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湯あたり2」(2006/09/08 (金) 09:18:53) の最新版変更点

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*湯あたり by 267さん **2 ---- 人間、じっと見られるとなかなかそいつと 目線を外せないと思う。 だー、上田め、なんてじっと見るんだよ。 気のせいか、顔が熱い。 「・・・どうせまた冗談」 「本気だ」 茶化すのを許さない、すかさずのツッコミ。 くそ、なにか言うことは・・・。 と、考えていたら不意に上田を見上げる形になった。 ソファーに倒れこんだようなものだ。 自分でも知らず知らずに体が後ろに傾いていたらしい。 上田が私の頭の両隣に手をついてじっと私を見下ろす。 「返事」 声が明らかに笑っている。 腹が立つのに口が動くだけで言葉にならない。 ---- こういう体制で山田を見るのは初めての気がする。 白状すると、この辺りから下心が出てきた。 組み敷いた(という表現がここで正しいか判断しかねるが) 山田が妙におかしいというか、かわいい・・・?というか。 「・・・退いてくださいよ」 「返事したら退いてやる」 普段の山田なら俺を蹴っ飛ばして起き上がるのだろうが、 どうやら頭の中で軽くパニックを起こしていたらしい。 あたふたとして、顔が真っ赤だった。 込みあがってくる笑いを何とか押しとどめる。 もう一押しで落ちそうだ。 「・・・返事しないんならこっちからしようか」 「な、何を」 脅かすようにずいと顔を近づける。 驚いた山田の顔を見てから、一旦間をおいて、 口付けた。 ---- え。今・・・。 上田の顔がすごく近い。 唇に何か触れて・・・。  ・・・・・・これは、世にいう、キス、というやつか?  ・・・・・・私の記憶が確かなら、今までキスしたことは無い。  ・・・・・・。 えええええ、ファーストキスが上田ぁ!? 頭の中は爆発したみたいにいろいろ考えがめぐっているのに 体がぴくりとも動かせない。 っていうか何で返事しなきゃキスするんだとか 言いたいことは山ほどあるのに、 上田が妙なことを言うから、息をまともにできてなかったせいかもしれない。 指先まで麻痺したみたいにしびれてしまっている。 [[NEXT>>>湯あたり3]]

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