マビノギ限定ギルド@Wiki内検索 / 「ドクターあすさん4」で検索した結果

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  • ドクターあすさん4
    夏休みも後半に差しかかったある日。 その日も朝から気温が上昇し、35度を超える猛暑日であった。 田中「暑い……」 うだるような暑さの中を、朝食もとらずに歩いてきた田中信一。 あすさんと最後に会った公衆便所の前まで来た。 田中「無計画に来たけど、あすさんは午前中にいるのか……?」 田中「どうでもいいや。そこらへんで時間をつぶしてこよ…」 あすさん「たなしん」 田中「ぎゃっ!!!!!!!!!!!」 あの時と同じように、公衆便所の裏から姿を現したあすさん。 田中はまた驚かされてしまった。 田中「い、いらしてたんですか…。おどかさないでください…」 あすさん「また、会えましたね。田中さん」 田中「あの……ここに住んでらっしゃるんですか…?」 あすさん「僕がホームレスですって? とんでもない!」 田中「いや……」 ...
  • あすさん特別編 - ドクターあすさん
    真夏の商店街の昼下がり。 夏休みということもあって、家族連れの客でにぎわっている。 気温36.8度の猛暑日であった。 店の中はエアコンが利いているため快適だが、 屋外の日の当たるところには立っていられないほどの暑さである。 日陰に入っていても、建物や地面からの照り返しの熱で非常に暑い。 よく冷えたビール、かき氷、アイスクリームが飛ぶように売れる。 「熱中症に気をつけてください」というアナウンスが流れ続けている。 そんな矢先に起こった。 「子供が倒れた」 商店街の裏、人のあまり通らない場所で倒れている子供と、うろたえる女性。 意識を失っているのか、子供はピクリとも動かない。 女性は子供の体をゆすって大きな声で名前を呼び続けるが、 子供は返事をせず、声を聞いて駆けつける人もいない。 ...
  • ドクターあすさん5
    テレッテー テレッテー 田中信一の携帯電話が鳴る。 あすさん「おっほ~! 着信音もマビですか!」 田中「ふふふ」 あすさん「急患ですか?」 田中「えっ…! いえ……、ちょっと失礼…」 またあすさんから「落ち着きのない人だ」という目で見られているような気になり、 冷静を装いつつ席を立って電話に出る田中であった。 田中「もしもし?」 仁岡「オイッス」 田中「おぅよ」 仁岡「田中よ、いいニュースだ」 田中「何?」 仁岡「例の男について新情報が入った」 田中「む……」 仁岡「ふっふっふ。聞いて驚くなよ」 田中「ああ…。仁岡、ちょっと待ってくれ…」 仁岡「どうした?」 田中「……今、そいつと一緒にいる……」 仁岡「何だって!?!?」 田中「…また、あとで電話する。すまない」 仁岡「……マジかよ……」 田中「じゃ、じ...
  • ドクターあすさん6
    あすさんと喫茶店で楽しく過ごし、外へ出た田中信一は、 小川で溺れている女の子の姿を見つけた。 あすさん「田中さん、あの子を助けてあげてください」 田中「今いくぞ!」 田中はそれほど泳ぎに自信があるわけではない。 しかし、明らかに運動の苦手そうなあすさんには任せていられず、 服を着たまま、急いで川に飛び込んだ田中であった。 田中「よしっ! 捕まえた!」 あすさん「ここのところ晴天が続いていて、水量が少なかったのが幸いでしたね」 田中「ええぇ!?なんですって!?」 あすさん「そのまま岸まで泳いできてください!」 田中「よしよし。もう大丈夫だからね~」 田中の救出劇は一瞬であった。 女の子を岸まで無事に引き上げることができた。 田中「…おい…、おいっ!」 あすさん「意識が…」 田中「息をしていない!!」 あす...
  • ドクターあすさん2
    「先日は息子を助けていただきありがとうございます!」 小さな大学病院の研修医・田中信一のもとに訪れたのは、 商店街で倒れた息子とその母親である。 田中「ああ、あのときの!」 ふじこ「私は久阿瀬ふじこといいます」 田中「くあせさんですか。お子さん、元気そうですね」 たかし「(恥ずかしくて何を話したらいいかわからないようだ)」 ふじこ「たかし、お兄さんにお礼を言いなさい」 田中「あはは。いいですよ。私は田中信一といいます」 ふじこ「あの……」 田中「はい?」 ふじこ「あの、あの人は……」 田中「あ……。実は、私にもわからないんです…」 ふじこ「あの人にもお礼を言いたいのですが…、ご存知ありませんでしたか…」 田中「…………」 名前も言わずに去っていったあすさんの正体を突き止めるのだ。 田中「痩せ型で背が高くて、眼鏡をかけて、...
  • ドクターあすさん9
    夕方、田中信一は大学の友人・仁岡のアパートへ着いた。 大学をやめて1ヶ月。 仁岡の生活はすさんでいた。 田中「仁岡、仁岡、いるのか?」 仁岡「……ああ? 田中か? 開いてるぞ。勝手に上がってこい」 田中「お、おう。それにしても不用心すぎるだろう……。鍵くらいかけておけよ……」 田中「相変わらず散乱してるな……」 仁岡「これが俺のプライベートルームなんだよ」 田中「プライベートって…。このエロ本、まだあったのか…」 仁岡「捨てるのめんどくせ~」 田中「ちょっと整理しないと、座るスペースもないぞ…」 仁岡「田中、やっといてくれよ。頼むわ~」 まず部屋の掃除をする田中。 仁岡「エロ本に夢中で、掃除がはかどってないか~」 田中「なっ…なに言ってんだよ……」 仁岡「欲しけりゃ持ってっていいよ」 田中「お断りします」 ...
  • ドクターあすさん14 - 助言
    「近接攻撃じゃなく、弓を使うんだ!!!!」 カウンターしか使わないあすさんに向かって仁岡が叫んだ。 あすさん「弓!?」 仁岡「あすさんなら弓のほうが強いだろ!」 あすさん「…そうだけど、今、カバンを開くことができなくて……」 仁岡「ちくしょう! 課金が切れる不具合か!」 田中「カバン???課金????」 あすさん「でも弓は使わない…」 仁岡「あすさんの弓なら一発で全負傷だ。そいつはもうライポを飲めなくなる!」 田中「な、なるほど…」 運転手「ふんっ、くだらん。弓、カバン、課金、負傷…どれも小細工だっ!」 あすさん「別に小細工だから、というわけではなくて…」 心の優しいあすさんは、自分から相手に危害を加えることができない。 そう。マビノギの中で、たとえネタだとしても、PVPを行うことができないのと同じなのである。 あすさん「僕...
  • ドクターあすさん7
    「あれは、あすさんがセッティングしたものだったんじゃないのか…」 あすさんが行く先々で罠をしかけていて、救助劇を繰り広げようとする企みが 田中信一の脳裏をよぎった。 仁岡「怪しい気持ちはわかるぜ。でも、変なんだよな」 田中「何が?」 仁岡「いや、なんつーか…その…」 田中「あすさんは明らかに楽しんでいる…! 人の命をもてあそんでいるんだ!」 仁岡「そうなのかなぁ…」 田中「あんな男に、人の命を任せていられないって」 喫茶店でのふざけた会話とは一変し、冷静な様相を見せたあすさんであったが、 田中の不信感を募らせることになってしまったのだ。 田中「だいたい、現場から姿を消してしまうなんておかしいだろ…」 仁岡「むしろカッコいいじゃないかwww」 田中「あのなぁ……」 学部長「田中信一くん」 田中「は…」 学部長「学長から田...
  • ドクターあすさん12 - 対決
    「あんたが死んでどうするんだよ!」 道路に倒れて動かないあすさんを怒鳴る田中。 現場にいるすべての人が、一目見て助からない状況であることを悟った。 仁岡「……間違いないのか……?」 田中「…………」 仁岡「あすさんはピンクだと聞いていたが、赤いじゃないか……」 田中「これは血だ…」 仁岡「車にひかれた人間って、こんなふうになっちゃうんだな…」 田中「…………」 田中は声が出ない。目の前で起きていることが信じられないようである。 あすさん「………う……て……」 田中「あすさん!?生きて……」 あすさん「…う…ん…て………」 田中「しゃべっちゃダメだ! いま救急車が来るからな!」 あすさん「うんてんしゅ……は……」 田中と仁岡は、あすさんをこのような状態にさせた原因に注意を向けた。 仁岡「……このトラックだ…...
  • ドクターあすさん13 - あすさんの反撃
    ここで起きていることは現実なのか…。 致命傷を負っていることが素人目にもわかるあすさんの体と、 刃物を振り回す狂気の男、切られて出血した田中、 そして、謎の女の声。 仁岡「な、なんか……変だぞ……」 田中「ああ……いつも以上に変だ……」 運転手「おお、女神よ、姿を見せてください!」 あすさん「早く復活してください」 仁岡「…こいつらも変だが、周りを見てくれ。もっと変なことになっている」 気がついてみれば、周りの世界が止まっているではないか。 事故現場を見て凍り付いているのとは違う。 時間そのものが止まっているかのようなのである。 田中「これも……あすさんの仕業か…?」 仁岡「MOB鯖が…止まったみたいだな…」 あすさん「…………」 運転手「おお、どうしたのですか、女神よ! 私の前に、その姿を…を……」 仁岡「………チャン...
  • ドクターあすさん3
    「私は研修医なんかじゃない…。ただ医者になりたいだけの人間だ…」 田中信一の正体は医師ではなく、大学の医学部に通っているだけの青年であった。 田中「あの子を助けたのは私じゃない……。本当はあすさんが……」 田中「クソッ……! あれが激励だと…。私を見下したような言い方をしやがって…。  いや………違う……。私がダメなんだ……。大学にだって、たまたま運よく入れただけ…。  ここで私は何をどうしたいと思っていたんだ…? 私は勉強などしたくない、嫌だ……」 田中は悩んでいた。 大学で特に何かをするわけでもなく、今の自分について悩んでいた。 肩書きが立派そうで、自分にもそれなりの興味があり、周りの人から賞賛されるであろう 「医師」という立場を勝手に名乗ったことにより、悩みは悪循環に陥っていたのである。 田中「私は…あの子...
  • ドクターあすさん10
    ここは皮肉にも仁岡が通っていた大学の病院である。 酒に酔い、転倒して意識を失っていた仁岡は、深夜、病院の個室で目を覚ます。 田中「……気がついたか」 仁岡「……俺はどうしたんだ……」 田中「どうしたって? どうしたと思う?」 仁岡「わからない……」 かつては大学で言い争いをしたこともあった二人であるが、 薄暗い深夜の病室で、静かに言葉を交わしていた。 田中「俺がわかるか?」 仁岡「田中か……? ぜんぜんわからない……」 田中「…………」 仁岡「冗談だよ……ちゃんとわかってる……」 田中「気分はどうだ?」 仁岡「どう……と聞かれても……な……」 田中「銅じゃないぞ。ブロンズではない」 仁岡「あぁ…俺、製錬やろうとしてたんだっけ……」 田中「なるほど。記憶に問題はないみたいだな」 仁岡「あぁ…そうだ…ティルコで…あすさん...
  • ドクターあすさん8
    ごめんなさい。息子がどうしても会いたいと言って聞かないんです…。 田中信一の大学に訪れた久阿瀬ふじこ。 その息子たかしが、どうしても田中に会いたいのだという。 商店街のあの事件から1年が過ぎていた。 ふじこ「こら、たかし。お兄さんは忙しいんだから、困らせたらダメよ」 田中「ははは。まあまあ、いいですよ。たかしくん、今日はどうしたのかな?」 たかし「あのね、あのね、えーっと……」 ふじこ「すみません…。この子ったら、田中さんみたいな男の人になりたいとかで……」 田中「そうなんですか。はは…。ちょっと恥ずかしいな……」 たかし「……お兄さん」 田中「なんだい?」 たかし「ぼくを助けてくれたとき、もう一人、誰かいたのを覚えてる?」 田中「……え……」 たかし「真っ黒な人だよ」 田中「真っ黒な人?」 たかし「その人がね、ぼくの夢に出...
  • aspirin
    ...ドクターあすさん3 ドクターあすさん4 ドクターあすさん5 ドクターあすさん6 ドクターあすさん7 ドクターあすさん8 ドクターあすさん9 ドクターあすさん10 ドクターあすさん11 - 考えすぎ ドクターあすさん12 - 対決 ドクターあすさん13 - あすさんの反撃 ドクターあすさん14 - 助言 ドクターあすさん15 - 現実逃避 ドクターあすさん16 - 具合の悪い田中 ドクターあすさん17 - 太い木の棒 ドクターあすさん18 - 夢の告白 ドクターあすさん19 - 気になるものは ドクターあすさん20 - 仁岡の助言 ドクターあすさん21 - 長くて短い順調 まだまだ未完成ですが、エルグは各人物を描いた物語になっています。 第0エルグ - 招かれたaspirin 第1エルグ - なにが臨時メンテナンスだ それは羽根ではありません 装備を見る 第2エルグ - あるケオ島...
  • ドクターあすさん18 - 夢の告白
    人類史の始めからあったとされ、あらゆる人間が一生のうちに何度も経験し、無限の解釈を求めてきた夢。 学術的に考慮する余地があるのではないかと感じた田中は、現実と区別がつかなくなったあの夢のことを説明した。 あすさん「( -∀-)人 ナムー」 田中「そう…あのあすさんの姿は、私には死体にしか見えませんでした」 あすさん「フッカツダー!!(゚∀゚ )三 三( ゚∀゚)フッカツダー!!」 田中「はい。しかし完全な復活ではなく、全身がグチャグチャのままでした」 あすさん「(゚ξ∴д。)グヒャ」 仁岡「σ(゚∀゚ ∬オレはヽ( ゚∀゚)っ―(゚Д゚)→グサッ!!!」 田中「そう。仁岡も重傷を負わされて七転八倒していた…」 あの日、田中と仁岡とあすさんの3人が現実の同じ場所に居合わせて、殺傷事件に遭い、 その後ありえない展開となり、目が覚めてからも、いま...
  • ドクターあすさん11 - 考えすぎ
    「お前、あすさん好きだよな」 田中が毎日あすさんを話題にしているところを目にする仁岡は、 「あすさんラヴ」な田中に偏見を抱くようになっていた。 田中「冗談じゃない!」 仁岡「とか言ってる割には、俺以外のやつらにも話してるそうじゃないか」 田中「好きで話してるわけじゃないって」 仁岡「じゃあ何なんだ??」 田中「不審者に気をつけろって言ってるんだ」 仁岡「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」 病院内の喫茶室で盛り上がっている二人。 声の音量が大きすぎるせいで注意されてしまった。 田中「……外で話すか。そろそろ歩いたほうがいいよな?」 仁岡「どうせあすさんの話だろ。だったら行かねぇ…」 田中「あのな……」 仁岡「行ってやるよ。俺、新しい携帯とか見ていきたいし」 田中「ふむ…」 歩きで携帯電話ショップに向か...
  • ドクターあすさん15 - 現実逃避
    仁岡「じゃあ、またな。俺、ちょっと明日からバイト探してみるわ」 田中「お、おう。頑張れよ」 買い物を終えて別れる二人。 仁岡の携帯電話は人気のカラーであったため在庫がなく、 1週間後の入荷を待って購入する予定となった。 一方、田中は得体の知れない不安感にとらわれた。 自分は、明らかに仁岡やあすさんよりも有利な立場におり、 将来性が十分に見込まれている存在であるのにもかかわらず、 不安で不安でどうしようもなかったのである。 田中「私は……大学から家に帰ると……居場所がない……」 大学での生活は充実していて、人望も厚い田中であるが、 それ以外の場面では、自分が何者なのかわからない。 もともと勉強だけが取り柄で、遊びや趣味をろくに持たずに育ってきたからだ。 田中「…家に帰ってくる。玄関の扉を開けて中に入る。鍵をか...
  • ドクターあすさん17 - 太い木の棒
    仁岡にとって灰色オオカミはSTRONGだが、田中から見ればWEAKESTである。 そのため、仁岡はキャンプペナルティを科せられながらも経験値を獲得できるが、 まったく得ることができない田中は退屈な思いをしていた。 田中「あすさん、まだかな…」 仁岡「どんどん倒そうぜ。クエストいっぱいあるから」 最近はパーティークエスト自体がほとんど利用されておらず、ティルコネイルの草原で パーティーを組んでオオカミを退治し続けるプレイヤーなどめったにいない。 仁岡が両手に短剣を装備し、二刀流の連続攻撃でオオカミを倒しているのに対して、 田中の武器は素手で、万能鍋を盾とし、突進やアタックを組み合わせて倒している。 30分後 田中「きた!!」 仁岡「(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ」 パーティークエストの報酬で財布があふれそう...
  • ドクターあすさん21 - 長くて短い順調
    どれだけの歳月が流れたのか。 毎日を無駄に生きているあすさんにとっては一瞬であり、 不安と戦いながら大学へ通う田中にとっては長く、 自由気ままにリア充として生きる仁岡にとっては短い時間であった。 仁岡「俺たちが出会ってから何年目?」 あすさん「n年目でしょう」 仁岡「なるほど。自然数ならどんな数でもありだな」 あすさん「たなしんのログイン率が激減したのが4年前でしたか」 仁岡「そうだな。田中は大学院で忙しくなった。卒業したらもっと忙しくなるんじゃないかな」 あすさん「みんな成長し、程度の差はありますが変わっていきました」 仁岡「俺は来月、パパになるんだぜ。信じられないよな…」 あすさん「あと、精霊も」 仁岡「見ろよ、この精霊ピンクレザロン! 実体化できるようになったんだぜ。成長したもんだ」 あすさん「( ^ω^)」 仁岡「あすさんは……変わっ...
  • ドクターあすさん16 - 具合の悪い田中
    「あすさん!!」 フレンドリストであすさんの存在を確認するや否や、自分の目の前にいることに気づいた田中。 あすさん「(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ」 仁岡「(^ω^ ≡ ^ω^)おっおっおっ」 田中「あすさん!」 あすさん「(^o^)ノ < おやすみー」 田中「ちょ!!!!!!!!!」 あすさん「(´・ω・`)ん?」 田中「待って!」 あすさん「( ゚ω゚)ホゥ」 日付が変わるころには落ちてしまうあすさんを、田中は引き止めることに成功した。 あすさん「今夜はティルコで歓談をしていました」 仁岡「σ(゚∀゚ ∬オレは転生でウルラを選択して、今ここに戻ってきたところだ」 田中「それで、あすさん」 あすさん「( ゚ω゚)フム」 田中「あれ…」 あすさん「Σ(;´△`)エッ!?」 田中「……何を言おうとしてたんだっけ……」 ...
  • ドクターあすさん19 - 気になるものは
    核心的な答えを得られないまま夜が明け、寝不足の田中は大学へ行く準備をしていた。 不安は数多く残っているものの、以前よりはいくらか楽になったからである。 田中が玄関を開けて外へ出た瞬間、携帯電話にメールが届いた。 「ブヮ~ッハッハッハッハ・・・」 法闘士の効果音である。 田中「ん? 誰からだ?」 知らないアドレスであった。 σ(゚∀゚)オレオレ σ(゚∀゚ ∬オレだよσ(゚∀゚ ∬オレ ついにケータイ買ったぜ( ^ω^) おっと…自己紹介が遅れたな(;^ω^) あすさんだ(笑) 昨日は遅くまでマビをやったんで眠くてしょうがない(;^ω^) 田中「…………どう見ても仁岡です。本当にありがとうございました。…と」 田中はさっさと返信して玄関に鍵をかけ、大学へ向かった。 田中「待てよ……ゆうべ、あすさんは...
  • ドクターあすさん20 - 仁岡の助言
    電話を急に切ってしまってごめんなさい┏●ペコ わざとじゃないんです┏●ペコ 電波が悪いのがいけないんですヽ(´Д`;)ノアゥア... さっきの質問の続きだけど どうしようもないから気にしているって変だろ? どうよ? どうしようもなかったら普通は気にしないと思うぜ? どうしようもないといいながら気にしてるんだろ。 やさしいと思わないか?ちょっと変だけど。 道路で犬や猫が死んでいたらかわいそうと思うかもしれないが、 耳元に飛んでくる蚊を殺したってなんとも思わないだろ? 俺たちはいちいち気にしていたら生きていられないだろ? でも田中には、それを気にするだけのゆとりがあるってこった。 あすさんも同じなんだぜ。 俺らのことをいちいち気にかけてくれる。 うざいだけだけどな( ^ω^) 田中「そうか……。この、なんともいえない感覚は、そういうことだったのか……...
  • あすさんの家庭教師18 - あすさんの由来
    月謝300万円という破格の家庭教師。 あすさんによる初めての授業が行われることになった。 広すぎて落ち着けない明海の部屋での個人授業は、どんな内容で執り行われるのだろうか。 明海「センセー、質問でっす!」 あすさん「い…いきなり質問? 何でしょう?」 明海「センセーのフルネームって何ですか?」 あすさん「アセチルサリチル酸……」 明海「ほんとに~?」 あすさん「もともとバイエルアスピリンは登録商標だったのだが、現在ではアスピリンは普通名詞になっている」 明海「アセチルサリチル酸って?」 あすさん「ステロイドではない抗炎症薬の一つで、痛みや発熱や炎症の治療に用いられる代表的な医薬品だ」 明海「どこにあるの?」 あすさん「バファリンは知ってるかな?」 明海「半分がやさしさでできている……」 あすさん「そう。それに含まれている」 明海「半分?」 あすさん「...
  • あすさん
    さて、あすさんについては語らねばなるまいw あすさんは基本遠距離攻撃の達人と言えよう・・・ 俺には絶対無理なこともやってのけるw 皆を笑わす事もできる、正直尊敬できるw この人は正直本当の意味での天才だと思うw 人を乗せるのもうまいし、いろんなことについて詳しいw
  • あすさんの家庭教師13 - 迷子のあすさん
    (^p^)たるていいーんたるていいーん(^@^)おりぐちわみぎがわです (^p^)おにもつのおわすれもののないよう(^@^)おたしかめください 2時間半の旅を終え、ようやく目的地・樽帝院に到着した。 あすさん「ぬうああああああっ!!ついたぞ~~~! やったぞ~~~~!」 新幹線から降りたあすさんはもう疲労の限界を超えるところであった。 手ぶらで来たため荷物はなく、忘れることはなかった。 あすさん「ふー……明海に連絡を……もしも~し」 明海「もーしもーし」 あすさん「もう、ぐったり……ただいま到着しましたよっと…」 明海「お疲れ~」 あすさん「で、ここから先の行き方は……」 明海「行き方ね~」 あすさん「こんな大都市、東京の修学旅行以来だよ。右も左もわからない…」 明海「高層ビルがいっぱい見える?」 あすさん「うちの近所にはないビルディン...
  • あすさんの家庭教師32 - 夜遅くまであすさん
    あすさんは夜遅くまで異常気象について、いや、暴走していると思い込んでいるサーバの所在を調べていた。 しかし、いくら調べても正確な位置を知ることはできなかった。 あすさん「もうこんな時間か……」 時計の針が0時を回り、あすさんに眠気が襲いかかる時間となっていた。 あすさん「……寝るか…」 次の瞬間、突然ダウンロードが停止し、マビノギのサイトにアクセスすることさえできない状態となった。 あすさん「あーあ…。臨時メンテだな、これは……もういいや、寝よう……」 あすさんは明海のいない寝室へ歩いていった。 あすさん「入院中は携帯電話も使えないのだろう……」 明海の寝ていたベッドの前で立ち止まると、あすさんはなんともいえない孤独感を覚えた。 今日は学校でどんなことを学んだのか。 友達はできたのか。 昼には何を...
  • あすさんの家庭教師23 - 好奇心あすさん
    温泉でのぼせるほど体を温め、2日分の汚れを洗い流したあすさんが次に向かうのは、 待ちに待った品揃えのいいレストランである。 だがその前に、明海の誕生の記録を知らずにはいられなかった。 そんなことよりも、風邪をひかないように体をよくふいてから着替えるのが最優先である。 あすさん「温泉なんて久しぶりだった~」 明海「これから毎日でも入れるよ!」 あすさん「次に入るときは熱中症に気をつけよう…」 明海「飲み物も持参していかなきゃね~」 あすさん「また塩水を飲まされたんじゃぁ……」 明海「ね~」 更衣室へ入る二人。 しかし、部屋が男女別に分けられていないのである。 もともと家族で利用するつもりだからなのか、単なる設計ミスなのかはわからない。 あすさん「温泉に入るとき、明海はどこで着替えていたのかね…」 明海「へへへ……あすさんが目を覚ます...
  • あすさんの家庭教師28 - 夢見るあすさん
    あすさんは夢を見ていた。 …マビノギの夢である。 場所はカリダ探検キャンプ── ケルピー「青いドラゴン、レガトゥスは僕の命の恩人です」 あすさん「いつまで青いドラゴンを“人”と呼ぶつもりなのか……」 ケルピー「……」 ベリタ「男?んー…嫌いじゃないわよ」 あすさん「嫌いじゃないということは、好きでもないということだ……」 ベリタ「……」 アルネン「金で売れるなら魂だって売り払っちまうんだがな」 あすさん「金は命より重い……」 アルネン「……」 あすさんはカリダ湖へ上っていった。 レガトゥス「全ての光が…消えた…」 あすさん「じゃあ周りの光が見えるのはなぜ?」 レガトゥス「グルル…」 あすさん「消えたのは一部の光なのではないか?」 レガトゥス「……」 まだ希望の光はある── あすさんは勝手に納得し、ケル...
  • あすさんの家庭教師38 - ボケるあすさん
    同じ2本の足がついているといっても、明海とあすさんのそれは違う。 安静が必要な体でありながらも自由に歩き回る明海と、 健康体のくせに椅子に座ったまま硬直しているあすさんなのである。 明海の母「昔から落ち着きのない子でしたから、そんなに心配することはないですよ」 執事「は、はい……aspirinさま、どうかご安心を…」 あすさん「たとえ怪我をした部位が手だとしても、傷口が化膿すれば発熱や全身の倦怠感が起きる場合がある…」 明海の母「……というと?」 あすさん「絶対安静が必要なはず…」 執事「あ、ああぁ……やはり明海さまの身に何かあったのでは……!」 あすさん「おや? 誰か来たようだ」 エレベーターから降りてきたのは、車椅子に乗った明海と、それを押す凛であった。 明海の母「明海!」 執事「ご無事で……」 明海「…あ、あすさん…」 あすさ...
  • あすさんの家庭教師36 - クビにされるあすさん
    あすさんに金をつかませておけばどうとでもなる── 明海の母はタカをくくっていた。 しかし今、目の前で起きているのはどういうことなのか。 あすさんはその金を受け取らず、すぐにも撤退しようとしているのである。 明海の母「……では…どうすれば残ってくれますか?」 あすさん「残るか残らないかの問題ではないのですよ」 明海の母「月謝を2倍……いいえ、10倍払うことで残ってもらえますか?」 あすさん「金額の問題でもありません」 明海の母「では娘は…どうなるのですか…」 あすさん「心配しなくてもいいではありませんか」 明海の母「……なんてこと……」 あすさん「明海はあなたに心配される必要がありますか?」 明海の母「そ…そんな…」 あすさん「はっきりと申し上げましょう。この家庭では誰も幸せになることはできません」 明海の母「…………」 あすさん「“錬金...
  • あすさんの家庭教師3
    「誰ですか…? こんな時間に…明海…?」 金曜日の正午過ぎ。通常はログインできないはずの時間帯である。 明海「(ノ゚Д゚)人(゚Д゚ヽ)おっはようおっはようボンジュール♪」 あすさん「(;゜〇゜)」 明海「臨時メンテ\(^o^)/オワタねw」 あすさん「(;゜〇゜)」 明海「今日は昼間からマビやるぞ!Σс(゚Д゚с」 あすさん「(;゜〇゜)」 あすさんは明海の行動を少し不審に思っていた。 あすさん「(´・ω・`)やあ 二日間こなかったね。異変でもあったの?」 明海「あー……」 あすさん「変異が起こりつつあるような……」 明海「(ヾノ・∀・`)ナイナイwwwww」 あすさんは極度の心配性なのである。 あすさん「最新型インフルエンザ?」 明海「(ヾノ・∀・`)ナイナイwww最新型てwwwwww」 あすさん「学校\(^...
  • あすさんの家庭教師4 - 転生
    「ずいぶん遅くまでいるね。……学校は大丈夫?」 現実の時間は0時を過ぎていた。 明海「いやwwwwww土曜日だからwwwwww」 あすさん「ああ、サーオィンか……。曜日の感覚がなくなってきた…」 明海「今から転生するし」 あすさん「!!!!!!!!!!!!」 明海「どうしたの?????」 あすさん「カード買わないと……」 マビノギに150年以上のキャリアを持つあすさんは、もはやスキルも装備も飽和状態であるから、 ゲーム内で自分が必要としているものなど一切ないかのようである。 変身スキルを習得しておらず、転生回数を増やしたからといって意味があるわけでもないが、 ただ2週間ごとの転生だけは決して怠ることがなかった。 そんな彼だからこそ、現実における曜日の感覚がなくなることがあり、 ファンタジーライフクラブの有効期限や、転生する予定時...
  • あすさんの家庭教師24 - 追及
    警戒心は緩んだものの、あすさんは大きな疲労感に見舞われてしまう。 まだ明海の母には警戒が必要であるし、今さらながら自宅に連絡を入れていないこともあるため、 家庭教師としてのあすさんの初仕事は非常にハードなものとなった。 明海「あすさーん! どう~? あたしの浴衣姿! 似合ってる~?」 あすさん「…………えーと?」 明海「まさか、あすさん……着方がわからないの?」 あすさん「慣れないので……」 明海「んも~…しょうがないんだから~」 あすさん「いやぁ…なんか、もう、ぐったりして……」 明海「はい! できたわよ。うーん…どうしよう? 食欲もないの?」 あすさん「簡単に食べられるものを頼もうかな…」 明海「わかった。じゃあ行こう~」 明海はあすさんの腕をつかんで引っ張っていく。 ますます積極性を増していく明海の行動に、あすさんは戸惑いの色を隠せない。 ...
  • あすさんの家庭教師11 - 出発 前編
    樹齢400年といわれるあすさんが引きこもりになって150年。 ずっと家にいて、光合成のために庭を歩く以外はマビノギに夢中になる毎日。 それが今、明海にそそのかされて重い腰を上げ始めたのであった。 明海「あすさんの都合のいい日はいつ?」 あすさん「今すぐでも」 明海「( ゚∀℃( `Д´)マヂデスカ!?」 あすさん「善は急げっていうだろう」 明海「急がば回れじゃないの?」 あすさん「では後日にしよう」 明海「ちょおあsだkldksldかfj;だsdj;うそうそ;;今すぐでいいの?」 あすさん「そっちに問題がなければ」 明海「( ・∀・)b OK! それじゃあ悪いけど、片道の運賃だけは用意してね!」 あすさん「これがもし冗談だとしたら、片道切符か…………」 明海「そんなこと絶対に(ヾノ・∀・`)ナイナイ」 あすさん「行くお♪ε= ε=ヘ( ^ω^)ノ テ...
  • あすさんの家庭教師33 - 人違い
    長い夜が明けた。 予想に反してあすさんと執事は熟睡していた。 二人は背中を向け合って布団で寝ていたのである。 あすさん「ああっ!!寝過ごした!」 執事「aspirinさま、おはようございます」 あすさん「うわあああああああああああ!!!!!一緒に寝ていたのか!!!!!!!」 気配も感じさせずに横で寝ていた執事に驚くあすさん。 あすさん「もう11時だ。天気はどうなんだ!?」 執事「ふぁあ……あ…ああ…失礼いたしました…。わたくしも今、目を覚ましたところで……」 あすさん「はあ……これからは窓の近くで生活したほうがいいな……」 執事「はい……。どこにいても外の様子を見られるよう、カメラとモニタを設置いたしましょうか…」 あすさん「家を設計する段階でそうしてくれ……」 二人は窓に近づくと、温かい日差しのあることを感じた。 あ...
  • 番外編あすさんの家庭教師 - あすさんのバレンタイン2011
    あすさんの家庭教師 番外編 今日は月曜日。 土日の開放感とは打って変わって倦怠感に襲われる1週間の始まりであるが、 いまだに中学3年の夏休みが続いているあすさんにとっては無関係の曜日であった。 明海「あすさん! 今日は何の日か知ってる~?」 あすさん「ふむ。検索してみるか…」 明海「いやいや、普通に答えてよ」 あすさん「節分かな」 明海「それはちょっと前だね」 あすさん「建国記念日だったか」 明海「惜しい。それは11日」 あすさん「終戦記念日」 明海「もうそれ適当に言ってるでしょ。2月14日といえば~?」 あすさん「214で、にいよんの日」 明海「にいよんって何?」 あすさん「お兄さんのこと?」 明海「はあ…もういいわ。ヴァレンタインデーよ!」 あすさん「バイオか」 明海「さあっ! この箱をあすさんにあげましょう~~」 あ...
  • あすさんの家庭教師12 - 出発 後編
    運転手「親子で毎晩マビノギ三昧ですよ~」 あすさん「そうなんですか」 運転手「妻にも勧めているんですがねぇ…機械に弱くて操作もおぼつかないんですわ」 あすさん「一緒にプレイできるといいですね(棒読み)」 運転手「そうだ! 息子にもサインをお願いできますか。口から泡を吹いて喜ぶと思います」 あすさん「(うわ、キモ)」 運転手「いや~よかったよかった! あ、お急ぎのところ申し訳ありませんでした」 あすさん「ではまた」 あすさんはバスを降り、駅の自動券売機で切符を買うところであった。 しかし、自動券売機の操作は意外にもわかりにくいものである。 あすさん「あの~…樽帝院までの電車は……」 受付のおばさん「はい、いったん乗り換えて新幹線をご利用いただくことになります」 あすさん「どのように行けばいいですか?」 受付のおばさん「こちらの路線図をご覧いただくとわか...
  • あすさんの家庭教師17 - 食後
    カレーライスとレアチーズケーキという安易な食事で腹を満たしたあすさんは 今度は睡魔に襲われるのかと思いきや、むしろ元気になった。 危なっかしい本能に導かれるままの欲望が目を覚ますわけでもなく、 自分に与えられた課題──明海の家庭教師の役割を果たすためである。 あすさん「さて、満腹になったことだし、そろそろ授業を始めようか」 明海「あ、その前に、ちょっと」 フレイザー「私は見習い調理師…」 あすさん「お?」 フレイザー「んー、やっぱり固くるしいのは駄目だなぁ。いらっしゃい!私はフレイザー。ここで料理を習っているんだ」 明海「紹介するね。これがトレイムスコイデの見習い調理師、フレイザー」 あすさん「…だからロフリオスじゃ……」 明海「アッー!」 フレイザー「女神を救出したって?うわ~すごいね~」 あすさん「…はぁ?」 明海「ゲラッゲラッ! あすさん、あたしと...
  • あすさんの家庭教師15 - 家庭教師
    赤黒クマから命がけで逃げ出したあすさんの体はもはやボロボロである。 クマの極太の腕から繰り出される強烈なスマッシュの直撃で受けたダメージと、 常識では考えられない速さで走ったことによる筋肉への負荷は甚大なものであり、 それ以前に女子高生たちとの対応で疲労の極限に達していたあすさんは 丸一日、眠り続けてしまった。 そして、次の日… 明海「あすさん……あたし、頑張って学校いくから……帰ってきたら目を覚ましてね……」 明海は小声であすさんに話しかけ、中身の詰まったカバンを抱えて部屋を出ていった。 あすさんは死んだようにベッドの上に横たわったままで、目を覚ますことはなかった。 正午が過ぎ、3時が過ぎ、しばらくすると… ピンポーン。 インターホンの音が鳴った。 明海が経験したものと同じである。 ピンポーンピンポー...
  • あすさんの家庭教師40 - 笑う凛
    凛は少し考えてから、あすさんを見上げて恐る恐る話しかけた。 凛「あの…あすさんというのは…」 あすさん「σ(゚∀゚)オレオレ」 あすさんは口頭で顔文字を話す。 明海の母「あすさんはアセチリサ…サルファー…酸? で、明海の家庭教師なのよ」 あすさん「( ゚д゚ )」 明海「お母さん、アセチルサリチル酸だよ。しっかりしてよ」 あすさん「よくできました」 凛「…アスピリン…?」 明海「そうそう。だからあすさんなんだよ」 凛「解熱鎮痛剤だったよね」 明海「いやいや! むしろ発熱激痛剤だよ!」 凛「ははは!!本当にそうみたいだね」 明海「ちょっと! そこ! 笑うところじゃないんだってば!」 凛は明海と2メートル近い身長差のあるあすさんを見上げて微笑んだ。 凛「そろそろ戻ろうか。立ち話もなんだから」 明海「さっさと帰ろう」 明海の母...
  • あすさんの家庭教師7 - 退屈な明海
    明海「はぁ……。なんだろ……なんかマビをやるのも面倒になってる気がする……」 学校であったこと、原因不明の寒気と恐怖感、マビノギのメンテナンス── さまざまな要因が重なり合い、しだいにやる気を失っていく明海であった。 明海「ゲームにすら退屈するあたしって…もう末期なんじゃないかな…」 マビノギとは、不思議な世界で冒険または生活をするMMORPGのことであり、 その舞台は壮大なファンタジーを描いたものであるとされ、 一生無料でプレイすることができ、ほのぼの系であるといわれている。 そのゲームで明海がしていることといえば、アイバの錬金術師の家アルバイトくらいで、 アルバイトの合間にはあすさんとチャットをするだけであった。 明海「あ~つまんない~! あすさんも退屈だし! もっと楽しいことはないのかな…」 つまらない、退屈だ、と言いながら...
  • あすさんの家庭教師21 - 涙の混浴
    相葉家の風呂はどこにあるのか。 どんな大浴場なのか。 また移動に時間がかかるのか…… あすさんは若干ワクワクテカテカしつつ、執事に案内されて家の中を歩いていた。 あすさん「んっ? さらに上の階へ? ここが最上階で、上には何もないはずでは…」 執事「はい。屋上に素晴らしい露天風呂をご用意しております」 あすさん「屋上に!?」 執事「外は冷え込んでおりますが、きっとご満足いただけると…」 あすさん「77階建てのビルの屋上……地上よりもかなり寒そうだな……」 執事「地下1500mから湧き出る天然の温泉を汲み上げたものでございます。とても温まります」 あすさん「屋上の温泉なんて……誰かに見られるのではないか? プライバシーも何もないような…」 執事「ご安心くださいませ。この建物より高いものは周囲にはございません。誰も屋上を見ることはできないのです」 あすさん「...
  • あすさんの家庭教師26 - 明海の朝
    「(^q^)うぃくwwwwwwwwうぃくwwてんすwwwwwwぼくてんすwwwwwww」 午前6時を告げる、いけぬまの目覚まし時計である。 明海「ふう、もう朝か~。あすさんは……」 明海は床に敷かれた布団の周囲を見渡し、あすさんの姿がどこにもないことに気がついた。 明海「あれ……あすさん? どこ??」 布団は何者かに荒らされたかのように乱れており、何かを引きずった跡がカーペットに広がっていた。 その跡を慎重にたどっていく明海。 すると… その跡は明海のベッドの下に続いていた。 明海「あすさん……」 あすさんは非常に寝相が悪いため、床を転がってベッドの下に入り込んでしまったのである。 明海「あすさん……なるほど……これじゃあベッドで寝られないわけよね……落下しちゃう……」 明海はベッド...
  • あすさんの家庭教師10 - 強制就職
    あすさんは大きな選択を迫られた。 明海の将来を決めることであるとともに、自分の立場を大きく動かされる問題に直面してしまった。 単なる釣りかもしれない。 実際に会ってみるまではわからない。 もはやお手上げである。 あすさん「住んでいる地域によるぞ…」 明海「樽帝院駅からすぐだよ」 あすさん「知らない地名だ……」 明海「新幹線で直行できるよ」 あすさん「ずいぶん遠いな……」 明海「大丈夫大丈夫! 来てくれたらあたしが全額負担するんだから」 あすさん「………負担してくれなかったらどうする…」 明海「信用できない?」 あすさん「さすがに…これは……」 明海「分割金利・手数料は明海が負担!!!!!」 あすさん「金額の問題ではなくて……」 明海「わかった。自分の家から離れるのが心配なのねwwwwww」 あすさん「∑(゚∇゚|||)はぁうっ!」 ...
  • あすさんの家庭教師14 - 死闘と遅刻
    樽帝院の町は、標高2000m級の山を開拓して作られた「人工の平地」にある。 もともと険しい山と広大な森林が延々と続く大自然にあったため、 そこに生息していたクマなどの野生動物が現れるのは当然といえる。 明海「っていっても、今は真冬よ? こんな時期にクマが出てくることなんてあるの?」 執事「ここは本来の標高が2000mを超える山地でございます。それを300mまで削って作られた平地なのです。  明海さまのお父さまが錬金術を世の中にお広めになるために、わずか1ヶ月で工事を終わらせられました。  ですが、そのあっという間の工事によって住む場所を失った野生動物たちが無数におります。  また気候も大幅に変わり、真冬といえども以前よりはるかに温かくなりました」 明海「じゃあ、クマが出てくることもある……」 執事「さようでございます……aspirinさまが心配でなりません……今す...
  • あすさんの家庭教師16 - 腹ごしらえ
    明海の新しい家に案内されたあすさん。 家の中を15分も歩く必要があるとは…… 明海に引きずられて、ようやく部屋にたどり着いた。 明海「ジャーン! これがあたしの部屋です!」 あすさん「これは………」 部屋というより広場であった。 ウルラのゴーストタウン・イメンマハを模したデザインのようである。 部屋の中央には噴水があり、色とりどりの花に囲まれていた。 おそらく造花である。 部屋の周囲には湖があり、ここには本物の魚が泳いでいるのが見えた。 あすさん「……部屋なのか………」 明海「そうだよ。天井もあるし壁もちゃんとあるでしょ」 あすさん「ここが地上77階の部屋…」 明海「外を見てみる?」 あすさん「どれどれ……」 窓まで行くのに3分はかかる。 恐るべき広さの明海の部屋であった。 あすさん「高い……」 明海「いい眺めでしょ...
  • あすさんの家庭教師20 - 普通の明海
    明海「あすさん、普通って何なの?」 明海はいきなり難題を提示した。 普通が何であるかという質問など、基準をどこに置くかで変わってしまうからだ。 そのため、あすさんも回答に詰まることになる。 あすさん「その質問に答えられる人はいないよ…」 明海「あたしは普通なの?」 あすさん「明海が普通だとすると、私は普通ではなくなる」 明海「あすさんが普通だとすると?」 あすさん「明海は普通ではなくなる」 明海「どっちが普通なの?」 あすさん「どっちも普通だよ。でも、どっちも普通ではない」 明海「……異常ってこと?」 あすさん「異常であることが普通なのだ」 明海「異常じゃない人が普通じゃないってこと……?」 あすさん「そんな人は存在しない。みんな、どこかが普通ではないからだ」 明海「普通ではないことがいいことなの?」 あすさん「いいか悪いかも決められないよ...
  • あすさんの家庭教師8 - まだ暗い将来
    あすさんは信用できる。 信用できるだけの何かがある。 その正体はわからないけれど、信じてよいという確信がある── 明海はそう思ってあすさんを信用し、学校で味わった苦痛を打ち明けた。 あすさん「それは…苦痛だ…」 明海「気にしないつもりでいたのに、もう学校へ行けなくなって……」 あすさん「明海が悪いわけじゃない。トイレに紙がなかったのが悪いんだ」 明海「先生にさらし者にされるなんて……あたしはもう一生バカにされる…」 あすさん「次の日から、自分の意思で学校を休むようになったわけだね?」 明海「どうだったか…わからない…体が…本能的に避けている…」 あすさん「ヽ(・ω・`)ヨシヨシ…明海の判断は正しい。それでよかった」 明海「でも………」 あすさん「今、こうして打ち明けるまでは、誰にも相談できなかったんだよね?」 明海「相談できる人なんているわけない...
  • あすさんの家庭教師35 - 子を想わぬ母
    野菜たっぷりの温かいスープと、キノコをケチったグラタンを食べたあすさんは満足し、 その後、再び退屈となった。 執事「aspirinさま……このメニューは、明海さまとよくご一緒に食べられたものでございますね…」 あすさん「ゲームの中だけど……」 執事「野菜スープは猿にギフトし、キノコグラタンは頭を活性化させる…とうかがっております」 あすさん「正解」 執事「ああ……これからどうなさいますか……」 あすさん「………帰ろう」 執事「は…はい…」 あすさん「2週間、自宅待機ということになる…」 二人は病院の屋上に出て、自動操縦のヘリで自宅へ帰ることになった。 帰宅しても、迎えに出てくる者は一人もいない家である。 あすさん「…やはり……この家は家とは思えない……」 執事「……といいますと…」 あすさん「家族が帰りを待っているようには感じられ...
  • あすさんの家庭教師9 - とてつもない機転
    明海は、あすさんに対して期待しすぎることはなかった。 あすさんはあくまで「助言を与える機械」にすぎず、問題を解決するのは機械ではなく自分だ、と思っているからだ。 この冷淡すぎるほどの合理的な思考により、明海はすぐに立ち直ることができるのである。 明海「高校進学していないあすさんには、やっぱり難しいのかな…」 あすさん「難しいもなにも、高校という時点でお手上げだよ。私の守備範囲を完全に超えている」 明海「ゥ─σ(・´ω・`*)─ン…」 あすさん「明海が自分の力でどうにかできるのが一番いい」 明海「(。-`ω´-)ンー」 あすさん「私が解決したらおかしいじゃないか」 明海「それもそうだね……なんで他人が……って……」 あすさん「しばらく考えてみるかね?」 明海「……待って……」 あすさん「あわてることはない」 明海「待って、あたしには無理……今のままで学校に行...
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