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Laurent展開と留数定理

留数積分が目的なら完璧にLaurent展開しなくても部分分数分解で十分なことに注意！
（積分の線形性によってバラバラに扱えば別々のローラン展開を計算していることになる）

z=0 を中心としたLaurent展開 

等比級数
\frac{1}{1-r} = \sum_{n=1}^\infty r^{n-1} = \sum_{n=0}^\infty r^n = 1 + r + r^2 + \cdots \quad (|r|<1)
Rem. 
\frac{r}{1-r} = \sum_{n=1}^\infty r^n = r + r^2 + r^3 + \cdots
Cor. 
\frac{1}{(1-r)^2} = \left( \sum_{n=1}^\infty r^n \right)' = \sum_{n=1}^\infty n r^{n-1} = 1 + 2r + 3r^2 + \cdots  ←「常識」(by 谷G)

指数関数
e^z = \sum_{n=0}^\infty \frac{z^n}{n!} \quad (z \in \mathbb{C}) ←極を持たない。
Cor. 
e^{\frac{1}{z}} = \sum_{n=0}^\infty \frac{1}{n!z^n} = \sum_{n=0}^\infty \frac{z^{-n}}{n!} \quad (z \in \mathbb{C}) ←神聖特異点

応用 

逆数のLaurent展開
z=αを中心に展開する。
w=z-α とおけばよい。
\frac{1}{z} = \frac{1}{w+\alpha} = \frac{1}{\alpha} \frac{1}{1-\left (-\frac{w}{\alpha}\right)} = \frac{1}{\alpha} \sum_{n=1}^\infty \left (-\frac{w}{\alpha}\right)^{n-1} = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{\alpha^{n+1}} (z-\alpha)^n \quad \left(\Big|\frac{w}{\alpha} \Big|<1 \right)
Cor. 
f(t) = \sum_{n=0}^\infty a_n t^n が分かっているとき。
\frac{1}{f(t)} = \frac{1}{a_0 + (f(t)-a_0)} = \sum_{n=0}^\infty \frac{(-1)^n}{a_0^{n+1}} (f(t)-a_0)^n
Rem. 
あるいは，割り算の筆算をガリガリ実行してもおｋ
f(t) = \frac{1}{a_0}-\frac{a_1}{a_0^2}t + \frac{a_1^2-a_0 a_2}{a_0^3}t^2 - \cdots
ただし収束半径はLaurent展開のほうから鑑みないと分からん。\Big|\frac{f(t)}{a_0}-1 \Big|<1

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最終更新：2009年08月29日 12:58
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