一変数だけの微分ならODE つまり,時間の関数についての方程式はODE 回路方程式,運動方程式,etc...
微分方程式をどうやって調べるか? ほとんどの方程式は解析的に解けない(19c末の認識) → 位相力学的方法(Poincare) 1. 解の存在 2. 解の一意性 3. 解の連続性 ←適当なパラメータ(初期値とか)依存性のこと。
Prop. 平均値の定理の系 I=[a,b] f∈D(I) (←平均値の定理が使えるための条件) 特に,f'(x)=0 のとき fは定数
Cor. f'=const. f∈D(I)
Prop. f'=f
Th. Picard-Lindelöf (詳細は「一般のODE」にある) 初期値問題 f(x):I→f(I)⊂J⊂R; unknown conti. φ(x,y):I×J→R; bilinear φがで有界かつ連続とする。 さらに,このyに対してリプシッツ連続とする。 このとき,x0の適当な近傍Bh(x0)で唯一の解が存在する。
Cauchy問題(1階線形ODEの初期値問題)(1)
Th. 線形常微分方程式の解の一意存在 pi(t)とq(t)が開区間Iで連続ならば,Iでユニークな解x(t)が存在する。
Cor. 同次方程式の基本解 q(t)=0とした方程式(同次方程式)(2) の一般解は,n個の独立な基本解の線形結合で与えられる。
Th. 基本解の独立性判定法 n個の基本解が互いに独立 ⇔ 基本解の Wronskian が0にならない。
Def. 正規形
解の存在する区間は,線形のときほど広くない。
初期値問題(1) ただし、
Prop. (1) は以下の積分と同値 とりあえず(1)を積分してみれば分かる。
Th. Picardの逐次近似法 初期値問題(1)の局所解の構成法
f : C1級 とする。 関数列 {vk} を以下で定義すると, これは区間 上で一様収束し、その極限は(1)のIδにおける局所解である。
Th. Cauchyの折れ線近似 f : 連続の場合に、初期値問題(1)の局所解の存在を示す方法(その1) Eulerの差分法 以下の数列{u0}を考える。 点列を順に結んで得られる折れ線グラフをuεとする(Cauchyの折れ線関数)。 関数族 {} の一様有界かつ同等連続になることが示されるので、Ascoli-Alzelaの定理によって適当なεの減少列{εj}が取れて、関数列{}は適当な区間Iδ上で一様収束する。 得られる極限関数が局所解である。
Cor. 大域解の存在 f : Lipschitz 連続のときは、大域に拡張できる。
Th. Schauderの不動点定理 f : 連続の場合に局所解の存在を示す方法(その2) 次の積分作用素が不動点を持つことを示せばよい。 Fは適当なIδ上のコンパクト作用素になるので、Schauderの不動点定理により、少なくとも1つ不動点を持つ。
fがC1級のとき、初期値問題(1)の解はあれば一意。 証明には Gronwallの補題 を使う。
Cor. 解の初期値に対する連続依存性 さらに、初期値ηを解u(t;η)のパラメータとみたてると、uはt,ηの連続関数である。
Lem. Gronwallの補題