ザナドゥ

【元ネタ】史実、「東方見聞録」、「クブラ・カーン、あるいは夢で見た幻影:断片」
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ザナドゥ(上都)
【性別】女性
【身長・体重】167cm・55kg
【属性】混沌・善
【ステータス】筋力E 耐久C 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具A
【クラス別スキル】
陣地作成(幻):EX
 理想郷の擬人化であるキャスターの陣地作成は最高ランクのものである。
 自己の延長として無数の宮殿や多様な施設を包括する『歓楽宮』を空想する。
 その蜃気楼の如き朧気なる幻想都市は、現実世界では瞬く間に霧消してしまう。
 必然的に『歓楽宮』を顕現可能な領域は精神世界や夢界などの現世以外に限られる。

道具作成(幻):EX
 キャスターのクラス特性の亜種。
 精神世界において思い描いた物を取り出す事が可能。
 また宝具により現実世界に『歓楽宮』を投影している間は現実世界に道具を投影可能となる。

【固有スキル】
幻術:A
 人を惑わす魔術。精神への介入、現実世界への虚像投影などを指す。
 Aランクともなると精神世界における悪夢はもちろん、現実においても一つの城程度の虚像を軽く作りあげ、人々を欺く事が可能。
 キャスターの場合は専ら人々の精神世界に干渉し『歓楽宮』を見せる事に使用し、宝具発動に繋げる。

理想郷の営み:A+
 人々を癒す理想都市としてのスキル。
 自陣営への高い物理カット付加、回復促進の効果を持つ。

夢幻精神:A
 キャスターの夢幻の中にいるかのような精神状態。
 キャスターは自身のダメージを認識できず、痛みを感じない。
 ダメージを無視した行動を取る事が可能であり、損傷覚悟の攻撃も可能だが繰り返せば自滅もあり得る。

天上の蜜:A
 正確には「道具作成(幻)」の延長であるが、別個のスキルとして独立している。
 霊基から魔力を帯びた麻薬ーーー霊薬を精製可能。この霊薬のみ最初から現実世界の物体として存在する。
 この霊薬を体内に取り込んだ者は想像力が著しく高まる代償として、空想に陶酔していき最終的に誘蛾灯の如く『幻の都』に引き寄せる。
 ある詩人は、夢で見た『歓楽宮』の執筆中にポーロックから来訪した謎の男の来訪に手間取り、その間にイメージは散逸して「クブラ・カーン」は未完に終わったとされている。
 そこから転じて「ポーロックからの人々」は創造性を阻害する存在の象徴として扱われるが、サーヴァントであるキャスターは他者の想像力を霊薬を媒介に自在に操作してしまう。
 あくまで当該スキル単体は精神干渉ではないので、対抗には「対毒」「毒薬調合」「対魔力」などのスキルが求められる。作家、芸術家、創作者に対する強力な特攻スキル。

【宝具】
『天恵浸りし桃源郷(デイドリーム・キサナドゥ)』
ランク:A 種別:対衆宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 周囲精神の世界観すら塗り潰し、現と幻の境界を揺るがす驚異的な空想力。
 聖河の畔に聳え立つ壮麗なる『歓楽宮』のイメージを流出させ、『幻の都』に魅了された精神を都市の一部に取り込んでしまう。
 脱出には至福たる楽土を偽物と看破した上で現実たる穢土に帰還しようとする強固な精神力とそれに見合う行動力が求められる。
 『歓楽宮』の住人が一定以上を越えた時点で、その者たちを依り代にして現実世界に『歓楽宮』を投影する事が可能となり、空想が現実を冒す悪夢が実現する。
 なおキャスターが撃破された時点で『歓楽宮』は住人もろとも現実に霧消するため、取り戻すには住人と『歓楽宮』との魔術的なリンクを解除して現実に引きずり出して覚醒させる必要がある。

【解説】
 モンゴル帝国のクビライが設けた都、上都。
 ザナドゥとは西洋での上都の呼び名である。
 ヨーロッパ人にはマルコ・ポーロの「東方見聞録」にて知られるようになった。
 またラシード・ウッディーンの『世界総合史』曰く、クビライは夢に見た設計に従って造営を行なったという。

 クビライは劉秉忠に命じ金蓮川と呼ばれる草原付近の閃電河の河畔に、王府たる開平府を建設させた。
 後に首都は南の大都となり、開平府は名を上都と改められ、夏の間に皇帝が避暑と政務をおこなう夏営地となった。
 外側から、寺院や道観(道教教団の施設)や官庁、市街地があり、北の部分でクリルタイなどが開かれた「外城」。
 官庁街や貴族らの邸宅、四つの大寺院やアラブ人学者による天文台が存在した「内城」。
 様々な宮殿が建っており、そのうちの大安閣では皇帝が政務や典礼を行った「宮城」。
 この三つの方形の都城が存在し、東西に東涼亭と西涼亭という狩猟用の行宮も存在した。

 マルコ・ポーロは「東方見聞録」の中で上都をきらびやかな大都市として紹介し、
 これを読んだイギリスの詩人サミュエル・テイラー・コールリッジは、「クブラ・カーン、あるいは夢で見た幻影:断片」を執筆。
 阿片による陶酔状態のなかで見た幻覚を覚醒後急いで文章にしたものであるが、途中で席を立った後は内容をもはや思い出せなかったという。
 この中に上都を歓楽の都・ザナドゥとして登場させた。
 その後ザナドゥは伝説の都、理想郷の象徴となっている。
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最終更新:2023年09月12日 17:12