ノストラダムスの肖像一覧

ノストラダムス wiki : ノストラダムスの大事典内検索 / 「ノストラダムスの肖像一覧」で検索した結果

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  • ノストラダムスの肖像一覧
     ノストラダムスの肖像は、版画、油絵、彫刻など数多く存在する。しかし、その詳細な情報(作成時期、サイズ、所蔵先など)はあまり紹介されることがない。  以下はその隙間を埋めるためのリストである。リンク先には、肖像とその紹介を記載してある。  なお、著作権法が定める保護期間内の作品は、原則として対象外とする。結果として、漫画作品に描かれたノストラダムスや、現代の解釈書のカバーにイラストレーターが描いた肖像などは当面対象外となるが、Amazon の商品ページにリンクさせられるものについては、今後扱う可能性がある。  肖像の名称について正式名がない、もしくは確認できない場合が多く、論者によってまちまちな場合もある。そこで記事名は、絵の場合「ノストラダムスの肖像画」、彫刻の場合「ノストラダムスの彫像」で原則として統一する。また、カッコ内は作成者名、出版地名、所蔵先名などを用いているが、個...
  • ノストラダムスの肖像画 (ドーデ)
    (*1) 基本データ 作品名 なし 作者 ドーデ(Daudet) 公刊時期 1691年頃 様式 銅版画 サイズ 8.6 x 14.4 cm(収録文献のサイズ。多少の誤差あり) 収録文献名 『予言集』1691年頃のリヨン版 (*2) コメント  肖像画の下の四行詩はこう書いてある。 Dieu se sert icy de ma bouche Pour t anoncer la verité Si ma prediction te touche Rends grace à sa Divinité ここで神は我が口をお使いになる、 汝に真実を告げるために。 もしも我が予言が汝の心を動かすなら、 神へと感謝なさるがよい。  この詩句は、1668年アムステルダム版『予言集』に収録された先行する肖像画のラテン語の標語に触発されたものらしい(*3...
  • ノストラダムスの肖像画 (サロン市庁舎所蔵)
    (*1) 基本データ 作品名 Portrait de Nostradamus 日本語訳 ノストラダムスの肖像画 作者 セザール・ド・ノートルダム 作成時期 17世紀 様式 不明 サイズ 不明 所蔵先 サロン=ド=プロヴァンス市庁舎「結婚の間」(Salle des Mariages) コメント  望遠鏡の発明は17世紀初頭のことで、ノストラダムスが使っていたことはありえない。エルヴェ・ドレヴィヨンとピエール・ラグランジュは、息子セザールが「学者としてのノストラダムス」を強調しようとした伝説化の一環と指摘した。 名前 コメント
  • ノストラダムスの肖像画 (1562年)
    (*1) 基本データ 作品名 Michel Nostradamus, médecin et astrologue à 58 ans 日本語訳 医師にして占星術師ミシェル・ノストラダムス58歳 作者 ピエール・ヴェリオ(Pierre Woeiriot) 作成時期 1562年 様式 版画 サイズ 直径 12 cm 所蔵先 フランス国立図書館 コメント  ピエール・ヴェリオはノストラダムスと同時代の彫刻家。イタリア、フランスなどで活動したが、リヨンに住んでいた時期があることから、ステファヌ・ジェルソンはノストラダムス本人と出会っていた可能性を指摘した。  それが極端な想定であるとしても、ノストラダムス存命中の肖像という点で重要だろう。 ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
  • ノストラダムス関連商品の一覧
    ノストラダムス関連商品の一覧  この項目では、書籍、映像作品、音楽作品、ゲームなどに分類されない雑貨などを取り扱う。なお、ゲーム 『ノストラダムスに聞いてみろ♪』、アニメ 『世紀末オカルト学院』のような二次的な創作に関連するグッズは、それらの記事に関連させる形でまとめる予定なので、この項目には含めない。 服飾 ノストラダムス大人用コスチューム♪ハロウィン♪ ノストラダムスマスク ハルマゲドン・ブラトリンプがかつて発表した試作品のブラジャー(*1)。 占い・オカルト 詩百篇タロット クリスタル・マニ『ムー』1994年9月号に広告が掲載された水晶玉。「ノストラダムスの予言が、今ここに」 という小見出しで紹介文が書き始められていた(*2)。 食品 ノストラダムス伝説札幌の千秋庵製菓が1999年のバレンタインデー向けに発売した、ノストラダムスの肖像が描かれたチョコレー...
  • ノストラダムスの墓
     現在のノストラダムスの墓はサロン=ド=プロヴァンスのサン=ローラン教会(サン=ローラン参事会聖堂)にある。  しかし、もともとノストラダムスが遺言していた場所はそれと異なっており、移転されたのは1813年のことであった。 ノストラダムスの遺言  ノストラダムスは口述した遺言書の中で、次のように埋葬場所を指定していた(当「大事典」の区分でいう3節)。 本遺言人ミシェル・ノストラダムス師はその魂が肉体から召し上げられた暁には、その亡骸が前記サロン市の聖フランチェスコの修道院の墓所に丁重に葬られることを望み、また命じる。そして、その〔修道院の〕大扉と聖マルタの祭壇の間の壁に寄り添う墓碑または記念碑が作られることを望む。  「聖フランチェスコの修道院」とはフランシスコ会修道院のことである。  実際に、当初はフランシスコ会修道院附属聖堂でこの遺言の通りに埋葬されていたといい、...
  • ノストラダムスの甥
     ノストラダムスの甥は、ノストラダムスの弟や妹の子供(男子)のこと。史料的に裏付けられる範囲では7人が確認できるが、いずれも特筆されるような業績は残していない。  しかし、16世紀半ばから17世紀初頭の偽ノストラダムスたちは、しばしば権威付けに「ノストラダムスの甥」と名乗った。ジャン・ド・ノートルダムはこのような風潮に対し、知人宛の手紙の中で、ノストラダムスの縁者であるかのように騙る占星術師たちはいずれも偽者であると断じている。  「ノストラダムスの甥」という名称はその後途絶えていたが、19世紀になると、暦書の名義として使われるようになった。『ノストラダムスの甥による1849年向けの絵入りの有用な予言暦』(Almanach Prophétique, Pittoresque et Utile pour 1849, Publié par neveu de Nostradamus...
  • ノストラダムスの肖像画 (アヴィニョン、1716年)
    (*1) 基本データ 作品名 Portrait de Michel Nostradamus 日本語訳 ミシェル・ノストラダムスの肖像画 作者 ダヴィド(Jud. David) 作成時期 1716年 様式 版画 サイズ 24.3 x 18 cm 所蔵先 ポール・アルボー博物館など。かつてはダニエル・ルソも私蔵していた。 コメント  ダヴィドの名と、「アヴィニョン、1716年」という作成情報は絵の中に小さく書かれている。また、ジャン・ヴァリエの名に触れていることが重要で、この絵画の存在は偽1566年版『予言集』の刊行年を特定する上で、大きく貢献した。 名前 ...
  • ノストラダムス2世
     ノストラダムス2世(Michel de Nostradamus le jeune, 1574年歿?)は、ノストラダムスに便乗した同時代の占星術師の一人である。本名や生年は不明で、ノストラダムス本人との血縁関係は一切裏付けられていない。また、「ノストラダムスの弟子」と自称していたが、この点も裏付けが取れない。  なお、Nostradamus le jeune は「若者(の方の)ノストラダムス」の意味である。普通「2世」は姓でなくファースト・ネームにつくものなので、むしろ「小ピット」「小デュマ」などにならって「小ノストラダムス」とでもした方が良いのかもしれないが、先行する文献に倣って「ノストラダムス2世」としておく。 【画像】ノストラダムス2世の肖像画(『20年間の予言』扉の木版画)(*1) 活動  記録上この名前を初めて確認することができるのは1568年のことである...
  • ノストラダムスの弟子
     「ノストラダムスの弟子」は、同時代の暦書などに見られる名義だが、実体は不明である。 【画像】ノストラダムスの弟子(『1574年向けの暦』)(*1)  ノストラダムスと直接的に接点のあった人物で弟子と位置付けうる人物はジャン=エメ・ド・シャヴィニーしかいない。ただし、ノストラダムスは1561年の知人への書簡の中で、新しく雇った秘書として紹介している。  それ以外に「弟子」と呼びうる人物は確認されていないが、1560年頃には早くも『ミシェル・ノストラダムス師の弟子によって構成された1561年向けの暦』が登場している。  著者が名前を出さずに「弟子」を名乗る著書はほかに『ノストラダムスの一番弟子による1567年向けの真の占筮』と『ノストラダムス師の弟子による1574年向けの暦(未作成)』の2点を確認することができる。いずれも実体は不明である。  名前を名乗って...
  • ノストラダムス
     ノストラダムス、本名ミシェル・ド・ノートルダム(Michel de Nostredame alias Nostradamus, 1503年12月14日 - 1566年7月2日) は、ルネサンス期フランスの人文主義者で、少なくとも薬剤師・料理研究家、詩人、翻訳者、占星術師としての著作を発表し、自らは愛星家 (Astrophile)と名乗った。また、晩年には国王シャルル9世(未作成)の常任侍医と顧問に任命された。  日本では1999年の人類滅亡を予言した人物として知られているが、そもそもその根拠となった恐怖の大王が登場する詩篇は、本物かどうかすら、実証的には十分に評価が定まっているとは言いがたい。ノストラダムスの予言がその詩篇に収斂していくかのような認識は、それ自体が通俗的なトンデモ解釈の山によって生み出された妄想である。  1980年代以降、ルネサンス期の一人の人文主義者と...
  • 偽ノストラダムス
     ノストラダムスの知名度にあやかり、一族の者でないにもかかわらず、ノストラダムス姓を名乗った偽ノストラダムスというべき人物は何人もいる。  16世紀には、少なくとも ノストラダムス2世 アントワーヌ・クレスパン・ノストラダムス フィリップ・ノストラダムス の3人が現れた。関連して、ノストラダムスの甥やノストラダムスの弟子を勝手に名乗った者たちも複数いた。  17世紀以降の暦書には、ノストラダムスの名を冠したものが多かったが、それらは当然ノストラダムス本人とは何の関係もない匿名のパンフレット作家たちの著作に過ぎない。  19世紀イギリスではガブリエル・ノストラデイマス、マーリン・ノストラデイマス(未作成)という2名が登場したが、少なくともガブリエルの方はノストラダムスとの血縁関係を主張するなどはしていないため、権威付けのペンネームにすぎなかったものと思われる。  権...
  • ノストラダムスの往復書簡
     ノストラダムスの往復書簡は数十通単位で残っている。  多くはノストラダムスが受け取った手紙だが、そこで言及されている様々な情報は、生前のノストラダムスの状況をうかがい知る上で貴重な史料である。  また、数は少ないが、ノストラダムス自身が書いた手紙の数々は、直接的にノストラダムスのプライベートな言説に触れる一層貴重な史料といえる。  まとまった書簡集としてはBN ms. Lat. 8592があり、誰が転記したのか特定されていない写本とはいえ、専門家たちから内容の真正性は認められている。  もともとの手紙は息子のセザール・ド・ノートルダムが保管していたもので、その性質上、ノストラダムスが書いた手紙(10通)よりも、ノストラダムス宛の手紙(41通)の方がずっと多い。  ノストラダムス自身の手紙が手許に残っているのは不自然なようだが、彼は秘書に清書させたりしていたので、そうした過...
  • ノストラダムスの誕生日
     ノストラダムスの誕生日は1503年12月14日(木曜日)とされている。これはほぼ定説化した日付だが、2006年にパトリス・ギナールが1503年12月21日とする新説を発表した。本項目では、ノストラダムスの誕生日に関する記録、それに対するギナールの反証、当「大事典」としての雑感をまとめておく。 誕生日に関する記録  ノストラダムス一族には、地元の洗礼記録の存在などによって生年月日が絞り込める例が少なくない。しかし、ノストラダムスが生まれたサン=レミ=ド=プロヴァンスの場合、1518年以降のものしか残されていないため、ノストラダムスの直接的な出生記録は存在しない(*1)。  ノストラダムスの誕生日についての同時代的な言及は 本人の個人的な手紙 元秘書ジャン=エメ・ド・シャヴィニーの伝記(1594年) 長男セザール・ド・ノートルダムの注記(1614年) の3点である。また...
  • ノストラダムス一族
    父方の先祖・親類 アストリュージュ・ド・カルカソンヌ(ノストラダムスの五世祖) ヴィタル・ド・カルカソンヌ(ノストラダムスの高祖父) アルノートン・ド・ヴェロルグ(ノストラダムスの曾祖父) ヴァンゲソンヌ(ノストラダムスの曾祖母) ピエール・ド・ノートルダム(ノストラダムスの祖父) トリスタン・ド・ヴェロルグ(ノストラダムスの大叔父) ブランシュ・ド・サント=マリー(ノストラダムスの祖母) ジョーム・ド・ノートルダム(ノストラダムスの父) フランソワ・ド・ノートルダム(ノストラダムスの叔父) アルルのピエール・ド・ノートルダム(ノストラダムスの叔父) カトリーヌ・ド・ノートルダム(ノストラダムスの叔母) バルトロメ・ド・ノートルダム(ノストラダムスの叔母) マルグリット・ド・ノートルダム(ノストラダムスの叔母) 母方の先祖・親類 ジャン・ド・サン=レミ(ノストラダムスの母方の曽祖父...
  • ノストラダムスの大警告
     『ノストラダムスの大警告』は、1989年にムー・スーパー・ミステリー・ブックスの一冊として刊行された藤島啓章の著書。 【画像】 『ノストラダムスの大警告』カバー。金文字で「完全解読!!」と大書されている。 内容  目次は以下の通り。 第1章 エイズ、原発事故、中東紛争はすべて予言どおりに成就した! 第2章 大予言者ノストラダムスの波瀾に富んだ生涯 第3章 人類に襲いかかるすさまじい大災厄の警告! 第4章 ノストラダムスは富士山の大爆発まで予言していた!? 第5章 激動する国際情勢は人類を破滅の淵へと追いやる 第6章 運命のシナリオが描く全面核戦争と謎の救世主 第7章 1999年、破滅の予言が成就するとき何が起こるのか?  基本的なシナリオは、以下の通り。  1990年代初頭にアメリカとソ連が同盟関係になるが、長続きせず、中東戦争をきっかけに米・西欧とソ・東...
  • ノストラダムス現象
     ノストラダムス現象は、ノストラダムスとその作品が影響を及ぼしてきた様々な事象のことである。  ノストラダムスは、『予言集』や翌年一年間を予言した『暦書』類などの形で様々な 「予言」 を残した。  彼の (主として暦書で展開した) 予言は同時代でも様々な反応を惹き起こし、とりわけ同時代においては批判者や中傷者、さらに便乗的な偽者や模倣者を生み出した。ノストラダムスの予言は死後も大事件のたびに便乗する者や政治的意図を持つ者たちが大きく採り上げ、現代に至るまで多くの便乗本や解釈書が刊行されてきた。  これらの原動力としては、当初は暦書が主体であったが、次第に『予言集』の影響が強くなっていった。その『予言集』は、18世紀末までに130種以上の版を重ねるという成功をおさめ、2022年現在では英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、オランダ語、フィンランド語、スウェーデン語...
  • ノストラダムスの大予言
     『ノストラダムスの大予言』は、1973年に祥伝社から発行された五島勉の著書。 1974年のノンフィクション部門ベストセラー1位、総合部門2位(*1)。実質的に日本のノストラダムス現象の幕開けとなった著作である。  2014年には電子書籍版が出された。 【画像】Kindle版 構成 目次の傍点は下線で代用した。 序章 史上、空前絶後の大予言者ノストラダムスの生涯について簡単に説明され、ペストを不思議な未来医術で鎮めたことなどが挙げられている。そして予言詩集『諸世紀』を著し、ルイ16世処刑のギロチンの幅や、アメリカから出た黒い船がエダという都に辿りつくことなどを予言したと説明される。 1章 四百年前に今日を完全に予言アンリ2世に対し、10年後に死ぬと予言したというエピソードを皮切りに、自動車の出現を予言した「馬についての対話」(百詩篇第10巻31番)、海外旅行ブー...
  • ノストラダムスの超法則 死活の書
     『ノストラダムスの超法則 死活の書』は、五島勉が1994年に青春出版社から刊行した著書。  同社の新書版「プレイブックス」の一冊として刊行され、1994年の年間ベストセラー新書・ノンフィクション部門第7位にランクインした(トーハン調べ、日販調べとも)。  奥付がその年の12月になっていることを考えると、短期的にかなりの売れ行きを示したと考えられる。 【画像】カバー表紙 内容  序章「大予言を阻止する『ノストラダムスの超法則』 ― 残されていたもう一つの衝撃をはじめて明かす」は導入的な内容である。  ノストラダムスの予言詩集とは別に、プライベートな手紙に驚くべき超法則が隠されていたが、ジャン・デュペーブの『ノストラダムス:未公刊書簡集』(1983年)で復刻された当時の手紙をそのまま紹介することは禁止されているので、自分がエッセンスを取り出して、他の伝記類の情報と...
  • ノストラダムスの肖像画 (レオナール・ゴーチエ)
    (*1) 基本データ 作品名 なし 作者 レオナール・ゴーチエ(Léonard Gaultier) 作成時期 1600年頃 様式 木版画 サイズ 3.5 cm x 3 cm 収録文献名 ガブリエル・ミシェル・ド・ラ・ロシュマイエ『1500年から現在までにフランスで活躍した多くの著名人たちの肖像画集』(Gabriel Michel de la Rochemaillet, Pourtraictz de plusieurs hommes illustres qui ont flery en France depuis l an 1500 jusques à present, Paris, J. le Clerc, ca1600) コメント  この文献は144人の官吏、学者、芸術家などの肖像を並べたものである。上の画像から分かるように、ノストラダムスはその129番目に収録されている。こ...
  • ノストラダムスの肖像画 (アムステルダム、1668年)
    (*1) 基本データ 作品名 なし 作者 不明 作成時期 不明 様式 版画 サイズ 72 x 126 cm(収録文献のサイズ) 収録文献名 『ミシェル・ノストラダムス師の真の百詩篇集と予言集』1668年アムステルダム版 コメント  ラテン語の二行詩は以下の通り。 Vera loquor, nac falsa loquor, sed munere coeli Qui loquitur DEUS est, non ego NOSTRADAMUS 私は真理を語り、虚言を語らない。それは天からの賜りものゆえ、 語り手は神であって、私ことノストラダムスではないのだ。 起源  この版画の初出は『ミシェル・ノストラダムス師の真の四行詩集の解明』(1656年)らしい。同書では、二行詩はその解釈書の著者自身が書いたとされている。なお、1656年の解釈書では口絵の下に ...
  • ノストラダムスの万能薬
     『ノストラダムスの万能薬』は、1999年に八坂書房から刊行された著書。クヌート・ベーザーのThe Elixirs of Nostradamus (1995) の日本語訳版で、訳者は明石三世。 【画像】カバー表紙 内容  今のところ日本で唯一の『化粧品とジャム論』の訳書である。ただし、訳者もあとがきできちんと断っているが、転訳につぐ転訳を繰り返している。  『化粧品とジャム論』の初版は1555年だが、1557年版の時点で、章の省略や様々な異文の混入が見られた。1572年にイェレミー・マルツがドイツ語訳した版の底本は未詳だが、自身の判断で第1部第18章を省いた旨の断り書きがあるので、省略のない初版に近い系統からの訳だったのかもしれない。  ベーザーはそれを現代ドイツ語に直して Die Elixiere des Nostradamus. として刊行したが、英語版...
  • アンリ・ノストラダムス
     アンリ・ノストラダムス(Henri Nostradamus)は、ノストラダムスの甥とされる人物。  彼の名は1605年版の『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』に登場する。それによれば、アンリはノストラダムスの甥であり、1605年版で初めて『予言集』に付け加えられた「六行詩集」は、ノストラダムス本人からアンリに託されたものであったという。  しかし、現在明らかにされている範囲内では、7人いたノストラダムスの甥に「アンリ」は含まれていない(ノストラダムスの甥参照)。また、「六行詩集」は他のノストラダムス作品との文体の違いが顕著なため、「アンリ・ノストラダムス」は偽書である「六行詩集」の権威付けのために創作された人名の可能性もある。  一部の信奉者は、アンリをノストラダムスの実弟ジャンの息子と仮定しているようだが、エドガール・ルロワの実証的な研究で否定されている(*1...
  • ノストラダムスの生涯 (竹下節子)
     『ノストラダムスの生涯』は、1998年に朝日新聞社から出版された竹下節子の著書。 【画像】 カバー表紙 内容  題名が示すとおり、ノストラダムスの伝記が中心になっている。  第1章「ノストラダムスの時代」では、ルネサンスの時代精神、人文主義とオカルティズム、印刷術の発達とそれが果たした役割などが、簡潔に紹介されている。  第2章「ノストラダムスの生涯」は最も分量の多い章であり、先祖、生涯、『予言集』以外の作品などについて、手際よくまとめられている。伝記の土台となっているのは、エドガール・ルロワの伝記研究やジャン・デュペーブの往復書簡研究である。なお、アンリエット・ダンコスへの言及も見られるが、これは、公刊された文献として、国際的に見ても最も早い部類に属している。  第3章「予言について」は、予言と預言、占星術とキリスト教など、ノストラダムス予言を論ずる前提とな...
  • ノストラダムスの大予言V
     『ノストラダムスの大予言V』は、1986年に祥伝社から出版された五島勉の著書。  『ノストラダムスの大予言』シリーズの5作目であり、刊行当時は「完結編」と位置付けられていた。 内容  全6章の構成である。  「1章 ハレー彗星後の人類はこうなる」は、五島がフランスの秘密結社だという「ルシフェロン」の副首領との電話でのやりとりを再構成したもので、1986年のハレー彗星接近のあと、宇宙兵器が絡む大規模な戦争が起こる可能性があるという解釈が示されている。  「2章 未来の鍵、“失われた詩”はどこに?」は、時間を遡り、ルシフェロンにどういう経緯で接触することになったのかを振り返った上で、「失われた詩篇」が含まれた「ユタン秘蔵本」なる本の入手にも成功したことが語られている。  「3章 衝撃の逆転・彼は21世紀をも予言!」「4章 一九九九年後の日本の運命は!...
  • ノストラダムスの2016年予言
    2015年予言―2016年予言―2017年予言  一部メディアにはノストラダムスが2016年について予言しているかのような主張が見られる。だが、それは事実ではない。 ノストラダムス本人の作品には、2016年と明記された予言など存在しない。 『ノストラダムスの予言は的中していた! 2016年「人類40億人滅亡」恐るべき証拠』  並木伸一郎の著書『ノストラダムスの予言は的中していた! 2016年「人類40億人滅亡」恐るべき証拠』(竹書房、2015年)は、題名に反して、ノストラダムス予言から2016年の破局を導くものではない。  ノストラダムス予言で直接解釈されているのは百詩篇第10巻72番のみで、「2016年」という年号はその解釈にすら出ていない。 『2016年向けのノストラダムス予言トップ10』  Alex Noudelmanが「2016年向けのノストラダム...
  • ノストラダムスの大予言 (映画)
     『ノストラダムスの大予言』は、1974年に公開された東宝の映画。1974年8月3日公開、1時間54分。監督 舛田利雄、構成・脚本 八住利雄、特技監督 中野昭慶。観客動員数は年間2位。 【画像】海外版のビデオ 内容  原作として五島勉の『ノストラダムスの大予言』が挙げられているが、内容的な関連性はあまりなく、むしろ特別スタッフとして参加した西丸震哉(未作成)の思想が色濃く反映されているという指摘もある(*1)。  そのストーリーは、環境研究所の西山良玄(丹波哲郎)、娘のまり子(由美かおる)、恋人のカメラマン中川明(黒沢利雄)らを中心に、彼らが直面する極度の公害やそれが引き起こす災厄を描写するものとなっている。  製作スタッフはかなり真剣に警世の側面を打ち出そうとしたともされるが、その描写には説教色の強さや、荒唐無稽さが少なからず見られるとも指摘されている(*...
  • ノストラダムス関連年表
     このノストラダムス関連年表では、彼の生涯やノストラダムス現象に関わりのある主な出来事についてまとめた。  信奉者側がどのような事件を的中させたと主張しているかについては的中例として有名な予言を参照のこと。 ノストラダムスの存命中の関連年表 1503年12月14日(木曜日) - 誕生。 1518年頃? - アヴィニョン大学で自由七科を学んだとされる 1520年 - 学業を中断したと推測されている。 1521年 - 各地を遍歴し、薬草の採取や関連する知識の収集につとめる(- 1529年) 1529年10月23日 - モンペリエ大学医学部に入学。数年以内におそらく除籍。 1531年 - アジャンでアンリエット・ダンコスと最初の結婚。 1530年代後半? - 最初の妻と子どもをペスト(?)で失う。以降放浪したとされる。 1545年前後? - 手稿『オルス・アポロ』を...
  • 『ノストラダムスの大予言』シリーズ
     『ノストラダムスの大予言』シリーズは、1973年から1998年にかけて出版された五島勉の一連の著書。  初巻の爆発的な売れ行きのあと、1979年に『ノストラダムスの大予言II』が出された。  その後はより短い期間に次々と出版され、『ノストラダムスの大予言V』で一度は完結と銘打たれた。  しかし、特別編として『ノストラダムスの大予言スペシャル・日本編』が出された後、湾岸危機に合わせた緊急出版として『ノストラダムスの大予言・中東編』(1990年)が出され、その後はなし崩しにシリーズが継続された。  その結果、『ノストラダムスの大予言・最終解答編』(1998年)までの合計10冊のシリーズになった。  五島勉は『最終解答編』刊行後のインタビューで、ここまで追及したらもうノストラダムスから引き出せるものはないという趣旨のコメントをし、シリーズが事実上完結したことを表明し...
  • 虹とノストラダムス
     『虹とノストラダムス』は、太田忠司の小説。2012年にPHP研究所から発売された。帯の惹句は「あの頃、僕たちは世界の終わりを信じていた」「『あの予言』に触れたすべての人に贈る物語」。 【画像】カバー表紙 コメント  粕谷知世の『終わり続ける世界のなかで』のように、日本のノストラダムス現象を題材にとった小説といえるだろう。  海外の場合、ノストラダムスその人を題材にした小説や演劇は古くからあるが、ジャン=シャルル・ド・フォンブリュヌやパコ・ラバンヌの解釈が惹き起こしたパニックを題材にした創作の話は、当「大事典」では確認していない。ノストラダムスその人よりも、五島勉の『ノストラダムスの大予言』が与えた社会的影響の方が創作の題材になりやすいという点も、日本のノストラダムス現象の特殊な側面を示すものといえるだろう。 文庫版  2016年5月に『明日、世界が終わると...
  • ノストラダムスの予言絵画
     ノストラダムスの予言絵画は、1982年にローマの国立中央図書館で発見された80枚ないし82枚の水彩画からなる文書の通称である。正式名は『息子セザールに宛てた未来のキリストの代理者に関するミシェル・ノストラダムスの予言』(Vaticinia Michaelis Nostradami de Futuri Christi Vicarii ad Cesarem Filium)、海外では略して『ノストラダムスの予言』(Vaticinia Nostradami)とも呼ばれるが、日本語訳したときに紛らわしいので、当「大事典」では「予言絵画」としておく。  タイトルは手書きだが元々あったものではないらしく、オッタービオ・チェーザレ・ラモッティによれば、奥付とは筆跡が異なり、1689年以降に書き加えられたものだという(*1)。  センセーショナルに「失われた予言書」(*2)、「新たに発見された書...
  • ノストラダムスの2019年予言
    2018年予言―2019年予言―2020年予言  ノストラダムスの2019年予言は、いくつかのインターネットメディアで報じられている。しかし、毎年恒例の単なる与太話の域を超えるものではない。  なお、ノストラダムス本人の予言で2019年と明記された予言は存在しない。 報道の例 「【緊急】2019年ノストラダムスの予言を大公開! 移民押し寄せ日本滅亡、最高気温100度、地震連発、寿命は200歳に…!」(TOCANA, 2018年10月18日) "Nostradamus 2019 predictions World War 3, climate change and asteroid disaster - SHOCK"(Express, 2018年12月5日)  ほかにも英語圏を中心にいくらか見られるが、同工異曲なので省く。  いずれにして...
  • ノストラダムスの息子たち
     『ノストラダムスの息子たち』は、三山のぼるの漫画作品。光文社の 『ジャスト・コミック』1981年9月号から連載が開始された作品で(*1)、のちに単行本化された。 【画像】ノストラダムスの息子たち1(電子書籍版) あらすじ  1981年7月7日午前7時、世界中で1万人の特殊な子供が誕生した。彼らの共通点は、母親がそれと知らないまま宇宙から飛来した生命体によって受胎させられていたことである。  1999年、金属、プラスチックなどを上回る利点を持つ新素材 「オメガ樹脂」 が世界中のあらゆる場面で使われるようになっていた。その樹脂はオメガ株式会社によって独占的に供給されていたが、実はその重役たちこそ、青年に成長していた特殊な子供たち 「オメガ一族」 であった。彼らの真の目的は、1999年7月に宇宙から飛来する 「ファザー」 を迎え入れるための準備として、全人類を抹殺...
  • ノストラダムスの大予言III
     『ノストラダムスの大予言Ⅲ 1999年の破滅を決定する「最後の秘詩」』は、1981年2月に刊行された五島勉の著書。  『ノストラダムスの大予言』シリーズの第3巻にあたるが、初巻(1973年11月)と第2巻(1979年12月)が6年開いたのに対し、第2巻と第3巻は1年余りしか開いていない。 【画像】カバー表紙 構成  全8章の構成である。以下のコメントには批判的内容を多く含むため、客観性の確保のため、目次を引用してこの本の基本構成を示しておく。 まえがき―ノストラダムスの「最後の秘詩」とは? 1章 「血の汗」―大滅亡の予兆 2章 破滅の大予言「最後の秘詩」 3章 「ローマの滅亡」が、いま再現する 4章 人の心に潜む「破滅の法則」 5章 滅亡の日までの“タイム・テーブル” 6章 現代「ローマ帝国」の正体とは何か 7章 現代に蘇るユダヤの呪い 8章 日本は果...
  • ノストラダムス大予言の秘密
     『ノストラダムス大予言の秘密』は、高木彬光の著書。1974年に日本文華社から新書版で刊行され、翌年に角川書店から文庫版が刊行された。 【画像】 文庫版のカバー 目次 第一章 ノストラダムスは一九九九年に人類が滅亡するとは予言していない 第二章 ノストラダムスの予言書とはどういう本なのか 第三章 占いと予言とはどう違うか? 私の占い研究歴からの判断 第四章 日本の大予言者I 高島嘉右衛門について 第五章 日本の大予言者II 出口王仁三郎について 第六章 ノストラダムスの予言の的中率は九九パーセントか三五パーセントか 第七章 日本と第二次世界大戦に対するノストラダムスの予言 第八章 ゲーテのパスツール・ショックは史実を無視したデッチアゲである 第九章 奇怪な人魚の解釈は荒唐無稽なデタラメである 第十章 この予言詩の解釈は人によってぜんぜん違っているのだ...
  • 『真説ノストラダムスの大予言』シリーズ
     『真説ノストラダムスの大予言』シリーズは、加治木義博の一連の著作。初巻は1991年の新書・ノンフィクション部門第2位、総合部門第19位(東販調べ)にランクインした。 一覧  刊行年の後の部数は『日経エンタテインメント!』調査(1997年)による発行部数(*1)。 真説ノストラダムスの大予言(1990年、38万部) 真説ノストラダムスの大予言2(1991年、15万部) 真説ノストラダムスの大予言人類最終戦争・第三次欧州大戦(1991年、12万部) 真説ノストラダムスの大予言・日本篇(1991年、12万部) 真説ノストラダムスの大予言・あなたの未来予知篇(1992年、5万部) 真説ノストラダムスの大予言 激動の日本・激変する世界(1994年、6万部) 真説ノストラダムスの大予言 《黄金の世紀》(1998年) 《新たなる時代への序曲》真説ノストラダムスの大予言(2002年) ...
  • ノストラダムスの2024年予言
    2023年予言―2024年予言―2025年予言 この項目ではノストラダムスの2024年予言について扱う。  毎年のことではあるが、ノストラダムスの『予言集』には、2024年と明記された予言はない。 目次 以前の解釈例ヴライク・イオネスク マリオ・レディング 前年からこの年にかけての解釈例(雑誌など)『実話ナックルズGOLDミステリー』vol.12(大洋図書、2023年10月25日) 『ムー』2024年3月号(ワン・パブリッシング、2024年2月8日) 『週刊ポスト』2024年4月12/19日号(小学館、2024年4月1日) 前年からこの年にかけての解釈例(ウェブサイト) 以前の解釈例 ヴライク・イオネスク  ヴライク・イオネスクは『ノストラダムス・メッセージII』(1993年)などで、彼の解釈のピークの一つである「大君侯」(Grand Monarque...
  • ノストラダムスの大予言II
     『ノストラダムスの大予言II』は1979年に出版された五島勉の著書。  『ノストラダムスの大予言』シリーズの第2弾で、1980年度のベストセラーランキング総合第3位(*1)。  公称発行部数は1991年の時点で100万部(*2)、1997年の時点で92万部(*3)とされていた(数値が不自然なようだが、出典のママ)。 【画像】カバー表紙 内容  まず、サブタイトルにもなっているグランド・クロスについて、それをとりあげたテレビ番組を引き合いに出しつつ紹介している。  その際に、1999年8月18日に太陽系の惑星が地球からの見かけ上、十字に並ぶことが説明され、さらにフランク・スタッカートの説の紹介として当時のヨーロッパでは太陰暦が使われており、当時の暦でいう1999年7月は現在の暦の1999年8月だと指摘されている(第1章)。  そして、このグランド・クロ...
  • ノストラダムスの肖像画 (パリ、1754年)
    (*1) 基本データ 作品名 Michel Nostradamus Médecine et Astrologue 日本語訳 医師・占星術師ノストラダムス 作者 左:オール・ビレット(Aure Billette)、右:不明 作成時期 左:1754年、右:18世紀(1754年以降) 様式 版画 サイズ 未詳 所蔵先 フランス国立図書館 ほか (*2) コメント  比較的若い頃のノストラダムスを描いた肖像画である。18世紀に作成されたものであって、あくまでも想像図に過ぎないが、かなり珍しいものとはいえるだろう。  これはよく似た2つの版が知られている。  上の画像のうち、左はパリの出版業者ドヴォー(Deveau)が1754年に出版したもので、欄外に「パリ、サン=ジャック通りのサン=ブノワ近くでラルシュ・ダリアンスの看板を掲げるドヴォーの工房にて」(A Paris, ...
  • ミシェル・ノストラダムスの予言集 (ノストラダムス出版社)
     『ミシェル・ノストラダムスの予言集』は1800年頃にサロンの「ノストラダムス出版社」という名義でも出版された。 【画像】扉(*1) 正式名 LES PROPHÉTIES DE MICHEL NOSTRADAMUS, DIVISÉE EN DIX CENTURIES. Nouvelle Édition, imprimée d après la copie de la première Edition faite sous les yeux de CÉSAR NOSTRADAMUS son fils en 1568. A SALON, Chez l Imprimeur de NOSTRADAMUS. 十巻の百詩篇に分けられたミシェル・ノストラダムスの予言集1568年に息子セザール・ノストラダムスの監修で作成された初版本に基づいて印刷された新版。 サロン、 ノストラ...
  • ノストラダムス大予言原典・諸世紀
     『ノストラダムス大予言原典・諸世紀』は、1975年にたま出版から発売されたノストラダムス予言の原文対訳集である。  ヘンリー・C・ロバーツのThe Complete Prophecies of Nostradamusを翻訳したもので、2020年現在では日本語として唯一の原文対訳だが、信頼性は低い。  大乗和子訳、内田秀男(未作成)監修。 【画像】現行のカバー写真。初期のカバーはAmazonのこのページを参照のこと。 構成  ロバーツの英訳書の全訳である。  最初にゲーテの『ファウスト』からの引用句がある。  続いて息子セザールによるノストラダムスの肖像画が、ロバーツのコレクションとしてモノクロで転載されている(実際には、オリジナルはエクス=アン=プロヴァンスにある)。  続いて「セザールへの手紙」の日本語訳が収録され、そのあとで、ロバーツによる端書きの訳と、...
  • ノストラダムスの2023年予言
    2022年予言―2023年予言―2024年予言 この項目ではノストラダムスの2023年予言について扱う。  毎年のことではあるが、ノストラダムスの『予言集』には、2023年と明記された予言はない。  ただし、この年をひとつの画期とみなす解釈書なども過去には見られた。 目次 以前の解釈例エミール・リュイール ヴライク・イオネスク マリオ・レディング 佐藤和也 前年からこの年にかけての解釈例書籍・雑誌などでの解釈 インターネット上の解釈 以前の解釈例 エミール・リュイール  エミール・リュイールは、『ノストラダムス 予言集1948-2023』(Nostradamus. Ses Prophéties 1948-2023, 1947年)で、タイトルの通りに2023年頃をひとつの区切り目とみなしていた。  アンリ2世への手紙や詩百篇第1巻17...
  • ノストラダムスの大予言・中東編
     『ノストラダムスの大予言・中東編』は、1990年に祥伝社から出版された五島勉のノストラダムス解釈書。  『ノストラダムスの大予言』シリーズの7冊目である。  イラク軍のクウェート侵攻に端を発する湾岸危機に便乗する形で発売され、1990年のベストセラー新書・ノンフィクション部門6位、1991年の同部門3位(いずれもトーハン調べ)にランクインした。 【画像】カバー表紙 概要  従来の関連書と異なり、ノストラダムスの生涯についてはほとんど本編では触れず、まえがきのなかで簡潔にまとめている。  本編では、ノストラダムスは湾岸危機を予言していたとして第2巻79番などの四行詩の分析を行い、湾岸危機自体は長期化しないだろうが、より大きな中東大戦が起こる可能性があると説く。  さらに、より詳細な分析をおこなう鍵として、六行詩集やアーサー・クロケットが...
  • ノストラダムス研究史
     ノストラダムスの研究史について概観する。日本で流行した「1999年人類滅亡」のような通俗的な予言解釈に比べて、歴史学、文学、書誌学といった領域からの研究が後れを取っていたことは否めない。しかし、特に20世紀半ば以降、専門的な研究も着実に蓄積されてきている。以下、ジャンルごとに研究史について概括的に整理する。 伝記研究の歴史 書誌研究の歴史 著作研究の歴史  こうした研究史についての研究や紹介は、従来あまり行なわれてこなかった。日本語文献では、『ノストラダムスとルネサンス』(2000年) 所収の高田勇の論文や、田窪勇人の論文 「ノストラダムスの学術研究の動向」(2010年) などはその例外的な成果といえるだろう。 ※記事へのお問い合わせ等がある場合、最上部のタブの「ツール」>「管理者に連絡」をご活用ください。
  • ノストラダムスの極秘大予言
     『ノストラダムスの極秘大予言』は、アーサー・クロケットのNostradamus Unpublished Propheciesの日本語版。南山宏(未作成)訳で1991年に大陸書房から出版され、1992年に文庫化された。 【画像】 新書版のカバー 内容  前半はNostradamus Unpublished Prophecies(1983年)の忠実な翻訳だが、章立てが差し替えられており、新発見予言が最初に置かれている。原書が薄手のペーパーバックでほとんど写真や図版がないため、日本語版ではそれらが大幅に追加されている。  後半はクロケットによるファティマの聖母に関する別の著書(1982年)の翻訳である。 コメント  新発見予言が単なる偽作であることは「クロケットの四行詩」参照。  なお、巻末で訳者の南山宏が、詩百篇第11巻、第12巻の断片は、文...
  • ノストラダムスの大予言・最終解答編
     『ノストラダムスの大予言・最終解答編』は、1998年に祥伝社から出版された五島勉の著書。  1973年から続いてきた『ノストラダムスの大予言』シリーズの最終巻となった。  トーハン調べでのベストセラー「新書・ノンフィクション」部門1998年第3位。 【画像】カバー 構成  第1章では、五島が1973年に『ノストラダムスの大予言』初巻の内容を概説しつつ、出版した直後のことを振り返り、出鱈目な妄説だと嘲笑を浴び続け、8年後ころに自殺を決意するところまで追い詰められたと綴る。  五島はそのような批判を浴びた理由を、当時描かれていた明るい未来像に冷水を浴びせたことにあるとした。  そして、自殺の直前に、自分が警告していたことの正しさを確信させてくれるようなオゾンホールのニュースを初めて聞き、強い危機感とともに予言の真意追及への意欲を持ったとしている。  そして...
  • ノストラダムスの「魔法鏡」の話
     「ノストラダムスの『魔法鏡』の話」は、渡辺一夫の随筆である。初出は『群像』第29巻4号(1974年4月)で、その奥付からすると1974年2月に脱稿したらしい。のち、『渡辺一夫著作集』14(筑摩書房、1977年)にも再録された。 内容  いわゆる「魔法鏡(未作成)」について、伝説的要素を手際よくまとめて紹介している。冒頭と末尾に日本人がノストラダムス予言でパニックになっている様子への言及があるが、これは五島勉の『ノストラダムスの大予言』が発売して間もない頃に執筆されたせいだろう。 二つの版の違い  雑誌掲載版と著作集版に内容上の違いはない。その代わり、雑誌版は旧仮名遣い、著作集版は新仮名遣いが採用されているため、一見したときの印象が違う。他に、聖バルテルミーと聖バルトロメオという固有名詞の表記法の変化、太字による強調箇所の有無などのささいな違いがある。 書誌 書名 ...
  • 日本のノストラダムス現象
     日本におけるノストラダムス現象は、西欧主要国やアメリカでのそれと比べれば、明らかに特殊な経緯をたどった。その基点となったのが五島勉の『ノストラダムスの大予言』(1973年) であったことは疑いないところだが、そのインパクトゆえに、1973年から1974年ころのブームを回顧したり分析したりする文献はいくつも出された代わりに、それ以後を包括的に扱い、日本のノストラダムス現象の全体像を通覧する文献はほとんど出てこなかった。  例外といえるのは田窪勇人の「日本におけるノストラダムス受容史」(『ユリイカ』1999年2月号) くらいのものであろう。あとは、山本弘の『トンデモノストラダムス本の世界』および『トンデモ大予言の後始末』が、日本のノストラダムス本のほとんどを取り扱っているという点で、間接的にではあるが、日本のノストラダムス現象の全体像をつかむことに役立つとはいえる。 【...
  • ノストラダムス協会
     ノストラダムス協会(l Association des Amis de Michel Nostradamus)は、1983年に組織されたフランスの研究グループで、会長はノストラダムス書誌学の世界的権威であるミシェル・ショマラ。  1983年2月8日付の官報に設立が公示されている。直訳すれば「ミシェル・ノストラダムス友の会」であるが、日本では「ノストラダムス協会」と意訳されることが多い。  年1回の割合で機関誌「ミシェル・ノストラダムス研究誌」(Cahiers Michel Nostradamus(未作成))を発行した(1983年-1988年)。機関誌以外にも、1555年版予言集の影印本である『ついに再発見された初版本!「予言集」(1555年)』(La 1ère édition enfin retrouvée! Les Prophéties (lyon, 1555)(未作成)...
  • 真説ノストラダムスの大予言
     『【真説】ノストラダムスの大予言』は、1990年に出版された加治木義博の著書。  1991年のベストセラー新書・ノンフィクション部門第2位、総合第19位(東販調べ)。公称発行部数は38万部で(*1)、以降シリーズ化された。 内容  プロローグ「今までの“ノストラダムスの予言”は間違っている」で、まず従来の解釈書はいつ起こるかという「時」の明示がなく、解釈書として役に立たないものだったと批判している。  第1章「私は『時』の暗号を解読した」では、第一序文(セザールへの手紙)を抜粋しつつ、詩番号を加減乗除することで事件の起こる「時」を算出できると主張した。  第2章「『序』には予言の読み方が隠されていた」では、第一序文の解読をさらに進め、ノストラダムスは占星術やアナグラムを使っておらず、占星術らしい星座の名前や神の名前は比喩として、また固有名詞はアナグラムでは...
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