双色




幾千の星々に見護られ育まれた
生命の鼓動を揺らす 冷たい揺り籠
創られた無機質の 世界を映す水面
揺らめき霞む光に 其の身誘われ旅立つ

ワタシ《アナタ》 繋がる旋律
ウタウ《キイテ》 私の色
融けてゆく 混ざり合う 白と黒のうた

其の手が奏でる旋律に 応える白の描く音色
二つの鼓動 共に存在れば
歌声響きあう

遠く遠く 届かない其の手に
触れたく触れたくて 視界を揺らして

嗚呼…

聞かれた言ノ葉の 意味を知る術は無く
刻まれるまま流れて 私は色を重ねゆく

ワタシ《アナタ》 奏でる言ノ葉
ウタウ《キイテ》 私の色
此の色が 其の心に 響きますように

其の手に描いた旋律は 喩えようのない色彩画
彩り無き二つの色《こえ》に
居場所存在りますか

其の手に紡いだ旋律に 応える黒の描く音色
二つの鼓動共に存在れば 歌声響き合い

其の手が描いた旋律と 欠けることなどない双色
此の歌声 重なり合わせ
いつか其の手に届くよう
最終更新:2009年08月02日 14:41
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