スーパーLSロワ大戦・厨 ◆3k3x1UI5IA ◆JZARTt62K2
【これまでのあらすじ】
丈の拡声器の呼びかけに正義の心持つ者たちが応えて、対主催派の一大グループを大結成!
真の愛と友情を知ったリリスは己の命と引き換えに首輪の秘密を明かし、レンは首輪の解除に成功。
しんのすけの機転によってジェダの居場所も判明し、あとは対主催派が合流して突入するのみ!
真の愛と友情を知ったリリスは己の命と引き換えに首輪の秘密を明かし、レンは首輪の解除に成功。
しんのすけの機転によってジェダの居場所も判明し、あとは対主催派が合流して突入するのみ!
という状況で……事態は最悪の局面を迎えていた。
「誰だったかしら、兄様。『人がゴミのようだ!』と言ったのは?」
「ムスカ大佐じゃなかったかな、姉様」
「彼はこの光景を見たのかしら? 怯える無力な人々、圧倒的な力の感覚――」
「彼らは贅沢なんだ、姉様」
「ムスカ大佐じゃなかったかな、姉様」
「彼はこの光景を見たのかしら? 怯える無力な人々、圧倒的な力の感覚――」
「彼らは贅沢なんだ、姉様」
色々と見覚えがあるような、でも突っ込んだら負けのような巨大ロボット・ぱにぽにX(エックス)。
同じく、某金色のMSによく似てるようで別物な巨大ロボット・ザンダクロス。
どちらも割りとファジィな作りらしく、専門知識など皆無の2人でも、簡単に操作し通信することができて。
それぞれのコクピットに座って、双子はモニタ越しに微笑み合う。
同じく、某金色のMSによく似てるようで別物な巨大ロボット・ザンダクロス。
どちらも割りとファジィな作りらしく、専門知識など皆無の2人でも、簡単に操作し通信することができて。
それぞれのコクピットに座って、双子はモニタ越しに微笑み合う。
彼らは幸運だった。
どんな強力な巨大ロボットでも、乗り込む瞬間には隙だらけ。
そしてこの大きさだ、ランドセルから出しただけでも激しく目立つ。
まあ、対主催のグループの面々も、「目立つ」からこそ「出すこと自体」を「集合の合図」としていたのだが……
このようなチャンスを見逃す双子では、ない。
どんな強力な巨大ロボットでも、乗り込む瞬間には隙だらけ。
そしてこの大きさだ、ランドセルから出しただけでも激しく目立つ。
まあ、対主催のグループの面々も、「目立つ」からこそ「出すこと自体」を「集合の合図」としていたのだが……
このようなチャンスを見逃す双子では、ない。
ぱにぽにXを取り出したレッドを、すぐさまズガン! とグレーテルが瞬殺し。
ザンダクロスを取り出したサトシを、すぐさまズガン! とヘンゼルが瞬殺して。
そのまま奪って乗り込み、互いに通信してみれば、そこに居たのはお互いに探していた姉と兄。
この上ない『武器』を手に入れた2人は、そして「対ジェダ戦の切り札」目指して集まってきた人々を見下ろす。
ザンダクロスを取り出したサトシを、すぐさまズガン! とヘンゼルが瞬殺して。
そのまま奪って乗り込み、互いに通信してみれば、そこに居たのはお互いに探していた姉と兄。
この上ない『武器』を手に入れた2人は、そして「対ジェダ戦の切り札」目指して集まってきた人々を見下ろす。
「な……なんか様子がおかしくないか!?」
「ひょっとして、危険人物に奪われたの?!」
「ひょっとして、危険人物に奪われたの?!」
真っ先に「集合の合図」に気付いて戻ってきていた永沢とジュジュのペアが、異変を察して歩みを止める。
もっと引き付けてから踏み潰すつもりだったヘンゼルは、溜息をついてモニタの向こうの姉に問い掛ける。
もっと引き付けてから踏み潰すつもりだったヘンゼルは、溜息をついてモニタの向こうの姉に問い掛ける。
「……気付かれちゃったね。こいつら勘がいいよ、姉様。どうしよう?」
「そうね、兄様。次からは、もっと上手くやらないといけないわね」
「でもこうなっちゃった以上、仕方がないよね」
「そう、仕方がないわね――天使を呼んであげましょう。天国はいい所だって言うものね、兄様?」
「そうね、兄様。次からは、もっと上手くやらないといけないわね」
「でもこうなっちゃった以上、仕方がないよね」
「そう、仕方がないわね――天使を呼んであげましょう。天国はいい所だって言うものね、兄様?」
ザンダクロスの腹部がガチャン!と開き、ビームの発射口が開かれる。
ぱにぽにXのボディのあちこちが開き、正体不明な武装が展開される。
特に後者は、ぶっちゃけ出典がギャグ作品だけあって、真面目に考えるのが馬鹿らしくなる過剰武装だ。
顔を引き攣らせる永沢とジュジュの2人に、人間を殺すには強力過ぎるその武装が、ゆっくりと向けられて――!
ぱにぽにXのボディのあちこちが開き、正体不明な武装が展開される。
特に後者は、ぶっちゃけ出典がギャグ作品だけあって、真面目に考えるのが馬鹿らしくなる過剰武装だ。
顔を引き攣らせる永沢とジュジュの2人に、人間を殺すには強力過ぎるその武装が、ゆっくりと向けられて――!
* * *
「ちくしょうッ! レッドもサトシもやられちまったのかよ!」
山の上からその光景を目撃したジャイアンが、悔しさの混じった怒りの声を上げる。
彼らの知ってるレッドもサトシも、人間相手にあんな過剰な武装を向けるような性格ではない。
と、なれば、何が起こったのかは容易に想像がついた――そして、これから何が起ころうとしているのかも。
彼らの知ってるレッドもサトシも、人間相手にあんな過剰な武装を向けるような性格ではない。
と、なれば、何が起こったのかは容易に想像がついた――そして、これから何が起ころうとしているのかも。
「――『アレ』を使おう」
「!! 『アレ』を使うの!?」
「本当はジェダとの戦いまでとっておきたかったけど、使うしかないよ」
「!! 『アレ』を使うの!?」
「本当はジェダとの戦いまでとっておきたかったけど、使うしかないよ」
ジャイアンと並んで2体の巨大ロボットを睨みながら、ゴンが呟く。
決意の篭った、力強い声。
その言葉を聞き返したフランドールの声は、驚きより、むしろ歓びの色が濃い。
2人の仲間に見つめられたジャイアンは、ほんの少しの躊躇の後、『ソレ』をポケットから取り出した。
手の平に乗る程度の、見かけは小さな支給品。
解説書の添付されていなかった、不親切な、しかし強力過ぎる支給品。
決意の篭った、力強い声。
その言葉を聞き返したフランドールの声は、驚きより、むしろ歓びの色が濃い。
2人の仲間に見つめられたジャイアンは、ほんの少しの躊躇の後、『ソレ』をポケットから取り出した。
手の平に乗る程度の、見かけは小さな支給品。
解説書の添付されていなかった、不親切な、しかし強力過ぎる支給品。
「……ブルー、紫穂。お前らが遺して調べてくれた、この力。使わせてもらうぞ!」
ブルーは、元の世界の仲間たちのことを心配しながら、『ソレ』を託して逝った。
紫穂は、サイコメトリーで『ソレ』の真価を調べ、「薫ちゃんのような子をもう作らないで」と言い残して逝った。
どちらも恋と気付いた時にはもう手遅れだった、哀しい別れ。
2人の思い出の篭った遺品を手に、男として一回りもニ回りも成長したジャイアンは、力強く叫ぶ。
紫穂は、サイコメトリーで『ソレ』の真価を調べ、「薫ちゃんのような子をもう作らないで」と言い残して逝った。
どちらも恋と気付いた時にはもう手遅れだった、哀しい別れ。
2人の思い出の篭った遺品を手に、男として一回りもニ回りも成長したジャイアンは、力強く叫ぶ。
「ゴン、フランドール、お前らの力を貸せ! ――『武装練金』ッ!!」
* * *
永沢とジュジュを狙った、ぱにぽにXとザンダクロスの攻撃――
しかし、それは彼らの所まで届くことは無かった。
遠くから飛来した巨大な影が、壁のように立ち塞がったからだ。
爆音と悲鳴の中、しかし彼らは、しっかりと見た。
しかし、それは彼らの所まで届くことは無かった。
遠くから飛来した巨大な影が、壁のように立ち塞がったからだ。
爆音と悲鳴の中、しかし彼らは、しっかりと見た。
彼らを庇うようにして立つ、巨大な西洋鎧を着込んだ巨漢のような巨人。
背負ったガンザックから炎を吹いて、山の上から一足飛びに空を飛んで来たのだ。
背負ったガンザックから炎を吹いて、山の上から一足飛びに空を飛んで来たのだ。
『大丈夫か、お前ら!』
「その声は……ジャイアン!?」
「む、無茶苦茶だわ……」
「その声は……ジャイアン!?」
「む、無茶苦茶だわ……」
永沢もジュジュも、目の前の光景が信じられない。
巨大な鎧から聞こえてきたのは、確かにジャイアンの声。
そして、その両肩に乗っている人物の姿は――!
巨大な鎧から聞こえてきたのは、確かにジャイアンの声。
そして、その両肩に乗っている人物の姿は――!
『板金鎧の武装練金、『バスターバロン』だッ!! ゴン、フランドール、来いッ!』
「うんッ!」
「行くよ、レイジングハート!」
『 Yes,sir !! System "Buster Baron" linkage..... 』
「うんッ!」
「行くよ、レイジングハート!」
『 Yes,sir !! System "Buster Baron" linkage..... 』
武装練金、バスターバロン。その特性は、『他者の特殊能力の増幅・借用』。
右肩のサブコクピットに飛び込んだゴンが、拳に念を溜めてジャジャン拳の構えを取る。
左肩のサブコクピットに飛び込んだフランドールが、レイジングハートを手に弾幕展開の準備をする。
そして胸部のメインコクピットに収まるのは、リーダーシップに秀でたケンカ自慢のガキ大将、ジャイアン。
まさに三位一体。あんな出会い方をしたこの3人が、こんな形で共闘することになるとは!
右の拳に『ジャジャン拳』、左の手に『巨大レイジングハート・エクセリオン』を構えた鎧武者を前に、双子は。
右肩のサブコクピットに飛び込んだゴンが、拳に念を溜めてジャジャン拳の構えを取る。
左肩のサブコクピットに飛び込んだフランドールが、レイジングハートを手に弾幕展開の準備をする。
そして胸部のメインコクピットに収まるのは、リーダーシップに秀でたケンカ自慢のガキ大将、ジャイアン。
まさに三位一体。あんな出会い方をしたこの3人が、こんな形で共闘することになるとは!
右の拳に『ジャジャン拳』、左の手に『巨大レイジングハート・エクセリオン』を構えた鎧武者を前に、双子は。
「へえ……面白いや。どうしようか、姉様?」
「実は、あまりに味気ないのも、つまらないと思っていたの。
前菜は食べそびれちゃったけど、でも――」
「そうだね姉様。この世界は殺すか殺されるかだけ――だから、僕たちの戦いはこれからさ!」
「実は、あまりに味気ないのも、つまらないと思っていたの。
前菜は食べそびれちゃったけど、でも――」
「そうだね姉様。この世界は殺すか殺されるかだけ――だから、僕たちの戦いはこれからさ!」
ザンダクロスとぱにぽにXが、大地を蹴る。迎え撃つバスターバロンの両手が光る。
この『ゲーム』の行方を賭けた最終決戦が、今ここで始まる――!
この『ゲーム』の行方を賭けた最終決戦が、今ここで始まる――!
* * *
その光景を、遠くから見つめている人物があった。
開始直後からタワーの展望台に篭もり、とうとうここまで誰とも接触できなかった引き篭もり王・ニアである。
これだけ目立つ場所に居るのだから、誰かが来るのが普通だろう……
と、思うのだが、しかし参加者に配られた支給品が支給品だ。
要するにタワー以上に目立つモノがあれば、相対的にタワーが手薄になるというわけだ。
いい加減、自分の空気ぶりを嘆くのにも飽きた彼は、巨大ロボット同士の戦闘を前に、小さく呟いた。
開始直後からタワーの展望台に篭もり、とうとうここまで誰とも接触できなかった引き篭もり王・ニアである。
これだけ目立つ場所に居るのだから、誰かが来るのが普通だろう……
と、思うのだが、しかし参加者に配られた支給品が支給品だ。
要するにタワー以上に目立つモノがあれば、相対的にタワーが手薄になるというわけだ。
いい加減、自分の空気ぶりを嘆くのにも飽きた彼は、巨大ロボット同士の戦闘を前に、小さく呟いた。
「これは、長い戦いになりそうですね……!」
( スーパーLS大戦ロワイヤル 完 )
( 長い間、ご愛読ありがとうございました。◆3k3x1UI5IA先生の次回作をご期待下さい )
* * *
ふみこ「…………没」
レオモン「ああッ、書き手が酷い姿にっ!?」
レオモン「ああッ、書き手が酷い姿にっ!?」
【◆3k3x1UI5IA 時報確認】