Snuff History

スナッフの歴史
以降の文章はSTUKのHistory of Snuffを勝手に訳したものです


マヤ文明下で医療用・宗教儀式用として使用されていたタバコは、ミシシッピ川に沿ってアメリカのインディアンに伝来し、スナッフとしての形態となった

Snuff in the 16th Century

1492年、コロンブスが2回目のアメリカ航海で現地のインディアン(アラワク族)が二股の吸引具で吸引していたタバコの葉を刻んだ粉を持ち帰り、イタリア人僧侶Romano Paneによって紹介された

スナッフ(嗅ぎタバコ)として認識されたのはヘンリー2世統治下のキャサリン・ド・メディチ(1519-1589)の頃に遡ることとなる
1561年、リスボンのフランス大使館のJean Nicot医師により、彼女の偏頭痛に対して処方され、著しい効果を挙げた
これによりスナッフ文化は始まり、Jean Nicot医師にちなんで、タバコに"Nicotiana tabacum"の植物学名がつけられた
当初は薬として用いられていたが、王侯貴族の間で嗜好品として広がるのにさほど時間はかからなかった

Snuff in the 17th Century

17世紀には、スナッフ使用者に対する処罰の施行もされたが、それにも拘らずスナッフは広まっていった
スナッフ販売店はキルトを纏ったスコットランドのハイランダーが彫られた看板で認知されていた
スナッフはますます一般化していき、チャールズ2世がパリに帰還してからそれは顕著となった
1670年代に、スナッフを嗜んだルイ13世のためにスナッフの生産は見受けられたが、彼は、風邪及び感冒治療以外でのスナッフの使用を禁じた
スナッフの製造は1680年にはモーレとディエップに広がった

しかしながら、ロシアではスナッフに対して寛容ではなく、17世紀中盤にミハエル1世は、初犯は鞭打ち、2度目は鼻削ぎの刑を実施した
また、同時期に教皇アーバン13世は、スナッフ使用者の破門を言い渡した
ヨーロッパ諸国で禁令がしかれた後、1644年前後、清王朝下の中国で広まった

16世紀の終わりに、ポルトガル商人と宣教師によって、スナッフは中国に伝えられた
スナッフボックスは湿気対策と保管のために発明されたが、これが漢方薬の保管用の陶磁器と結びつき、スナッフボトルとして扱われた
なお、中国では、スナッフは鎮痛剤・風邪薬・解熱剤、便秘・喘息の治療薬として使用された


Snuff in the 18th Century

18世紀にスナッフは人気が高まり、社会階層へと広まっていった
スナッフ店でのくしゃみは一般的なものとなり、スナッフボックスは最新のファッションアイテムとなった
また、イギリスの医師ジョン・ヒルにより、スナッフの吸いすぎによるガンへの危険性が初めて叫ばれた

スナッフは個人店舗での販売が行われたが、公式の調合人による訪問販売も行われていた
この訪問調合はスナッフボックスの台頭とともに下火となった
18世紀のスナッフボックは、しばしば希少金属や宝石による過剰な装飾が施された
最新ファッションの付属品として、服装に合わせたり、外交や銀用での贈答品として提供された

スナッフはスペイン継承戦争における1702年のビーゴ湾の戦いによって、イギリスで大いに広まった
フランス艦隊とスペイン・ガレオン船がビーゴ湾に停泊しており、イギリスの15名分隊と10名のオランダ兵が艦船破壊の指令を受けたトーベイのホプソン中将はスペインの艦船に近づいた時点で天候が凪だったので、危険なトーベイを離れた
彼の索具はフランスの火炎船に狙われており、炎に包まれるはずだった、がしかし、性急な火炎船はスナッフで満載の商船を業火で灰燼に帰したのだった
ホプソンはこの戦果として騎士の位を拝命し、スナッフ満載のスペイン商船の報酬を得た
このスナッフはロンドンで販売され、今日功労者として名前が知られている

また、政府はスナッフの人気の増大に目をつけ、1794年アメリカではスナッフに対して8セントのタバコ税を課した
これは当時のスナッフの販売価格の60%を占めていました
18世紀の有名なスナッフ愛好家は、ジョージ3世の妻はスナッフィー・シャルロットと呼ばれ、他にはプロシアのフレデリック教皇、ベネディクト13世などが挙げられる
その中でも極めつけは月に7ポンドも消費したナポレオンであった


Snuff in the 19th Century

19世紀には、スナッフはまだ一般的であったが、ビクトリア朝のイギリスでは場所によっては多少拒否されていた
しかしながら、坑夫はもちろん、医者・弁護士・裁判官・聖職者にも愛用されていた
中国でも広く愛用されていたので、数百万のスナッフボトルが存在していた


Snuff in the 20th Century

20世紀には、紙巻タバコの普及により、スナッフ自体は廃れていった
とはいえ、アイルランド・西スコットランド・アイスランド・南ドイツでは一般的に愛用されていた
中国では、1949年以降、共産革命により、清王朝の名残でもあるスナッフは禁止された


Snuff in the 21st Century

21世紀、公共の場における禁煙・分煙により、スナッフが見直されている
煙を出さずにニコチンを摂取出来るスナッフは、他者の健康を損ねない形態のタバコなのである
最終更新:2007年12月16日 02:56
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