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夢木 謡と
フォンチュン
自殺志願者を見つけたから声をかけたら俺が落ちそうになった。大体分かるだろ?
男のほうはシチューが好きそうだと思ったらそうでもなかった、クラムチャウダー派か? 俺はカレー派。
女のほうは腕がゴツかったな! あとシチューは好きそうだった。パンツも好きそうだった。
なんつーか、巫山戯て見なけりゃ全く胸糞の悪い仲良し共。まぁ俺も昔はああだった。他人を信じれたタイプ?
なんでこうなったかな……やめやめ。昔に戻りたい思うの辛いだけだ。だって今がこうなら戻っても、いずれ未来が……はいおわり。
●水の国テロリスト共
←バカに言い換えても一向に構わない
非常に楽しいお祭だった。だがまぁ、まぁ……ダメだ、思いつかないや。
ちょっと様子が変だった。なんで戦車が壊滅的な打撃を受けても一人も脱出しない? どうでもいいけど。
金は稼げたけど、自警団の奴らの前でヘッドショットかましちゃった。お茶目ってことで。
うん不可解。裏で誰かがいるのは間違いないだろう。俺には関係ないけど。
●骸骨ネクタイのスーツのヤツ
非常に真面目そうで、マトモそうなヤツだった。
無論、こういう奴が一番危ないということを俺は知っている。
電話の向こうは彼女カナー? うひぇひゃひゃひゃひゃ。あいつはチョコをもらってない辺り僕ニャンよりモテないと思う。
僕ニャンよりって事は知り合いゼロの僕ニャンよりってことだ。じゃあ電話の向こうのアイツは誰だ? 謎は尽きない。
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ジャッキー・ハートグレイブス
食い逃げを追いかけてるみたいだったのであたいが純然たる親切心でその食い逃げをブッ殺してあげた。
いいことしたはずなのに怒り出した。全くワケがわかんニャイのあなた!!人追いかける時って殺す以外にあるか?
なのでさっさと逃げた。ヤバイぜアレ。人殺しの目だ。おー怖い怖い。
随分と派手に筋肉がついていて、俺は一瞬あんなに重いもんを乗せちゃ動けないと思っていたのだが
奴の能力はそのスピードと柔軟性を補って余りあるものだろう。その発想があったか!
なんにせよ、マトモにやりあわず逃げて正解だったと思う。アレはな。
●夜の国電波塔、
刃利刃利 剛志
100万もらえる簡単なオシゴト。早速受けた。もちろん簡単なオシゴトを簡単に終わらせない事は俺にとって簡単だ。
というわけで凄い頭の硬い奴と戦って、ある程度は勝利。ある程度っていうのは、頭にかかと落としを食らって
フラフラになって、最終的に電波塔に繋がる道路を叩き割る程度の勝利。
正直疲れたね。ああいう小細工の聞かない相手とやり合うのはゴメンだ。
●骸骨ネクタイのスーツの兄弟
兄ゥウウウウ弟ィイイイイイイイイイイイ!!!!!
アイツは兄弟になんかなりたくないって言ってたけど照れ隠しだっていうのが俺には分かるね!
ところでアイツは若干感傷的なタイプだと予測した。
俺にだって一瞬だったが同情されたことくらい分かる。あの目はな。
ジェネシス。興味深い名前を聞いた。ああいう組織は確実に嫌われ者で、すぐ潰されるだろうよ。
ということを観念においた上でどっちの味方になろうカナー? 俺は面白い物の味方。なので鉛筆を倒して決める。
;.
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.. :;・・.. ←こうなったので、こっちの味方に決定。
●パティと名乗る女
検体探しに町に出たらあった女。本人曰く水彩星人。略して水星人。水星? 聞いたことのない星だ。お前知ってる? お前は知ってる。
死ね死ね死ね死ねうるさい奴だった。
死ねって言われるのは慣れて、もう悲しくもない……のが我ながら悲しくなる。
全く頭がおかしいとしか言いようのないヤツだ! しかし魔剣『盥槌』に見せた理解力は凡百の人間より秀でている。Not検体向き。
恐らくは絵描きなんだろうが、まったく俺にはあのテの――所謂芸術家の――考えというのが全くよく分からない。
綺麗とか汚いとか、そんなに重要かね?
だって汚いじゃないか。綺麗も汚いも全部。一時の感情ってなんて汚いんだろうって思う。
だって、綺麗なものが汚くなったら、例え綺麗でも汚いって思うんだろう? そんなの汚い。汚い……なんて、はい、おっしまっい
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ブランク
妙な女だった。つまりバナナ! 嗚呼バナナ! この大量に貰ったバナナパンを俺はどうしたらいい? 誰か教えてくれ。
話すのがとても遅く、如何にも人畜無害を装って、愚鈍さの殻に賢しさを隠す。そんなタイプかもしれない。
もしくは真性のバカ。
だが、あの目の魔方陣は一体なんだ? 誰が仕込んだ? あれはバナナ(あだ名)にできるほど程度の低い術式ではない。
どうも俺はああいうタイプに弱いのかもしれない。言わなくてもいいこと沢山言っちゃったな。反省。
帰ったら俺ニャンのクローン最後の一人『ドリーくん三世(の一世)』が待っていた。バナナパンをやった。
自分を見る鏡が他人だけだとしたら、他人から認められない俺はどうなんだ? もう30年が経った。
隣を見ると俺の顔をしたクローンがいた。俺はバカだ…こんなの鏡になるわけないじゃないか。なんで作ったんだろ。おしまい。
●夜の国プラネタイト強奪し隊と遊ぶ
ああ面白かった!!しかし遊びに費用は高くつくもんだ。なぁー? 三日かけて育てたクローン30体がパーだ。
どうやら組織がくっついたり離れたりしたそうだが、俺ニャンの鼻をホジってくれるワケじゃなさそうだ。
だからどうでもいいや。
…しかし『イシュヴァール・クロエ』。都市伝説の類だと思っていたがそうでもなかったらしい。
あと不思議なんだけど俺の他に剣士を攻撃してたアイツら何やってたんだろ?漏れそうだったのか、それとも腹が減ってたのカナ?
今度あったら鉱脈はレストランじゃないことを教えてやろう。フゥーッあたいったら親切ゥーッ♪
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ブランクもとい薄っペタンコ
いやぁあああああああああもう!エイっもう!ニャ!いニャアアアアアアア!!はい。
こうなったらこっちにだって作戦があるぞ!ないけど!あーはーうーんとにかく兎に角ヤツは薄っペタンコだ。
見た目も、中身も!しかも自分でそれを分かっていながら!全く共感し得ない部分と共感する部分でハッキリ分かれる。
アイツを見ていつも思うことは……まぁ、不安。
ヤツが、ということもあるが、俺が、でもある。明らかに奴は俺を殺そうとした。
だがそれはどうでもいい(最悪死ぬだけだ)、問題は相手が距離を詰めつつあることで、俺が距離を離せずいることだ
なんなんだアイツは……俺の考えてることが分かるのか?誰に?分かるわけあるか! お前よりずっと俺は孤独だ。鏡はあるけど…ニャッ、おしまい。