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*不老不死 by 初代名無し さん **4 ---- 奈緒子は、ベッド上で上田に身を任せていた。 奈緒子の白い体を、 上田の大きな手が、長い指が、唇が、全身を余すことなく愛撫する。 身をよじらせ、途切れ途切れの吐息を漏らし、 奈緒子は上田に愛される悦びを、そしてその快感を全身で表していた。 しかし、全てを忘れ、その快感に身も心も委ねてしまう事が出来ずにいた。 一抹の不安を捨て去ることが出来ずにいた。 上田と体を重ねるのは、無論、初めての事ではない。 両手で足りるほどの回数ではあるが、 その度ごとに奈緒子の体は、はっきりと反応するようになっていた。 奈緒子が悦びを感じている事は、上田にも伝わっていた。 しかし、それも前戯までである。 奈緒子が充分に濡れ、上田自身を受け入れる時、 奈緒子の表情は、愉悦から苦悶へと変わるのである。 ---- 上田の逞しい根っこが、奈緒子の柔肉を押し分けて中に入っていく。 少しずつではあるが、確実に奈緒子の中に入っていく。 奈緒子は眉間にシワを刻み、唇をかみしめて苦痛に耐えた。 完全に繋がった事を確認すると、上田は前後に動き出す。 上田が絶頂を迎え果てるまでの間、 奈緒子はこの苦痛に耐えなければならないのだ。 すがるように上田にしがみつき、 この時間が早く過ぎ去ってくれるよう、そればかりを願っていた。 どれくらいの時間が過ぎただろう、 上田は一瞬身を震わせ硬直し、その欲望を発散した。 力強く、激しく動いていた上田の動きが止まり、 朽ち果てるように奈緒子の上に崩れ落ちた。 奈緒子は、呼吸を荒くし疲れ切った上田をいたわるように、 愛おしむように抱きしめた。 そして、この苦痛からの解放を喜んでいた。 ---- 本能的な欲望を満たし、 上田はいつも通りの自分を取り戻した。 奈緒子を思いやる余裕を取り戻した。 上田が見たものは、 目に涙を浮かべ、微笑んでいる奈緒子。 上田は、その涙の意味を即座に理解した。  「やはり、まだ痛むか・・・。」 奈緒子は何も答えないが、 シーツに残った赤いシミが全てを物語っていた。 上田は奈緒子をいたわろうと言葉を探したが、 それを見つける前に奈緒子が言った。  「私なら平気ですよ。   ・・・・・・上田さん、気持ちよかったですか?」  「YOU、はしたないぞ。   女性がそんなことを聞くものではない。」 2人は笑った。 今の幸せを噛みしめるよう、しかし互いの笑顔はどこか悲しげでもあった。 奈緒子の問いにはどういった意味があったのだろう? 単なる好奇心か、おふざけなのか、 それとも、自分の苦しみを伝えたかったのだろうか・・・。 ---- 時は今に戻る。 考え込んでいた奈緒子は、 知らず知らずのうちにブランコを揺らしていた。 2人の間に存在する気不味さの原因が、自分にある事は分かっていた。 上田と体を重ねても、共に悦びを感じることが出来ない自分。 しかも上田は、その原因が自分にあると思いこみ、己を責めている。 全ては自分が悪いのに・・・。 一体、どうしたら良いのだろう。 奈緒子の苦悩は、その眉間のシワとなって現れていた。 ブランコが描く孤が段々と大きくなっていく。 冷たく澄んだ風が奈緒子の顔をさらう。 風は、自分の中のモヤモヤも一緒にさらってくれるようだった。      上田さんに話してみよう。    上田さんならきっと理解してくれる。    こんな私でも受け入れてくれる。    全て上田さんに話してみよう。 奈緒子は意を決してブランコから飛び降りた。  「ヤアッ!!」 グキッ!  「いてててて・・・・」 &html(<DIV Align="center">~ つ づ く ~</DIV>) [[NEXT>>>不老不死4]]
*不老不死 by 初代名無し さん **3 ---- 奈緒子は、ベッド上で上田に身を任せていた。 奈緒子の白い体を、 上田の大きな手が、長い指が、唇が、全身を余すことなく愛撫する。 身をよじらせ、途切れ途切れの吐息を漏らし、 奈緒子は上田に愛される悦びを、そしてその快感を全身で表していた。 しかし、全てを忘れ、その快感に身も心も委ねてしまう事が出来ずにいた。 一抹の不安を捨て去ることが出来ずにいた。 上田と体を重ねるのは、無論、初めての事ではない。 両手で足りるほどの回数ではあるが、 その度ごとに奈緒子の体は、はっきりと反応するようになっていた。 奈緒子が悦びを感じている事は、上田にも伝わっていた。 しかし、それも前戯までである。 奈緒子が充分に濡れ、上田自身を受け入れる時、 奈緒子の表情は、愉悦から苦悶へと変わるのである。 ---- 上田の逞しい根っこが、奈緒子の柔肉を押し分けて中に入っていく。 少しずつではあるが、確実に奈緒子の中に入っていく。 奈緒子は眉間にシワを刻み、唇をかみしめて苦痛に耐えた。 完全に繋がった事を確認すると、上田は前後に動き出す。 上田が絶頂を迎え果てるまでの間、 奈緒子はこの苦痛に耐えなければならないのだ。 すがるように上田にしがみつき、 この時間が早く過ぎ去ってくれるよう、そればかりを願っていた。 どれくらいの時間が過ぎただろう、 上田は一瞬身を震わせ硬直し、その欲望を発散した。 力強く、激しく動いていた上田の動きが止まり、 朽ち果てるように奈緒子の上に崩れ落ちた。 奈緒子は、呼吸を荒くし疲れ切った上田をいたわるように、 愛おしむように抱きしめた。 そして、この苦痛からの解放を喜んでいた。 ---- 本能的な欲望を満たし、 上田はいつも通りの自分を取り戻した。 奈緒子を思いやる余裕を取り戻した。 上田が見たものは、 目に涙を浮かべ、微笑んでいる奈緒子。 上田は、その涙の意味を即座に理解した。  「やはり、まだ痛むか・・・。」 奈緒子は何も答えないが、 シーツに残った赤いシミが全てを物語っていた。 上田は奈緒子をいたわろうと言葉を探したが、 それを見つける前に奈緒子が言った。  「私なら平気ですよ。   ・・・・・・上田さん、気持ちよかったですか?」  「YOU、はしたないぞ。   女性がそんなことを聞くものではない。」 2人は笑った。 今の幸せを噛みしめるよう、しかし互いの笑顔はどこか悲しげでもあった。 奈緒子の問いにはどういった意味があったのだろう? 単なる好奇心か、おふざけなのか、 それとも、自分の苦しみを伝えたかったのだろうか・・・。 ---- 時は今に戻る。 考え込んでいた奈緒子は、 知らず知らずのうちにブランコを揺らしていた。 2人の間に存在する気不味さの原因が、自分にある事は分かっていた。 上田と体を重ねても、共に悦びを感じることが出来ない自分。 しかも上田は、その原因が自分にあると思いこみ、己を責めている。 全ては自分が悪いのに・・・。 一体、どうしたら良いのだろう。 奈緒子の苦悩は、その眉間のシワとなって現れていた。 ブランコが描く孤が段々と大きくなっていく。 冷たく澄んだ風が奈緒子の顔をさらう。 風は、自分の中のモヤモヤも一緒にさらってくれるようだった。      上田さんに話してみよう。    上田さんならきっと理解してくれる。    こんな私でも受け入れてくれる。    全て上田さんに話してみよう。 奈緒子は意を決してブランコから飛び降りた。  「ヤアッ!!」 グキッ!  「いてててて・・・・」 &html(<DIV Align="center">~ つ づ く ~</DIV>) [[NEXT>>>不老不死4]]

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