1. 搭載されている光学式ドライブについて
搭載されている光学式ドライブはDVD±R DL/DVD±RW/CD-RWに対応したスロットインスリムドライブで、SATA接続されている。機種はPIONNER製の
DVR-TS08か、SONY OptiarcのAD-5670Sが採用されている。
AppleのページではSuperDriveの表記しか無いが、DVR-TS08の
詳細スペックが公開されている為、採用されているSuper Driveのスペックが推測できる。AD-5670SについてはOEM専用モデルの為、スペックが公開されていないが、DVR-TS08に併せたスペックであると判断できる。
■結論
Super Driveのスペックは以下の通り。
- Write Speeds: Up to 8x on DVD-R/+R, DVD+RW, 6x on DVD-R DL/+R DL, DVD-RW, 24x on CD-R, and 24x on CD-RW
- Read Speeds: Up to 8x on DVD-ROM SL, DVD-R/+R, -RW/+RW, DVD-ROM DL, DVD-R DL/+R DL, and 24x on CD-ROM, CD-R/RW
- 2MB Data Buffer memory
- Physical Dimensions: 128mm W x 12.7mm H x 129mm D
2. 構造
Mac miniは省スペース化の為、HDDとODDはユニット化されている。その為、ライザー形式で引き出されたPCI-Expressスロット上にSATAで、port-0 HDD, port-1 ODDとして直結されている。
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■結論
内部でPCI-Express接続されているデバイスはライザー形式でユニット化され接続されている。外部オーディオコーデックチップRealtek ALC885も同様で、ライザーカードにリボンケーブルで接続されており、メモリやHDD交換時にリボンケーブルを接続し忘れると音声が出力されない。
3. Blu-ray ドライブ化
SONY Optiarc製のSuperDriveが搭載されている個体もあることを考慮すると、Blu-ray Readに対応したドライブとしては、
BC-5600Sのフロントベゼルをはずしたものが物理的には交換可能(サイズも全く同一)な機種として挙げられる。
Blu-ray書き込み対応のスロットインドライブとしてOEM専用でPanasonic
UJ-225-Bがあるが、接続I/FがIDEの為、IDE-SATA変換アダプタが必要となり、変換アダプタの分サイズが大きくなる為、交換は不可能である。
外付けのBlu-ray再生/書き込みドライブも存在するが、書き込みのみで、OSXでは再生手段が提供されていない。唯一の再生手段としては、BootCampでWindowsに切り替えなければならない。また、Mac miniはディスプレイ一体型ではないため、別途HDCPに対応したものが必要となる。
なお、グラフィックチップの項で原因を考察するが、Mac miniにおいてBoot CampでWindows XPに切り替えてもHDCP非対応となる為、Blu-rayの再生はできない。ただし、ディスプレイ一体型のiMac, MacBook Proなどは再生できる。
紛らわしいが、Mac miniでXPではHDCP非対応となったが、Vista 64bitのGeForce 185.85ドライバ+Windows 7RCではHDCP対応となる為、HDCPキーは内蔵しているが、XP用ドライバはHDCP無効の設定でインストールされると考察する。
OS |
Driver |
HDCP |
XP 32bit |
GeForce 185.85 |
× |
XP 64bit |
× |
Vista 32bit |
- |
Vista 64bit |
- |
7RC 32bit |
- |
7RC 64bit |
○ |
7RTM 32bit |
GeForce 190.38 |
- |
7RTM 64bit |
○ |
○ ・・・対応
× ・・・非対応
- ・・・未検証
■結論
光学ドライブはPIONNER製もしくはSONY製のものに交換可能。Blu-ray Readのものに交換すればBlu-ray再生はできるが、再生環境としてはOSXでは不可能で、GeForce 185.85ドライバ以降+Windows Vista/7の環境が必要となる。
2. 光学式ドライブの購入
本体内蔵のドライブの静音化及びBDドライブ化する為に、スリムラインSATA接続のスロットインドライブ
BC-5600S(2009年8月下旬)を購入した
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購入方法は以下から検討した。
1. 高いが国内でバルク品を買う
2. 個人輸入で海外から買う
3. Dell Studio HybridでBDモデルを購入して、ドライブのみ取り出す
方法.1
長所 国内で購入で何かトラブルがあったときも安心
短所 とにかく高くて手が出せない 34,980円
方法.2
長所 国内で買うより10,000円程安い
アメリカで、$271.53 (25,700.31円、レート換算94.65円/$)、ユーロ圏(イギリスポンド)で£159.99(25,005.72円 、レート換算156.29円/£)
短所 商品未着などの個人輸入伴うリスク、トラブル時の対応、保証が困難
方法.3
長所 国内でバルクで購入と同様安心
短所 ドライブ自体の値段は本体差額で19,950円だが、合計89,940円で最も割高
■結論
方法3は、オークションなどで不要な本体を売却するなどの手間を惜しまなければ選択としてはありえなくもないが、方法1同様、割高の為、海外サイトをもう少し調べてみた所、e-Bayで新品$134.95(送料無料)、中古で$58.99(送料$23.99)と格安の商品があった。
値段だけなら、中古の$58.99は魅力的だが、送料が別途$23.99かかるので、実質$82.98。中古の場合、ピックアップレンズが弱っていたり、リージョンコードが日本以外にプリセットされていた場合は変更が必要となり、中古の光学ドライブはリスクが高いので、$134.95(¥12,785、レート換算¥94.74/$)で個人輸入で購入した。
なお、元のドライブのDVR-TS08を国内でバルクで購入すると2009年8月末時点で実売8,000円~9,000円である。
■追記 (2009/08/31)
商品はフィンランドの小売店からの購入だったが、一週間ほどで問題なく到着し、交換も正常に行えた。しかしながら、一点気になる点があった。
仕様ではバッファは4.5MBとの記載があったが、OSX及びWindowsの各種ツールで情報を取得するとバッファサイズは2MBしかなく、仕様と異なる点については不明である。
なお、ドライブのシーク音は交換前と同等か少し静かになったぐらいだが、メディアの取り込み/排出動作が高速化しており、交換前に比べて体感できるほど速くなった。
■追記 (2009/11/13)
Blu-rayの再生条件は以下の通り。
>What can do your Mac with Blu-ray
・Direct Recording, Editing and View the Blu-ray movie on Mac OSx with Toast® 9, Premiere Pro and Final Cut.
・Direct playing the Blu-ray "HD Video Files" on Mac OSX with VLC media player.
>BootCamp into Windows on the Mac
・Direct Recording and Editing the Blu-ray movies on WinXP, Vista and Win7 with SONY Vegas Pro 8.
・Direct to Rip a Blu-ray movies to Blu-ray HD Files to the hard drive on WinXP/Vista with AnyDVD HD.
・Direct Play a Blu-ray movies on WinXP, Vista and Win7 with PowerDVD and WinDVD.
BootCampでWindowsに切り替えてBlu-rayを再生するという項目があるが、Mac miniにおいては、Vista/7はともかく、
XPではHDCPが有効にならない為、PowerDVDやWinDVDだけでは再生できず、AnyDVDでHDCPを無効にする必要がある。
iMac向けのアップグレードキットとしても販売している為、Mac miniでのこの点を見落としているのではないかと思われる。
(*1) AMEX DIGITAL社製とあるが、おそらくAMEX DIGITAL自体はアセンブリメーカでドライブ自体は生産していない。ドライブ自体は、Sony Nec OptiarcなどからOEM供給受けて自社製品としているのではないかと思われる。
最終更新:2009年11月13日 12:01