第三話『摩天楼の夜に魔性が哂う』


降り続く豪雨の最中、己(オレ)は先ほど出くわした女と共に、軍用ヘリの中で外の様子をなんら関心すら持たず見続けている。
何故このようなものに乗って連行されているのかと言えば、至極簡単な事だ。
己(オレ)はあの場所での戦いとすら呼べぬ蹂躙のあと、あの女の仲間であろう人間達が、見ただけでも最新鋭の代物だと解るヘリ一機に乗って救援に駆けつけてきた。
事前に連絡が行き届いたのだろう、その手早さは慣れているの一言では収まらない仕事ぶりだ。もしかすれば覇道財閥関係の者達かと思ったのだが、それにしては制服も違うし、なによりも覇道の紋章とは違う形容をしたエンブレムが刻まれているのを確認できる。
変神を解いて通常形態を取っていた己に若干の不信感を抱いてる様子だったが、あの女――兵士達が「フェイト」と呼んでいたので、それが名前なのだろう――の一言でその場はどうにかなった。
そうして雨が降り続く中、

「雨も酷いですし、こんな所では事情聴取もままなりませんから、管理局機動六課の方でお話し願えないでしょうか?」

という女の一言を承諾し、現状に至るワケだ。
『管理局』、『機動六課』ともに聞き覚えが全くないが、今は現状把握の為に必要な些事である。
だが、それにしたって……

(――事態が少々、大袈裟になってきたか)

そもそも最初、あの場で己が目を覚ました時点で空気が違うと思っていた。
大気を巡る魔力の純度が、アーカムシティに比べて微々たるが違う。それでも体内に搭載されたダイナモはその違和感すら関係なくいつもどおりの働きを見せてくれる為、気にしなくともいいだろう。だが、それでも何処とは無しに違和感は拭えない。
空気がじゃない。―――『世界自体に、違和感がこべり付いている』のだ。
アーカムシティに混在していた、絶対邪悪の瘴気を孕む怪異なる闇黒の脈式こそが魔術であり、その根源たる魔力――『字祷子(アザトース)』こそが世界の総ての筈だ。
だのにこの場に点在する魔力は、その邪悪に“余り侵されていない”。
深遠であり神聖不可侵であり、限りなく汚濁と混沌の宇宙に近い魔力が、アーカムシティのそれと比べて限りなく稀薄だ。簡単にいえば、魔力ではあるが『字祷子』の濃度が非常に薄いといえば良いだろうか? 慣れない感覚に少しばかり戸惑うなど、己らしくもない。
だがそんな疑念も、この女が所属する機動六課と呼ばれる組織に付けば氷解するだろう。……あぁ、もしかすればアーカムシティから遠く離れた都市に無理やり転移されたのかもしれないな。
あの太平洋上での決戦の時、我等ブラックロッジの穴蔵たる夢幻心母を寄り代として召喚された邪神……クトゥルーによる何らかの魔術の異常暴発に巻き込まれたという可能性だ。
だがその仮定を通すとすれば、あの時、己は『アイツ』との戦いで斃された筈だ。
そう。あの時、己はまたしても死した筈だ。あの空から、海神どもが蠢く広大な大海原へ墜落して死んだ筈なのだ。

――なのに何故、己は動いているのか?

そんな一瞬程度過ぎった雑念を一念すらいれず、間髪なく断絶する。

――そんなモノは関係ない。『アイツ』とまた戦えるのならば、そんな事はどうでもいい。

思い描く。
白き影を。
白い異形を。
白い天使を。

己の世界を壊した張本人。
己の生命を断った唯一無二の存在。
己が存在を賭して憎悪する、たった一人だけのヒト。
そうだ。『アイツ』を■せるならば他の総ては関係ない。『アイツ』とまた、全身全霊を賭して闘い、果て、勝利し、そして己は―――

そう思いながら、ヘリの窓ごしから空を見る。
相変わらず厚く淀んだ暗雲がこべり付いた、糞のような空だった。
降り続く雨が鬱陶しい。自然と歯軋りがおきる。

するとそんな己の心中を察したのかどうかは知らないが、

「雨が嫌いなんですか?」

と、妙に確信付いた質問を、隣に座る金髪の女――フェイトが口にした。
普段であれば一瞥すら投げかけないのだが、何故だかこの女の……いや、違うか。その核心に迫る質問に対して気紛れでも起きたのだろう。

「あぁ」
と一言、相槌を打った。これだけで終わらせようとしたが、いらぬ言葉まで吐いてしまう。
外の景色から視線を外し、自嘲するように顔を歪ませてた。
「……あんな風に暗い空には、余り良い思い出がなくてな。見るだけで陰鬱な気分になる」

女は「そうですか……」と己とそう変わらない相槌をうち、その言葉だけが二人の間で反芻された。
静寂が訪れる。両者の間に、気まずいとまでは行かないが、居辛い空間が形成されるような感覚。

本当に静かだ。これで雨の落ちる音さえなければ、どれだけ心休まるだろうか。
というよりも何故、気紛れ如きであんな事を口走ってしまったのか。軽い自己嫌悪に陥り、再び窓の外を見ようとした、その時である。
女は先ほどの硬さより若干穏やかな、それでも真剣な感情が篭った言葉で、流れていた静寂を塗り替える。

「私は、雨が好きです。……あ、いや、別に自分から傘をささずに雨の中踊ったりするような趣味は無いですよ?」
「別にそんなことは聞いていない」

己の言葉ではっと身体をビクつかせ、恥ずかしそうに顔を下に向けて視線を合わせないようにしている女。
気恥ずかしさの所為だろう、横から見えた彼女の頬は若干赤みを帯びていた。
それでも、女はか細いながらもはっきりと、続きの言葉を紡ぐ。

「でも、やっぱり雨の日には雨の日なりに楽しみ方があると思います。
子供心に水溜りができたトコロで自分から飛び込んで遊んだり、葉っぱの上にいる蛙なんか見つけてはしゃいだり。
それに、ずっと晴れ続きだったら草木も育たなくなっちゃいますし。
……えぇと、その。だから少しくらい雨が降っても、そうやって前向きに考えれば、気持ちもだいぶ変わると思うんです」

「うまく言えないでごめんなさい」と、はにかみながら女は頭を軽く下げたのが見える。

……またしても静寂が訪れる。
だけど先ほどのような居辛い雰囲気ではなく、何故か身体の底が沸々と静かに脈動しているかのような、心地いい感覚。
だがそんな彼女の仕草すら気付かない程に、唖然と口を空けた。多分、己の顔は見た事も無いくらい呆けていることだろう。

――こんな感情、己は知らない。
どうしていいのかわからず、己は自分でも解らない表情で彼女を凝視した。

「あ、あの……すみません! 勝手なことを言ってしまって……」

女はそんな己の中で激流という疑問など知る筈も無く、不安そうに謝罪を述べた。
何のリアクションもなく、ただ無表情に呆ける姿なんかみれば、誰だって不安に駆られるのは必定だ。
そこでようやく意識がだんだんと確立していく。何故だか、先ほどの陰鬱な感情は何処かへ消え去っていた。
呆然から抜け出した己は知らず、無意識に。


「―――いや、良い。“少し驚いた”だけだ」


この感情こそが、『驚愕』だという事は後々になって理解するのだが、それはまた別の話。

そして静寂がまたしても両者の間で包み込む。
己はそんな中、驚愕(それ)とは別に、雨の音とヘリのプロペラ音しか聞こえない世界で、沸々と湧き上がってくる様な、よく解らない感覚に陥った。
……言い表しにくいのだが、簡単に言えば。

―――それは『暖かい』という、今の己では理解できない曖昧な表現だった。




かくして辿りついたのは、見た目からして新しく築き上げられた建築物。
機動六課隊舎。名の通り、管理局の新鋭部隊『機動六課』が所有する一大施設。
その施設の中をフェイトの案内で綺麗に整った廊下を歩いていく。

(――こんな施設を所有してる組織があるとは……)

リューガは内心で疑念を隠せずにいた。
今までフェイトに連れられて少し回ってみたが、何処までも整備が行き届き、途中で魔導技術が盛り込まれた部屋まで確認できた。
此処まで何から何まで揃えている組織など、リューガはあの覇道財閥しか思い浮かばない。
そもそも管理局と呼ばれる組織など、ブラックロッジの情報機関において聞いたことがあっただろうか。無名の組織が此処まで精緻で魔術的な軍備を揃えた部隊など、知るわけがない。何処までも違和感が拭えない場所だ。

(何故だ。何故、『違和感』が消えない?)

此処がアーカムシティでは無いことは既に把握している。
だが、ヘリから見たこの街の風景はリューガが知るあの大黄金時代にして大暗黒時代の真っ只中にある都市アーカムシティよりも遥かに文明が発展していたのだ。
世界中探してみても、アーカムと並び評される都市など数えるしかないが、その数多の都市さえも越える超文明都市。

不安が過ぎる。
何故『不安』なのかは理解できない。
でも、この違和感の真実を知ってしまえば、『自分が自分でなくなりそう』な、言い様もない恐怖が潜んでいた。

そんな言い様も無い感情を募らせながら到着した場所は、応接室らしき所。
その中でリューガの視界に、一人の人間――肩まで伸ばした短い髪、十字の髪止めが目に引く女が応接室の中央に位置する席に座っていた。
リューガは無意識的に彼女の魔力反応を索敵。やはりフェイトと同じように魔力量が平均よりも上位で、更に何らかの歯止め(リミット)を何重にも枷にしている事から、本来の魔力総量は桁違いであろうと推測。
人の身でありながら其処までの魔力を身に宿している彼女こそは、この機動六課の最高責任者なのであろう。
――最も、たとえ彼女がそのリミッターを完全解除しようとも彼の知る最強最悪の魔人には到底及ばない事を視野に入れている為、其処まで驚愕する事では無いのだが。

「お疲れ~フェイトちゃん。こんな夜中なんにご苦労さま」

女が何処かの国の訛りであろう不思議な口ぶりをみせる。
東洋辺りの顔立ちはしっかりと整っており、尚且つ幼さが拭えないそれは間違いなく美少女という名が相応しい。

「ううん、それが仕事だから」

フェイトは苦笑しながら、もう二つある席の一つへリューガに座るよう促す。
断る理由も無いのでその指示に従うが、初顔合わせの人物に対して何の一瞥もくれてやらないあたり、“そういう性格”なのだろうと両者が理解するにはそれだけで充分な仕草だった。
それを気にせず、フェイトはもう一方の席に座り本題に移行するのを待つ。

短髪の女はそれに頷き、リューガに向き合って人懐っこく笑顔を見せた。


「どうも初めまして。私が機動六課部隊長、『八神はやて』二等陸佐です。貴方のお名前は、『リューガ・クルセイド』さんでよろしかったですか?」


なんの敵意も疑いも持たない純粋な笑顔で、独特な訛りが付いている自己紹介をした女――八神はやてがリューガの名を口にしたところで、彼は訝しげな表情をはじめてみせた。
が、よくよく考えてみればあの戦いが終わった時にフェイトが本部に報告したのだろうと勘付き、「嗚呼」と一言。それだけではやては理解を示し、次の言葉を口にする。

「わかりました。リューガさんに対する報告はそっちのフェイトちゃん………フェイト・T・ハラオウン一尉から承ってます。
誠に申し訳ないですが、こちらの質問に答えてもらってよろしいで――」

「――其れより先に、己の問いに答えてもらう」

と、はやての質問を最後まで喋らすこと無く、リューガは己の口でその後の言葉を断ち、己が欲を通した。
其の言葉に宿る、冷徹すぎる心。底冷えするほどの絶対性を孕んだ“命令”に近い問いだった。
それを感じ取ったはやてとフェイトは両者共に息を呑む。余りに純粋な冷徹さは、少なくとも常識的な思考を持ちえている彼女らにとっては異物に他ならない。

が、そんな殺意に等しい言葉に臆することなく、はやては其れを肯定した。
普通の人間ならば卒倒しかねない状況で、なんら表情に恐怖の文字を一つも見せない強情さ。その中ですら相手の意見を取り入れる柔軟さ。
成る程、指揮官としての器はそれなりに破格だとリューガは心中で嘲笑する。
この状態を維持し続けたい彼はすかさず己が問いを、なんの感情の篭らぬ言葉で言い放つ。

「此処は一体何処だ? 少なくともアーカムシティ、では無いのだろう」

そう。本題はコレだ。
彼が居た都市『アーカムシティ』と特徴が似ても似つかない形容をしたこの街。
あの大黄金時代にして大暗黒時代の真っ只中で発展し続けている最先端都市すらも越える文明が発達しているこの場は明らかに彼の知る街ではない。
ならば街の名前、そしてアーカムまでの距離を換算し、帰還する。
太平洋上に行くのも一つの手だが、今のこの様子だと世界はクトゥルーの邪気に侵されていない。
詰まる所、『逆十字(アンチクロス)』……アウグストゥスの野望は潰え、人類側が勝利を掴み取ったと予測される。
全く以って愚かで度し難い結果だと想いながらも、この身が十全ならば問題など無い。要は覇道財閥、
マスターオブネクロノミコン、そして―――『アイツ』が太平洋上からアーカムシティに帰還する事は確定事項。ならば行く路は一つだけだ。リューガはこの街からアーカムシティまで、
何としてでも帰還するという事のみ考え、脳髄に焼き付けられた地球図からこの街の名を検索し、最短距離を思考するという解答に至る。
それでこの街ともおさらば、世は事も無い。

―――が、そのリューガの計画は、顎に指を添えて訝しげに此方を見るはやての、予測を遥かに違えた解答で砕け散る。


「あーかむ、してぃ? そんな場所、『この世界』には無い……って事は、リューガさんは別の次元世界の住人――『次元漂流者』って事になるんかいな……」


「――――な、に?」


今度はリューガの息が詰まる。その表情を驚愕という感情で刻み込みながら。

その言葉を機に、驚愕に彩られたリューガ・クルセイドの物語(セカイ)の歯車が廻り始める。
鋼が擦れる音を囀りながら。鉄が軋む響きを上げながら。




其処は暗い穴倉だった。
所々から光が発せられているが、それはこの闇の深さを際立てる為の贄に過ぎない。
広大な路の両端には、妖しげな液体でホルマリン漬けにされた影が揺らめいている。

――此処は、生地獄也。

そんな地獄に等しき穴倉の中心に、この暗い闇に似つかわしくない白衣を纏った影―――男がいた。
男は眼前に展開された大型モニターで、その戦いの様子を見守っている。嬉々と、耐え難い喜びの昂ぶりを抑え、歯軋りを起こしながら。
爛々と煌く黄色の眸が愉悦によって染められている。それは、万人が共通して狂気だと表現できる事だろう。

「成る程、成る程。これはなんとも素敵じゃあないか。アレの戦闘能力、実に興味深い!
 しかもあのプロジェクトFの産物のデータも微少ではあるが手にいれた。今日は何てイイ日なんだ!」

狂った笑い声が響く。何処までも深く淀んだ、欲望の絶叫。
彼―――『ジェイル・スカリエッティ』は、子供が新しい玩具とお気に入りの玩具を共に手の内に掴み取った様な喜びを全面に出した。
世界に轟かすように。世界に響かせるように。世界を嘲るように。

そんな笑いを魅せる彼の背後にて、『ヒトでは理解出来ない色彩』を持った闇が現出した。
闇は不定形であったが、徐々に水溜りが一つになる様に集まり、集束し、結束しあい、二元から三元の存在へ切り替わる。
その仮定で四次元とも、それ以上の次元とも言える摂理と原理で身体が構成されていく。
異形の手。異形の足。異形の腕。異形の脚。異形の体躯。異形の臓腑。異形の造詣。異形の眼。
灼熱を帯びた『■つ』の眼が見えた様な気もしたが、其れは幻惑の様に消え失せ―――其の闇が、三次元という法則世界に現臨した。

「やぁ、ドクター。随分とまぁご満悦だね。そこまでアレらが気に入ったかい?」

其れは―――女だった。
胸元が肌蹴た黒い服、黒い髪。闇よりも濃い黒一色の衣装と反するような、おぞましい白い肌。燃える様な『二つ』の紅い眼。
男はその女の存在を視覚したと同時に、悦に浸った貌(かお)で祝福するように両手を掲げ、歓迎した。

「これはこれは。お見苦しい姿を曝してしまって申し訳ない」

「イイよべつに。それくらい悦んでくれた方が、僕としても情報を提供した甲斐があったってことさ」

両者は笑みを絶やさず、大画面のモニターに移る『黒い天使』と、『金色の光』をまるで嘗め回すかのように見る。

「しかし、あの黒い戦闘機じ……いや、貴女の言葉を借りるなら『人間魔導兵器』か。実物を見れば成る程、とても興味深い存在だ。
あの非殺傷設定などあった物じゃない純粋な破壊力、殲滅力、俊敏さ……ドレもコレも素晴らしい。是非とも彼を創り上げた人と出会いたいモノだ」

「僕としては、たった独りで彼女らを創り上げた君こそが驚嘆に値するけどね。―――で、どうだい? 実物(アレ)を見たて感動したんだろう? 『あの件』に関しても考えてくれないかな、ドクター」

女は艶やかな、妖艶な声色で男に近づく。
闇の気配が纏わりついた、耽美なる美貌。並の人間ならば一目見ただけで魅入られるであろうソレを、スカリエッティは笑みを絶やさずも全く気にせず愉快な声を上げた。


「いいでしょう。私としては他人の創り上げたモノを模して作る二番煎じ(パロディ)は余り好まないが―――興味が沸いたのも事実。時間が掛かりましょうが、やってみる価値は十全にある」


「そうこなくっちゃ! 嗚呼。やっぱり素敵だね。うん、僕も出来うる限りは強力してあげよう。君の様に欲の深いヒトは大好きでね、幾らでもスポンサーになってあげるよ、ドクター」


「感謝の極みです―――よろしく頼むよ、『ミス・ナイア』」


そうして影も歯車を廻す。
絶望の闇を携えて。異形の狂気を孕ませて。
暗い暗い穴倉の中、男と女の狂った笑い声だけが愉快げに反芻した。




闇が蠢く。
闇が這い寄る。
闇が、闇が、闇が。
笑って、喰らい裂き乱れ穢れ戯れながら。
哂って、時が刻まれるのを嬉々と愉しみながら。
掌の上で、チクタクチクタク、廻って巡って繰り返し。
くるり狂(ぐる)りの奇妙奇天烈(ドグラルリ)。輪廻狂いの螺旋模様(カラクルリ)。

現世を侵す悪夢(はぐるま)よ。君はどのように踊るのか。
混沌(はは)の心を知ったとき、君はどのようにおそれるか。

答えは何処(いずこ)の刻限(はざま)にて。
廻廊の果てで我は待つ。
―――哂いながら。
―――嘲りながら。
―――のたうちながら。
―――恋焦がれながら。


続く。

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最終更新:2008年03月02日 16:02