカルマが減少する事は無い。 仮に攻撃によって犯罪者プレイヤーのHPゲージを0(ゼロ)にして死亡させたとしてもカルマは減少しない。 非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーを対象とした攻撃を実行する場合、カルマが減少し犯罪者属性に陥るリスクを伴うが、 そのリスクが存在しない分、犯罪者プレイヤーは自分を対象とした攻撃に晒される機会が増える可能性がある。 ◇犯罪者(オレンジ)プレイヤーに対する感情 犯罪者(オレンジ)プレイヤーであるというだけで非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーから忌避される可能性が高い。 元々犯罪者プレイヤーであったと知られただけでも信頼を損ねたり、信用を失ったりする可能性がある。 《圏外》で活動する非犯罪者属性のプレイヤーからは特に嫌われ易く、交流は困難で、理解も得られ難い。 アインクラッドの《攻略》においてプレイヤー同士で協力し合う必要に強く迫られている事から、 《攻略》に積極的なプレイヤーであるほど犯罪者プレイヤーを警戒、敵視する可能性が高まる。 プレイヤー・キラー(PK)、所謂殺人を犯す犯罪者プレイヤーは、道徳に反し《攻略》の妨げになる事から強く警戒、敵視される。 殺人プレイヤーとして悪名が高まると多くのプレイヤーから激しい憎悪や畏怖を向けられ、 人命や治安、《攻略》に重きを置く高レベルプレイヤー達によって組織的に追われる可能性が極めて高くなる。 逆に犯罪行為に肯定的なプレイヤーからは犯罪者(オレンジ)プレイヤーである事で一定の評価を受ける可能性がある。 また非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーと犯罪者プレイヤーの間で争いが起きるなどした場合、 犯罪者プレイヤーで無いが為に半人前扱いされたり、警戒されたり、敵視されたりする可能性がある。 ◇カルマの増減条件と、増減量 | カルマが増減する行為内容や条件 | カルマ増減量 |h | 《ハラスメント防止コード》(後述)抵触行為の累積によって強制転移発動、《監獄エリア》に転移させられた。 | -100 | | 被ハラスメント側プレイヤーによるコード適応への同意によって強制転移発動、《監獄エリア》に転移させられた。 | -100 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意によって故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行、命中させた。 | 実行、命中毎に-200 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行、命中させ対象のHPに1以上のダメージを与えた。 |与ダメージを発生させる毎に-200 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行しHPを0(ゼロ)にして死亡させた。 | 死亡させる毎に-2,000 | | 《監獄エリア》に設置されている独房タイプの《牢屋(Jail)》に投獄されている状態。 | 1時間毎に+1 | | 《圏外村》の当該NPCから《カルマ回復クエスト》のオファーを受け、クリア条件を満たした後NPCに報告しクリアした。 | カルマが初期値、基準値0(ゼロ)に戻る | ※カルマが-1以下になった瞬間、カラー・カーソルがオレンジになる。 ※グリーンのプレイヤーが防御行動として《盾装備》スキルや《武器防御》スキルに基づく値を《目標値》にした《回避力》判定を行った場合、 《成功度》勝負の結果によらず、カルマの計算処理上は攻撃が相手に触れた(命中した)物と見做す。 《避け》の値を《目標値》にした《回避力》判定を行い、《成功度》勝負に負けた場合は触れていない(命中しなかった)物とする。 攻撃側の《命中力》判定が、《目標値》である《命中力》の値以下では無かったり、特殊失敗だった場合、 必然的に(《成功度》を比較するまでもなく)攻撃は相手に触れていない(命中していない)として扱う。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意でわざとグリーンのプレイヤーに攻撃を命中させた場合、 もしグリーンのプレイヤーの《防御力》が高く結果的にHPにダメージを与えられなかったとしてもカルマは-200される。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で親密な関係のグリーンのプレイヤーを照れ隠しで(悪意や害意無く)小突いた際、 力加減を誤り《防御力》を超えてグリーンのプレイヤーのHPに1以上のダメージを与えてしまった場合、カルマは-200される。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意をもってわざとグリーンのプレイヤーに攻撃を命中させ、 かつその攻撃によってHPに1以上のダメージを与えた場合、カルマは合計で-400される。 ※《カルマ回復クエスト》(後述)は内容を消化しただけではカルマやカラー・カーソルは元に戻らない。 オファーを受けたNPCに報告し、《カルマ回復クエスト》をクリアする必要がある。 クリアされた瞬間、カルマが初期値、基準値の0(ゼロ)に戻り、カラー・カーソルもグリーンに戻る。 ◇ハラスメント防止コード 《犯罪禁止(アンチクリミナル)コード》と似て非なるシステムで、異性NPCまたは異性プレイヤーとの不適切な接触を防止する為に用意された仕様。 《ハラスメントコード》と縮めて呼ばれる事もある。 異性NPCまたは異性プレイヤーに対して不適切な接触を試みた場合《ハラスメント防止コード》が適用され、 接触を試みた部位(手など)が弾かれる感覚や痺れ、警告ウィンドウ表示が発生する。 《ハラスメント防止コード》に抵触する不適切な接触が過度に、或いは長時間にわたって繰り返され警告が累積した場合、 《監獄エリア》の《牢屋(Jail)》へ自動的に強制転移される。 不適切な接触をされた側のプレイヤーがコード発動を促すシステムメッセージに同意した場合も同様に強制転移される。 ウィンドウを可視化しない限り、不適切な接触をされた側のプレイヤー本人以外にはウィンドウそのものが視認出来ない。 『 ハラスメント防止コードによる強制転移の発動 コードを発動させますか Yes No 』というそれに対し、 イエスをタップすれば強制転移が発動し、ノーをタップすれば強制転移が行われないままウィンドウが閉じられる。 一度ノーを選んだ後も不適切な接触が繰り返された場合、その都度コード発動を促すシステムメッセージが表示される。 《ハラスメント防止コード》は《圏内》か《圏外》かを問わず(《監獄エリア》内部においても)常に機能しているが、 お互いをどれだけ受け入れているか(相互の《友好度》)や、どれだけ行動を共にしたかなどによって、 弾かれる感覚や痺れの強さ、有無、それらや警告が発生するまでの時間(猶予)などが緩和される可能性がある。 システム的に《結婚》しているプレイヤー同士の場合、それが機能や効率による選択やどちらかの強要によるものでなく、 《結婚》に至るに相応しい深い関係(相互に高い《友好度》)であるならば、殆どの接触はハラスメントと判定されなくなる。 また《倫理コード解除設定》を操作し《倫理コード》をオフにしたプレイヤー同士の場合、 深く受け入れあっている(相互に《友好度》の高い)関係であるならば、全ての接触がハラスメントと判定されなくなる。 ◇カルマ回復クエスト 《カルマ回復クエスト》はカルマが-1以下になった犯罪(オレンジ)プレイヤーのみが受けられるクエストで、 各階層のフィールドエリアに必ず1つ以上存在する《圏外村》の教会施設に紐付けされたNPCからオファーを受けられる。 クリア条件は【『経験値が得られるレベルのアクティブモンスター』をカルマの値×マイナス1の解に等しい数以上討伐する】事。 『経験値が得られるレベルのアクティブモンスター』であれば範囲攻撃が可能なソードスキルを利用して複数同時に倒してもカウントされる。 倒しても経験値を得られない程レベルの低い(彼我のレベル差が大きい)モンスターの場合は何体狩ってもカウントは進まない。 クリア条件を満たした状態で再びオファーを受けたNPCの元まで戻り、報告すればクリアとなる。 クリアされた瞬間、カルマが初期値、基準値の0(ゼロ)に戻り、カラー・カーソルもグリーンに戻る。 例1:カルマの値が-2,000だった場合、-2,000x-1=2,000なので、  経験値が得られるレベルのアクティブモンスターを2,000体討伐する必要がある。 例2:カルマの値が-32,500だった場合、-32,500x-1=32,500なので、  経験値が得られるレベルのアクティブモンスターを32,500体討伐する必要がある。 《カルマ回復クエスト》の内容は襲い来る脅威から村人を守る役割を果たす事で罪を贖い身を苛む罪業を濯ぐというもの。 プレイヤーがカルマの数値を直接具体的に確認する事は出来ない為、何体狩れば足りるのかも具体的に知ることは出来ない。 《カルマ回復クエスト》を進行中にオファーを受けたNPCの元を訪れて話しかけると、 以下の様な台詞などでクリア条件を満たす為に必要なノルマの達成状況が大まかに示される仕組みになっている。 「村の住人達はまだ貴方を強く警戒している様だ」「村の住人達の中に少しずつ貴方を見直す者が出てきた様だ」 「村の子供たちは良く貴方の話をしているが、大人達はまだ警戒している者が少なくない様だ」 「この教会を訪れる村人の2人に1人は貴方への感謝を口にして帰っていく」 「この教会を訪れる村人の3人に2人は貴方への非礼を侘びたいと懺悔して帰っていく」 「今やこの村で貴方を目の敵にしている者は殆ど居ないだろう」「今やこの村で貴方に感謝していない者は居ないだろう」 ◆監獄エリアと牢屋(Jail) ◇監獄エリアの位置と環境 《監獄エリア》は1層《はじまりの街》最大の施設である《黒鉄宮》の地下に存在する広大なパブリック(Public)エリア。 多数設置されている《牢屋(Jail)》の内側や《牢屋》を囲む通路なども含め、全て《犯罪禁止(アンチクリミナル)コード有効圏内》、 所謂《圏内》扱いのエリアであり、かつ、《監獄エリア》の全てが《結晶無効化空間》になっている。 また、[[【ダンジョン扱いのエリア】と同様>http://www46.atwiki.jp/livinginsao/pages/104.html]]にメッセージの送受信や現在位置座標のサーチが出来ず、 [[《ギルドメンバー専用共有ストレージ》や《共通アイテムウィンドウ》>http://www46.atwiki.jp/livinginsao/pages/36.html]]を開く(アクセスする)事も出来ない。 《はじまりの街》の地下には《監獄エリア》と重なり合う形でもう1つのエリアが広がっている。 《黒鉄宮》外縁から進入可能な水路に繋がるそのエリアは《圏外》扱いのパブリック(Public)ダンジョンなのだが、 βテスト中には発見されておらず、正確な開放条件も不明な為、発見されないままになる可能性もある。 開放後に一定以上の規模を持つ集団が《黒鉄宮》近辺を拠点にした場合、発見される可能性が飛躍的に高まる。 《攻略》の進行によって特定の階層に到達する事が開放条件である可能性が高いと推測されているが、 茅場晶彦の意向次第であるとも言えるため、発見以前に開放されないままになる可能性はゼロではないし、 特定の状況を引き金に茅場晶彦によって利用される事で深刻な障害として広く知れ渡る可能性もまたゼロではない。 《黒鉄宮》は入って直ぐの場所が《生命の碑》のある広場になっている。 そのさらに奥にはドーム状の天蓋を持つ本殿と、本殿を囲うように4本存在する尖塔が存在し、それらを総称して《黒鉄宮》と呼ぶ。 本殿と尖塔内部の大小様々な部屋や施設は宿などと同様に借り部屋としてコルで占有し、宿泊等に利用可能。 賃料は広く、高い場所ほど高く、平均でも100コル/1day程と《はじまりの街》に存在する平均的な宿泊可能施設より高めだが、 2段ベッドが沢山設置されている大部屋などを大人数で利用すると頭割りした1人辺りの賃料が30コル/1day程で済む。 転移に頼らずに《監獄エリア》へと移動する経路は《黒鉄宮》本殿1階の大広間奥から地下へと続く階段のみで、 入り口は通路に隙間無く嵌めこまれた高さ2.5m、幅5mの外側からしか解錠出来ない鉄格子によって封鎖されている。 《監獄エリア》自体の高さも2.5mで、出入り口を南端にした東西南北に頂点を置く縦横2kmの正方形と、 地下ながら、直径1kmの半円を描く城壁に囲まれている《はじまりの街》をゆうに超える面積という、広大な規模になっている。 茅場晶彦の計画を知らない《アーガス》の経営陣が最終的にどの位のアクティブユーザー数を見込んでいたのかは不明だが、 もし仮にプレイヤーが10,000人犯罪者(オレンジ)プレイヤーとなったとしても全員問題なく収容可能。 酔狂なプレイヤーが現れ《牢屋》の数を調べた場合、1万人どころか50万体のアバターを個別収容可能な規模である事が明らかになる。 《監獄エリア》の通路には50m毎に衛兵NPCが配置されている。 《圏内》である《監獄エリア》内部に外部から犯罪者(オレンジ)プレイヤーが転移してきた場合、 湧出する衛兵NPCと合わせて速やかに拘束され、犯罪者(オレンジ)プレイヤー用の《牢屋(Jail)》に強制転移される。 《監獄エリア》内は地下という立地によるものか演出かは不明ながらかなり薄暗く(知覚判定補正 -4相当)設定されている。 通路の天井からは5m間隔で点灯状態のカンテラ(暗所での◆Sensitivity(知覚力)判定に+3)が吊るされている他、 各《牢屋(Jail)》の入り口上部に設置されているカンテラも内部にプレイヤーが投獄されている間のみ点灯状態になる。 実際に燃焼が起こっている訳では無い為、酸素欠乏症に陥る心配は無い。 通常プレイヤーが携帯照明器具として購入、使用できるカンテラと異なり、 《監獄エリア》という《破壊不能オブジェクト(Immortal Object)》の一部である為、破壊する事は出来ない。 ◇牢屋(Jail) 《監獄エリア》には仕様の異なる2種類の《牢屋(Jail)》が存在する。 便宜上、犯罪者(オレンジ)プレイヤー用の独居房を『独房タイプ』、 収容人数や用途が限定されていない鉄格子に囲まれた広い留置場を『大部屋タイプ』と呼称する。 壁や床、天井、鉄格子は全て《破壊不能オブジェクト(Immortal Object)》である為、 どちらの《牢屋(Jail)》であろうとも破壊して脱出する事は仕様上不可能になっている。 《牢屋(Jail)》の出入り口は鉄格子の一部を横にスライドさせて開閉する構造になっており、初期状態では施錠されている。 内側からは《鍵開け》スキル等、いかなる手段をもってしても解錠不可能に設定されている他、 解錠可能になる条件を満たすなどして外部から解錠されて開かれた後、再度閉じると自動的に再施錠される。 また全ての《牢屋(Jail)》は内部にプレイヤーが転移ないし強制転移されて来た際に状態が初期化されるので、 空いている全ての《牢屋(Jail)》の出入り口を予め開けておくという行動は、確実な脱獄手段たり得ない。 転移によらず、プレイヤーの手で拘束され徒歩などのアナログな手段で連行、投獄される場合も、 目的上《牢屋(Jail)》の出入り口を閉め無いという選択はミス以外では有り得ない為同様。 通常、宿などの借り部屋やショップ等の『閉じられたドア』は、例えそれが隙間のあるデザインであろうとも、 ノックやシャウト、戦闘音などの一部の音声とノック直後の一定時間を除いて全ての音声を遮断するが、 《牢屋(Jail)》の出入り口である鉄格子は音声を一切遮断せず、常時全ての音声を通す仕様になっている。 この為特別な手段を用いずとも鉄格子越しに会話が可能で、投獄されている周囲のプレイヤーと会話する事も出来る。 鉄格子越しに見えているプレイヤー同士であればターゲットする事自体は可能だが、 トレード、パーティー、フレンド、デュエル、マリッジなどの各種申請を鉄格子越しに行う事は出来ない。 ただし鉄格子の隙間に通せるサイズまでならば、オブジェクト化したアイテムを鉄格子越しに受け渡しする事は可能。 鉄格子の隙間に腕や足先などアバターの一部を差し込む事も可能な為、 《牢屋(Jail)》内部のプレイヤーと外部のプレイヤーの双方が望むのならば触れ合う事も出来る。 独房タイプの《牢屋(Jail)》は通路に面した入り口側が鉄格子、他は全て壁で窓も無い。 高さ2.5m、幅2m、奥行き2.5mの空間には家具も寝具も無く、アバターに代謝がない関係でトイレや洗面台すら無い。 《圏内》で衛兵に拘束された犯罪者(オレンジ)プレイヤーが強制転移される転移先がここになる。 この《牢屋》の内部も《圏内》扱いだが、ここからさらに強制転移される事は無い。 投獄された犯罪者(オレンジ)プレイヤーのカルマが0(ゼロ)に戻るまでは外部からも施錠された扉を解錠出来ない。 外部からの《鍵開け》スキルによる解錠も不可能。 独房タイプの《牢屋(Jail)》内部が《圏内》扱いなのは通常のVRMMORPGだった頃の(VRMMORPGとしての)仕様上、 《蘇生者の間》に死に戻り(故意に死んで蘇生場所へ転移して脱出)出来ない様にHPを保護する必要があった為だと思われる。 デスゲームとなったアインクラッドではリスポーン(Respawn)が不可能になり、蘇生場所も意味を成さなくなった。 元々《蘇生者の間》だった場所は現在、《生命の碑》の設置場所になっている。 犯罪者(オレンジ)プレイヤーが衛兵NPCによって強制転移された場合や、 《ハラスメント防止コード》に抵触した結果として強制転移された場合、カルマ(Karma)による施錠管理の都合上、 システムによって必ず『独房タイプの《牢屋(Jail)》1部屋につき1人ずつ』という形に調整される。 ただし非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーの場合はカルマ(Karma)による施錠管理が行われない為、調整されない。 独房タイプの《牢屋(Jail)》にグリーンのプレイヤー達が自発的に入って自ら出入り口を閉めた場合や、 空いている独房タイプの《牢屋(Jail)》内部をマークして《回廊結晶》の出口として設定し、 《結晶無効化空間》ではない場所からグリーンのプレイヤー達が転移して来た場合などは、 外部から誰かが出入り口を解錠してくれるまでそのままの状態で過ごす事になる。 《監獄エリア》は勿論、《牢屋(Jail)》内部も《ハラスメント防止コード》が機能している。 異性プレイヤーへの不適切な接触を目的として自分諸共に監禁した上で不適切な接触を行って強制転移された場合、 《ハラスメント防止コード》による強制転移でカルマ(Karma)が減って犯罪者(オレンジ)プレイヤーになる為、システムによる調整の対象になる。 『独房タイプの《牢屋(Jail)》1部屋につき1人ずつ』という形に調整されるので、 不適切な接触を行ったプレイヤーは元々居たのとは別の『独房タイプの《牢屋(Jail)》』に強制転移される。 大部屋タイプの《牢屋(Jail)》は前後左右全てが鉄格子で区切られた巨大な檻で、《監獄エリア》内に500基設置されている。 高さ2.5m、幅50m、奥行き50mの空間内部も独房タイプの《牢屋(Jail)》同様《圏内》扱いで家具、寝具、トイレ、洗面台のいずれも無い。 通常のVRMMORPGとして人間のGMが集団同士の問題に対処するにあたって必要性が生じ、 関係プレイヤー全員を一時的に通常のゲームから隔離するという状況を想定して用意されたものと思われる。 出入り口は外側からのみ常時誰にでも解錠可能になっている。 《監獄エリア》は勿論、《牢屋(Jail)》内部も《ハラスメント防止コード》が機能している。 同じ大部屋タイプの《牢屋(Jail)》内部に居る異性プレイヤーに対して不適切な接触を行って強制転移された場合、 《ハラスメント防止コード》による強制転移によってカルマ(Karma)が減少し犯罪者(オレンジ)プレイヤーになる為、 空いている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移される。 大部屋内部に外部から犯罪者(オレンジ)プレイヤーが転移してきた場合、 周囲の通路に配置された衛兵NPCや内部に湧出した衛兵NPCによって速やかに拘束され、 犯罪者(オレンジ)プレイヤー用を投獄する為に設置されている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移される。 例:プレイヤーKが犯罪者集団を《牢屋(Jail)》送りにして欲しいとの依頼を受け、下準備として《監獄エリア》を訪れた。  プレイヤーKは内部にプレイヤーの居ない大部屋タイプの《牢屋(Jail)》を見繕うと《回廊結晶》をオブジェクト化。  鉄格子の隙間に腕ごと《回廊結晶》を差込み、そのまま内部の座標をマークして《回廊結晶》の出口に設定した。  その後プレイヤーKは《圏外》フィールドで犯罪者集団を追い詰め、《回廊結晶》を使用。  犯罪者(オレンジ)プレイヤーとグリーンのプレイヤー複数人を同時に大部屋タイプの《牢屋(Jail)》へと転移させた。  《圏内》である大部屋タイプの《牢屋(Jail)》に転移して来た犯罪者(オレンジ)プレイヤー達は、  仕様どおり衛兵NPCによって全員速やかに独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移させられる。  その結果、大部屋タイプの《牢屋(Jail)》にはグリーンのプレイヤー達のみが残された。  どちらのタイプの《牢屋(Jail)》も施錠されている出入り口を内部から解錠する事は出来ず、  さらに《監獄エリア》の内部全体が《結晶無効化空間》で転移も行えない為、自力での脱出は不可能。  ただし大部屋タイプの《牢屋(Jail)》は外部からであれば常時誰でも自由に解錠可能である為、  グリーンのプレイヤー達は極めて運がよければ直ぐに自由の身になれる可能性がある。  誰かが拘束して連行、もしくは運ぶという大変な手間暇を費やして《牢屋(Jail)》に投獄したか、  あるいは誰かが稀少な《回廊結晶》を使用して《牢屋(Jail)》送りにしたと思しきプレイヤー達を見て、  わざわざ開放したいと思うかどうかはそこを訪れるプレイヤー次第。 | 《牢屋》のタイプ | 出入り口の扉を【内部から】解錠可能か否か | 出入り口の扉を【外部から】解錠可能か否か |h | 独房タイプ | いかなる手段でも内部からは解錠不可能。 | 時間経過によって投獄された犯罪者プレイヤーのカルマが0(ゼロ)に戻り、&br()カラー・カーソルがグリーンに戻るまでは解錠不可能で、《鍵開け》スキルによる解錠も不可能。&br()グリーンに戻って以降は誰にでも自由に解錠や開閉が可能になる。 | | 大部屋タイプ | いかなる手段でも内部からは解錠不可能。 | 常時誰にでも自由に解錠可能。 | ◇《牢屋(Jail)》に投獄されることによる負担 いつでもログアウト可能な、当初予定されていた通りのVRMMORPGのままであれば、 《牢屋(Jail)》に投獄されてもログアウトする事で精神的、身体的苦痛を回避する事が可能だった。 投獄されたキャラクターアバターが開放される見込みが立つまでログインしないという選択肢もあったし、 ゲームカードが増産されて手に入り易くなりさえすれば別のアカウントでアバターを作成して遊ぶ、 などという事すら可能になる筈だったのだが――――茅場晶彦によってログアウトが不可能になった為に、 プレイヤーは投獄されることによる痛苦やストレスを避ける事が出来なくなった。 ストレージ内の所持品は《牢屋(Jail)》に投獄されても没収される事は無く、そのまま所持し続ける事が出来る。 《監獄エリア》では水や食べ物が自動的に提供されたり湧出したりする事は無く、購入する事も出来ないので、 投獄された際に十分な量の食料や飲料を所持していなかった場合、乾きや飢餓感に苦しみ続ける羽目になる。 薄暗く、行動の制限される閉所に長期間閉じ込められる事による精神的な負担は計り知れない。 投獄される際、ストレージに寝具や寝袋などを所持でもしていない限り、堅い床で布団も無しに寝る事を強いられる。 また周囲の物音や気配で目が覚めやすいプライバシーが保証されない環境が齎すストレスも軽視出来ない。 こういった仕様に苦しむプレイヤーに対し、手を差し伸べるプレイヤーが現れる可能性がある。 主人公の存在や行動による干渉や影響を受けない場合、2022年11月中旬、 日本最大のネットゲーム総合情報サイトの管理人だった男性プレイヤーが互助を目的とした組織を立ち上げる。 正規サービス開始直後は混乱が極めて大きく地獄さながらで自殺も含めて100人を超える死者が出る日もあった。 《はじまりの街》周辺の狩場も獲物を奪い合うプレイヤーで芋を洗うような状態で、まともに活動することは出来なかったが、 2022年12月04日に第1層突破が成し遂げられたのを切欠に状況が好転、2022年12月中旬頃から組織の活動は軌道に乗り始める。 サービス開始時の所持金を使い込み飢えに苦しむプレイヤーの増加が深刻化し始める2023年01月以降、 大人数で協力して安全な狩りを行い、得た物資を配給などで再分配するという手法を確立し活動を本格化させていく。 後にギルド《MMOトゥディ(MTD)》と呼ばれるようになるこの組織は《黒鉄宮》を拠点とするのを機に、 《監獄エリア》の保全と投獄されているプレイヤーに対する食事の提供も開始する。 《MMOトゥディ(MTD)》が《はじまりの街》に残ったプレイヤー達全員に対する分配、支援を目指した影響で、 最も安く手に入る食品である黒パンと汲めば無料で手に入る水が中心であったが、飢餓感を癒すには十分であった。
※当項におけるソードアート・オンラインのシステム用語や仕様の詳細な設定は、遊ぶ環境作りの一環として作られた独自設定です。 原作で描写されていない仕様や明らかになっていない設定などは全て推測を元に設定されている為、原作と異なる可能性があります。 極力原作の描写や設定を尊重したいと考えている為、原作で新しく描写されたり、 詳しい設定や新たな設定が明らかになった場合、原作に準じた設定や仕様に変更、修正する可能性があります。 ※このゲームにおいて参加者が操作するプレイヤーキャラクター以外のキャラクターは、設定上人間が動かしているキャラクター(アバター)と、 システムによって管理されAIで稼動するキャラクター(オブジェクト)の二種類存在するため、前者を《他プレイヤー》、後者を《NPC》と区別して表記する。 また作中でプレイヤーと呼ぶ場合、設定上SAOにログインしSAOに捕らわれている人間キャラクター達を指す。 ◆カラー・カーソル SAO内で他のプレイヤーやNPCを見た(ターゲットした)時に表示される情報パネルをカラー・カーソルと呼ぶ。 表示されるのはカラー・カーソルとHPゲージ、各種情報タグだけでプレイヤーネームやレベルなどは表示されない。 本人に直接聞く以外の方法でプレイヤーネームを知りたい場合は、フレンド登録申請をして互いにフレンド登録する、 パーティー参加申請を出してパーティーを組む、デュエル申請を出す位しか手段が無い。 同じ階層に居て名前が解っているプレイヤーにはインスタント・メッセージの送信が可能。 ただしインスタント・メッセージでは相手に届いたかどうかを確認する事は出来ない。 プレイヤーがダンジョン扱いのエリアやインスタンスエリアに居る場合はメッセージ類の送受信が出来ない仕様なので、 送受信出来なかった事が解ると当該プレイヤーがダンジョン扱いのエリアかインスタンスエリアに居る事が推測できてしまう。 インスタント・メッセージで相手に届いたかどうか確認できないのは、 インスタント・メッセージを利用した付きまとい行為やハラスメント行為を防止する為の仕様。 互いにフレンド登録をしているプレイヤー宛のインスタント・メッセージはフレンド・メッセージと同様の扱いになる。 つまり異なる階層に居ても階層を跨いで送受信可能で、かつ、送受信出来たか否かが解る。 通常プレイヤーとNPCは外見だけでは殆ど区別がつかないが、カラー・カーソルの色で判断する事が出来る。 カラー・カーソルの色がグリーン(緑色)なのが人間のプレイヤーが動かしているプレイヤーアバターで、 カラー・カーソルの色がイエロー(黄色)なのがNPCである。NPCはさらにNPCである事を示す情報タグも付いている。 ビーストテイマーのペットや攻性化していないノンアクティブ・モンスターのカラー・カーソルもNPCと同様イエロー表示。 またカラー・カーソルの色はプレイヤーアバターの属性(Alignment)も表す。 プレイヤーアバターは通常ノーマルな属性でグリーン(緑色)のカラー・カーソルを持つが、 他プレイヤーへの攻撃や過度のハラスメント行為によって犯罪者属性に変化した場合、 カラー・カーソルの色もグリーンからオレンジ(橙色)に変化する。 ※アクティブ、もしくは攻性化した(襲い掛かってきた)モンスターのネームカラーとカラー・カーソルは赤くなるが、 その明度は自分とのステータス差によってライトピンクからダーククリムゾンまで変化する。 自分より圧倒的に強いモンスターのネームカラーは限りなく黒い赤色になる。 殆ど経験値が得られない格下は白に限りなく近いライトピンク(ペールピンク)、同じレベルの適正な敵がピュアレッドで表示される。 ◇情報タグ カラー・カーソルには各種情報タグも表示される。 《ギルド》に参加しているプレイヤーなら《ギルド》のロゴマーク、通称ギルドタグが表示される。 NPCにはNPCである事を示す情報タグ、通称NPCタグが付いている。 情報タグを利用してパーティーメンバーを募集したりする事も出来る。 メニューから情報タブ、募集タブを選択し募集要項などを記入するとカラー・カーソルに募集タブが表示される。 カラー・カーソルに募集タブを出している他のプレイヤーをターゲットし、募集タブをタップすると募集要項を読む事が出来る。 情報タグは売り手募集、買い手募集、ギルド参加希望、ギルドメンバー募集、など多様に利用されている。 拠点として利用されている街の広場などでは情報タブを利用した交流が盛んに行われている。 ◇他プレイヤーへの報酬や謝礼の相場 交渉と彼我の《友好度》次第では他プレイヤーを雇用したり、協力を求めたりする事も可能。 他プレイヤーに支払う給与や報酬、謝礼の額は、事前の交渉や約束、他プレイヤーへの感謝の気持ち次第だが、 必要とされるスキルのスキル熟練度の値×100コル、もしくは他プレイヤーのレベル×1000コルの値を参考に、 拘束時間や危険度を考慮した額が大体の目安、相場とされている。 プレイヤー同士のトラブルを望まないのであれば、成功報酬なのか、失敗しても一定額払うのか、 前金の有無等々、事前に具体的に決めておくのが望ましい。 ◆属性(Alignment)とカルマ(Karma) ソードアート・オンラインのシステムプログラムにはプレイヤーの心理状態や感情をモニターする機能が備わっている。 その為、プレイヤーはシステムに嘘をつく事が出来ない。 攻撃対象や攻撃範囲内、攻撃の軌道上に他プレイヤーが存在する事を知覚している状態で攻撃を行った場合、 攻撃するのを止めなかった、即ち故意に攻撃したものとシステムに見做される。 偶発ヒット、つまりわざとではないと他プレイヤーに嘘をつく事は不可能ではないが、システムに嘘をつく事は出来ない。 また害意や悪意は無かったと他プレイヤーに嘘をつく事も不可能ではないが、やはりシステムに嘘をつく事は出来ない。 対象の知性に対し悪意や害意があったかが不明瞭な場合、対象の知性への《友好度》の値を参考に判断する。 属性(Alignment)はカルマ(Karma)の値によって決定され、カラー・カーソルの色で明示される。 カルマ(Karma)の値そのものはゲーム内では明示されておらず、プレイヤーが直接確認する事は出来ない。 ただし《カルマ解消クエスト》(後述)の内容や、監獄エリアの牢獄内に拘束を強いられる期間(後述)は、 カルマの値が減少している程負担が増し、期間が延びる事がマニュアルに明記されている為、類推することは可能。 カルマ(Karma)の値は初期値、基準値0(ゼロ)が最大で、下限は無く、他プレイヤーへの攻撃などを行う度に減少する。 カルマが0の時、属性はノーマル(Normal)でカラー・カーソルの色はグリーン(緑色)。 カルマが-1以下の時、属性はクリミナル(Criminal)でカラー・カーソルの色はオレンジ(橙色)。 オレンジはプレイヤーに犯罪者属性、犯罪者カラーとして認識されている為、 カラー・カーソルがオレンジのプレイヤーは犯罪者(オレンジ)プレイヤーとして扱われる。 また犯罪を目的としたプレイヤーの集まりを指してオレンジギルドと呼ばれるようになるが、あくまで呼称でしかない為、 実際に《ギルド》を結成しているとは限らないし、犯罪者(オレンジ)プレイヤーのみの集団であると保証するものでもない。 カラー・カーソルがオレンジになった犯罪者プレイヤーは、《圏内》(犯罪禁止コード有効圏内)での行動が制限される(後述)。 そのため犯罪を目的とするからこそカラー・カーソルをグリーンに戻す(後述)、もしくはグリーンに保つという事も行われ得る。 犯罪者プレイヤーの中でも特に殺人を犯したプレイヤーを指してレッド、ないしレッドプレイヤーと呼ばれるようになるが、 プレイヤーを示すカラー・カーソルの色自体はグリーンとオレンジしか存在しない。 つまりシステムに規定された呼称や色ではなく、畏怖や忌避感、嫌悪感によるプレイヤー間での通称、ないし蔑称。 ◇犯罪者(オレンジ)プレイヤーに対するペナルティ カラー・カーソルがオレンジになった犯罪者プレイヤーは、《圏内》(犯罪禁止コード有効圏内)での行動が制限される。 カルマが-1以下の犯罪者(オレンジ)プレイヤーが《圏内》に進入した場合、即座に衛兵NPCによって拘束される。 ゲートから徒歩で《圏内》に進入した場合はゲート両脇に常時待機している衛兵NPCが、 《転移結晶》などで《圏内》に転移してきた場合は転移座標に衛兵NPCが湧出し、拘束する。 衛兵NPCは極めてレベルが高く、《圏内》では害することも出来ない為拘束を免れることは出来ない。 ★《圏内》に進入した犯罪者(オレンジ)プレイヤーは衛兵NPCによって拘束され次第、 《監獄エリア》内に設けられている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移(投獄)される。 《圏内》である《主街区》で自由に行動できない為、階層間の移動に《転移門》を利用することが出来ない。 階層間を移動する場合、《転移結晶》で他階層にある《圏外村》のエリア名称を直接指定して転移するか、 他階層が出口に設定されている《回廊結晶》を使用するか、《迷宮区》を徒歩で行き来する必要がある。 犯罪者(オレンジ)プレイヤーを対象とした攻撃を実行する事によって、攻撃側プレイヤーのカルマが減少する事は無い。 仮に攻撃によって犯罪者プレイヤーのHPゲージを0(ゼロ)にして死亡させたとしてもカルマは減少しない。 非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーを対象とした攻撃を実行する場合、カルマが減少し犯罪者属性に陥るリスクを伴うが、 そのリスクが存在しない分、犯罪者プレイヤーは自分を対象とした攻撃に晒される機会が増える可能性がある。 ◇犯罪者(オレンジ)プレイヤーに対する感情 犯罪者(オレンジ)プレイヤーであるというだけで非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーから忌避される可能性が高い。 元々犯罪者プレイヤーであったと知られただけでも信頼を損ねたり、信用を失ったりする可能性がある。 《圏外》で活動する非犯罪者属性のプレイヤーからは特に嫌われ易く、交流は困難で、理解も得られ難い。 アインクラッドの《攻略》においてプレイヤー同士で協力し合う必要に強く迫られている事から、 《攻略》に積極的なプレイヤーであるほど犯罪者プレイヤーを警戒、敵視する可能性が高まる。 プレイヤー・キラー(PK)、所謂殺人を犯す犯罪者プレイヤーは、道徳に反し《攻略》の妨げになる事から強く警戒、敵視される。 殺人プレイヤーとして悪名が高まると多くのプレイヤーから激しい憎悪や畏怖を向けられ、 人命や治安、《攻略》に重きを置く高レベルプレイヤー達によって組織的に追われる可能性が極めて高くなる。 逆に犯罪行為に肯定的なプレイヤーからは犯罪者(オレンジ)プレイヤーである事で一定の評価を受ける可能性がある。 また非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーと犯罪者プレイヤーの間で争いが起きるなどした場合、 犯罪者プレイヤーで無いが為に半人前扱いされたり、警戒されたり、敵視されたりする可能性がある。 ◇カルマの増減条件と、増減量 | カルマが増減する行為内容や条件 | カルマ増減量 |h | 《ハラスメント防止コード》(後述)抵触行為の累積によって強制転移発動、《監獄エリア》に転移させられた。 | -100 | | 被ハラスメント側プレイヤーによるコード適応への同意によって強制転移発動、《監獄エリア》に転移させられた。 | -100 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意によって故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行、命中させた。 | 実行、命中毎に-200 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行、命中させ対象のHPに1以上のダメージを与えた。 |与ダメージを発生させる毎に-200 | | 《圏外》かつ《デュエル》以外で故意に非犯罪者属性の他プレイヤーを対象に含む攻撃を実行しHPを0(ゼロ)にして死亡させた。 | 死亡させる毎に-2,000 | | 《監獄エリア》に設置されている独房タイプの《牢屋(Jail)》に投獄されている状態。 | 1時間毎に+1 | | 《圏外村》の当該NPCから《カルマ回復クエスト》のオファーを受け、クリア条件を満たした後NPCに報告しクリアした。 | カルマが初期値、基準値0(ゼロ)に戻る | ※カルマが-1以下になった瞬間、カラー・カーソルがオレンジになる。 ※グリーンのプレイヤーが防御行動として《盾装備》スキルや《武器防御》スキルに基づく値を《目標値》にした《回避力》判定を行った場合、 《成功度》勝負の結果によらず、カルマの計算処理上は攻撃が相手に触れた(命中した)物と見做す。 《避け》の値を《目標値》にした《回避力》判定を行い、《成功度》勝負に負けた場合は触れていない(命中しなかった)物とする。 攻撃側の《命中力》判定が、《目標値》である《命中力》の値以下では無かったり、特殊失敗だった場合、 必然的に(《成功度》を比較するまでもなく)攻撃は相手に触れていない(命中していない)として扱う。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意でわざとグリーンのプレイヤーに攻撃を命中させた場合、 もしグリーンのプレイヤーの《防御力》が高く結果的にHPにダメージを与えられなかったとしてもカルマは-200される。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で親密な関係のグリーンのプレイヤーを照れ隠しで(悪意や害意無く)小突いた際、 力加減を誤り《防御力》を超えてグリーンのプレイヤーのHPに1以上のダメージを与えてしまった場合、カルマは-200される。 ※《圏外》かつ《デュエル》以外で悪意や害意をもってわざとグリーンのプレイヤーに攻撃を命中させ、 かつその攻撃によってHPに1以上のダメージを与えた場合、カルマは合計で-400される。 ※《カルマ回復クエスト》(後述)は内容を消化しただけではカルマやカラー・カーソルは元に戻らない。 オファーを受けたNPCに報告し、《カルマ回復クエスト》をクリアする必要がある。 クリアされた瞬間、カルマが初期値、基準値の0(ゼロ)に戻り、カラー・カーソルもグリーンに戻る。 ◇ハラスメント防止コード 《犯罪禁止(アンチクリミナル)コード》と似て非なるシステムで、異性NPCまたは異性プレイヤーとの不適切な接触を防止する為に用意された仕様。 《ハラスメントコード》と縮めて呼ばれる事もある。 異性NPCまたは異性プレイヤーに対して不適切な接触を試みた場合《ハラスメント防止コード》が適用され、 接触を試みた部位(手など)が弾かれる感覚や痺れ、警告ウィンドウ表示が発生する。 《ハラスメント防止コード》に抵触する不適切な接触が過度に、或いは長時間にわたって繰り返され警告が累積した場合、 《監獄エリア》の《牢屋(Jail)》へ自動的に強制転移される。 不適切な接触をされた側のプレイヤーがコード発動を促すシステムメッセージに同意した場合も同様に強制転移される。 ウィンドウを可視化しない限り、不適切な接触をされた側のプレイヤー本人以外にはウィンドウそのものが視認出来ない。 『 ハラスメント防止コードによる強制転移の発動 コードを発動させますか Yes No 』というそれに対し、 イエスをタップすれば強制転移が発動し、ノーをタップすれば強制転移が行われないままウィンドウが閉じられる。 一度ノーを選んだ後も不適切な接触が繰り返された場合、その都度コード発動を促すシステムメッセージが表示される。 《ハラスメント防止コード》は《圏内》か《圏外》かを問わず(《監獄エリア》内部においても)常に機能しているが、 お互いをどれだけ受け入れているか(相互の《友好度》)や、どれだけ行動を共にしたかなどによって、 弾かれる感覚や痺れの強さ、有無、それらや警告が発生するまでの時間(猶予)などが緩和される可能性がある。 システム的に《結婚》しているプレイヤー同士の場合、それが機能や効率による選択やどちらかの強要によるものでなく、 《結婚》に至るに相応しい深い関係(相互に高い《友好度》)であるならば、殆どの接触はハラスメントと判定されなくなる。 また《倫理コード解除設定》を操作し《倫理コード》をオフにしたプレイヤー同士の場合、 深く受け入れあっている(相互に《友好度》の高い)関係であるならば、全ての接触がハラスメントと判定されなくなる。 ◇カルマ回復クエスト 《カルマ回復クエスト》はカルマが-1以下になった犯罪(オレンジ)プレイヤーのみが受けられるクエストで、 各階層のフィールドエリアに必ず1つ以上存在する《圏外村》の教会施設に紐付けされたNPCからオファーを受けられる。 クリア条件は【『経験値が得られるレベルのアクティブモンスター』をカルマの値×マイナス1の解に等しい数以上討伐する】事。 『経験値が得られるレベルのアクティブモンスター』であれば範囲攻撃が可能なソードスキルを利用して複数同時に倒してもカウントされる。 倒しても経験値を得られない程レベルの低い(彼我のレベル差が大きい)モンスターの場合は何体狩ってもカウントは進まない。 クリア条件を満たした状態で再びオファーを受けたNPCの元まで戻り、報告すればクリアとなる。 クリアされた瞬間、カルマが初期値、基準値の0(ゼロ)に戻り、カラー・カーソルもグリーンに戻る。 例1:カルマの値が-2,000だった場合、-2,000x-1=2,000なので、  経験値が得られるレベルのアクティブモンスターを2,000体討伐する必要がある。 例2:カルマの値が-32,500だった場合、-32,500x-1=32,500なので、  経験値が得られるレベルのアクティブモンスターを32,500体討伐する必要がある。 《カルマ回復クエスト》の内容は襲い来る脅威から村人を守る役割を果たす事で罪を贖い身を苛む罪業を濯ぐというもの。 プレイヤーがカルマの数値を直接具体的に確認する事は出来ない為、何体狩れば足りるのかも具体的に知ることは出来ない。 《カルマ回復クエスト》を進行中にオファーを受けたNPCの元を訪れて話しかけると、 以下の様な台詞などでクリア条件を満たす為に必要なノルマの達成状況が大まかに示される仕組みになっている。 「村の住人達はまだ貴方を強く警戒している様だ」「村の住人達の中に少しずつ貴方を見直す者が出てきた様だ」 「村の子供たちは良く貴方の話をしているが、大人達はまだ警戒している者が少なくない様だ」 「この教会を訪れる村人の2人に1人は貴方への感謝を口にして帰っていく」 「この教会を訪れる村人の3人に2人は貴方への非礼を侘びたいと懺悔して帰っていく」 「今やこの村で貴方を目の敵にしている者は殆ど居ないだろう」「今やこの村で貴方に感謝していない者は居ないだろう」 ◆監獄エリアと牢屋(Jail) ◇監獄エリアの位置と環境 《監獄エリア》は第01層《はじまりの街》最大の施設である《黒鉄宮》の地下に存在する広大なパブリック(Public)エリア。 多数設置されている《牢屋(Jail)》の内側や《牢屋》を囲む通路なども含め、全て《犯罪禁止(アンチクリミナル)コード有効圏内》、 所謂《圏内》扱いのエリアであり、かつ、《監獄エリア》の全てが《結晶無効化空間》になっている。 また、[[【ダンジョン扱いのエリア】と同様>http://www46.atwiki.jp/livinginsao/pages/104.html]]にメッセージの送受信や現在位置座標のサーチが出来ず、 [[《ギルドメンバー専用共有ストレージ》や《共通アイテムウィンドウ》>http://www46.atwiki.jp/livinginsao/pages/36.html]]を開く(アクセスする)事も出来ない。 《はじまりの街》の地下には《監獄エリア》と重なり合う形でもう1つのエリアが広がっている。 《黒鉄宮》外縁から進入可能な水路に繋がるそのエリアは《圏外》扱いのパブリック(Public)ダンジョンなのだが、 βテスト中には発見されておらず、正確な開放条件も不明な為、発見されないままになる可能性もある。 開放後に一定以上の規模を持つ集団が《黒鉄宮》近辺を拠点にした場合、発見される可能性が飛躍的に高まる。 《攻略》の進行によって特定の階層に到達する事が開放条件である可能性が高いと推測されているが、 茅場晶彦の意向次第であるとも言えるため、発見以前に開放されないままになる可能性はゼロではないし、 特定の状況を引き金に茅場晶彦によって利用される事で深刻な障害として広く知れ渡る可能性もまたゼロではない。 《黒鉄宮》は入って直ぐの場所が《生命の碑》のある広場になっている。 そのさらに奥にはドーム状の天蓋を持つ本殿と、本殿を囲うように4本存在する尖塔が存在し、それらを総称して《黒鉄宮》と呼ぶ。 本殿と尖塔内部の大小様々な部屋や施設は宿などと同様に借り部屋としてコルで占有し、宿泊等に利用可能。 賃料は広く、高い場所ほど高く、平均でも100コル/1day程と《はじまりの街》に存在する平均的な宿泊可能施設より高めだが、 2段ベッドが沢山設置されている大部屋などを大人数で利用すると頭割りした1人辺りの賃料が30コル/1day程で済む。 転移に頼らずに《監獄エリア》へと移動する経路は《黒鉄宮》本殿1階の大広間奥から地下へと続く階段のみで、 入り口は通路に隙間無く嵌めこまれた高さ2.5m、幅5mの外側からしか解錠出来ない鉄格子によって封鎖されている。 《監獄エリア》自体の高さも2.5mで、出入り口を南端にした東西南北に頂点を置く縦横2kmの正方形と、 地下ながら、直径1kmの半円を描く城壁に囲まれている《はじまりの街》をゆうに超える面積という、広大な規模になっている。 茅場晶彦の計画を知らない《アーガス》の経営陣が最終的にどの位のアクティブユーザー数を見込んでいたのかは不明だが、 もし仮にプレイヤーが10,000人犯罪者(オレンジ)プレイヤーとなったとしても全員問題なく収容可能。 酔狂なプレイヤーが現れ《牢屋》の数を調べた場合、1万人どころか50万体のアバターを個別収容可能な規模である事が明らかになる。 《監獄エリア》の通路には50m毎に衛兵NPCが配置されている。 《圏内》である《監獄エリア》内部に外部から犯罪者(オレンジ)プレイヤーが転移してきた場合、 湧出する衛兵NPCと合わせて速やかに拘束され、犯罪者(オレンジ)プレイヤー用の《牢屋(Jail)》に強制転移される。 《監獄エリア》内は地下という立地によるものか演出かは不明ながらかなり薄暗く(知覚判定補正 -4相当)設定されている。 通路の天井からは5m間隔で点灯状態のカンテラ(暗所での◆Sensitivity(知覚力)判定に+3)が吊るされている他、 各《牢屋(Jail)》の入り口上部に設置されているカンテラも内部にプレイヤーが投獄されている間のみ点灯状態になる。 実際に燃焼が起こっている訳では無い為、酸素欠乏症に陥る心配は無い。 通常プレイヤーが携帯照明器具として購入、使用できるカンテラと異なり、 《監獄エリア》という《破壊不能オブジェクト(Immortal Object)》の一部である為、破壊する事は出来ない。 ◇牢屋(Jail) 《監獄エリア》には仕様の異なる2種類の《牢屋(Jail)》が存在する。 便宜上、犯罪者(オレンジ)プレイヤー用の独居房を『独房タイプ』、 収容人数や用途が限定されていない鉄格子に囲まれた広い留置場を『大部屋タイプ』と呼称する。 壁や床、天井、鉄格子は全て《破壊不能オブジェクト(Immortal Object)》である為、 どちらの《牢屋(Jail)》であろうとも破壊して脱出する事は仕様上不可能になっている。 《牢屋(Jail)》の出入り口は鉄格子の一部を横にスライドさせて開閉する構造になっており、初期状態では施錠されている。 内側からは《鍵開け》スキル等、いかなる手段をもってしても解錠不可能に設定されている他、 解錠可能になる条件を満たすなどして外部から解錠されて開かれた後、再度閉じると自動的に再施錠される。 また全ての《牢屋(Jail)》は内部にプレイヤーが転移ないし強制転移されて来た際に状態が初期化されるので、 空いている全ての《牢屋(Jail)》の出入り口を予め開けておくという行動は、確実な脱獄手段たり得ない。 転移によらず、プレイヤーの手で拘束され徒歩などのアナログな手段で連行、投獄される場合も、 目的上《牢屋(Jail)》の出入り口を閉め無いという選択はミス以外では有り得ない為同様。 通常、宿などの借り部屋やショップ等の『閉じられたドア』は、例えそれが隙間のあるデザインであろうとも、 ノックやシャウト、戦闘音などの一部の音声とノック直後の一定時間を除いて全ての音声を遮断するが、 《牢屋(Jail)》の出入り口である鉄格子は音声を一切遮断せず、常時全ての音声を通す仕様になっている。 この為特別な手段を用いずとも鉄格子越しに会話が可能で、投獄されている周囲のプレイヤーと会話する事も出来る。 鉄格子越しに見えているプレイヤー同士であればターゲットする事自体は可能だが、 トレード、パーティー、フレンド、デュエル、マリッジなどの各種申請を鉄格子越しに行う事は出来ない。 ただし鉄格子の隙間に通せるサイズまでならば、オブジェクト化したアイテムを鉄格子越しに受け渡しする事は可能。 鉄格子の隙間に腕や足先などアバターの一部を差し込む事も可能な為、 《牢屋(Jail)》内部のプレイヤーと外部のプレイヤーの双方が望むのならば触れ合う事も出来る。 独房タイプの《牢屋(Jail)》は通路に面した入り口側が鉄格子、他は全て壁で窓も無い。 高さ2.5m、幅2m、奥行き2.5mの空間には家具も寝具も無く、アバターに代謝がない関係でトイレや洗面台すら無い。 《圏内》で衛兵に拘束された犯罪者(オレンジ)プレイヤーが強制転移される転移先がここになる。 この《牢屋》の内部も《圏内》扱いだが、ここからさらに強制転移される事は無い。 投獄された犯罪者(オレンジ)プレイヤーのカルマが0(ゼロ)に戻るまでは外部からも施錠された扉を解錠出来ない。 外部からの《鍵開け》スキルによる解錠も不可能。 独房タイプの《牢屋(Jail)》内部が《圏内》扱いなのは通常のVRMMORPGだった頃の(VRMMORPGとしての)仕様上、 《蘇生者の間》に死に戻り(故意に死んで蘇生場所へ転移して脱出)出来ない様にHPを保護する必要があった為だと思われる。 デスゲームとなったアインクラッドではリスポーン(Respawn)が不可能になり、蘇生場所も意味を成さなくなった。 元々《蘇生者の間》だった場所は現在、《生命の碑》の設置場所になっている。 犯罪者(オレンジ)プレイヤーが衛兵NPCによって強制転移された場合や、 《ハラスメント防止コード》に抵触した結果として強制転移された場合、カルマ(Karma)による施錠管理の都合上、 システムによって必ず『独房タイプの《牢屋(Jail)》1部屋につき1人ずつ』という形に調整される。 ただし非犯罪者属性(グリーン)のプレイヤーの場合はカルマ(Karma)による施錠管理が行われない為、調整されない。 独房タイプの《牢屋(Jail)》にグリーンのプレイヤー達が自発的に入って自ら出入り口を閉めた場合や、 空いている独房タイプの《牢屋(Jail)》内部をマークして《回廊結晶》の出口として設定し、 《結晶無効化空間》ではない場所からグリーンのプレイヤー達が転移して来た場合などは、 外部から誰かが出入り口を解錠してくれるまでそのままの状態で過ごす事になる。 《監獄エリア》は勿論、《牢屋(Jail)》内部も《ハラスメント防止コード》が機能している。 異性プレイヤーへの不適切な接触を目的として自分諸共に監禁した上で不適切な接触を行って強制転移された場合、 《ハラスメント防止コード》による強制転移でカルマ(Karma)が減って犯罪者(オレンジ)プレイヤーになる為、システムによる調整の対象になる。 『独房タイプの《牢屋(Jail)》1部屋につき1人ずつ』という形に調整されるので、 不適切な接触を行ったプレイヤーは元々居たのとは別の『独房タイプの《牢屋(Jail)》』に強制転移される。 大部屋タイプの《牢屋(Jail)》は前後左右全てが鉄格子で区切られた巨大な檻で、《監獄エリア》内に500基設置されている。 高さ2.5m、幅50m、奥行き50mの空間内部も独房タイプの《牢屋(Jail)》同様《圏内》扱いで家具、寝具、トイレ、洗面台のいずれも無い。 通常のVRMMORPGとして人間のGMが集団同士の問題に対処するにあたって必要性が生じ、 関係プレイヤー全員を一時的に通常のゲームから隔離するという状況を想定して用意されたものと思われる。 出入り口は外側からのみ常時誰にでも解錠可能になっている。 《監獄エリア》は勿論、《牢屋(Jail)》内部も《ハラスメント防止コード》が機能している。 同じ大部屋タイプの《牢屋(Jail)》内部に居る異性プレイヤーに対して不適切な接触を行って強制転移された場合、 《ハラスメント防止コード》による強制転移によってカルマ(Karma)が減少し犯罪者(オレンジ)プレイヤーになる為、 空いている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移される。 大部屋内部に外部から犯罪者(オレンジ)プレイヤーが転移してきた場合、 周囲の通路に配置された衛兵NPCや内部に湧出した衛兵NPCによって速やかに拘束され、 犯罪者(オレンジ)プレイヤー用を投獄する為に設置されている独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移される。 例:プレイヤーKが犯罪者集団を《牢屋(Jail)》送りにして欲しいとの依頼を受け、下準備として《監獄エリア》を訪れた。  プレイヤーKは内部にプレイヤーの居ない大部屋タイプの《牢屋(Jail)》を見繕うと《回廊結晶》をオブジェクト化。  鉄格子の隙間に腕ごと《回廊結晶》を差込み、そのまま内部の座標をマークして《回廊結晶》の出口に設定した。  その後プレイヤーKは《圏外》フィールドで犯罪者集団を追い詰め、《回廊結晶》を使用。  犯罪者(オレンジ)プレイヤーとグリーンのプレイヤー複数人を同時に大部屋タイプの《牢屋(Jail)》へと転移させた。  《圏内》である大部屋タイプの《牢屋(Jail)》に転移して来た犯罪者(オレンジ)プレイヤー達は、  仕様どおり衛兵NPCによって全員速やかに独房タイプの《牢屋(Jail)》に強制転移させられる。  その結果、大部屋タイプの《牢屋(Jail)》にはグリーンのプレイヤー達のみが残された。  どちらのタイプの《牢屋(Jail)》も施錠されている出入り口を内部から解錠する事は出来ず、  さらに《監獄エリア》の内部全体が《結晶無効化空間》で転移も行えない為、自力での脱出は不可能。  ただし大部屋タイプの《牢屋(Jail)》は外部からであれば常時誰でも自由に解錠可能である為、  グリーンのプレイヤー達は極めて運がよければ直ぐに自由の身になれる可能性がある。  誰かが拘束して連行、もしくは運ぶという大変な手間暇を費やして《牢屋(Jail)》に投獄したか、  あるいは誰かが稀少な《回廊結晶》を使用して《牢屋(Jail)》送りにしたと思しきプレイヤー達を見て、  わざわざ開放したいと思うかどうかはそこを訪れるプレイヤー次第。 | 《牢屋》のタイプ | 出入り口の扉を【内部から】解錠可能か否か | 出入り口の扉を【外部から】解錠可能か否か |h | 独房タイプ | いかなる手段でも内部からは解錠不可能。 | 時間経過によって投獄された犯罪者プレイヤーのカルマが0(ゼロ)に戻り、&br()カラー・カーソルがグリーンに戻るまでは解錠不可能で、《鍵開け》スキルによる解錠も不可能。&br()グリーンに戻って以降は誰にでも自由に解錠や開閉が可能になる。 | | 大部屋タイプ | いかなる手段でも内部からは解錠不可能。 | 常時誰にでも自由に解錠可能。 | ◇《牢屋(Jail)》に投獄されることによる負担 いつでもログアウト可能な、当初予定されていた通りのVRMMORPGのままであれば、 《牢屋(Jail)》に投獄されてもログアウトする事で精神的、身体的苦痛を回避する事が可能だった。 投獄されたキャラクターアバターが開放される見込みが立つまでログインしないという選択肢もあったし、 ゲームカードが増産されて手に入り易くなりさえすれば別のアカウントでアバターを作成して遊ぶ、 などという事すら可能になる筈だったのだが――――茅場晶彦によってログアウトが不可能になった為に、 プレイヤーは投獄されることによる痛苦やストレスを避ける事が出来なくなった。 ストレージ内の所持品は《牢屋(Jail)》に投獄されても没収される事は無く、そのまま所持し続ける事が出来る。 《監獄エリア》では水や食べ物が自動的に提供されたり湧出したりする事は無く、購入する事も出来ないので、 投獄された際に十分な量の食料や飲料を所持していなかった場合、乾きや飢餓感に苦しみ続ける羽目になる。 薄暗く、行動の制限される閉所に長期間閉じ込められる事による精神的な負担は計り知れない。 投獄される際、ストレージに寝具や寝袋などを所持でもしていない限り、堅い床で布団も無しに寝る事を強いられる。 また周囲の物音や気配で目が覚めやすいプライバシーが保証されない環境が齎すストレスも軽視出来ない。 こういった仕様に苦しむプレイヤーに対し、手を差し伸べるプレイヤーが現れる可能性がある。 主人公の存在や行動による干渉や影響を受けない場合、2022年11月中旬、 日本最大のネットゲーム総合情報サイトの管理人だった男性プレイヤーが互助を目的とした組織を立ち上げる。 正規サービス開始直後は混乱が極めて大きく地獄さながらで自殺も含めて100人を超える死者が出る日もあった。 《はじまりの街》周辺の狩場も獲物を奪い合うプレイヤーで芋を洗うような状態で、まともに活動することは出来なかったが、 2022年12月04日に第01層突破が成し遂げられたのを切欠に状況が好転、2022年12月中旬頃から組織の活動は軌道に乗り始める。 サービス開始時の所持金を使い込み飢えに苦しむプレイヤーの増加が深刻化し始める2023年01月以降、 大人数で協力して安全な狩りを行い、得た物資を配給などで再分配するという手法を確立し活動を本格化させていく。 後にギルド《MMOトゥディ(MTD)》と呼ばれるようになるこの組織は《黒鉄宮》を拠点とするのを機に、 《監獄エリア》の保全と投獄されているプレイヤーに対する食事の提供も開始する。 《MMOトゥディ(MTD)》が《はじまりの街》に残ったプレイヤー達全員に対する分配、支援を目指した影響で、 最も安く手に入る食品である黒パンと汲めば無料で手に入る水が中心であったが、飢餓感を癒すには十分であった。

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