※町山智浩の映画塾「ジョーズ(予習編)」より
ジョン・ウィリアムズというと今はもうみんな「スター・ウォーズ」の人と思ってるんですけど、
実はこの頃はまだオーケストレーションの人じゃなくって、この人はジャズ畑の人なんですよ。
これをやる前とかはけっこうジャズ的な映画(引用者注:「映画音楽」か?)をやっていたんですけど、
このへんからどんどん、いわゆるジョン・ウィリアムズ的な世界に入っていくんですけども
※『ジョーズ』1975年公開作品
しかし、ジョン・ウィリアムズにジャズ・ピアニストとしてのキャリアはあるが、
もともとはUCLAやジュリアード音楽院やイーストマン音楽大学で、アカデミックな音楽を学んだ人。
しかも、ウィリアムズのハリウッドでの出発点はピアニストとともにオーケストレーターだった。
「ジョーズ」の前に「屋根の上のバイオリン弾き」で初めてのアカデミー賞をとっているが
それも編曲賞だった。
また、「ジョーズ」以前にウィリアムズは、
「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」「大地震」という映画の音楽を書いていて、
パニック映画音楽の巨匠という扱いをされていた。
言うまでもなく、こうした音楽には重厚なオーケストラサウンドが求められるので、
「まだオーケストレーションの人じゃなかった」とはとても言えない。
すでJWらしいオーケストレーションのスタイルが確立されているのがわかる
136 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/27(金) 17:46:15.31 TfGIOCpG
122
ジョン・ウィリアムスについては
自分で「映画塾・ポセイドンアドベンチャー」の回でも言及してるのにね。
あのキャリアがあって「オーケストレーションの人じゃなかった」は
無理筋だよね
143 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/27(金) 18:46:11.44 94AILIGH
136
ジョン・ウィリアムスについては
自分で「映画塾・ポセイドンアドベンチャー」の回でも言及してるのにね。
指摘ありがとう。今見たけど、たしかにポセイドン・アドベンチャーが
「それまでやってたジャズから、オーケストレーションのクラシカルなミュージックに転向した最初の作品ですね」
って言ってる。
つまり町山によれば、ジョン・ウィリアムズは「ポセイドン・アドベンチャー」で
「オーケストレーションのクラシカルなミュージックに転向した」のに、
その後に作曲した「ジョーズ」では「まだオーケストレーションの人じゃなかった」という矛盾したことになる。
こうなるのは、常に結論ありきで論を進めているので、その時その時の都合で言うことが変わってしまうわけだ。
そして、町山はここで、「ポセイドン・アドベンチャー」の時点では、
ジョン・ウィリアムズは「三流の人でした」と断言している。
しかし、ジョン・ウィリアムズのアカデミー賞ノミネート歴をみると、
1968年、1970年、1972年(受賞)、1973年(ポセイドン・アドベンチャー)と既に常連だったことが分かる。
アカデミー賞の常連を「三流」と呼ぶのは、どう考えても間違い。
これも町山が、ジョン・ウィリアムズは「スター・ウォーズ」で初めて一流になったという
勝手なストーリーを成立させるための無理矢理な言いがかりに過ぎない。
149 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/27(金) 19:21:06.55 Z+ITUkSf
143
ポセイドン・アドベンチャーが
「それまでやってたジャズから、オーケストレーションのクラシカルなミュージックに転向した最初の作品ですね」って言って
170 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/27(金) 21:27:08.87 NCbtoZ0i
町山君の好きなwiki英語版のジョン・ウィリアムスの項目をお読みいただきたい。
これによると、高校卒業後、UCLAで学ぶ傍らテデスコに師事したというから、このころすでに
オーケストレーションや指揮法は学んでいたのではないか。テデスコはイタリア人作曲家で、
ファシズム下のイタリアを逃れて渡米後、主に映画音楽のジャンルで仕事していた人物だが、
もともとはクラシックの作曲家だ。
徴兵された空軍では任務の一つとして軍楽隊の指揮やアレンジを行っていたともある。
除隊後はジュリアードでピアノを学んだそうだが、師事したのはレジーナ・レヴィーンという
クラシック・ピアニスト。JWは在学中からジャズ・ピアニストとして仕事していたというから、
キャリアとしてはジャズ・ピアニストというのは間違ってはいないが、アレンジャーとしても
すでに60年代初頭から活躍しており、その辺に町山の解説は間違いがある。
町山の幼稚な脳味噌内では、ジャズ対クラシックのような二項対立が成り立っているのだろうが、
クラシックとジャズはともに影響し合ってきた分野であり、両者にまたがる音楽家はJWにかぎらず
数多い。
207 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/28(土) 00:17:34.03 EVcmtkej
172
町山は上杉のツイートに噛み付いてたし、疑問投げるだけならいいんじゃないの?
書籍や記事の方がネタとして美味しいのは確かだけど。
170 >>149
ジョン・ウィリアムズ仕事、
「おしゃれ泥棒(66年)」も聴いてみたけど、
ジャズの部分もあるけど、
この時点でオーケストレーションはしっかりやってるね。
「ジョーズ、ポセイドン辺りからにオーケストラ系になった」は明らかに間違い。
いろんな素養を持った、劇伴の名手だね。
215 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/28(土) 00:44:54.79 nNRebmZP
207
「おしゃれ泥棒」のようなジャズの要素をわりと前に出したJWのスコアって
後は「ロング、グッバイ」くらいじゃないのかなあ。
町山は妙にジャズというところにこだわっているが、
ジャズをよく知らないんじゃないか。
18 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/28(土) 01:57:24.14 EVcmtkej
215
あくまで「ジャズ部分も含んだ映画音楽」ってだけで、
ジャズ自体とは違う音楽だよね。
基本はブロードウェイの流れを汲む正統派のオーケストラ映画音楽でしょう。
最初期がこれなら「ジャズ畑からオーケストラへ転身」と言ってもいいけど。
249 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/28(土) 14:56:52.45 EVcmtkej
220
それももちろんそうだね。
映画音楽はジャズ要素入れるのはよくある事だったし。
一応検証用に再確認しとくと、
「JWが実際にいつから映画用オーケストレーション仕事をしていたのか」が重要。
1966年には既にクラシカルなオケ映画音楽やってるんだから町山は間違い。
68年以降アカデミー賞候補常連となるから、「ポセイドンの時点では3流」も間違い。
で確定かな。しつこくてスマン。
まあ、最初期の頃は、おされ泥棒とかとは別に
いわゆるモンド系(安っぽいイージーリスニング的作風)に区分けされるような、
軽いジャズやソフトロック系B級仕事もやったのは確かだけど、にしてもあの発言は間違いだね。
271 名前:名無シネマさん 投稿日:2014/06/28(土) 20:14:24.99 nNRebmZP
249
「JWが実際にいつから映画用オーケストレーション仕事をしていたのか」が重要。
325 名前:名無シネマさん 本日のレス 投稿日:2014/06/29(日) 02:24:43.15 Q1SRN+Nr
271
サンクス。
ざっくり訳すと、
ジョン・ウイリアムズは24才(おそらく1956頃、ジュリアード音楽院在学中)で
バーナード・ハーマンと知り合い、コロンビアのスタッフアレンジャーになる。
また、 スタジオピアニストとして、ジェリー・ゴールドスミス、エルマー・バーンスタイン、
ヘンリー・マンシーニらの映画音楽に関わった。
そして、ハリウッドの黄金時代の、B・ハーマン、アルフレッド・ニューマン、
ライオネル・ニューマン、ディミトリ・ティオムキン、フランツ・ワックスマン、
H・マンシーニ、アンドレ・プレヴィンなど(いずれも映画音楽巨匠)のもとで、
ピアニスト、アレンジャー、そして最終的にオーケストレーターとして働いた。
それらはジョン・ウィリアムズのユニークな映画音楽のスタイルに影響を与えた。
1960年代に、彼は「宇宙家族ロビンソン」「ギリガン君SOS」、「巨人の惑星」「タイムトンネル」などの
様々なテレビ番組の作曲を手がけた。
彼の最初の主要な仕事である映画「おしゃれ泥棒」(1966年)以降、注目を集め、
「人形の谷(68)」でアカデミー初ノミネート、
「屋根の上のバイオリン弾き(72)」で最初のアカデミー賞受賞。
(以下パニック映画、ジョーズへつづく)
どう見てもバリバリのオーケストラ映画音楽畑育ち。
ジャズもプレイしていたけど、キャリアの説明としてはこちらが正当ですね。
引用の明確化と改行、投稿時の文字化けにより
読みにくくなっていた個所(「・」が「·」に)を修正
最終更新:2014年06月30日 01:21