迷い込んだのは見知らぬ世界。

出会ったのは眼帯のお姉ちゃんと2匹の妖精さん。

そして最後にして最強の星の戦士。

いろんなお友達と一緒に。

私達は旅立つ。

ママを、

妹達を、

助ける為に!

行こう、闇の中心へ。
星のカービィリリカル次元を超えた出会い。
始まるよ。

「はぁッ。行くって決めたけどな、どうすんだよこれから!」

アギトは、チンクとリボンに尋ねた。行くことにはなったもののそのような準備など当然してるハズもなく、お金も持っていない。そもそもミッドチルダの通貨が通用するとも限らないからだ。

「この近くに街があるわ。まずは、そこのいきましょう。」

リボンの提案で近くの街へと向かうヴィヴィオ達。すると、目の前に大きな人影が、ズデーンッと立っていました。

「あ、デデデ大王。久しぶり!元気にしてた?」

「元気にしてた?やなくて何やっとるんや、こんな所で。」

「これから街に行こうと思ってたの。カービィとこの娘達を連れてね。」

「この娘達?迷子か?こんなちっこいガ…アイタダダタ!イタイッイタイからつつくなぁ!」

デデデの腕をナイフで一生懸命つっつくチンク。そりゃ誰でも怒るだろう。
ちっこいなんて言われたら。

「冗談はこれくらいにしといて本当はどうしたんや。」

「それは、その。」

これまでの事を一通り話すリボン。それを聴いてデデデは言った。
「無茶やで!いくら、カービィが付いとるゆうても相手は魔獣やで。そう簡単にはいかんわ。」

「それでも…。それでもこの娘達の大事な人を助けてあげたいの。」

「他ならぬリボンちゃんの頼みじゃからなぁ。分かった。しゃ~ないな、このワシもついてったる。必要な物も準備したるわ。」

「ありがとう!」

「それじゃ、城で準備してくるわ。」

「うん。またね。」

「ポヨッ?」

「デデデが助けてくれるんだって。良かったこれでなんとか…。」
「キャアァァ!」

「カービィ!」

「ペポッ!」

カービィとリボンが急いで向かうとそこではヴィヴィオが魔獣の尖兵である、《ヘビーナイト》に襲われ、チンクとアギトが抗戦していたのだった。

「クソッ!アタシの炎が全然効かねぇ。」

「私の攻撃もだ。どうやらよっぽど強力じゃないと効かないらしい。」

そう、チンク達は劣勢であった。ヘビーナイトにはチンク達の攻撃が効かないのである。アギトの炎は左手の盾で防がれ、チンクのスティンガーは刺さりもせず、爆風も全く効いていなかった。
そして、ヘビーナイトはヴィヴィオへと迫る。

「あ、あぁ…。」

(ママを助けられないまま、死んじゃうの。誰か、助けて)

ヴィヴィオがそう思った瞬間、目の前にカービィが現れた。

「おい、死ぬぞあいつ。」

「大丈夫!カービィを信じてるから。」

ヘビーナイトはカービィとヴィヴィオに向けて剣からビームを放った。

「カービィ吸い込んで!」

まっすぐ迫るビーム。当たるか、そう思った瞬間、カービィはビームを吸い込んだ。
そして、飛びあがり一回転するとカービィは、緑の帽子を被り、右手にソードを持った姿、ソードカービィとなったのだ。

「ポヨッ!」

カービィは勢いよくヘビーナイトに突っ込んだかと思うと、右手のソードで次々と斬りつけた。するとどうだろう、チンク達の攻撃をものともしなかった盾にヒビが入り、砕けちった。

「バカな。あのカービィというのは、我々二人分の攻撃力を遥かに凌駕するのか。」

チンクは驚愕した。
無理もない。
ナンバーズの中でも強い方に入る自分とアギトの二人分の威力さえ超えているということなのだから。

「ポーヨオォ!」

カービィは突進した後、空中で一回転して、ヘビーナイトを真っ二つに打った切ったのであった。爆発するヘビーナイト。
ポカーンと立ち尽くしていたヴィヴィオは叫んだ。

「ありがとう、カービィ。」


そこは、ヴィヴィオ達のいる場所より遥かに離れた、とある星、いや闇の中心。
その中にある黒い城であった。
玉座にいるフードを被った存在《クイーン》は、配下の者の報告を聞き、四人の戦士を集めていた。

「ダークメタナイト、そちの部下が倒されたそうだ。」

「滅相もございません。あの程度の力しか無いものは所詮使い捨て。いくらでも使いましょう。」

「うむ。良いな、者共。カービィとその仲間が動き出した。可のものに計画を邪魔されたくはない。仲間と共に皆殺しにせよ!」

『ハッ!仰せのままに!』

黒いローブを纏った。四人の戦士が声高らかに答えた。

「カービィのことそちに任せるぞ、ホワイトデビル。」

クイーンがそういうと、四人の戦士の内のクイーンの左前方にいた戦士から少し高い声が響いた。女だ。

「ハッ!必ずやカービィを仕留めて見せて、ご覧に入れましょう。ホワイトデビルの名にかけて!」

そういうと、女は黒いローブを外した。
その下は、サイドポニーテールに纏められた長い茶髪の髪が舞った。
そう、このホワイトデビルこそ、ヴィヴィオの母親にして機動6課スターズ小隊隊長、高町なのはその人なのだから。


星のカービィリリカル次元を超えた出会い
第一話
「星の願いと絆」
~fin~

next
第二話
「紅の融合機と青き魔導師」

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最終更新:2008年01月22日 19:56